アニメ・キャラと住民登録、「単一民族幻想」
2008.3.4.19:00ころ
アニメキャラを住民登録するくらいなら、外国籍の人々を住民と認めよ(世界の片隅でニュースを読む、2008.3.3)
拙ブログの記事をご紹介くださり、ありがとうございますm(_ _)m。
『らき☆すた』、名前はよく見かけるんですが、なるほど、KBS京都でも放映してたんですね。わが家には電波の関係で届かないみたいなんですが……orz。
思えば、昨日は『こち亀』の両津勘吉の誕生日でありまして(小学生の頃に読みはじめて、今は私が年上……(^^;))、『こち亀』ファンの一人として両津が住民登録されたりした日には、まあ祝杯を上げたりはしないでしょうが、「ニヤリ」とぐらいするはずです。以前、職場に揃っていた『美少女戦士せーラームーン』シリーズを全巻読破した一人として、タキシード仮面さまやらルナやらアルテミスやら聖羅美茄子やらが住民登録されたりした日には、以下同文。
「人権」の観点からはもちろんですが、それに加えて、
やっぱ、こーいう洒落をきちんと楽しめる状況になってほしいなあ、と思います。
そのためにも、まずは外国籍住民の住民登録を実現してほしいものです。
そして、ホームレスの人たちの住民票を剥奪した大阪市にも、怒りの声を届け続けねばなあ、なんて思います。
ところで、上の記事で「世界の片隅でニュースを読む」さんは、次のように指摘しています。
日本の漫画やアニメには在日外国人が登場することがほとんどない。「ガンダム」の富野由悠季監督のアニメ(タイトル忘れた)くらいしか記憶にない。アメリカのアニメとかドラマが、しばしば登場人物の「人種」の割合に敏感なのとは対照的だ。「日本のアニメにおける単一民族幻想」は十分に検討に値するテーマだと思う。
言われてみれば、そんな気がします。
なんでもござれの『こち亀』だと、ストーリーによっては日本人と結婚して暮らしてるブラジル人女性とか、在日外国人和尚さんとか、原作にはいろいろ出てくるわけですが、それでも旧植民地出身者関係の人がそのルーツとからめて出てくるエピソードって、ちょっと記憶にありません。一応「子ども向け」週刊誌に連載してるんで、前提を語るのが難しいせいがあるのかも知れませんが。
『墓場鬼太郎』とかだと、「人権」を保障されていない在日外国人、をどこか彷彿とさせる「物の怪」が登場したり、芸能界に挑戦して成功するも「正体」がバレて結局あの世に去ってしまったりする猫娘なんかが登場するわけですが、水木しげるさんの自伝とか読んでも在日外国人との接点らしきものをあまり感じませんので、とくに隠喩ってことでもないよーな気もします。いや、原作が描かれた時代を考えると、そんなこともないのかなあ……。
あれれれ、なんだかいろいろ語りたくなってきたということは、
私もやはりアニメ、マンガ好きだってことが、とうとうバレてしまったかも。
えっ、今さら言うまでもありませんかぁ(〃∇〃) てれっ☆
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はじめまして(という気があまりしないですが)。「世界の片隅でニュースを読む」です。
拙文のフォローありがとうございます。私にとって得意とは言えない分野なので本当に勉強になります。
アニメに登場する「外国人」はたいてい「金髪碧眼の白人」で、それも「我々」とは「違う」という扱いをされているのがずっと不思議でした。普通に在日コリアンがキャラクターで登場するというようなことはまずありません。「日本には日本人しかいない」という前提を無条件で作品世界にしてしまっていることに違和感を持っています。
「こち亀」で言えば、両さんに在日韓国人の友達がいてもおかしくはないと思うのですが(彼はそういうキャラだと思う)。
>私もやはりアニメ、マンガ好きだってことが、とうとうバレてしまったかも。
「セーラームーン」の話が出てきてドキリとさせられました。
ここだけの話ですが、10代の頃「セーラームーン」に青春を捧げていました(爆)。周りのオタクたちはマーキュリー派が与党でしたが、私はマイノリティのマーズ派(笑)。氷川神社にも行きました。今でも「レイ」と言えば「綾波」ではなく「火野」です(笑)。
ああ・・・ついにカミングアウトしてしまった・・・。
投稿: mahounofuefuki | 2008年3月 4日 (火) 23時05分
「世界の片隅でニュースを読む」さん、はじめまして(という気は私もあまりしていませんけど、おとな風にまずは応えてみます(^^;))。コメントありがとうございます。
そうなんですよね、在日コリアンとか両さんの知り合いにおおぜいいそうなんですが、ストーリーの中でそれが表に出て来たことは、たしかなかったと思います。でも『こち亀』はたまあにドキリとするくらい過激に社会問題をギャグの中に放り込んできたりしますので、そのあたりのスイッチがうまく入れば、伝説に残るぐらいの傑作が生まれるんじゃないかなあと、期待しています。
>「セーラームーン」の話が出てきてドキリとさせられました。
おお、「世界の片隅でニュースを読む」さんはマーズ派でしたか。私はティボスとフォボス派、兼、マーズとビーナスとルナ派でありました。あんなカラスの友だち欲しいよなあ、とか思ったりして。思えば、朝のゴミ出しのときに寄ってくるカラスたちに話しかけたり説教したりするようになったのは、ティボスたちのせいかも(^^;)。で、発見したんですが、カラスってけっこう人間っぽい仕草、するんですよね、意外なことに。
『セーラームーン』は当時、働いていた小さな職場で流行ってまして、親切な同僚たちが原作を全部そろえてくれ、ありがたいことに一通り読むことができました。いや、『セーラーV』は私が買っていったかも…。いずれにせよ、新刊が出るのをけっこう楽しみにしていた記憶があります(^^;)。アニメはお笑い色濃厚でしたが原作はまた違った世界で(『セーラーV』の方がアニメに近い感じ)、どちらも捨てがたい魅力、面白さがありました。検索したら今も公式サイトがあって、人気の息の長さにビックリです。
今度顔を出した時、久しぶりに読ませてもらおうかなあ。
それにしても、ひかわ神社って、実在の名前をもじってたんですね。知りませんでした。麻生(あさぶ)とかで住民登録するっていう話、出なかったのかな。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: 仲@ukiuki | 2008年3月 4日 (火) 23時51分
こんばんは。
鳥居正宏です。
トラックバックをありがとうございます。
かつて小泉政権時に、あざらしの「たまちゃん」は住民登録をしたのに、ちょうどその同じ時に、UNHCRから難民の認定を受け、我が国に保護を求めていたクルド人家族に対しては、日本政府は国際難民条約(難民の地位に関する国際条約)の「ノン・ルフールマン」の国際原則(難民が母国に帰還した際に、その難民に生命の危険等が及ぶ場合には、その難民を送還してはならない。という国際的なルール)を踏みにじって、日本政府はこのクルド人家族を強制送還してしまいました。
この日本政府の対応に対して、UNHCRは「前代未聞の激しい怒り」を示し、「日本政府はあきらかに国際法に反した」と厳しい国際声明を発しました。
また、国連諮問機関の人権擁護団体であるアムネスティ・インターナショナルも「日本では、外国人は動物(あざらし)以下の扱い」と非難の声明を発表しました。
人の生活、人の命を大切にしないこの国は、未開の野蛮国家ですね。死刑もあるし。。。
国家の頭脳が狂っているとしか言いようがありません。
なんとかせねば。
投稿: 鳥居正宏 | 2008年3月 5日 (水) 00時15分
鳥居さん、こんにちは。
そうそう、あの強制送還、トンデモない話でした。当時の東京入管局長・マタンゴ坂中、今もマスメディアにちょいちょい登場してまして、何とも頭を抱え込まされます。
http://ukiuki.way-nifty.com/hr/2007/02/post_ee3e.html
強制送還されなかった女性たちは、たしかカナダかどこかへ出国したと聞いています。日本政府が家族を引き裂いた形です。国際法を蹂躙してまで。
死刑制度も含めて、ほんと、未開の野蛮国家と言うしかありません。
地道であっても、道なき道でも、なんとかすべく、がんばってまいりましょう。ぜひ。
投稿: 仲@ukiuki | 2008年3月 5日 (水) 18時55分
しばらくぶりぶりです、うささん。ちと、御絵描きに熱中してまして・・。
>マーズ派でしたか。私はティボスとフォボス派、兼、マーズとビーナスとルナ派
カタカナで色々、惑星・衛星名で色々、ですなあ。
セーラーホニャ裸等賛はほとんど観たことありませんが、mmm。なにやら楽しい世界ですな。現代の神話も、画面を思い浮かべつつ、徐々に、影絵のようにシキカン・ニクカンヲ失って、心の沁み込んで生きていくんでしょうね。
あれはジャンプの漫画だったかな「セイント星や」とか、ドラゴンボールでも、なんといいますか、反逆者が、釈迦曼荼羅の階層カースト的な構図(秩序)の中に入っていくといいますか、「昨日の敵は今日の友」的といいますか、それに比して、ショっカーの皆さんや「マグマ大使」に出てくる、「人間もどき」サン達はいつまでも「その他」色々のままで・・。これらは、「スターwAR-図」や「ダイハード」や「ゾンビ」に近い。
御伽噺の御仕置きに関する、syあかい(しゃあない)文化的融合・排除関係。面白い研究課題かもしれませんね。「もっとぶってえ~」なんて言わせ(いわれて観たく)たくなる「こす」プレの心理とかも・・。山崎拓さん、今も持ってるはるのかな? そのセット・・。
投稿: 三介 | 2008年3月 8日 (土) 07時36分
三介さん、こんばんは。
セーラーホニャララさんは、フィリピンで実写のそっくりさんがつくられたり、ドラゴンボールはハリウッドが映画化したり、パワフルに国境を越えていってますね。しかも、アイデアの全部じゃないけど重要な要素がギリシア神話だったり中国大陸からだったり、そのあたりも面白いです。そうそう、「聖闘士星矢」も、ギリシア神話やらいろんな神話がネタ元ですよね。文化の融合と伝播が一気に進んでる感じです。
「昨日の敵は今日の友」って、萌える、いやいや、燃えるんですよねえ。死んだはずだよオトミさん、そうでなくても半死半生、復活なんてまず無理だろうっていうようなダメージを受けたはずの宿敵が、主人公たちのピンチに助っ人に駆けつけて大活躍してくれるというあのパターン。少年ジャンプ的というか将棋的というかスポーツ漫画的というか、あのパターン、誰が発明したのかいつごろからあるのか、すでに誰か研究してるんでしょうか。古典的な物語では、あまり見ない気がします。あ、三国志で曹操方にそんな軍師がいましたっけ。。。でも、燃える感じじゃなかったような……。楚漢軍談とかにもありそうだけど……。里見八犬伝とかどうだったんだろう……?
山拓さんの件も含めて(?)、心に留めていってみます。言い出しっぺ(?)として三介さんもどうかよろしく〜(^<>^)/
投稿: 仲@ukiuki | 2008年3月 9日 (日) 00時43分