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第1章 抑止力としてのICC〜ICCの傘の下へ移動せよ!/4.抑止力としてのICC!/ ブッシュ政権とICC規程

 他国に戦争をしかけようなどという政治家は、少しでもまともな判断力があれば、ICCで裁かれるのを恐れ、ICC規程を批准した国に戦争をしかけるようなお馬鹿なことはしない──。また、ICC規程を批准しようとはしない。

 その証拠に、イラク攻撃を狙っていた「とってもズル賢い」ブッシュ政権は、クリントン政権が進めていた批准準備(2000年12月31日に署名)をひっくり返して、ICC規程発効(2002年7月1日)直前に署名を撤回(2002年5月6日)。その前後に、ブッシュ政権が武力攻撃した相手は、ICC規程を批准していなかったアフガニスタンやイラク、つまりそこでジェノサイドの罪や戦争犯罪を犯しても、ブッシュ大統領自身がICCで裁かれる恐れのない国、だった(アフガニスタンは、2003年2月に批准)。

 さらに、ブッシュ政権は、あの手この手でICCの骨抜き化を試みてきた。ICC規程を批准した国々との間で「米兵不起訴」の2国間協定の締結活動を進めている(アフガニスタンも結んでいる)のもそうだし、2002年7月には、国連安保理決議を通して、国連平和維持活動に参加するICC規程非締約国(アメリカなど)の要員がICCで裁かれないようにと要請し、認めさせた(この要請は1年ごとに更新する腹づもりだったようだが、アブグレイブ刑務所でのアメリカ兵によるジュネーブ条約違反や戦争犯罪が発覚し国際的非難が高まった結果、2004年7月の更新は、されなかった。当然だい!)。2002年8月には、「ICCに協力してやらんもんね」「ICCに拘束されたアメリカ兵を奪回するためなら、どんな手段でも使ってやるわい!」という内容の「米軍要員保護法」(人呼んで、「ハーグ侵攻法」)を成立させた。さらにブッシュ大統領(当時)は、2004年8月、再選に向けた共和党大会でも、ICCとの対決姿勢を打ち出したという。

 国連決議違反、国際法違反の常習国家イスラエルも、やはりブッシュ政権と足並みをそろえて、批准手続から撤退した。

 ICCの抑止力は、この2つの政権の動きから見て、きわめて強力だと思えるのだが、いかが?

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