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ザルの「テロ対策」。今こそ世界人権宣言が提示する「テロをなくす方法」への転換を!

2009.1.4.12:30ころ
(2009.1.4.14.20ころ、署名の紹介を追加しました。2009.1.6.22:15ころ、更に追加。)

外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(「入管法改定案に関する国会会議録」より)(2007.9.2)


こんなバカげたシステムを導入しても、どうせすぐにイタチごっこが始まるだけで、壮大な予算の無駄遣いに終わるだろうな、と予想してはいましたが、意外に早く破られていました。でも、指紋認証技術がすでにさまざまな分野で使われていることを考えると、当然の早さだったんでしょうね。

仮に目の光彩で認証することを検討するとしても、ますますもって「テロリスト」とやらがそんなものをあちこちに残しているわけはないので(指紋だってそうですがそれ以上に)、テロ対策の代替案にはなりませんしねえ。ま、外国人の生体情報を可能な限りたくさん集めることが本来の目的なら、こんなザルのシステムでも、このまま継続利用していくんでしょう。

ムカ・・・(-_-メ)

おっと、ボヤキの前提になる、肝心のニュースを紹介するのを忘れていました。

まずは今朝の京都新聞に掲載されていた記事です。

指紋認証素通り 韓国人女性再入国「特殊テープ張る」

 不法残留で強制退去処分となった韓国人の女が二〇〇八年四月、指紋を読み取り照合する「生体情報認証システム」による入国審査をかいくぐり、再び入国していたことが一日、法務省への取材で分かった。同省は、女の再入国は四カ月後に発覚し、不法入国で摘発された女は「特殊なテープを指に張りつけ、読み取り装置にかざした」と供述した、と説明している。

 東京入管の調べに対し、女は「ブローカーから偽造旅券を購入し、青森空港から入国した。入国審査では、ブローカーから受け取った特殊なテープを使った」などと供述。実際に入国審査を通過した記録が残っていた。

この最後の一段落が、47NEWSの共同通信配信記事では、次のようになっています。

 認証システムは07年11月に導入された。過去に強制退去処分を受けた外国人や警察の指名手配者らの指紋などを登録するデータベースと照合し、一致すれば入国を拒否したり、警察に通報する。


 法務省によると、女は長野市でホステスとして働いていた07年7月、不法残留を摘発され、強制退去処分を受けた。5年間は再入国できないのに、長野市に戻っていることが08年8月に判明し、東京入国管理局が再び摘発した。
(2009.1.1.16:50)

ウェブで検索してみると、読売新聞の記事が詳しいですね。
ひょっとすると読売の記者さんや上層部、マジに「テロリスト」の入国阻止に役立つと信じていたのにこんなニュースが出てきちゃって、驚愕している
ということなんでしょうか(-_-;)???

「生体認証」破り入国、韓国人女がテープで指紋変造(YOMIURI ONLINE、2009.1.1.03:04)

 不法滞在で強制退去処分になった韓国人の女(51)が2008年4月、入国審査時に指紋照合で本人確認する生体認証(バイオ)審査をくぐり抜け、不法に再入国していたことがわかった。


 再入国が発覚したのは同8月で、女は再び東京入国管理局に摘発されると、「特殊なテープを指にはって指紋を変造し、審査を通過した」と供述した。東京入管は、女の再入国に韓国人ブローカーが介在したとみられることから、「同じ手口で、相当数の韓国人が不法入国した恐れがある」とする報告書を法務省に提出、同省も実態解明に乗り出している。


 このシステムはテロリストの入国阻止を主な目的に40億円以上をかけて導入された。比較的単純な手口で破られた可能性が浮上したことで、入国審査のチェック体制とともに、テロ対策についても見直しを迫られることになりそうだ。


 入管関係者によると、問題の女は観光目的で来日したにもかかわらず、滞在期限後も長野市内でホステスをして働いていたとして、07年7月中旬に摘発され、5年間は日本への再入国を禁じる強制退去処分を受けて韓国に送還された。


 しかし08年8月初め、「同じ女が長野にいる」という情報が寄せられたのをきっかけに、東京入管が同市内のアパートで暮らしている女を発見、入管難民法違反容疑で再び摘発した。


 女は偽造旅券を所持しており、同年4月末、この偽造旅券を使い、青森空港で入国審査を通過した記録が残っていた。同入管が女を追及したところ、〈1〉韓国人ブローカーから偽造旅券を購入し、青森空港行きの航空券を買うよう指示された〈2〉ブローカーからは特殊なテープも渡され、青森空港の入国審査場で、テープをつけた人さし指をスキャナーにかざして審査を通過した――と供述したという。


 同入管が実験した結果、市販のセロハンテープなどではスキャナーに指紋が映らずにエラーが表示されるため、審査を通過できないことが判明。このため特殊なテープが使用された可能性があるとみて女の取り調べを続けたが、テープの素材や、ブローカーの特定につながる供述は得られず、同9月中旬、強制退去処分にした。同入管は処分後、法務省に報告書を提出。バイオ審査をくぐり抜ける特殊なテープが出回っている可能性や、ブローカーが同じ手口で多数の不法入国を仲介している可能性を指摘した。


 同省によると、青森空港の記録には、女が審査を通過した際の指紋の画像は残っていたが、不完全な指紋で、詳しく調べても女のものとは一致しなかった。同省入国在留課は「女が不法入国した経緯について調査を続けている段階。事実が解明でき次第、必要な対応を取りたい」としている。

このシステム導入に40億円以上かけたと記載がありますが、国会の法務委員会審議では70億円から100億円必要(年間の維持・運営費は除く)、との発言がありました(2006年3月22日衆院法務委員会、民主党平岡秀夫議員への答弁)。意外と(?)安く仕上がったみたいですね、導入に関しては。


生体認証破りで入国の女、ブローカー介在を証言…一問一答 「テープは肌色でゴムのような感触だった」。【ソウル=前田泰広】
(YOMIURI ONLINE、2009.1.2.06:53)

 テロリストの入国阻止をうたって導入された最新の「生体認証(バイオ)審査」をかいくぐり、強制退去処分を受けた韓国人の女(51)が不法に再入国していた事件。女は再入国が発覚して強制送還された後、今は韓国南部の都市で暮らしている。「入国審査官も気づかなかった」。女は読売新聞の取材に応じ、指紋を変造するため指にはった特殊なテープについて、特徴を具体的に語り、同じ手口で不法入国を請け負う韓国人ブローカーの存在も証言した。


 ――初めて日本に行ったのはいつか


 1999年9月。観光目的で入国し、滞在期限が切れた後は、長野で飲食店の皿洗いやスナックでの接客をしながら、ずっと暮らしていた。2007年7月に不法残留が発覚して韓国に送還されたが、交際していた日本人男性が忘れられず、日本にどうしても戻りたかった。


 ――どうやって日本に再入国したのか


 最初の強制送還の時、東京都内の入管施設で知り合った韓国人女性に依頼して、08年4月中旬、ソウル市内の喫茶店でブローカーの男と会った。指に指紋の模様がついたイミテーションテープをつける方法で、多くの人を日本に入国させていると教えられた。ブローカーの携帯電話には「うまく(日本に)着いた」などという電話が5、6件かかっていた。自分より3日前に同じ方法で日本に入った韓国人もいるようだった。


 ――ブローカーには、いくら支払ったのか


 1300万ウォン(当時のレートで約130万円)。出国当日の4月末、喫茶店で偽造旅券と交換した。そこで両手の人さし指にイミテーションテープをつけてもらい、仁川(インチョン)空港から青森行きの便に乗った。


 ――成田や関西ではなく、なぜ青森だったのか


 ブローカーは一つの空港に集中すると危険だから、日本各地の小さな空港を使っていると言っていた。「小さな空港は審査が厳しくない」とも教えてくれた。日本のゴルフ場か温泉にでも行くふりをして、荷物を少なくしろと指示された。青森空港では入国カードに「観光目的」と書いた。


 ――テープは、どのようなものだったのか


 グニャグニャしたゴムのような感じ。皮膚の色と同じだった。ぱっと見ただけではわからない。入国審査官も気づかなかった。イミテーションテープは空港を出てから、丸めて捨ててしまった。


 ――ブローカーとは連絡が取れるか


 日本に再入国してから1週間ほどは「ほかに日本に行きたい人はいないか」と電話がかかってきた。今は、携帯電話の番号が変わったようで連絡が取れない。

まあ、テロ対策でこんなことやってもムダだということ、少しは実感できてよかったんじゃないでしょうか、読売上層部の方たちも。

世界人権宣言が提示する「テロをなくす方法」(『戦争の抑え方☆軍備オフ ICCでつくる戦争のない世界』)
テロとの戦いには政治の増派で。海外派兵より綱紀粛正・膿の出し切りを!(2008.10.20)


ということで、この記事に関連する内容も含めて、署名のお願いです。ガザ・イスラエル関連、一つ増やしました。ご賛同いただける方は、よろしくお願いしますm(_ _)m。

【署名のお願い】

ガザ封鎖解除のために、日本政府が積極的に働きかけるよう外務大臣に求めるオンライン署名(集約期限は2009年2月28日、アムネスティ・インターナショナル日本、パレスチナ子どものキャンペーン、ピースボート、ユナイテッドピープル株式会社・共同よびかけ)

イスラエルに軍事行動中止を求めるWEB署名(「戦争に正義は存在しません—ガザ空爆—」鳥居正宏のときどきLOGOS、2009.1.3)

ガザ地区停戦国際署名和訳(【追記】イスラエル軍による動画配信が!)(Like a rolling bean (new) 出来事録、2008.12.31)

東村高江【通行妨害仮処分】緊急署名(第1次集約期限2009年1月26日、なごなぐ雑記、2009.1.3)

すべてのアフガニスタン難民に在留資格を(第1次集約期限2009年2月19日、RAFIQ)

日本版US-Visitシステムの廃止を要望する国会請願署名、電子署名(集約期限2009年8月31日、国際結婚を考える会、IST請願の会)

複数国籍の容認を求める請願署名、電子署名(集約期限2009年8月31日、IST請願の会)

他にもサイドバーにいろいろあります。賛同いただける方は、どうかよろしくお願いしますm(_ _)m

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コメント

こんちは、うささん。今年もよろしく。

これ、でも、機械が確かに頼りないとも言えなくもないですけど、

運用の問題という気もします。『はい、手をかざして』って言ってるだけの緊張感な~い入管。

多分そういう辺りで、厳重注意で済ますのでは?機械導入は諦めず・・。

そういったシステム予算を浪費するのが、彼らの主「癌」点やろうし・・。

とらちゃんとこで話題にしてた『失敗国家』論、何で読んだか忘れましたけど、

学校や警察の職員に給料払えなくなった国では、賄賂が横行。

仕方なく住民が自警したり、軍閥が跋扈したり、。

そこまで行かんとしても当然入管とか密輸検査なんてあってないような

賄賂世界に染まっている国は多いやろうし・・。

日本でもフィリピンパブ向けの『口利き』が静岡で在ったって、朝日が報じてたし・・。

ここら辺の商業化っていうのか地下経済化を『機械化』でも『精神主義』でも、

もちろん民営化でも、どうにも出来ヘンところに、彼らの欺瞞があるのでは?

あ。さっき『失敗の本質』読み終えましたけど、『大東亜共栄圏』の目的を紹介してました。

東亜のそれぞれの国がその独自性を生かし創造性ある発展をはかるとか何とか、好いこと言ってる

くせに、ちっともそれに合う具体内容・行動が無かったって。

現状は、互いに[誰のためか?!]不信を膨張し合う、無駄遣い「狂洩」圏ですかね。

ま、それも独自の文化の1つと言えますけど・・。

三介さん、こんにちは。
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。

>多分そういう辺りで、厳重注意で済ますのでは?機械導入は諦めず・・。

そうなるんでしょうね……。で、次はテープよりも見つけにくい透明クリームとかが開発されて、今度はそれを見破るために検査前に手を拭くおしぼりが置かれるようになり、今度はそれを誤摩化すために手品の練習が始まって……。おお!新年早々、楽しい妄想が連鎖しはじめちゃったじゃないですか(^o^)/

>現状は、互いに[誰のためか?!]不信を膨張し合う、無駄遣い「狂洩」圏ですかね。
>
>ま、それも独自の文化の1つと言えますけど・・。

そんな感じですね。。。

ガザ関連で、現地の情勢は厳しくなる一方のようですが、碧猫さんところで紹介している
http://palestine-heiwa.org/doc/2007/pappe.html
とか、あるいはAMLの
http://list.jca.apc.org/public/aml/2009-January/022567.html
とか、多文化社会のあり方や今後の世界の進むべき道などについて道しるべになりそうな話を知ることができているのを、どうにか希望につなげていきたいなあ、なんて思う年の始めであります。でも、険しそう……。

今年の元旦、読売新聞の1面トップだったんですね。一問一答も、元旦の紙面にありました。
それが京都の駅売店で売られていたものだったということは、少なくとも大阪版がそうだったんでしょう。読売のスクープ(というか、入管からのもらいもの?)だったのかな。
思えば京都新聞、すごく小さな扱いでした。


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