第3章 外国籍者、在外邦人と戦争/1.「国民保護法」の憂鬱
2004年6月、有事法制の最後の最後に、「国民保護法」と呼ばれる法律が成立。同年9月に施行された。
私ごとで恐縮だが、私の場合、相棒(配偶者)の国籍はブラジルである。また、在日コリアンや日本への留学生、帰国した元留学生、移住労働者とその家族など、外国籍の友人、知人がおおぜいいるし、親戚の中にも、中国や欧米地域で暮らし働いている者が、幾人かいる。国際結婚した者もいる。
私の周辺に限らずとも、日本社会で暮らす外国籍者の数は、2003年末の統計によれば外国人登録者だけでもすでに200万人近くにのぼっている。「現在のグローバリズムと呼ばれる現象」に対する評価はいろいろあるとしても、天然資源もなく食糧自給率も低く出生率も低下しまくりの日本社会が、今後も「何らかの形でのグローバリズム」の中で生きていくしかないとすれば、グローバルな人の移動にも否応なく関わることになるわけで、日本社会で暮らす外国籍者、外国出身者の数や、日本の人口に対するその割合が、今後ますます大きくなっていくのは確実だ。
あなたの友人や家族が外国籍、といった状況も、これからますます珍しくなくなっていくだろう。
そんな時代の行く手を塞ぐかのような、不気味な響きの「国民保護法」……。嗚呼っ!
「国民保護法」が、「国民保護」とは名ばかりで、結局は「保護」の実効性なんて何もなくって、実は戦争準備と軍事行動とに国民を動員し協力させるのだけが目的の偽善的法律で「看板に偽りあり」じゃんか、というツッコミは、第1章で述べたとおり。
本章では、「国民保護法」の下での「外国籍者の保護」について解説したかったのだが、条文を見てみると、外国籍者に関する規定は「外国人の安否情報の収集と照会への回答」(第96条)くらいしか、なかった。残念なことに。
また、第174条(基本的人権の尊重)には、「緊急対処保護措置を実施するに当たっては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならない。」とあるが、「日本国憲法の保障する国民の自由と権利」すなわち「人権」が外国籍者には「制限されたかたちでしか与えられない」というのが、これまでの最高裁判例の悲しい流れである。やはり「国民保護法」は、外国籍者の人権擁護や保護には役立ちそうもない。再び、嗚呼っ!

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コメント
ぅききさん、こんにちは!
野うさぎ、びっくりするくらい素早いですよねえ。
さすが、ドイツの巨大ウサギのヘルマンくんとは比べ物になりません(^^;)。
>何故通じないのか・・・
いや、たぶんgonさんはわかってくれるはず、というか、わかってるんだけどちょっとした行き違いでやりとりがこじれてるだけでないかと思います。
まさに沖縄の人の立場からマジョリティに向かって突きつける形で護憲を打ち上げている方ですし、立憲主義の根底にあるものもきっちりつかんでおられる方だと思いますし(直接お会いしたことはないけれど、私の読みに狂いがなければ)。
今の護憲運動が偏狭なナショナリズムに引っぱられていってしまうのではないかという不安は私も日に日に強く感じていますが、その不安を払拭してくれる新しい何かをgonさんの活動が切り開いていってくれるかも、なんて実は秘かに期待してたりします。
そんなわけで、gonさんとぅききさんの今回の激突(^^;)が吉と出ることを祈りつつ、ひとまずこれにて。
来月半ば以降、ブログを再開したらコメント欄にも寄せさせていただきます。
今後ともよろしくお願いしま〜す。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年6月22日 (金) 13時00分
いつもTbありがとうございますvv
教えていただいたうさぎさんの動画もすごかったですね。走るスピードが速すぎて笑いました(笑)
それにしても、、こうやって外国人の権利が排除されている状況を作り出しているのをやめましょうと呼びかけても、何故通じないのか・・・
呼びかけても変わらない日本人相手に、どれだけの在日朝鮮人や沖縄の人々が消耗させられているのか・・・しかし呼びかけをやめてはいけないと思います。ukiukiさんもずっと主張してきておられますし、これからもともに頑張りましょう!!
>「日本国憲法の保障する国民の自由と権利」すなわち「人権」が外国籍者には「制限されたかたちでしか与えられない」というのが、これまでの最高裁判例の悲しい流れである。
まさにその通りだと思います。
投稿: ぅきき | 2007年6月22日 (金) 11時31分