複国籍PT


2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

あわせて読みたい

  • あわせて読みたいブログパーツ

カテゴリー「うさちゃん」の10件の記事

ヘイト・スピーチへのカウンターと人種差別撤廃条約/ウトロのデモの見聞記

2009.12.23.20:10ころ
(2009.12.24ころ、この文字色の部分を追記)

12月はデモの季節。

というわけではないですが、1年ぶりに、デモに出かけてきました。
今回は参加するためではなく、ウオッチして記録をとるために。
去る20日、ウトロ周辺で行われた排外主義者たちのデモの記録です。
(事情をよく知らない方は、こちらをお読みください。)

撮影したデータは、手ぶれがヒドくてとても人様にお見せできるものではありませんし(-_-;)、本人たちが熱心に広報しちゃってるようなので、ここで公開する必要はないでしょう。
デモが行われる現場にいて、感じたこと、考えたことの一部を報告しておきます。
まだまだ続く休眠中、誰か後のことは、よろしくね 

1)出発前

エンタメ感覚のしゃべりを続ける司会者の下、公園に集まって、奇声というか気勢というか、あげていました。総勢170人ほどかな。

前回の朝鮮初級学校襲撃の映像を観た時は、「ゾンビかバイオハザードみたいな連中だよなあ」という印象でしたが、今回は、見た目は大人しい感じの人たちが多かったように思います。

「何だろうなあ、あれは」と釈然としない気分でいたのですが、今日、街角に貼られていた幸福実現党のポスターを見て、「ああ、これだ」とピンと来ました。
大川隆法チックな印象です。やってること、言ってることも似たようなもんだし、外見も似てくるのかなあ、なんてね。

従順な人の群れといいますか、「3列縦隊で」という指示にすいすい従っていくさまは、左系のデモとは様子がかなり違う感じで、日本の学校文化に過剰適応しちゃった人たちなのかな、なんてことを思ったり。

警官は50~60人見かけたと思いますが、100人は出ばってたと、風の噂を後日聞きました。

2)京都府迷惑行為防止条例に引っかからんのかい

で、歩き出して、閑静な住宅街で、デマと罵詈雑言の大音量オンパレード。
こんなもん、暮らしてるそばでやられたらたまらんよな、って思います。

「ほとんどストーカーじゃん。京都府迷惑行為防止条例にひっかからんのかい!」

って思いますが、これが「表現の自由」ってものなんでしょう(-_-;)。

3)たまらん思い

あんなデマや罵詈雑言を公道使ってバラまいても許されるって、どこか間違ってるぞとの思いが、ふつふつと湧くのを抑えきれませんでした。

あの「たまらん思い」、ターゲットにされてる朝鮮ルーツの住民たちならなおさらでしょう。

目頭をハンカチで抑えて、逃げるように立ち去る女性を見かけました。埃が舞うような天候ではなかったのですが。
小学生くらいの子どもたちの集まりが、連中からもらったとおぼしき文字だらけのビラを見てるのも、ちらと目撃。
スピーチの内容やビラの内容、多少でも真に受けられたら、かなりヤバいでしょう。

ふだんの生活の中だと、目の前でヘイト・スピーチがなされたときはその虚妄と愚劣さを本人には無理でも周囲の人に知ってもらうよう、態度や言葉で示したりするわけですが、あの大音量の前に一人では無理。
友人たちから、「挑発に乗ったりしないように」と強く戒められてもいましたし、大人しく見物をつづけるばかりでした...orz。

4)人種差別撤廃条約とヘイト・スピーチ

「これも表現の自由だなんて、放っといていいわけない。」
人種差別撤廃条約差別表現処罰規定導入を日本政府が約束してない現状で、ヘイト・スピーチにどう対抗するか?」

と考えた結果、とりあえず今のところ、思いついたのがこんな方法です。

(2009.12.24追記。そうそう、当ブログをご贔屓にしてくださってきた方はすでにご存知のことと思いますが、「人種差別撤廃条約(正式名称は「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」)が禁止するのは、一般的にいうところの「人種差別」に限られません。同条約の第1項は、次のように定義しています。

「この条約において、「人種差別」とは、人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別、排除、制限又は優先であって、政治的、経済的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するものをいう。」

日本語のニュアンスからはちょっと離れた特殊な定義ですね。この記事で言う「人種差別」は、この条約の定義からものだと、ひとまず考えていただければと思います。「人種的憎悪」とかも、この条約でいう類いのもの、と。時間がないので、どうぞよしなに。)

表現の自由が、たとえ人種的憎悪や差別を煽動するものであっても、日本では保障されています。
「表現の自由が浸食されていくおそれがあるから、どんな言論・表現であっても法で処罰するなんてもってのほか。対抗言論で立ち向かえばいい。」
というのが、その根本にある考えなんでしょう。

でも、今回ウトロでバラまかれたデマと憎悪煽動に対して、どこで、誰が効果的な対抗言論を行い、それを必要とする人に届けているのか。
疑問に思わざるをえません。

とすると、

人種差別禁止の国内法を整えよう(2009.12.23、Afternoon Cafe)

といった主張に賛同したい気持ちが、どんどん強くなります。
今朝の京都新聞でさえ、あの極右の排外主義者たちの言い分を、朝鮮学校側の言い分と両論併記という形式論で、背景事情抜きで掲載しちゃうような、絶望的な状況なんです、実のところ。

「あのデマを聞かされて、それを真実だと考える人が出てきたら?」
「憎悪の渦に巻き込まれる人が増えていったら?」

マズいでしょう。それは。
(関東大震災の時の話を持ち出すまでもないことだと信じたいけど……)

5)今すぐできること/人種差別撤廃条約でカウンター・スピーチ

でも、ヘイト・スピーチをばらまく連中を罰する法律を今すぐつくるのは、無理っぽい。
では、
「どうすれば、バラまかれたデマや憎悪を無力化できるんだろう?」
と考えたとき、思い至ったのが、やはりあの条約でした。
そう、人種差別撤廃条約。

上の方でさらっと書きましたが、日本政府はこの条約を批准する際、差別煽動などの表現を刑罰を持って禁止する旨の規定を、留保しています。表現の自由が大切だから、そんな法律つくれません、というわけです。

たしかに、ヘイト・スピーチを処罰できれば、デマや憎悪の増殖を防ぐうえで、効果があるでしょう。
でも、現行法では、名誉毀損罪で訴えたりしない限り、それができない。
処罰する法律をつくるにも、まだまだ時間がかかりそう。
とすると、ヘイト・スピーチが巷を席巻していくのを、座視するほかないのか。

いえいえ、そんなことはないはずです。

だって人種差別撤廃条約を批准して以来、日本政府は差別撤廃義務っていうのを、この条約の2条1項(a)で自ら負っているわけですし、地方自治体にもその義務を負わせることを約束しているわけです。(つーことは、地方自治体もこの条約が禁ずる差別を撤廃する義務を負っていると言っちゃっていいんでしょう、たぶん。)

そうであるなら、たとえ「どんな憎悪表現、ヘイト・スピーチにも表現の自由が保障されねばならない」のだとしても、それに対抗する言論・情報を迅速かつ大々的に流通させて、ヘイト・スピーチを無力化して差別や憎悪の蔓延を防ぐ義務が、国や自治体、中でも憎悪とデマをばらまく集団に街頭宣伝の許可を出した自治体(朝鮮初級学校の件では京都市、ウトロのデモの件では宇治市)には、あるんではないのか?

地域の自治体が「あの日あの時あの場所で バラまかれた話はデマですよ 煽られたり しちゃったら いつまでもマヌケな ままと強く、広く訴えることは、言われっぱなしのマイノリティにとって、これ以上ない心強いサポートになりうるんじゃないのか?

そしてそれは、住民誰が自治体に要求してもいいことだけど、まずは日本国籍を持ってる人間、日本の有権者たちがガンガン要求していくべきことじゃないのか?

とまあ、そんなことを、休眠中にもかかわらず、考えざるを得なかった、冬至前でありました。寒う〜(-<>-)/

20091220bunny


伊瀬田神社前で、デモ隊にお尻を向けるうさちゃん

もう一つの道?(2007年7月19日の記事から)

これに関して紹介したいのは、日本政府が1979年に批准した国際自由権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)の中のこんな条項です。

第20条
1 戦争のためのいかなる宣伝も、法律で禁止する。 Any propaganda for war shall be prohibited by law.
2 差別、敵意又は暴力の扇動となる国民的、人種的又は宗教的憎悪の唱道は、法律で禁止する。Any advocacy of national, racial or religious hatred that constitutes incitement to discrimination, hostility or violence shall be prohibited by law.

批准からそろそろ30年になろうというのに、日本政府はこの程度の法律すら制定しようとしないどころか、前回の記事でも書いたように、むしろ差別、敵意、憎悪の唱道を率先して行うばかりです。

ちなみに、おなじみ人種差別撤廃条約(日本政府は1995年に加入)が作成され採択された経緯を、日本政府は一応把握しているみたいなんですが、「表現の自由は人種差別に勝る」とでも解釈しているのか、差別表現の規制に関する人種差別撤廃条約第4条(a)及び(b)の留保をしています。

でも、名誉毀損表現みたいに「表現の自由」を行使してはずなのに犯罪として処罰される、あるいは民事賠償を請求されることになる「表現」があることは誰しも納得しているわけですから、憎悪やレイシズムを煽る表現を処罰する法律をつくることだけに日本政府が躊躇する理由がわかりません。「わいせつ表現」なんかと違ってどこまでが処罰されるか線引きが難しいなんてことは、あまりないと思いますし。

不思議なことに、日本政府は、自由権規約20条については留保も解釈宣言も行っていないようです。

となると、1979年から1995年までの間に、日本政府には「レイシズム」を煽動する言論を保護すべき何らかの理由が生じたのかも知れません。このへん、しっかり調べる必要がありそうです。

関連記事

教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)

休眠はまだまだ続きます。
悪しからず。

では皆さま、よいお年をお迎えください。
ごきげんよう!!

【署名のお願い】
サイドバーにいろいろあります。賛同いただける方は、どうかよろしくお願いしますm(_ _)m

Usagimasters

Banner2←「排外主義」に、うさキック!うさキック!うさキック!


ブログランキング・にほんブログ村へ←新たな連帯へ向けて、うさジャンプ!

「国籍法改正」問題と、うさぎのおしゃれ倶楽部。

2008.11.18.06:00ころ
(2008.11.18.06:40ころ、この文字色の部分を追加。)
(2008.11.18:08:55ころ、知恵袋 国籍法は改悪なんでしょうか?(いしけりあそび)を追加。10分後、もひとつ追加(^^;)。その後、随時追加)

サイドに貼ってみたあわせて読みたい
実にさまざまなブログを自動的に教えてくれるので、予想外に楽しめています。
今回も、すごくタイムリーな記事を読むきっかけをつくってくれました。4つ前の記事で採り上げた、ネットで話題らしい国籍法改正問題に関する、社労士 李怜香の多事多端な日常さんの2つの記事です。

リアリティのない筋書き(2008.11.15)
国籍という幻想(2008.11.17)

そして、上の記事経由で知ったのが、負け犬のプライドさんの下記の記事です。

国籍法改正案を「改悪」と主張する人に、問いたいただ一つのこと。(2008.11.13)
国籍法「改悪派」への疑問点(その2)。(2008.11.14)

どちらも、当ブログとは異なる観点、異なる切り口から「国籍法」改正問題を考察しているもので、国籍法や認知についての法律情報を示してくれています。

今回の国籍法改正に不安を覚えている方を不思議に思っている方は、どうぞお読みください。不思議がもっと深まり、何か別のものに変わりながら、熟成していくでしょう。

不安を覚えている方は、読むともっと不安になってしまうかも知れませんので、お薦めできません。それでもと言う方は、どうぞ自己責任で。よろぴく。

【関連ブログ】(追記)

知恵袋 国籍法は改悪なんでしょうか?(いしけりあそび、2008.11.16)

どうしてもDNA鑑定が気になるけど、冷静に、法的な思考をする準備はあるよ、という方へ。(いしけりあそび、2008.11.18)

【「2008年国籍法改正」関連記事】
国籍法改正で「ネットの闇」に、くわばら、くわばら/反婚デモと格差論(2008.12.8)
「国籍法改正」問題と、うさぎのおしゃれ倶楽部。(2008.11.18)
星を見上げてSAY NO TO RACISM/国籍法改正/犯罪対策と非正規・未認可滞在者、外国人(2008.12.7)
「人身売買促進法」説と「ドイツの法改正が他山の石になっとらん」説に関する参院法務委員会質疑。小沢代表の怪しい約束(2008.12.8)

タイ風から女子高生風まで、ウサギのファッションショー 横浜(AFPBB NEWS、2008.11.17)

それがどーしたと言われると、

(-_-)

困るわけですが。

強いて言うなら、

うさちゃん騎士団SCのなんちゃって分室を

自称する当ブログとして

無視するわけにはいかない

ニュースであった!

それだけでございます。。。


Usagimasters

Banner2←暴走する妄想に、うさキック!


ブログランキング・にほんブログ村へ←おしゃれにきめて、うさジャンプ!


R_bana_2←人間はあほうだ。……だが、それがいい……!?

立ち上がるうさちゃん騎士団!/【番組情報】MixRoots Japan/移民を考える基礎資料

2008.7.22.22:40ころ

暑いですね〜。今年の休眠中は、かなり……orz……なことがあって、立ち直るのにしばらく時間がかかっておりました。

Bunny_knights
立ち上がる、うさちゃん騎士団!

夏の暑さによろめきつつ、あれこれたまった仕事と野暮用を片付けつつ、ぼちぼち更新していきたいと思います。
皆さま、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m。

まずは、NHKの番組(再放送)のお知らせです。
前回の記事で紹介したイベントを取り上げた番組です。

にっぽんの現場 ミックスルーツ 誇りを胸にHipHop(総合テレビ、7月25日(金)am3:15〜(木曜深夜)

6月、川崎市のライブハウスで1000人規模のヒップホップ音楽イベント「SHAKE FORWARD」(一歩前へ出よう!)が開かれた。出演者はアフリカ人と日本人を両親に持つ2人組、ベトナム難民2世、日系ペルー人のグループ、在日韓国人3世のユニットなど、2つの文化を背景に持ち日本で暮らす“ミックスルーツ”な若者たち。日本の外国人登録者数は一昨年200万人を越え、国際結婚も東京では10組に1カップルに及ぶなどグローバル化が進んでいる。そうした親の間に生まれた若者たちは多感な時期を日本で過ごし、“ミックス”だという理由で疎外感を経験している。川崎のライブイベントは、それぞれの文化のよさを音楽でミックスし自分たちを見つめ直すきっかけにしようと企画した。ライブイベントに密着、誇りを胸に自分たちのメッセージをラップにのせて伝えようとする若者たちの熱い一日を描く。

先週土曜日に放映されたものの再放送です。
見逃しちゃったので、こういう再放送があると非常にありがたいです。

【参考サイト】MixRoots Japan

休眠中には、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」 が参議院で採択されたり、自民党国家戦略本部が「人材開国!日本型移民国家への道 世界の若者が移住したいと憧れる国の構築に向けて」なんていう報告書をまとめたりと、興味深い動きがありました。

アイヌ民族についての決議については、6月26日の朝日新聞に掲載された上村英明・恵泉女学園大学教授の「opinion」がポイントを突いていたと思うのですが、ウェブでは読めません(;<>;)。

後者については、いいことも書いているとは思うのですが、全体的な印象をまとめるなら、「お前が言うか?」。何か、自分たちがやってきたこと、やっていることがきちんと自覚できていないのではないか、例によって例のごとく、妄想の世界に生きてる人たちみたいだねえ……といったところです。まあ、緊急性があるのかないのかわかりづらいところでして、追々取り上げていきたいと思います。

それにしても気になるのは、民主党をはじめとする野党の方針です。移民関連、どう考えてるのか、ちょっとよくわかりません。自民党の案よりも優れたもの、どしどしつくっていってほしいものです(たぶん、簡単です)。

で、参考資料として、

総合調査 人口減少社会の外国人問題(国立国会図書館)

PDF版を印刷したのですが、えらく大変でした。280ページ以上あって、分量、多すぎ! で、まだ読めてません(;<>;)/。
紙版の配付・販売は行っていないそうですが、最寄りの図書館で取り寄せてもらうことができるとか。興味のある方は、どうぞ。

また、5月に発刊された
『幻想としての人種/民族/国民』(ましこ・ひでのり、三元社)
もどうぞ。

【参考記事】新刊『幻想としての人種/民族/国民』(ましこ・ひでのり,三元社) 2【追記あり】(タカマサのきまぐれ時評2)

 

Usagimasters

Banner2←夏の暑さに、うさキック!

ブログランキング・にほんブログ村へ←涼しい木陰で、うさジャンプ!

R_bana_2←この夏もよろしくです!

UFOを捕まえろ!&「国際人権法と日本の外国人法制度/9.11以降の世界と日本」+MMR!

2007.10.10.15:43ころ

まずは、某スーパーマーケットで見かけた、UFOキャッチャーのぬいぐるみのご紹介から。
と言っても、UFOキャッチの腕前が未熟すぎる私には現物を確保するなど思いもよらぬ苦行難行ですので、
こちらからご堪能ください。
音、出ます。ご注意を。

LOVELOVELOVE

今年2月の記事で紹介した「人種主義とたたかい、外国人人権法と人種差別撤廃法の実現をめざす全国ワークショップ」で阿部浩己さん(神奈川大学法科大学院教授)が行った講演の抄録が公開されているのを、昨日、見つけました。公開から4カ月以上経ってますね(汗)。
こちらです。タイトルは、「国際人権法と日本の外国人法制度  9.11以降の世界と日本」
国際人権法の誕生からその後の展開、そして「9.11」後に起きて現在進行中の危機について、コンパクトにまとめられています。ぜひご一読ください。

参考までに、見出しを拾っておきます。

  • 国際社会における人権の主流化
  • テロリズムという記号が動員されるとき

  • 国家間の平等の崩落

  • 人間間の平等の崩落

  • 「美しい国」の醜い現実

  • 抵抗と連帯と創造と
  • 最後のところで名前だけ紹介されているカナダの「NO ONE IS ILLEGAL(ノーワンイズイリーガル:誰も不法な人はいない)」という運動が面白そうなので、ウェブ検索でそのサイトに行ってみました。

    熱い!

    ブラジルの社会運動の様子なんかを報道を通して見るときにも思うのですが、こちらの運動も、熱く、しかもオシャレな印象を受けます。うさちゃん騎士団SCとしても見習いたいものですが、これまたUFOキャッチと同じく、道は遠く険しく……orz。


            ,.ィ , - 、._     、
    .      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
         ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
        N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨ 
       N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
    .  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|   オシャレで熱い運動なんて
       ヾニー __ _ -=_彡ソノ  \ヽ、   |  \    しょせんオレたちには無理だったんだよ!!!!
    .      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >     オレたちには!!!
    .       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__   
           ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /  
           l   `___,.、       ./│    /_  
    .        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、 
               >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ 
          _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
    -‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._ 
         /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
          _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i   
    .     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」
          l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
    .     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
         l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
           l  |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l    l、 :|   | } _|,.{::  7
            l  |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7
    .      l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ  ::::::!′ :::|   .:/
    .       l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../


              そっ、そんなに熱く開き直るなよ、キバヤシ・モドキ……  
                                                 
                ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
                ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
           /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
          /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
          i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
          ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
    .      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
          !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
          /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
        _/:::::::!             ,,..ゝ!       ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
    _,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /        !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u    ;-‐i´
     !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /             ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
     i、     \:::::::::::::::..、  ~" /             ヽ.___,./  //ヽ、 ー         / ゝ
     .! \     `‐、.    `ー;--'´             //イ;;:::::    //〃 \   __, ‐'  / / \
      ヽ \     \   /               /  /i:::::.   //      ̄ i::::: / /

    MMRとは?(Wikipedia)
     MMR「ワーキングポアを追え!!」(2007.1.4)

     MMR「ワーキングポアが暗示する衝撃の未来絵図」(2007.2.6)
     MMR「自公独裁メタボ説を追え!!」(2007.2.28)

     UFOを捕まえろ!&「国際人権法と日本の外国人法制度/9.11以降の世界と日本」+MMR!(2007.10.10)


    Usagimasters

    Banner2←熱い心で、うさLOVE!


    ブログランキング・にほんブログ村へ←オシャレに決めて、うさジャンプ!


    R_bana_2←MMRで、うさ絶叫!

    再開ですう!緑のうさちゃん騎士団!/ウソ、デマ、妄想お断り!非人道的ネオナチもどきもお断り!

    2007.7.17.23:45ころ

    おっはよーございまーす!
    うさグーグーの春眠より目覚めて、今日からブログ、再開しま〜す!

    と、勢いこんではみたものの、

    ここのところちょっと特殊な文書ばかりを読んでいたせいでしょうか、ブログの記事作成画面に向かっても、なんだか調子が出ないというか、ちょっとふぬけた気分というか、どーにも春眠いまだ覚めやらず、の感があります。
    まあ、おいおい目も覚めてくると思いますので、どうぞ温かい目で見守ってください。よろしくお願いいたします。

     

    Thaibunny


    寝起きの跳躍要請に戸惑う
    緑のうさちゃん騎士団の図

    再開早々、まずは残念なお知らせからです。
    前回の記事で紹介し署名への協力をお願いしたペルー人一家の在留について、決定が下されました。

    国、長女のみ在留許可 湖南のペルー人一家に(京都新聞、2007.7.5)

      不法滞在で大阪入国管理局に摘発された滋賀県湖南市在住のペルー人、カジャスさん夫妻と子ども2人の一家4人が国に在留特別許可を求めていた問題で、法務省は5日、長女の在留を許可したが、夫妻と長男の在留は認めなかった。
     ホセ・カジャスさん(43)夫妻と長女カルラさん(20)の3人が同日午前、西日本入国管理センター(大阪府茨木市)で法務大臣の通知を受けた。一家によると、カルラさんは湖南市内の日系ブラジル人と結婚しているため「定住者」として在留が認められ、夫妻と長男で野洲高3年のアロンソ君(18)には退去命令が出た。夫妻は出国後5年間は再入国できないが、アロンソ君は出国後、就学ビザを取得すればすぐに再入国できるという。国の決定に、一家3人と駆け付けた支援者らはがっくり肩を落とした。カルラさんは在留が認められたものの、「家族が離ればなれになるのはとてもつらい。弟が高校を卒業できるよう、私が支えたい」と言葉を詰まらせた。
     カジャスさん一家は1991年に日系人と偽って入国し、今年2月に摘発され、その後、仮放免された。在留特別許可を求める一家に対して、地元住民や姉弟の友人らが支援運動を行っており、現在までに1万人を超す署名が集まっている。

    カジャスさん一家入管摘発:父親「母国で頑張る」 長男には帰国後就学ビザも/滋賀(服部正法記者、毎日新聞、2007.7.5)

     ◇つないだ手、離したくないが−−ペルー人家族在留許可問題
     まさか弟まで帰らないと、いけないなんて−−。湖南市のカルロス・カジャスさん(43)らペルー人家族4人の在留特別許可を求める署名約8700筆が大阪入管に提出された問題は5日、長女カルラさん(20)だけに許可が出る一方、両親と長男の3人が退去強制令を受ける厳しい結果となった。予想外の決定に、大阪入管(大阪府茨木市)に出頭した家族や支援者は重い雰囲気に包まれた。【服部正法】
     この日は大阪府茨木市の大阪入管に、カルロスさんとカルラさんのほか、妻メルセデスさん(44)の計3人が出頭。カルラさんの夫で、日系ブラジル人のラファエル・ハナシロさん(19)と支援団体「外国人労働者奈良保証人バンク」の山本直子事務局長らが付き添った。長男アロンソさん(18)は県立野洲高に登校したため、欠席した。
     決定が分かれた背景には、カルラさんは定住資格があるラファエルさんの配偶者である事情が考慮されたとみられる。一方、2歳で来日して以降、日本の学校で学んできたアロンソさんに対し、大阪入管は「法相の配慮」として、親子3人でペルーにいったん帰国すれば、日本への上陸許可を与え、就学ビザを出す意向を示した。
     カルロスさんは「新しい生活がどうなるか分からない。(子どもたちは)若いし、お金もかかるので、心配。(日系人と偽って入国した)私が悪い。本当に日本にありがとう『応援してくれた人にありがとう』という気持ちです。ペルーで一から頑張る」と話した。
     カルラさんがアロンソさんに電話で「帰国しないと、いけない」などと伝えると、アロンソさんは「日本に戻るのに、どのぐらい時間がかかるの」などと尋ね、すぐに戻れることを伝えると、落ち着いた様子だったという。
     山本さんは「大変厳しい結果」と指摘。署名運動をしてきた野洲高PTAの兼岩美沙会長は取材に「アロンソさんを今後どう支えていくか、みんなで真剣に考えていかないといけない」などと話した。

    アロンソさんへの就学ビザ発給は、2歳で来日して以降、日本の学校で学んできたことに対する「法相の配慮」だそうですが、まだ高校3年生。姉が日本で暮らすことになるとはいえ、その生活費や学費をいったいどうしろというんでしょうか。
    人間に対して冷酷無慈悲な日本政府の姿勢が、今回もまた炸裂して示されたわけです。嗚呼!

    ならば、当ブログからも、あらためて示しておかねばなりません。

    政府・警察が吹聴しマスコミが垂れ流した結果、国民の大多数が信じ込んでしまっている、「外国人犯罪が急増している」「不法滞在は治安悪化の温床」という言説は、まったくのデマ、悪質なプロパガンダであるということを。
    (昨年7月の記事で紹介したデータをアップデートしたものを末尾に載せておきますので、ご覧ください。)
    (最新データはこちらです。2008.9.5)

    それにしても、自民・公明連立政権が展開してきている政策は、一事が万事、

    ウソの情報、間違った現状認識、いや、むしろ妄想に基づいて国の政策を決定する。

    ではないでしょうか。
    伊吹文科相の「極めて同質な国」発言はそれを象徴するわりと新しい例ですが、振り返れば、「イラクに大量破壊兵器がある」というあの情報も「デマ」でした。デマにもとづいて侵略戦争に加担させられ、今も自衛隊を派兵中です。原発の安全性ってやつも、やっぱり……。

    そして、もうひとつ。自民・公明連立政権の持つおそろしい性質は、↓これ↓でしょう。

    人間を無個性な「道具」のような存在としてしか見ることができない。

    自民・公明連立政権下で、在日外国人のみならず多くの日本人が実感してきていることだと思います。
    ワーキング・ポアなんて言葉も生まれたわけですし、「産む機械」発言は、その象徴です。

    今回の参議院選挙では、年金や憲法が争点なのだそうです。
    もちろんどちらも重要な問題ですが、当ブログとしてはもうひとつ、

    ウソ、デマ、妄想を垂れ流す集団にこのまま引きずられて奈落の底に落ちるのがよいのかしらん? 「個人の尊厳」などどこ吹く風で、身内以外の人間は単なる道具のようにしか扱わぬくせに、次つぎに「仮想敵」をデッチアゲてはそれを「叩く」正義の味方の振りをするネオナチもどきのカルト集団に、この国の未来を丸投げしっぱなしで本当によいのかしらん?

    このあたりも、きっちり争点にしてほしいところだなあ、なんてことを思う昨今であります。

    なんだか、当ブログの過去の主張を駆け足で振り返る形になった気がします。
    まだまだねぼけてるせいかも知れませんが、間もなく参院選ですし、
    (よくぞ投票日を延期してくれました。ぶっらぼー!!&おぶりがーどおおきにい!!)
    それなりの意義もあるだろうということで、今日はこのへんで。
    明日からまた、
    うさちゃん騎士団ぐーぐー、じゃなくって、ゴー!ゴー!!

    (2008.9.5.18:00ころ、長文を少しでも読みやすくと思いテンプレートを変更したら、不安的中、表とグラフとの右側が切れてしまいました。何か方法を検討しますので、今しばらくお待ちください。ひとまずの対策ですが、表は、その部分をコピーしてワードやテキストエディットなどに貼付け(ペースト)すると、表形式のまま見ることができるようです。グラフは、やはりワードやテキストエディットなどに、選択した状態でひきずっていく(ドラッグ&ドロップする)と、全面を見ることができます。)

     

    表1








    19931994199519961997199819992000200120022003200420052006
    A 297725 307965 293252 295584 313573 324263 315355 309649 325292 347558 379602 389027 386955 384250
    B 7276 6989 6527 6026 5435 5382 5963 6329 7168 7690 8725 8898 8505 8148
    C 1015 1215 1315 1632 1317 1302 1529 1603 1379 1403 1520 1393 1304 1075

    ※A、B、C各行の数字は人数

    A:日本全体の刑法犯検挙人員(「来日外国人」を含む)
    B:「来日外国人」刑法犯検挙人員(「不法滞在者」を含む)
    C:「不法滞在者」刑法犯検挙人員



    表2








    19931994199519961997199819992000200120022003200420052006
    A 5190 5526 5309 5459 6633 6949 7217 7488 7490 7726 8362 7519 7047 6459
    B 246 230 201 212 213 251 347 318 403 353 477 421 396 297
    C 130 133 106 142 131 137 186 159 180 141 175 160 142 95





    ※A、B、C各行の数字は人数

    A:日本全体の凶悪犯検挙人員(「来日外国人」を含む)

    B:「来日外国人」凶悪犯検挙人員(「不法滞在者」を含む)

    C:「不法滞在者」凶悪犯検挙人員


    図1

    Image001_1

    図2
    Image002_1


    【用語解説】

    • 刑法犯:
    • 特に断りのない限り、交通事故に係る業務上(重)過失致死傷及び危険運転致死傷を除いた「刑法」に規程する罪、並びに「盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律」「暴力行為等処罰ニ関スル法律」「決闘罪ニ関スル件」「爆発物取締罰則」「航空機の強取等の処罰に関する法律」「火炎びんの使用等の処罰に関する法律」「航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律」「人質による強要行為等の処罰に関する法律」「流通食品への毒物の混入などの防止等に関する特別措置法」「サリン等による人身被害の防止に関する法律」「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」「公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律」「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律」に規定する罪をいうそうです(『警察白書』平成15年版)

    • 検挙人員:
    • 警察などで検挙した事件の被疑者(容疑者)の数(『犯罪白書』平成14年版)。つまり、真犯人ではない場合もあり、同時に、真犯人が検挙されずに逃げおおせている場合もある。そのため、真犯人の国籍が日本国籍であろうと外国籍であろうと、捜査のやり方いかんでは犯罪の実態からかけ離れた数字が出る危険性が大きいが、大体の傾向くらいは読める……のでしょう。たぶん

    • 来日外国人:
    • 日本に在留する外国人のうち『駐留米軍関係者』と『定着居住者』(「特別永住者」「永住者」「永住者の配偶者等」の在留資格保有者)と『在留資格不明者』を除いた者(警察庁の定義)。つまり、「来日外国人」は、「出入国管理及び難民認定法」で規定される27種類の在留資格のうち「永住者」「永住者の配偶者等」を除く25種類の在留資格を持つ外国籍者(「日本人配偶者等」「定住者」「短期滞在者」「研修」「留学」)と「不法滞在者」(「不法入国者」「不法上陸者」「不法残留者」などを含む)で構成されている(『M−ネット』2003年10月号:「来日外国人」及び「不法滞在者」の犯罪データ(刑法犯検挙人員)からみえる外国人犯罪の実像)

    • 凶悪犯:
    • 殺人、強盗、放火、強姦。


    【図1、2、表1、2とも『犯罪白書』『警察白書』『来日外国人問題の現状と対策(平成11年中)』『統計から見る来日外国人犯罪の特徴(平成12年以降ウェブ版)』等より作成】

    (おまけ)
    「外国人犯罪」の宣伝と報道(英訳付き、コムスタカー外国人と共に生きる会)他(2006.07.07)
    『治安はほんとうに悪化しているのか』東京都治安対策担当部長(前)の懺悔あるいは告白(2006.07.16)
    『治安はほんとうに悪化しているのか』書評on読売新聞!!(2006.7.25)
    在留許可求め、東京入管前でデモ/「治安悪化説に異論」(東京新聞インタビュー)(2006.09.24)
    「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(入管法改定案に関する国会会議録より)(2006.10.15)
    共謀罪審議に松島みどり議員が登場(入管法改定案に関する国会会議録より)(2006.10.22)
    虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」か(2006.11.19)
    【超お薦め!】『犯罪不安社会』を読んで、明るい2007年へ!(2006.12.25)
    「外国人犯罪」不安にどう立ち向かうか/「来日外国人」数の試算(2007.1.3)
    「リピーター=凶悪犯」か?/人と人との連帯の可能性と素晴らしさと(2007.1.12)
    法治国家で窮鳥懐に入れば大岡裁きに遠山桜!/在留支援のためのお願い2つ(2007.1.23)

    コムスタカー外国人と共に生きる会

    インターネット新聞『JANJAN』
    『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(2004/04/15)
    『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第2回)(2004/04/16)
    『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第3回)(2004/04/17)
    『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第4回)(2004/04/18)

    当ブログは、

    格差社会の中では、この社会のマイノリティはさらに悲惨な状況に追いやられるだけだ、

    戦争なんかに巻き込まれたらなおのこと!

    という考えから、平和&公正な選択 へいこうせんに賛同しています。
    (ブログ版「へいこうせん」はこちらです)

    Usagimasters

    Banner2←ウソ、デマ、妄想のネオナチもどきのカルト集団に、うさキック!うさキック!ローリングうさキック!

    にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←寝起きのうさキック連発で立ちくらみに襲われながら、うさクリック!

    衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)

    2007.1.28.15:00ころ
    (2007.2.15.10:30ころ、石関議員に関して、この色の部分を追加しました。)

    アクセス解析を見ると面白いキーワードで検索してきてることがある!

    という話を聞きつけて、試しにここ4カ月ほどの「検索キーフレーズ」ランキングを調べてみました。

    ダントツで多いのが、「多国籍 多文化」で、437件。これはまあ、順当な結果でしょう。「多民族」とか「外国人」とかを加えると、さらにダントツ度が急上昇します。

    次に多かったのが、ワーキングプア関連の147件です。そのうち「ワーキングポア」で検索して来た人が6人いました。やはり世間の関心は格差社会の現状に向いているということでしょうか。

    その次が、『ウルトラマンメビウス』の「怪獣使いの遺産」関連の65件。
    続いて、玉川大学問題関連が62件。
    ドイツの巨大ウサギ、食用ウサギ関連が44件と続いています。

    Usagimasters

    (「世界最大のウサギ(?)、ヘルマンくん」 は↑ではなく、こちらからどうぞ)


    特に印象に残ったのが、それぞれ1件ずつの、以下のふれーずです。

    「慰謝料をもらった」
      ←何の慰謝料について調べていたのか、ちょっと気になります。
    「キバヤシ」
      ←キバヤシさん御本人のアクセスであればひじょうに光栄でありますが……、まさか、「太陽の住人」からのアクセスってことはないですよね(^^;)。
    「多文化共生 怪獣」
      ←「怪獣使いの遺産」あるいは『ウルトラマンメビウス』関連かも知れません。
    「1」
     ←何かの間違いでしょう、きっと。

    「穂人情報保護違反」
     ←誤入力の「わび・さび」でしょう。
    「多文化強制」
      ←これも誤入力の「わび・さび」、だと思いますが、そうじゃないかも知れませんね。

    最後に、強烈なのを1つ。

    「入管 馬鹿」

      ←怒りがビンビン伝わってくる検索フレーズでありました。

    そういえば、昨春の入管法改定に関する衆院法務委員会での審議(2006年3月22日)で、石関貴史議員(民主党:公式サイト)が、現在の入管行政の非人道性、人権侵害が常態化している実態、入国審査基準の不透明性が指摘されている点、入管窓口の職員への苦情が数多く寄せられている点などを追及(発言番号072以下)したうえで、次のように質疑を締めくくっています。

    「まず、入管行政で、外国の方にもしっかり信頼をされる入管行政を現段階でしっかり行ってもらう。そのことがなければ、さらに外国の方にいろいろな不信を抱かせるような、今回の、指紋採取をしたり、こういった法改正によるいろいろな外国人の方への対応が変わってくるということは、到底私は受け入れられないというふうに思いますので、そのことをしっかり申し上げて、私の質問を終わりにさせていただきます」(発言番号082)

    この石関議員、民主党からトップバッターとして登場したのですが、当時、衆議院議員1年目の34歳。
    若いですが、郵政省出身で、伊勢崎市議会議員、群馬県議会議員を各1期ずつ務めたといいますから、「日本の議会政治」の素人ではありません。
    いくつかの事実確認を進めながら、じわじわと前回期日の政府答弁の不自然さ追及へと駒を進めていく質疑展開には、地方議員としての経験が生きていたようで、会議録、読み応えがありました。
    (石関議員についての、ちょっと気になる情報がこちら。まさかこの年代にこういう意識の議員が出てきているとは、思ってもいませんでした。特に靖国神社に関する部分で。)


    「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
    1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
    2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
    3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
    4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
    5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
    6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
    7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
    8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
    9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
    10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
    11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
    12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
    13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
    14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
    15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
    16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


    また、今、入管(出入国管理局)が警察なんかと協力して「不法滞在者」摘発部隊を構成し展開していそうでして、その関西方面の摘発部隊所属(?)ヒゲの入管職員が、「外国人パブ」などに潜入捜査。資格外就労している女性たちの胸なんかを触り回っている、という情報も耳にしています。
    「公務の最中に何やっとんねん! と、同僚たちもさすがに叫び糾弾していると信じたいのですが、さて、どうなんでしょうか。

    「女性と政府」関連で、先ほど知った、このニュースも追加しときます。
    柳沢厚生労働大臣が、コピペするのも汚らわしいトンデモない暴言を吐き出したそうです。
    女性蔑視発言の撤回と辞職を勧告します(広島瀬戸内新聞ブログ版、2007.1.28)

    最後にビシリと、雑談日記(徒然なるままに、。)のSOBAさん作成の新作バナーのご紹介です。


    当ブログは、平和&公正な選択 へいこうせん(ブログ版はこちら)に賛同しています。

    ※参考記事
    「ワーキングポア」などを生まぬ社会へ!「平和&公正な選択 へいこうせん」& ASEANと移民労働者保護(2007.1.14)
    「倒れてね!」アパ→安晋会→安倍内閣→自民公明連立政権(2007.1.26)

    Usagimasters

    Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

    にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。

    【閑話休題】巨大ウサギとうさぎ汁!

    2007.1.10.23:00ころ

    原因なくして結果なし、悲劇の結果を招かぬために、うさちゃん騎士団、GO! GO!(2006.10.11)

    でこっそり紹介した巨大ウサギ、どーもドイツで食用に飼育されてる品種だったようです。

    そう知ったのは、今日のお昼のテレビニュースでした。

    北朝鮮、ドイツから食用うさぎを輸入
    TBS - 12時間前
    ドイチェ・リーゼン・グラウ、「ドイツの灰色の巨人」と呼ばれる食用ウサギは、世界で最も大きな品種です。ドイツの北朝鮮大使館から連絡が入ったのは去年の10月。その数日後、「ウサギを買いたい」と政府関係者がやってきたといいます。 「北朝鮮の政府関係者はウサギ ...
    (Googleニュースより、キャッシュなし)

    映し出された映像が、どう見ても「ヘルマンくん」の同類さんたちにしか見えません。

    で、戸惑いながらウェブで検索してみると、こんな記事が。

    北朝鮮「ウサギのクローン化に成功」世界で2番目(イ・ドンヒョン記者、中央日報、2002.04.17)
    北「クローンウサギ、2年前に6匹成功」(柳権夏(ユ・グォンハ)特派員、中央日報、2004.11.15)

    かなり前から食用ウサギの導入計画を進めていたのでしょうか。
    「目のつけどころがシャープだね!」
    などと強がってみても、なんか、複雑な衝撃でした……。

    ふと思い出したのは、手塚治虫の『ブッダ』で紹介されていた、自ら焚き火に飛び込んで、行者のための食事になったうさちゃんのお話です。

    こんな感傷にひたってしまうのは、そのうさちゃんたちの可愛さゆえ、そして「うさちゃん騎士団SC」分室なんてものを名乗っているがゆえでありまして、しかしこれはしょせんは人の業ゆえの感傷。もともと食用に飼育されていて、しかも北朝鮮の人たちが飢餓からそれで救われるのなら、やはり同じく人の業として、素直に喜び、このプロジェクトを応援したいと思います。

    戸惑いがてら検索していたら、こんな記事もありました。

    【三河】うさぎ汁準備大忙し/岡崎の龍城神社で元日に振る舞い(栗山真寛記者、中日新聞、2006.12.31)

     岡崎市康生町の岡崎公園内の龍城(たつき)神社で、元日に振る舞ううさぎ汁の準備が大忙しで進められている。
     徳川家康の祖先が、関東から三河へ移動する途中に立ち寄った信州で、ちょうど迎えた正月を、そのとき捕まえたウサギを雑煮にして祝った故事にちなんでいる。
     江戸時代は、江戸城で信州から献上されたウサギを食べるのが通例で、日光東照宮でも元日にはウサギが供えられるという。龍城神社では40年以上前から参拝者に振る舞っている。
     神社関係者たちがウサギの肉を一口大に切り分け、一緒に煮込む野菜を刻んで、約2500食の用意をしている。31日夜から大鍋で八丁味噌(みそ)を使って煮込んで調理し、1日午前零時から配る予定。

    感傷が吹き飛びました。なぜかは知らねど。

    Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

    にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。

    入管難民法シンポ/ 調査資料「在日朝鮮人への人権侵害について」/癒しのうさちゃん!

    2006.11.21.07:00ころ

    本日は手短かに、ちょっと前のニュースと、癒し系ウェブサイト(?)のご紹介です。

    入管難民法 改正1年半 入管、弁護士らシンポ(市川隆太記者、東京新聞、2006.11.12)

    在日朝鮮人・人権セミナーが緊急出版 調査資料「在日朝鮮人への人権侵害について」(朝鮮新報、2006.11.17)

    安倍政権が選挙に勝つこともある、何とも嫌な政治状況ではありますが、こんな時こそ、スマイルを忘れずに、しぶとく、粘って、生きたいものです。

    ……などと、もっともらしい理由をかこつけて(?)のご紹介は、

    メリーズうさちゃん(花王 スマイル スマイルランド)

    うさちゃんと遊園地で遊ぼう! に登場するうさちゃん、かわいいっすよ〜(^^)v


    Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

    にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。

    原因なくして結果なし、悲劇の結果を招かぬために、うさちゃん騎士団、GO! GO!

    2006.10.11.01:30ころ

    朝鮮民主主義人民共和国の「核実験成功」発表(ホンマかいな)で、在日コリアンの子どもたちへの嫌がらせを危惧する声が、あちこちで上がっています。

    このブログへたどり着いた方の中にも、ひょっとすると、そういう嫌がらせへの衝動を抱えている人がいるかも知れません。

    もし、そんな虫が心の底で騒ぎかけてる気配がしたら、どうかまず、『拉致問題で歪む日本の民主主義〜石を投げるなら私に投げよ』を読んでみてください。
    (この本、最近、「森田実の言わねばならぬ、2006.10.3」で勇気ある学者の勇気ある発言——高嶋伸欣(琉球大学教授)『拉致問題で歪む日本の民主主義—石を投げるなら私に投げよ』というタイトルで取り上げられました。)

    たしかに核兵器は、誰にも、絶対に使用させてはならない禁断の兵器の一つです。実験実施(発表)に対して怒る気持ちはわかります。
    しかし、あちこちで言われていることだと思いますが、在日コリアンの子どもたちは、核実験に対して何ら責任を負う立場にありません。あなたがレイシズムに冒されていなければ、そんな子どもたちに怒りをぶつけるのをためらうはずです。

    それに加えて、ちょっと想像してみてほしいのです。
    小泉・前首相が平壌を訪れ、日朝平壌宣言を結んだ直後、5人の拉致被害者が日本へ「一時帰国」したとき、日本政府が、いや、安倍晋三が、約束を破って「永住帰国」の道を選ばせていなければ、どんな状況がこの東アジア地域に発展していたであろうかを。
    そして、振り返ってみてほしいのです。
    小泉政権が、自民党が、安倍晋三たちが、その後、どんな形で、金正日政権を孤立へと追い込んでいったのかも。

    何もこの「核実験成功」発表は、突然降って湧いた話ではなく、あくまで、ここ数年の日本が大きく関わってきた朝鮮半島情勢の「因」が「果」となって表れた、因果の結末に過ぎません。今さら動揺するのもおかしな話に思えます。

    大事なのは、ここで生まれた新たな「因」を、より重大で悲劇的な「果」に結びつけないこと、のはずです。

    おお、何だか原始仏教的な香りのただよう記事になってしまいました。大塚巨構氏の影響でしょうか。

    さて、もしそれでも嫌がらせへの衝動が止まらないという方は、
    こちらこちらでお和みください。
    うさちゃん騎士団、GO! GO!


    Usagimasters

    Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

    にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。

    人として!(「もうひとつの日本は可能だ! 人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!」より)

    2006.8.14.00:00ころ

    「夏休みに突入! だから、ちょっと手を抜いて……」

    というわけではないこともないのですが、以前、もうひとつの日本は可能だ! 人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!に連載しかけて止まっていた文章(こっちのブログを始めちゃったので)を、転載してみます。
    そこで書いていたテーマは、今春の「入管法改正」問題にやはり直結するものでもありますし、「入管法改正」問題を本格的に取り上げていく前に、振り返っておくべきだと考えました。

    「そこに暮らす人のための国家」って、けっこうアバンギャルドな発想かなあと当時は思っていたのですが、今、冷静に考えると、社会権規約や自由権規約という2つの国際人権規約を批准したときに日本政府は、そちらへ進むべき義務を負う約束をしていたのではあるまいか、とも思います。

    まあ、きちんと校正してなかったみたいでして、読み返すと気になる部分もあるのですが、当ブログの開始直前に私がどんなことを考えていたか、あらためて出発点を振り返る意味で、そのままにしておきます。ちょうどありがたいタイミングで、保坂展人のどこどこ日記に関連するコラム(東京レズビアン&ゲイパレードに行ってきた)が掲載されていましたので、そちらへの文中からのリンクを一つ追加しました。
    (続きを書くかどうかは、「入管法改定」に関する浮世絵太郎さんたちの仕事の催促でどれだけ私が消耗しないでいられるかにかかっています。だから、期待しないでね!)

    第1回(2005年6月8日)
    人というもの

     どうも日本の入管行政をはじめ、日本社会全体をおおいつつあるゼノフォビア(外国人嫌悪)には、「自分の国から他の国に移動するやつは問題児、悪。特に日本に来るやつは、日本の富を奪いに来る極悪人」という認識があるような気がする。
     気のせいならばいいのだが、以前、ある警察官と話をしていたとき、あからさまにそういう態度をとられたことがあり、もしそんな認識が一般的にあるのだとしたら放っておけない……というわけで、ちょっと論じてみたい。

     まあ、長々と論ずるまでもなく、上記のような「認識」を持って、人の移動を制限、管理しようとする「封建社会」的な発想とその実践(←日本政府が推進している)は、破綻を運命づけられている。
     なぜなら、人はよりよい生活(「夢」と置き換えてもいい)を求めて生きていくという本質を持つ存在だから。

     このことは、日本国内の日本人の現状に目を向けるだけで、わかるだろう。多くの人が自分の望む暮らしを実現しようと、都会に出ていく。あるいは、都会から地方へ移動していく。よりよい暮らしがあると考えた場所に向かって、移動している。

     こうした移動は人間存在の本質に根ざすものであるがゆえ、どんなに精巧で厳格な移動制限手段を設けても、それをくぐりぬける道を、人は見つける。現代のように人の移動手段が高度に発達し、遠隔地間での情報交換がたやすくなってくれば、なおさらだ。人の移動の範囲は大きく広がり、目的地への距離も伸びる。

     しかも、商品や資本の国際的な移動、いわゆるグローバリズムが、是非はともかく、現実として、抑えきれない勢いで進んでいる。先進国や国際機関が生み出し、拡大してきた経済の南北格差の影響で、生活基盤を破壊され、自分の生まれ故郷では生活できない、夢を叶えられない、という人が増えていくのも、自然の流れだ。日本が、そんな人たちにとって「よりマシ」な生活を実現できそうな場であれば、日本は彼・彼女らにとって、新たな生活の場として、目的地にもなる。その人の流れが絶えることはなく、合法・非合法のあらゆる障害を乗り越えて、綿々と続いていく。

     付言するなら、日本がそういった「グローバリズム」の恩恵を受けておきながら、日本で働きたい、日本で暮らしたいという人の受入れを拒み続けるのは、私には、あまりに醜い「植民地主義」に見えてしまう。

     まあ、「植民地主義」を醜いと感じるかどうかはともかく、上述のような人間の本質を皆が考えてくれるなら、たとえば、外国からの労働力輸入をどうするかとは別の次元で、たとえば、この日本国に暮らす「在留資格」を与えられていない人に対する日本社会の眼差しも対応も、少しはやさしいものになるのではないか。
     そして、そこから、「すべての移住労働者とその家族の権利保護に関する条約」(在留資格に関わりなく人としてのさまざまな権利を保障する条約)の批准も可能になっていくのではないかなあと、考える次第である。

     こういう論理に対しては、「国家はそういった人の流れを管理し、阻止するという本質を持つ」との反論があるかも知れない。
     だが、「国家」をどういうものにしていくかは、近代以降の民主主義国家では、主権者がデザインすべきものだ。立憲主義による制約の範囲内で。その点、お忘れなく。(これについても、『無意識の植民地主義 日本人の米軍基地と沖縄人』(野村浩也。御茶の水書房)をご参照あれ)


    第2回(2005年07月21日)
    家族とは

     先月、移住連のワークショップが京都であったとき、中国帰国者(残留孤児とその家族のこと)に関する「定住者告示」というものが変わりそうだ、との話を聞いた。
     で、今、その変更についてパブリック・コメントが募集中なのだが、何とも気になるのが、
     中国残留邦人の6歳以上の養子及び中国残留邦人の配偶者の婚姻前の子のうち、6歳に達する以前から中国残留邦人と同居し扶養されていた者
     に限ってる部分だ。

     これを文言どおりに解釈すると、6歳以上の年齢で養子になった子は、日本につれて来ちゃダメだよ、という結果になる気がする。そんな形で家族を分断することが、はたして許されるんだろうか。

     「6歳」という条件はどこから来たのか。
     日本の民法には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」というのがあって、「特別養子縁組」では、子は実親との親子関係をまったく無にして、養親の子になる。そして、その基本的要件が、6歳未満の子に限る、とされている。
     たぶん、そのあたりに数字を合わせたのだと思うが、特別養子の場合はそれなりに理由(子の福利のためという目的)があるとしても、定住者告示のようなものの中でまで、「家族」というものに実体があるかどうかを、こんな一律の基準で判断しちゃっていいものなんだろうか。

     家族の形はそれぞれさまざま。まずは、その多様性をど〜んと受け容れる寛容さから、法制度ってやつはスタートするべきだと思う。

     おそらく法務省・入国管理局は、就労目的で残留孤児の養子になった中国人が日本に押し寄せてくるんじゃないかと恐れているのだと思うが、そういうケースこそ、実態で判断して、入国不可、とかすればいい。就労目的で養子になったことを入国管理局が裁判の場で証明していくわけだ。難しいが、入管職員としてはやりがいのある仕事で、担当部署の士気もあがるのではあるまいか。

     そんなわけで、次のようなパブリック・コメントを寄せてみた。


     養子縁組みの事情には、年齢を含めて、さまざまなものがあると思います。ですので、「6歳に達する前に」という要件がなぜ必要なのか、理解に苦しみます。たとえば、特別養子縁組制度において「6歳未満の子」とされていることには、実親子関係と近い状況を、養子となる子どものために準備するという、法的にも合理的な、社会的にも国際的にも説得力のある理由があります。しかし、本件告示のようなものにこうした取扱いの区別を設けることに、はたして合理的理由があるのでしょうか? 年齢による不合理な差別であるとして、近い将来、さまざまな面で問題になるのではないでしょうか。

     ちなみに「合理的な差別」とは、最高裁が、憲法14条の「平等原則」の例外を許すために使っている論理だ。

     あと、外国籍者の人権を制限するときは、「在留制度の枠内でしか人権は保障されない」という最高裁判決(マクリーン事件と呼ばれる事件の判決)の論理も使われるが、こちらについては、その判決の翌年に、国際自由権規約や社会権規約を日本政府は批准しちゃってるので、もう使うのは無理ちゃうの、との疑問の声があったりする。


     以上については、残念ながら定住者告示にまつわる制度にくわしくない私なので、勘違いがあるかも知れない。

     「そんなあほなかたちで家族を引き裂くなんてえげつないまね、わしら、するわけないやないですか」

     と、入管ないし法務省の人が答えてくれればありがたいのだが。さて?


    第3回(2005年10月10日)
    家族とは (2)

     定住者告示は、9月28日、原案通りに変更されたそうだ。
     その変更に際してのパブリックコメント実施結果について発表されたPDFファイル(11KB)を読むと、奥歯に物の挟まったような物言いというか何というか、今回の変更でもたらされる結果が、どうにもなんだかよくわからない。
     6歳以上での養子縁組は一律不可、というわけでもないようであり、そうなると、6歳という線引きのなされた理由にますます謎が深まるばかりでもある。
     要するに、今後の運用に厳しく注視しなければならない、というこのなのだろう。
     家族の統合という権利が、入管行政の中で当たり前に尊重される日が到来するよう、皆様も厳しく監視の目を注いでいただきたい。よろしくお願い申し上げる次第であります。


    第4回(2005年10月11日)
    「国民のための国家」の限界を越える──「そこに存在する人のための国家」へ──

     今回は、人が人として差別なく人権を尊重され守られる社会が、どんな御利益をもたらすか、搦め手から論じてみよう。日本国籍者の皆さまが本当に幸せになるための、
     「もうひとつの日本は可能だ!」
     の、多文化・多民族・多国籍社会バージョンである。いざ。

     近代以降の「国民国家」時代にあっては、国家は国民を構成要素とするものとして、国民のためにある、との建前がとられてきた。今の日本国籍者も、多くの人はそう考えているように思う。
     だが、はたして国家が本当に「国民」のために仕事をしてきたのか?
     なんてことは、論じる価値が大いにあるテーマではあっても、本論考の取り上げるところではない。ごめんね。

     ここで論じたいのは、「国民のための国家」は、「国民」でない者の人権を制限しがちだが、それがはたして「国民のため」になるのか、という点だ。言い換えれば、かえって「国民」自身の首を絞めることになっちゃうよー、というお話。

     たとえば、私は日本で暮らす中南米系の子どもたちを支援する活動に関わっているので、そこでの体験を元に語らせてもらうが、日本の学校システムの受け入れ体制の不備もあって、日本の公立学校に通うその子たちの高校進学率は、驚くほど低い。大多数が、中学卒業と同時に工場で働きはじめるか、あるいは、その前に学校をやめていく。やめた子は、日本での「就学義務」はないので、そのまま放っておかれる。子ども権利条約を日本政府が批准しているなんてことは、実際の現場では、単なるお題目でしかない。中には、12、13歳で、派遣労働者として工場で働きはじめる子どもさえいる。なんとまあ、第三世界でばかり起こっていると多くの日本国籍者が想像しているだろう児童労働が、他ならぬこの日本の中で、読者の皆さまもおそらくその名は知っているだろう有名企業やその関連会社の工場の中で、行われているのである。
     その背景や理由については、これもまた本論考の取り上げるところではない。論じはじめると、なが〜くなるし。もいちどごめんね。

     ともかく、そういう「結果としての差別」が現実にあり、その現実を肌身で感じながら子どもたちは育ってきている。残酷な現実の中に放り込まれている中南米系の子どもたちだけでない。その子らと同級生になったり同じ地域で暮らしたりしている、日本で生まれ育った日本国籍の子どもたちもまた、同じ現実の中を生きているのだ。自分とたいして変わらない年齢の子たちが、「日本国籍でない」という生まれついての条件の違いのせいで、自分たちとはまったく違った人生を宿命づけられて生きていく姿──まるで封建時代さながらの階層社会の現実だ──を間近に見ながら。

     大人たちが生み出したこの差別構造が、日本で生まれ育った日本国籍の子どもたちにどんな意識を育むだろうか。
     大人社会への反発を育む子もいるかも知れない。しかし、それより、
     「人間には出身や民族、言語なんかで差別して構わないやつがいる」
     そんな意識がじわじわと育まれていくのが落ちではないか。
     そして、そんな意識が、
     「人権なんて、しょせんは国籍とかで制約されるものだから、普遍性なんてない」
     とか、
     「人権よりも国籍のほうが大事」
     「人権なんてたいしたものではない」「もっと大切なものがある」
     といった感覚に変わっていくのは、水が低きに流れていくのと同じくらいに、自然な流れだ。

     ──それは19世紀的なナショナリズムと一体化しやすい感覚で、すでにこの社会に蔓延してしまっている19世紀的な植民地主義、帝国主義時代的な「弱肉強食」「暴力至上主義」の発想・風潮をますます後押しし、排外的な気分をさらに強烈に煽る燃料の役割を果たす性質を持つ。そしてついには、排外的な気分の果てに再度の破局を招くかも知れないが、まあ、この危惧もまた、本論考の主題ではない。またまたごめんね。──

     要するに、「国籍」による差別、人権制限が常態化した社会環境は、そこで暮らす差別者側(自国籍者側)の人権感覚の摩耗と人権意識の低下・劣化をもたらす。
     その感覚はやがて、差別者側(自国籍者側)自らの人権をも誰かの恣意的な制限下に進んで委ねてご満悦という、愚か極まりない結果を自ら呼び込むことにつながっていく。「もう手遅れ」ってのは、言いっこなし。

     もちろん、世界人権宣言を受けて、国民国家の連合体が作った国際自由権規約や社会権規約でも、国家は、国民でない者を国民と、すべての場合においてまったく同等に扱わねばならない、と強制しているわけではない。
     だが、たとえそうではあっても、同じ国家の中つまり同じ社会の中に、「国籍」を基準にして、ある人はこの人権は全部享受できるが、ある人は部分的にしかその人権を享受できない、などという状態があることが、はたして健全か。
     そもそも、近代の「国民国家」は、封建社会の持つ伝統的な差別構造を破壊する過程で生まれてきたものだ。伝統的な差別構造を、新たな差別構造に置き換えることで満足していて良いものか。悲しすぎないか。
     また、2つの世界大戦を経て確認された、人権の重要性を、低下させてしまう、あるいは否定してしまうことは、やはり危険極まりないと言うほか、ないではないか。

     とまあ、ここでは話の都合上、「国籍」による差別を主題にしたが、もちろん、差別対象の「目印」になるのは「国籍」に限らない。民族や文化、性別、性的指向、あるいは今の社会でハンディキャップとなったり差別の「目印」とされたりしている何らかの特徴など、いろんなものを当てはめて考えてくれてかまわない。ある程度合理的なものと考えられてきた感のある「国籍」以外についてであれば、なおのこと当てはまる話ではないかと思う。

     さあ、そこでいよいよ本題だ。どうすればこの「人権制限へ向かう悪夢のスパイラル」から脱出できるか。

     「もう手遅れ」
     などと泣き言こぼしたい気分を抑えつつ私が考えるに、結局は、「国民のための国家」から「そこに暮らす人のための国家」、いや、もっと厳密に言えば「そこに存在する人のための国家」へ転換する以外に、本質的な解決策は、ない。

     「そこに暮らす人のため」平たく言えば「住民のため」とは、地方自治レベルではすでに議論されてきている、というより、憲法上の地方自治制度に関しては、自明のこととして受け容れられているところだが、それを「住民」という枠にも「地方自治」という枠にも留めず、「そこに存在する人」へ、そしてさらに「国家」レベルにまで敷延するのである。大胆に。

     この大胆かつ極めて先進的な試みが実現すれば、「手遅れ」感の強い現状も、一気に吹き飛ばせるだろう。実現には、おそらく改憲なんかは不要としても、主権者たる日本国籍者の変革へ向けた強力な意思は必要だし、主権者でありこの社会の圧倒的マジョリティである日本国籍者自身がこれまでと違う新たな道を自身で選び取ることは、あらゆる方面に強烈なインパクトを与えるに違いないのだから。

     「国家」像をこうして組み換えていこうとすれば、各論レベルではいろいろと論ずべきこと、対処せねばならぬ新しい問題がいくつも出てくるだろう。だが、それはどんな社会でも同じ、どんな国家でも同じことだ。諸行無常、万物流転の世の中なのだから、新たな問題が生まれてこない社会など、どこにもない。「国家」像の転換で得られる利益と比べれば、転換それ自体を躊躇させるほどのものではあるまい。たいていのものは、技術的なレベルで解決できるものだと思うし。

     「国民のための国家」から「そこに存在する人のための国家」へ──。

     この転換を成し遂げて初めてようやく、日本社会は「人権制限へ向かう悪夢のスパイラル」から脱出することができ、人が人として差別なく人権を尊重され守られる社会の実現が近づき、日本国籍者の皆さまもようやく本当に幸せになるときが訪れるのである。

     すごくない?


    Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

    にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。