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2008年3月

介護と医療と外国人労働者

2008.3.31.21:00ころ

前回の記事で、フィリピンから介護士が来日するのは難しくなりそうだと書きましたが、インドネシアとのEPA(経済連携協定)は年内にも発効する見込みだそうで、インドネシアから看護士・介護士が来日するのは、もう間もなくのようです。

【参考資料】EPA/FTAをめぐる状況[PDF:432KB](外務省)

有害廃棄物のゴミ捨て場に使われることになるのかもという懸念、フィリピン以外の国ではなかったのかなあ……。

ともあれ、これらのEPAでは、外国人介護士らにも日本人と同等の労働条件が認められることになっているようですが、日本人でさえ介護の現場では、非常に厳しい条件を強いられている、と聞きます。
また、国際結婚などをして日本で暮らしている外国出身者で仕事を求めている人に、介護や看護の仕事への道を開くほうがベターではないか、との議論(当ブログでもちょっとだけ資料を紹介した気がするんですが、どこに行ったか、検索しても出てきません。気のせいだったのかな……)も以前からなされています。

う〜ん……。

これに関して、紹介を忘れていた記事をいくつか、どうぞ。

介護:現場で外国人活躍 背景に人出不足--横浜の特養「よつば苑」 /神奈川(池田知広記者、毎日新聞神奈川版、2008.3.17)

 介護の人手不足が深刻化する中、横浜市保土ケ谷区の特別養護老人ホーム「よつば苑」(定員120人)では在留資格を持つフィリピン籍とカンボジア籍の男女計5人が働く。パートや派遣という形だが、同市福祉事業経営者会によると、外国人が5人も働く特養は珍しい。海外から多数の介護福祉士候補者が来日するとされる経済連携協定(EPA)が話題になる中、注目される。

 ◇日本語読み書きできないネックも

 「この仕事、気分的に楽なんですよね。家にいるみたいで」
 ヘルパー2級の資格を持つフィリピン籍の永沢ロイダさん(40)はほほ笑み、流動食をすくったスプーンを入所者の口にあてた。来日して11年。日本人男性と結婚し2児をもうけたが、今はシングルマザーだ。派遣社員としてよつば苑に来たが、派遣期間が過ぎても時給が200円下がるのを我慢してパートになった。「せっかく利用者さんと仲良くなったのに、さみしくなったんです」と流ちょうな日本語で話す。
 よつば苑の職員は計63人。うち4人はフィリピン籍で、1人はカンボジア籍だ。入所者の女性(75)は「やさしいですよ。こまやかで、よく働いてくれる」。職員の長田栄作さん(23)は「元気でパワーがある。レクリエーションでも僕みたいに控えめに接してしまう所がない」と言う。昨年5月から本格的に採用を始めた碓井義彦施設長(39)は「人材不足が厳しく、将来は外国の労働者に就いてもらうしかない。今から慣れておいた方がいい」と話す。
 ネックもある。介護記録の読み書きができないことだ。日本に来て6年になるフィリピン籍の姫野マリアさん(48)は「一番大変だったのは利用者さんの名前を覚えること」と打ち明ける。碓井施設長も「受け入れはあと数人が限度」と言う。
 65歳以上の高齢者人口が66万人に上る横浜市では、介護人材不足が深刻化。市は08年度予算案で、海外からの介護人材の就労支援に2500万円をつけ、EPAに基づき30人程度をまとめて受け入れる方針だ。
 ただフィリピンとのEPAは、日本で介護福祉士として働くには複数の研修を受けたうえで4年間のうちに日本語による国家試験に合格しなければならないなど、厳しい条件を課す。碓井施設長は「わざわざ英語の通じない国に来るだろうか」と懐疑的だ。
==============
 ■ことば
 ◇経済連携協定(EPA)
 国家間で貿易や投資の自由化ルールを定め、規制の撤廃や制度の調和などにより経済交流の強化を図る協定。日本政府は06年9月、フィリピン側の要請を受け、2年間で看護師400人、介護福祉士600人を受け入れる協定を締結。07年8月にはインドネシアとも同人数の看護師、介護福祉士を受け入れる協定を結んだ。


看護・介護の人手確保へ 外国人受け入れなお課題 高い資格基準、狭い門戸 「パートナー」になれるか(酒匂純子記者、西日本新聞朝刊、2008.3.13)

 私たちの老後、そばにいてくれる人はだれなのだろう。看護・介護分野での人手不足が懸念される中、日本政府との経済連携協定(EPA)により、インドネシアやフィリピンから看護師と介護福祉士の候補者が年内にも来日する。九州大アジア総合政策センター(福岡市)が主催したシンポジウム「グローバル化する介護と看護」では、私たちはこの現実にどう向き合えばいいのか、意見が交わされた。

 ◆

 グループホームかけはし(同)では、在日フィリピン人のホームヘルパー3人が働いている。運営会社の梯(かけはし)公子社長は「とても明るくて、利用者やスタッフともうまくやっている。家族やお年寄りを大事にしており、介護の仕事に向いている」と働きぶりに満足している。
 3人は、在日外国人向けヘルパー講座を開設しているインターアジア(福岡県小郡市)で、ホームヘルパー2級の資格を取得した。同社は4回の講座を実施、計63人が資格を取ったが、介護の現場で働いているのは6人だけだ。中村政弘社長は「最大の問題は時給が700円前後で、家計の主な収入になり得ないこと」と、介護業界全体の問題を指摘する。
 外国人だから、という偏見や抵抗感は、事業に携わり始めた3年前に比べると減ったように感じる。卒業生受け入れを望む施設も出てきた。「風向きは変わってきたが、安く雇えるのかとか、フィリピン人に頼るほど困っていない、などがっかりする発言も多い。彼女たちは対等なパートナーなのに」

  ◆

 厚生労働省によると、介護職員は2014年に140万‐160万人(04年には約100万人)必要とされ、人材確保は重要課題だ。看護職員も、例えば今年は需要見通しが供給見通しを3万7100人上回っている。「人を入れる入れないではなく、入れざるを得ないのが日本の現実。両国はお互いの弱い部分を補い合う関係でありたい」。日本フィリピンボランティア協会(東京)の網代正孝会長はそう言い切る。
 ただ、EPAが実現してもハードルは高い。国内で実際に働いている介護福祉士は約27万人にとどまる。多くの現場を担っているのはホームヘルパーだが、外国人は介護福祉士の資格が必要だ。EPAは非常に専門的な知識を持った人を対象にしており、ヘルパーまで門戸を広げようという話ではないのだ。
 シンポでは人の移動をよりスムーズにするため、「両国間で資格の標準化や相互認証も必要では」との提言もあったが、厚労省担当者は「非常に難しい」と否定した。一方、各国に人材を送り出しているインドネシア政府の担当者は、日本がこうした対策をとらない場合「(介護士たちが)サウジアラビアやオーストラリアに流れてしまうかもしれない」と指摘した。世界各地で高齢化が進んでいる。将来は外国人労働者の奪い合いが起きるのだろうか。
 小川全夫・山口県立大大学院健康福祉学研究科教授は「新たな社会が始まっている。どんな考えでこの問題に向き合うのか。われわれの構えが問われている」と語った。

 ●欧米などケア人材不足深刻 東南アが供給源に フィリピンからは50カ国へ
 少子高齢化が進む欧米などの先進国や北東アジア、中東では、看護・介護分野での人材不足が深刻な問題になっている。こうした国や地域では「ケアの文化」があるフィリピンやインドネシア、ベトナムなど東南アジアから労働者を受け入れる傾向が強まっている。
 主要な送り出し国の1つ、フィリピンは、医療・介護労働者が世界50カ国で働いている。1995‐2006年、看護師の新規受け入れが多かったのはサウジアラビア(約6万8000人)、英国(約1万7000人)、米国(約1万2000人)、UAE(約5300人)、シンガポール(約4200人)など。インドネシアの場合、介護士は香港や台湾、シンガポール、イタリア、看護師はサウジアラビア、クウェート、カタール、オランダなどに渡っている。
 高齢化が進んでいる台湾では、外国人の「ケアワーカー」が約16万人に上るという。韓国も雇用許可制度を導入するなど、外国人労働者の合法的な受け入れ体制を整えようとしている。
 日本の場合、フィリピン、インドネシアとの間で経済連携協定(EPA)の署名を終え、当初2年間で各国上限1000人(看護400人、介護600人)の受け入れ枠を設定した。3、4年など決められた期間内に看護師、介護福祉士の資格を取得することが就労の前提。雇用の際は「日本人と同等額以上の報酬」などが条件となっている。

続けて、今度は医師不足に関して。

外国人医師の特区認めず 厚労省、現行制度で対応を(2008.3.13、MSN産経ニュース)

 厚生労働省は13日までに、過疎地域の医師不足を解消するため、新潟県が提案した外国人医師の医療行為を認める構造改革特区の創設や規制緩和について「現行制度で対応可能」として必要ないとする結論を出し、県に伝えた。
 厚労省は、外国人医師の研修を目的として医療行為を認めた臨床修練制度があると指摘。制度を効果的に活用すれば、日本人医師の負担を軽減できるとして、県に外国人医師への支援策の充実を求めている。
 しかし県の担当者は、臨床修練制度について、指定病院に限られ、日本の指導医が外国人医師を監督する必要があり、報酬も認められていないなどの問題があると指摘し「医師不足対策にどれほど効果があるかは疑問」としている。
 新潟県は昨年11月、日本で留学や医学研修を受けた経験があり、母国で日本の医師と同等の経験がある外国人医師に、日本の医師免許がなくても過疎地域の中核病院で医療行為ができるよう求める提案書を政府に提出した。

新潟県といえば、2年前に、人口減の佐渡島へ外国人移民の永住受入を検討している、とのニュースがありました。

かなり真剣に、新しい時代状況にどう対応してこれからの社会をつくっていくのか、暗中模索、試行錯誤を続けている自治体のようです。こういう地域から、新しい何かが生み出されていくような気がします。そんなわけで、

新潟県に、うさエール!!
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日本人さえよければいいのか/米兵少女暴行に抗議集会/比へ有害廃棄物「輸出」

2008.3.30.23:30ころ

昨日、たまたま外出先で読んだ朝日新聞の「異見新言」というopinionコーナーで、社会学者の森千香子さんの「格差社会批判」についての寄稿(?)が掲載されていました。副題が、「日本人さえよければいいのか」

忙しくて詳しく紹介する余裕がありません。
未読の方は、ぜひぜひ図書館などでお読みください。ウェブには載ってないみたいですので。

で紹介したイベントの報告記事です。私は別件が先に入っていて参加できませんでしたが、ともあれ新聞で報告があって、ありがたいです。

ちなみに紙面では、見出しは「米兵少女暴行 被害 繰り返さないで 上京で市民ら抗議集会」となっていました。

米兵の犯罪、許さない上京で市民集会、沖縄の実態学ぶ(広中孝至記者、京都新聞、2008.3.30朝刊)

 沖縄県で2月に起きた駐留米海兵隊員による女子中学生暴行事件に抗議する市民集会が29日、京都市上京区の洛陽教会であった。米兵による凶悪犯罪が絶えない沖縄の実態が報告され、市民約150人が事件根絶に向けた思いを共有した。
 事件に憤りを覚えた京都沖縄県人会(大湾宗則会長)が、米軍が駐留する沖縄の思いを知ってもらおうと企画した。
 那覇市の市民団体「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の高里鈴代共同代表が、米兵による過去の犯罪や基地外への移住が進む実態を紹介し「国の政治情勢が関係する中で事件は起こり続けている。確実に事件をなくすには基地の縮小しかない」と訴えた。
 参加者が思いを語るリレートークもあり、「国の安全保障や政治など大きな力のために市民の生活が犠牲になるのはもうたくさん」「二度と被害を出さないためにも京都から声を挙げていこう」といった声が相次いだ。
 また日米両政府に被害少女への謝罪や補償、日米地位協定の抜本的改革、基地の縮小などを求める要請文を採択した。

日本から有害廃棄物 フィリピンへ、再使用品名目で(京都新聞、2008.3.30朝刊)

【マニラ29日共同】人体や環境に悪影響を及ぼす恐れのある有害廃棄物を、日本の一部業者が「再使用品」の名目で処理費用を支払いフィリピンに「輸出」していることが29日、同国政府当局者や廃棄物処理業者の証言で分かった。税関の検査はほとんど素通りで、監視体制の甘い途上国が先進国の「ゴミ処分場」と化している構図が鮮明となった。
 日本とフィリピンは2006年9月、物品やサービスの貿易自由化を柱とする経済連携協定(EPA)を締結。しかし、フィリピン側には「日本の有害廃棄物受け入れを容認する」として反発が強い。海外の業者に金銭を支払い廃棄物処理を依頼することは日本の廃棄物処理法違反に当たり、EPA発効に影響を与える可能性もある。
 フィリピンの貿易産業省によると、日本は金属やテレビなどの中古家電計60種余りを再使用品として輸出。実際には有害廃棄物の移動を規制するバーゼル条約の対象となる「再使用不可」の状態のものが多く含まれ、同省当局者は日本の業者が廃棄物の処理費用を支払っていることを認めた。(共同通信)
< /blockquote>

こちらの記事、紙面での見出しに「比へ有害廃棄物「輸出」 日本から再使用品名目で」となっており、バーゼル条約についての解説もありました。
バーゼル条約などについては、下記の関連記事をご覧ください。
いずれにせよ、フィリピンから介護士がやって来る日は、ますます遠くなっていきそうです。

【関連記事】
フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?(1)(2006.11.04)
フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?(2)(2006.11.26)
フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?(3)(2006.12.10)
フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?(4)(2007.2.10)

「リサイクル」の名の下に日本のごみがフィリピンへ?~政府の戦略に懸念(ENVIROASIA、2006.11.10)

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嬉しいニュース!

2008.3.26.18:00ころ

目眩のするような『WEDGE』羅針盤についてはひとまず後回しにして、
今日は手短に、めでたく、嬉しいニュースを!!

一昨年、こちらで賛同をお願いした家族の続報です。

こちらをご覧ください。

また、酔語酔吟 夢がたりさんのこちらもあわせて、どぞ!!

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R_bana_2←うさぎにも運動、必要なんですね。

チベット関連アクションのお願いと、暴走する植民者の軍隊が牙を剥く先

2008.3.22.08:10ころ

ブラウザをFirefoxに変えたら、無事、TBが送れるようになりました!!!
ニフティのサポートの方、ありがとう!!!!!
すっきりさわやか、春が来たって感じです!!!!!!

とは言いましても、お送りいただいたTBが途中で消失したり、送ったTBがやはりたどり着かなかったりしているのは相変わらずですし、喜んでなどいられない気にさせる事件や状況が発生しまくっている昨今です。

まずは、送信いただいたはずのTBが途中消失しちゃった記事のご紹介です。

「アムネスティから緊急のお願い ― チベットWEBアクション ―」(鳥居正宏のときどきLOGOS、2008.3.20)

また、こちらは無事にTBが到着した記事から、電子署名ウェブアクションです。

チベット弾圧反対(Stop China's Crackdown on TibetとAmesty)(Like a rolling bean (new) 出来事録、2008.3.22)

賛同いただける方は、ぜひご協力ください。

これに関して、遠方からの手紙さんの「中国はどこへ行く(1)」でお教えいただいた、
【2008年チベット動乱】よく聞かれる質問集(チベット式、2008.3.15)
も参考になると思います。

また、遠方からの手紙さんの「中国はどこへ行く(2)」も、上の「(1)」と併せてぜひお読みください。最後の指摘、まったくそのとおりだと思います。

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暴力の連鎖を超えて、人が人と対等に向かい合える時代をめざして、「連帯」と「和解」の契機を!!

うさちゃん騎士団SCは強く求めます。

軍人密度世界一の国と、兵隊人数世界一の国

2008.3.19.23:55ころ

TB送信できない問題、いまだ原因不明です。ニフティさんにいろいろ調べてもらっているのですが……。
ただ、ここ数回の経験からいって、「公開日時予約設定モード」にして公開すると、記事公開時に限っては送信がうまくいってるみたいなので、今回はその方法でやってみます。
さあ、無事に送れますやら!? 皆さま、お立ち会い〜、お立ち会い〜(^<>^;)。

メルマガ非戦つうしんで知った講演録です。

井上ひさし/作家/「日本国憲法が創り出した価値」/(2008.3.11、RESCUE9)

なるほど、軍人密度が世界でいちばん高い国なんですね、日本は

ヒゲ佐藤なんかが国会議員としてのさばれるだけの土壌は、もう完璧にできあがっちゃってるよなあと嘆息していたわけですが、職業別の有権者人口構成比なんかからもそれが証明できそうです。

これはなおのこと、自衛隊の縮小・解体、そして国際救助隊への改編を進めねばならんよなあと思います。

井上ひさしさんの上の講演録によると、世界で兵隊が一番多い国が中国だそうですが、最近、おなじみ非国民通信さんが、中国政府と日本政府の均質性を指摘してくれています。今度は、それに関して、ちょっとした雑感です。

本日、わけあって身動きできずにテレビの前で一日過ごす羽目になり、大阪毎日放送の「ちちんぶいぷい」で、チベット問題に対する中国政府のこれまでをごく簡単に振り返って解説するのをみることができました。

曰く、中国政府のチベット弾圧の残虐な歴史について、1980年(だったと思います)、胡耀邦総書記(当時)がチベット訪問をして謝罪、自由化の促進を約束した。
しかし、その後、保守派の攻撃にあって胡耀邦氏が失脚。
天安門事件につながった政変ですが、それを受けてチベットでも抵抗運動が発生。
それを徹底的に弾圧したのが、当時、チベット担当だった胡錦濤氏で、同氏はチベットでの手腕を買われて出世し、現在は国家主席にまでのぼりつめた、と。プーチン氏とチェチェンとの関係に、どこか似てるのかも知れません。

なんだか、「帝国主義」や「植民地主義」の過ちを認めずに、「和解」の機会をつぶしていくあたりに、日本政府の極右的性向と類似するものを感じます。

今回の一連の事件が、新たな「和解」のきっかけとなりうるよう、それがたとえ困難であっても日本政府にはあれこれ働きかけてほしいと思うのですが、やはり無理なのかも知れませんね(ため息)。

まあ、チベットについて(チェチェンについても)あまり詳しくない私ですので、そのへんは割り引いてご考察ください。

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R_bana_2←すっごくわけわからん負傷をしてしまったみたいです……orz。もう2、3日、倒れたまんまかも。春なのに(+_+)。皆さまも疲労の蓄積にはどうぞご注意を。

日本:デモに現れた外国人労働者の不満(JanJan)

2008.3.18.21:30ころ

TB送信不能の状況、原因いまだ不明です。ふ〜(-_-;)。

外国人労働者のマーチインマーチ!

のレポート記事です。


LABOUR-JAPAN: Foreign Workers' Grievances Erupt At Rally
(2008.3.10、Catherine Makino、IPS)

この記事の日本語版要約がJanJanで読めます。
日本:デモに現れた外国人労働者の不満(2008.3.18、キャサリン・マキノ記者=東京IPS、JanJan)

どうぞ!

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R_bana_2←日銀総裁がいなくても自民党がいなくても、国外から見るとどうでもいいことなのかも知れませんねえ。

『と学会年鑑ORANGE』の危機(!?)に「うきうき書房in理想書店」を思い出しつつ考える、ヘイト・スピーチと表現の自由。そして、福島みずほ議員と社民党にうさエール!

2008.3.14.18:00ころ
(2008.3.17.22:40ころ、あれれ、ユニセフじゃなくて「日本ユニセフ協会」だったのね、というわけで、この文字色の部分を追記。そこにリンクも新設しました。)

今回はこちらに続いて、2カ月持ち越してきた宿題記事でもあります。

TBをどこにも送れぬようになって、すでに6日目。今回は送信できたでしょうか。
復旧へ向けて作業は進んでいるのかどうか、それすらも皆目見当のつかない状況です。う〜ん、何がいったい起きたのやら。

そんな中にもかかわらずご訪問くださった皆さまの多くはすでにご存知のことと思いますが、先の京都市長選を経て社民党京都府連には愛想をつかしちゃった私ですが、それでもやはり社民党への大きな期待は相変わらず抱えています。

福島みずほ党首の、ポルノ単純所持の処罰は妥当かなんていうブログ記事を読むと、「いっそう、応援していかねばならぬぞ」と、強く思います。

(関連記事として、おなじみ非国民通信さんもどうぞ。「反ヲタク国会議員リスト」メモを見る限り、問題の法案がどんな形になるかは流動的なのかも知れません。被害者のいないアニメやマンガ、ゲームまで規制するって、下手をすると、『バーコードファイター』を熱く紹介する『と学会年鑑ORANGE』を持っていたら処罰されることになるのかも……うぎゃあ!)

とある国での子ども売買・子ども買春シンジケートから子どもを守ろうという活動を支援するNGOに関わったり、こんな電子書籍をつくったりしてきた私ですから、子どもの性的搾取などもってのほか、厳しく取り締まるべきものだと考えています。子どもの尊厳を踏みにじるようなこと、許されないし、けっしてあってはならないことだと考えています。(もちろん子どもが被害者となるケースだけの話ではないですけど、記事の都合上、今回はそこに絞ります。)

しかし、福島さんの懸念に、強く同意します。
単純所持を禁止していないのはG8で日本とロシアだけなんだそうですが、他の6カ国ほど日本に「法の支配」の思想は根付いているのか、近代民主主義国家にふさわしい市民意識が成熟しているのか。そのあたりを考えると、激しく不安に思うのです。

そしてこの問題、ヘイト・スピーチと表現の自由との関係と、微妙にかぶってきます。

ヘイト・スピーチには言論で対抗するのが原則としても(当ブログはその一環でもあります)、本来、差別や憎悪を解消していくべき立場にあるはずの公職者たちのヘイト・スピーチは処罰されるべきだと考えてますし、民間人でも「明白で差し迫った危険」を生じさせるようなヘイト・スピーチなど、規制を検討すべきものもあるだろうと思います。
しかし、人種的・民族的差別意識(など)を持っているからと、それだけで処罰するなんてことは、どう考えてもアカンでしょう。そして、「意識」を処罰したからと言って、「その意識」がなくなるわけでもないでしょう。

児童ポルノの単純所持を禁止することが子どもを守ることに本当につながっていくのか。販売目的や配布目的の所持の禁止や、どんな目的であれ現実に子どもを被害者とする加害行為の処罰を徹底することこそ、効果的なのでは。被害者のいないアニメやマンガやゲームなんかまで処罰するだなんて、本当に必要なのか。そのあたり、真剣な議論が必要だと思います。

もう一つ、考えなくてはならないのが、被害から子どもが立ち直っていくのを支援するうえで「単純所持」の禁止が本当に有効なのか、適切なのか、という点です。

たとえば、子どもたちをサポートするうえで、「子どもに対する性的虐待を許さない」「子どもに対する性的虐待は許されることではない」という断固としたメッセージを大人社会が発信することの重要性は、私も認識しています。だからこそ、極々微力ではありますが、こんな電子書籍をつくったりしましたし、同じような認識から、憎悪の煽動や差別の唱導を行うヘイト・スピーチに対する関係では当ブログをつくり、運営してきました。(後者について、「左派」言論界には「〈佐藤優現象〉批判」が憂えるような状況があるわけです〜リンク先のリンク先もちゃんと読んでね〜。かなりヤバイ状況だと思います。)
この観点からなら、上の「反ヲタク国会議員」やユニセフ日本ユニセフ協会の動き、私にはよく理解できます。
しかし、はたしてなすべき「メッセージ発信」が、今回提案されようとしている「単純所持の禁止」という手法によるべきなのか。そのあたりも真剣に議論すべきです。

福島みずほのどきどき日記には、
「外国人労働者との共生」2008年3月10日号
(2008.3.11)
との記事もありました。最後の〆、まったく同感です。

てなわけで、

社民党に、おっきな、おっきな、うさエール!!

もう一度送りたいと思います。
問題は、単にエールにとどまらせずに、この想いをどう現実の力に変えていけるか。あれこれ思案、していきます。

サイド・メニューに、「うきうき書房in理想書店」のコーナーを設置しました。

理想書店とは、講談社の発行する電子書籍をはじめ、最初に紹介した福島党首の記事が取り上げている法案に関してちょっと考えていた時に思い出した(汗)『大食い姫』(うきうき書房発行)など電子書籍をダウンロード販売しているオンライン書店です。ご活用いただければと思います。

思えば、当ブログはうきうき書房のサイト内の一コーナーから始まったわけでして、いずれブログ内の記事もあちらに分類・集積していかなきゃなあと考えはじめて早2カ月。とりかかれるのは、えっと、たぶん、夏以降(^^;)。

気長にご期待くださいませ。

 

Usagimasters

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R_bana_2←あらら、5位に落ちちゃいました。きちんとアクセス数に連動してるみたいで、変な風に安心したりして(^^;)。

【朝日社説】「希望社会への提言(20)—「単一民族神話」を乗り越える」にエールとツッコミ、うさジャンプ!

2008.3.12.18:00ころ

義理も道理もスジもTBも通らねえこの世の中に、ガツンと言ってくれました、朝日の社説!!

赤色文字で間の手を入れながら、読んで行きましょう。どぞ!

希望社会への提言(20)—「単一民族神話」を乗り越える(朝日新聞社説、2008.03.10)

・外国人の子どもに、日本語などの教育支援を
・多民族が「隣人」として共生する社会を築く
 急速に進む高齢化や人口減少にどう対応するべきか。この社説シリーズで、少子化対策の充実や貧困に苦しむ若者の自立支援を提言してきた。
 もう一つ、ここで考えておかねばならないことがある。どのように外国人を受け入れ、その人々とどんな関係を築いていくべきか、という問題だ。
 外国人登録者は06年末で最高の208万人になり、90年ごろに比べ倍増した。やはり在日コリアンが60万人で一番多いが、急増したのは中国人56万、日系ブラジル人31万、フィリピン人19万など「ニューカマー」と呼ばれる人々だ。
 都会の工場から農漁村まで、外国人の働く場は全国に広がっている。結婚も06年は16組に1組が国際結婚。4万5000組近くのカップルが生まれた。

(関連記事の一例がジダンと時短。日本のお役所に届けられた国際結婚件数&割合のグラフです。)

 外国人がごく身近に住む社会へ向け、すでに歩み始めているのだ。
 日本の労働力人口は90年代末から減少に転じた。働く女性や高齢者がもっと増えたとしても、20年ごろには労働力不足が深刻化する。政府は「単純労働者や移民は受け入れない」という方針を、早晩、手直ししなければなるまい。

(そこで重要になってくるのが、彼・彼女らを「人として」受け入れるための人権保障態勢の構築ですよね、朝日さん。「外国人・民族的マイノリティー人権基本法」と「人種差別撤廃法」、関連条約など、ますます重要になってきます。)

 それならば、心を開いて外国人を受け入れ、個性や多様性に富んだ共生社会をめざした方がいい。外国人も働いて税金や社会保険料を払い、産業や福祉の担い手に加わってくれるのだから、日本の活力がそれだけ保たれる。
 こんな未来図を描いて、いざ足元に目を移すと、外国人の受け入れ態勢が未整備なことにぞっとさせられる。

(そうそう、そこです!!)

 ニューカマーの大半が不安定な非正規の労働者として働かざるをえず、日本語を学ぶ余裕がない。社会になじんでいないから、ゴミ捨てのルールなど社会生活の慣習を守れず、地域や職場で摩擦が起きている。早く手を打たなくては、社会に亀裂が広がりかねない。

(その背景にある経済構造、雇用形態などを、こちらで書評を紹介している『顔の見えない定住化−日系ブラジル人と国家・市場・移民ネットワーク−』(梶田 孝道、丹野 清人、 樋口 直人)が詳しく分析しています。)

 ニューカマーだけが固まって孤立するのを防ぎ、地域社会に溶け込めるようにしていかなければいけない。政府は地方自治体やNPOと連携して、総合的な対策を打ち出すべきだ。
 なによりも急がねばならないのは、子どもたちへの教育支援である。
 日本で生まれ育った在日コリアンとは異なって、ニューカマーの子どもたちの多くは日本語が上手ではない。このため学校の授業についていけず、高校への進学率が低い。学校に通わなくなり、非行に走る例も少なくない。
 東京でも外国人比率が高い新宿区で、昨年6月、区とボランティア団体による日本語教室「みんなのおうち こどもクラブ新宿」が始まった。中国や韓国、タイから来た33人の小中学生が、放課後に補習している。
 繁華街に近い児童館をのぞくと、子どもたちが中高年ボランティアと一対一で向き合いながら勉強していた。小林普子代表は「日本語が少し話せるだけでは、授業はわからない」という。
 公立の小中高校に在籍する7万余の外国人のうち、2万2000人に日本語指導が必要だと文部科学省はみる。だが文科省が認める日本語教師の数では足りず、市町村が独自に負担している。指導も会話が中心で、読み書きが弱いことが授業に遅れる原因になっている。
 親への教育支援も大切だ。言葉がわからないとご近所と交われず、子どもの進学相談にものってやれない。

(このあたりについては、お買い得にもほどがある!!!『外国人の定住と日本語教育〔増補版〕』を、ぜひぜひ、ご一読ください。超おすすめです!!)

 労働の面でも課題は山積している。
 医療・年金・雇用保険への加入を進め、正社員への門戸も広げて、働く環境を安定させる。外国人を多く使っている企業は、そう努めるべきだ。
 いまの研修生・技能実習生制度にはきわめて問題が多い。雇用主による給与ピンハネや残業代未払いなどの不正が横行し、研修生には最低賃金も適用されていない。人権侵害の制度と言わざるを得ない。正面から労働者と位置づけ、根本的に改革しなければならない。

(そのとおり! 研修制制度は人権侵害なだけでなく、周辺業界の労働条件も引き下げていきかねません。)

  要は、外国人を単なる「安い労働力」ではなく、人格を持った「隣人」として受け入れるということである。

(そう、「人として」受け入れるべき! 「そのとおり」AGAIN! 今こそ人として! もうひとつの日本、人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!いざ!!)

 グローバル経済のもとで、高度な技能や知識をもった人材の獲得競争が世界的に起きている。能力を公平に評価し、有能な人材には経営や研究をまかせる。
 そのようにして、世界の人材を引きつける「ジパング(黄金の国)」となることをめざしていこう。
 外国人との共生社会を築くには、お互いの文化や習慣、微妙な心情への理解が欠かせない。両方の言葉を話し、橋渡しができる人材を増やしていきたい。

ここで書いたことを補足するとすれば、いや、たぶんどこかで書いてると思いますが、日本人の子どもにとっても、英語以外の身近な外国語を学ぶ機会は、非常に貴重なものだと思います。)

 定住から永住、国籍取得への手続きを容易にするのは自然なことだ。同時に、永住外国人は納税して社会を支えていることを考えると、地方参政権を全く認めないのは公平を欠く。難民への門戸も、人道主義の立場から広げるべきだ。

ここで書いてますが、外国籍者は税金払っていないようなこと、小中学校の教科書に印刷されるようになってきてるんですよね。消費税が導入されてることすら、自民党や文科省の妄想系極右の人たちは気づいてないみたいです。この国、終わってる?)

 第2次世界大戦後、日本は「単一民族神話」のもとで戦後秩序を築き上げた。かつての渡来人や北海道のアイヌ民族などを考えれば、単なる神話にすぎなかったのだが、これからはそれどころではない「多民族社会」となっていく。

(単一民族神話については、ここここを、そして、なんでここで「琉球」についての記述がないのか疑問に思う私としては、さらにここここをリンクしておきます。)

 その覚悟を決め、神話の壁を乗り越えてこそ、21世紀にも日本は活力と魅力を保つことができるだろう。

そうなってくれると、いいなあ。

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R_bana_2←問題解決との連絡ないけど、TB、とおるかなあ??

外国人労働者のマーチインマーチ!&外国人農業研修・実習生の現状

2008.3.11.12:40ころ

TBがまったく送信できなくなっている件、ニフティに問い合わせ中です。いつか復旧、できるのかなあ……。

本日は、
東京週末イベント情報、おまけに「外国人・民族的マイノリティー人権基本法」と「人種差別撤廃法」、関連条約など(2008.3.5)
で紹介したイベントの報告記事のご紹介です。

差別するな! 首切りするな! 〜外国人労働者が渋谷を練りあるく(レイバーネット)

3月9日、東京・宮下公園で「生活と権利のための外国人労働者実行委員会」が主催する「第4回マーチインマーチ」が開催された。中国人研修生・日系ブラジル人・NOVA英語教師をはじめ、約250名の外国人労働者が集まった。南米の音楽や賑やかなパフォーマンスを交えての集会後、渋谷の街を練り歩き、沿道の視線を集めた。コールは「新しいNOVAはクビ切りをやめろ」「ビザのない人の逮捕をやめろ」「不当な職務質問をやめろ」「入国時の指紋押捺をやめろ」など15項目で、どれも切実なものだった。

「不当な職務質問」、東京では特にひどいみたいですね。

UnionTubeに動画もあります。
外国人労働者のマーチインマーチ(2008.3.9)

検索していると、こんな記事も。

非正規雇用労働者センター 全労連が発足発表(2008.1.25、しんぶん赤旗)

 全労連は二十四日、パートや派遣、外国人などあらゆる非正規労働者と連帯して雇用と権利を守る運動を発展させるため、「非正規雇用労働者センター」を発足させることを明らかにしました。都内で開いた評議員会で報告されました。
 全労連はパート・臨時労組連絡会、派遣請負連絡会、ヘルパーネット、外国人労働者連絡会をつくって偽装請負の告発と正社員化をはじめ運動を前進させてきました。
 センターについて小田川義和事務局長は、非正規労働者の要求実現と組織化を総合的にすすめる母体となるとともに、学者・研究者、弁護士などサポーターの協力も得て政策提言や労働相談、実態調査、情報発信など多様な活動を行いたいとのべました。「非正規労働者の労働条件の改善は、今春闘の待ったなしの課題だ。センター発足を力に大きく前進させよう」と呼びかけました。
 連合も昨年、「非正規労働センター」を発足させており、労働組合の全国組織がともに非正規労働者の問題に取り組むセンターを発足させたことで、労働者のたたかいの前進が注目されます。

もう一つのイベントについては、またいずれ。
代わりに、こんな記事を。

外国人研修見直しを 過酷な労働実態報告/出稼ぎシンポ(日本農業新聞、2008.03.10)

 全国出稼組合連合会は9日、東京都内で第44回全国出稼者大会シンポジウムを開き、出稼ぎ者の労働や健康について論議するとともに、非正規雇用・不安定労働の問題として外国人農業研修・実習生の現状を取り上げた。
 2006年8月に千葉県で起きた中国人農業研修・実習生による殺人事件を取材したジャーナリストの安田浩一さんは、農業研修・実習生にからんだトラブルが増えている背景として、農業収入の低迷や後継者不足の中で低賃金の労働力を求めるニーズが高まっていることに加え、雇用側に外国人研修・技能実習制度への理解が不足していることを指摘した。
 ・・・(詳しくは日本農業新聞紙面をご覧ください)

安田浩一さんのルポは、『外国人研修生殺人事件』です。

安田さん、『週刊金曜日』では、岐阜県の縫製業界での中国人実習生について、ルポしています。(→紹介記事

 

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R_bana_2←とうとう風邪にやられたみたい……。春なのに。春だから??

在日外国人「福祉給付金」 東京小平市で是非巡って論議(J-CASTニュース)

2008.3.9.12:30ころ

在日外国人「福祉給付金」 東京小平市で是非巡って論議(J-CASTニュース、2008.3.9)

なるほど。『週刊新潮』の名前が見えますね。
人の尊厳とか知ったこっちゃない雑誌なのは承知してましたが、
極右の排外主義、差別主義とも、やっぱしっかりつながってる感じですね。

ならばと、『週刊ポスト』に( ̄ー ̄)ニヤリとした関連記事にリンクをはっておきましょう。

 

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R_bana_2←「ホーホケキョ」ととなりの山田くんじゃなくって春の鳥が鳴きはじめました。うとうと。春眠準備中。

「女性の権利を守る活動をする人」を拒む日本国/英国監視社会と日本刀/京の学生ら怒り「問うべきは基地集中の沖縄」/中国民主化と日本のアニメ!

2008.3.9.23:10ころ
(2008.3.9.23:50ころ。記事冒頭に書いた以上に状況は悪化。記事のアップ時にすら、「サーバが応答を停止」しているとかで、TBがうまく送れなくなってます…orz)

最近、TBがうまく送れなくなってます。最初に記事をアップする時には送れてるみたいですが、その後、追加して送ろうとすると、サーバが休止してるとかなんとか言われて、どうにもなりません。むう……。

さて、本日は、ニュース&書籍紹介の詰め合わせです。

まずはこちらからどうぞ。

入管が洞爺湖サミットに関するアジアのNGOの意見交換会議(3月8、9日)への参加者の入国を拒否!(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)、2008.3.8)

これについては、こちらで紹介した、アメリカ自由人権協会のバリー・スタインハードさんの報告をご参照ください。

次は、こちらを。

外国人は11月から所持義務=電子身分証導入計画−英政府(時事ドットコム、2008/03/07-06:23)

【ロンドン6日時事】英政府は6日、生体識別(バイオメトリックス)情報などが組み込まれた電子身分証明カード(IDカード)制度導入に向けた計画の詳細を発表した。日本人を含む英国在住の欧州連合(EU)加盟国出身以外の外国人は、英国民に先駆け、今年11月から順次、所持を義務付けられる。
 スミス内相によると、カードには顔写真や指紋、生年月日、住所などの個人情報を掲載。11月以降、ビザを申請・延長する際はこれらの情報を登録する義務が課される。政府は、2015年までに9割の在住外国人がカードを所持するようになると見込んでいる。

当ブログとしては、もちろん生体情報の国家による採集・管理・利用に関する話題の流れで取り上げてるわけですが、その下にちょこっと書かれている【関連ニュース】【関連ニュース】日本刀禁止法策定へ=英政府も興味深いです。
これもやはり、ブレアの置き土産の一つだったりして。

米兵少女暴行 ネットで被害者中傷/京の学生ら怒り 問うべきは基地集中の沖縄(京都新聞、2008.3.9)

 沖縄で2月に起きた米兵による女子中学生暴行事件で、被害者が告訴を取り下げた後、京都市内で抗議行動を続ける大学生や沖縄出身者が怒りを強めている。「米兵について行った方も悪い」という中傷がインターネット上で続いているからだ。「問うべきなのは被害者ではなく、沖縄に基地が集中する現状だ」として京都沖縄県人会は、29日に市内で開く抗議集会への賛同を平和団体などに呼び掛けている。

 ■29日に集会京の県人会 賛同呼び掛け
 「つらい証言を強いられ、耐え切れなくなったんだと思う。仲良くなりたいという心理に付け込んだ米兵の行為が批判されるべきなのに」。京都大大学院生の森亜紀子さん(27)=山科区=は告訴を取り下げた女子中学生が「もう、そっとしておいてほしい」と話したと新聞で知り、ネット上の中傷にあらためて憤りを感じた。
 米軍基地の撤去を求める市民団体のメンバーとして今月1日、中京区の三条河原町でビラを配った。告訴取り下げについて「被害者を支えてこなかった社会の側に責任がある」とビラに記した。
 沖縄の移民史を研究するため、同県うるま市で体験者の聞き取りを続ける。調査地は逮捕された米兵が所属する基地のそばだ。「米軍と地元の交流は国も後押ししているし、軍隊を格好良く見せる映画も多い。大人が作った現状を問わず、中学生に責任を押し付けるのはおかしい」と話す。
 沖縄県石垣市出身の京都大3年上地耕司さん(24)=左京区=は「中傷が被害者を二重に傷つけた。被害者が悪いという人たちは、自分の住む場所で基地を受け入れたらどうか」と怒る。祖母は事件のあった北谷(ちゃたん)町の出身。基地建設のため土地を接収されて石垣島への移住を余儀なくされた。「土地を奪われて基地が造られ、事件が起きた。負の連鎖を断てないのがつらい」
 京都沖縄県人会は、29日に沖縄から「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」を招いて開く抗議集会に、市内を中心に約30団体の参加を目指している。大湾宗則会長(66)は「沖縄に基地が集中する現状を黙認する人々にこそ責任がある。女子中学生は悪くないという当然のことを、しっかり確認する場にしたい」と強調する。
 ■沖縄県民大会の実行委結成
 沖縄で相次ぐ米兵犯罪に抗議する県民大会の実行委員会が8日、那覇市で結成された。米軍基地の整理縮小や日米地位協定の抜本改正を日米両政府に求める方針を確認。超党派での大会実現を目指し、消極姿勢の自民党県連に参加要請することも決めた。
 呼び掛け団体の一つ、県婦人連合会の小渡ハル子会長は結成集会で「戦後60余年、女性への暴行をはじめ米兵による事件事故で生活と人権を脅かされてきた」と強調した。

29日に京都でも抗議集会があるようです。
しかし29日、別件ですでに約束が(-_-;)。

関連記事を再度紹介することで、ひとまず、連帯のうさエールに。

【関連記事】

脱「植民地主義」という鍵(その1)「不正を不正と見なす思想を」を読んで(2008.1.20)

脱「植民地主義」という鍵(その2)〜「〈佐藤優現象〉批判」を読んで(2008.1.20)

「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(1)(2008.2.24)

「自己植民地化」というキーワード(2008.2.29)

「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(2)(2008.2.24)

 

今朝の京都新聞の書評で紹介されていました。

『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす 』(遠藤 誉・著、日経BP社)

なんだか面白そうです。どっきどき〜!

 

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R_bana_2←すっかり春めいた一日でした。ようやく梅の花もちらほら見かけるようになった感じ……寒さが去って、心に余裕ができたせいかも。

「人生いろいろ、婚姻もいろいろ」でしょうに……。40歳差の国際結婚、東京地裁認めず

2008.3.7.23:00ころ

国外退去処分取り消し求めた40歳差国際婚のミャンマー人女性の訴え棄却 東京地裁(FNN、2008.3.6/Yahoo!ニュース)

不法滞在で東京入国管理局に国外退去処分を受けた36歳のミャンマー人女性が、76歳の日本人男性と婚姻関係にあるとして、処分取り消しを求めて裁判を起こした裁判で、東京地方裁判所は訴えを全面的に棄却した。

2007年4月に不法滞在で東京入局管理局に国外追放処分を受けたミャンマー人女性・ティティさん(36)が、日本人男性・内澤清春さん(76)と婚姻関係あるとして、処分取り消しを求めて裁判を起こした。
6日の判決で、東京地裁は、原告の訴えを全面的に棄却した。

会見で、内澤清春さん(76)は「心外ですね」、「すごい愛情がある」、「年齢差のある(ので却下)というのは、わたしも納得いかない」と語った。

ティティさん(36)は「(判決は)おかしいと思う」、「年は離れていても関係ないと思っています」と話した。

争点の1つは、「年の差40歳の結婚」だった。

入管側は、高齢の男性と結婚したミャンマー人の女性について、「結婚の動機が、愛情のみに基づくか疑問」とし、これに原告側が意義を唱えていた。

判決では「男女間の年齢差は、必ずしも恋愛感情の妨げになるものではないとはいえ、男性(出会い当時71歳)は2度の離婚暦を持ち、3人の子どもがある一方、原告(出会い当時31)は結婚暦も子どももなく、実際、男性を『お父さん』と呼んでいる」とした。

さらに、生活時間が異なることや、逮捕後に婚姻届が提出されたことなどから、「真摯(しんし)な意思を持って共同生活を営む意思があったか、大いに疑問」との判決を下した。

年の差をめぐる騒動では、元プレイメイトのアンナ・ニコル・スミスさん(当時26)とテキサスの石油王(当時89)との「63歳差婚」があり、アンナさんも2007年に急死し、4億ドルという遺産の行方が話題になっていた。

今回の裁判では、さらに「国際結婚」という複雑な事情がからんでいた。

同じく20歳という年の差を乗り越え、結婚した日本人とロシア人の夫妻の妻・エレナさん(30)は「年(の差は)関係ないと思う。日本人ってまず年齢から聞くでしょ。70歳、80歳、20歳、関係ない」と話した。

夫の幸蔵さん(50)は「日本人の男性の責任ってあると思うでしょ。その責任を持ってちゃんと行動したら大丈夫」と語った。

「お父さん」って呼ぼうがどう呼ぼうが、関係ないでしょうに。
『サザエさん』の波平さんだってフネさんからは「お父さん」って呼ばれてます。まあ、二人の間に子どもがいる、っていう違いはありますけど。

「生活時間が異なること」が「真摯な意思を持って共同生活を営む意思があったか、大いに疑問」となるのであれば、夫婦の一方が海外のどこかへ単身赴任確定の状態での婚姻届とか、仕事の関係で生活時間帯がバラバラのカップルの婚姻届とかも、やはり無効とされるんでしょうか。

「逮捕後に婚姻届が提出されたこと」も合わせ技で挙げられてるみたいですが、入管に捕まったのをきっかけに相手のかけがえのなさに気がつく、なんてことも十分ありえるでしょう。逆境で深まる絆、とか。

だいたい「不法滞在者半減計画」なんてものを血眼になって実行中の入管〔たとえば、難民家族の父親と長男を出身国に追い返して家族を引き裂いたり(その後無事、合流ができたようです。よかった!)、昨年末には同じく東京地裁関連でこんなことさえありました→これについてはこちらもどうぞ〕の言い分に乗っかるなんて、やはり昨日出た「住基ネット合憲最高裁判決」と同じく、結局は「政府のための司法」に成り下がっちゃってるだけじゃん、って思えてしまいます。


ちなみに、「婚姻意思の有無」を実質的に判断する、というのは、確立した判例のようです。一方、離婚に関しては、離婚届を出しさえすればその意思は問わないというのも以下同文。
しっかし、婚姻意思の有無を裁判所に裁かれるっていうのも、非常に無粋な話の気がしますし、今の時代、婚姻届を出すかどうかは、もう「真摯な意思を持って共同生活を営む意思」を持っているかどうかよりも、現行の「婚姻制度」に付随する利益・不利益(扶養家族になれるとかお互い相続できるとか重婚できないとか姓を一つにせにゃならんとか、いろいろあるでしょう)をどこまで受け入れるか、その決断にかかってきているような気もします。「婚姻意思」も「離婚意思」と同様、形式的に判断しちゃっていいんじゃないでしょうか。
従来の判例踏襲、仕方ない話なんですかねえ……。

何にせよ、日本の法制度自体が家族形態の多様化に追いつかなくなっている、その表れを見た気がします。婚姻届を出していない事実婚カップルとかの法的保護、というか、彼・彼女らが現状受け入れざるを得ない不利益をどうするかとか、そのあたりにもつながっていく話です。

ここらでびしっと、「人生いろいろ、婚姻もいろいろ」って、人気者の元総理みたいに、じゃなくって、桜吹雪の遠山金さんみたいに言い放ってくれる裁判官、出てくれませんかねえ……(遠い目)。


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R_bana_2←やっぱ、ラブ&ピースでしょ。

「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(2)

2008.3.6.23:00ころ

『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』(野村浩也・編、松籟社)の紹介が、なかなかうまく書きはじめられません。

読んでもらうのがいちばんだ、というところにどうしても落ち着いてしまいます。

う〜ん、弱りました。

ですので、今回は、ちょっと趣向を変えて、個人的な昔話から。

10年ほど前、沖縄で暮らしたいなあと憧れたことがあります。
気候は温暖だし、食べ物も私の口にはバッチグー。非道な本土の仕打ちに異を唱えてるあたりも激しく共感。
でも、この「共感」って、言葉にした瞬間にそのグロテスクさにぞっとしちゃいます。「非道な仕打ち」を加えてる側の人間が「共感する」なんて言えた義理かよ、と……orz。

結局、米軍基地を押し付けたままで沖縄に引っ越すなんて、わたし的にはどうにもできない、現実味を持って考えられない方向でした。引っ越せるとしたら、いつか米軍基地を撤去させた後だろう、と。

私がでっかい仕事やはたらき口を沖縄に作り出せるような甲斐性のある人間ならまだしも、引っ越しても沖縄で生まれ育った人と仕事の取り合いになるだけなのはあまりに明瞭でした。いや、当時の私が本の編集関係の仕事に就いていたことを考えると、そして沖縄の出版文化の驚嘆すべきパワーを考えると、私なんかの割って入れるようなスペースはいかにもなさげ。万一何かが見つかったとしても、罪業背負ったままなおかつ人の頭を踏みつけにいくことのような気がして、後ろ暗い気分で毎日を過ごすことになるのがやはり落ちでしょう。

行くも地獄、行かぬも地獄。

かくして、きれいさっぱりあきらめました。本島から西表あたりまで、ふらふら徘徊、じゃなくて船旅をしてまわった後で。

思えば、初期『ウルトラ』シリーズの大ファンの私ですので、脚本家の金城哲夫さんへの想いもありました。彼が思い描いていたかも知れない夢、それを踏みにじりその前に立ちふさがったままの「本土=日本」をそのままにして沖縄に引っ越すなんて、大バカやロウのコンコンチキで、スジが思いっきり違うんじゃないか、とか。わけわからん勝手な思い込みって言われりゃ、そのとおりなんですけど。

まあ、そんな私だったので、『無意識の植民地主義―日本人の米軍基地と沖縄人』での野村浩也さんの舌鋒鋭く怨念爆発的な鬼気迫る文章が、すとんと腑に落ちたわけですが、でも、それだけではありません。

あの沖縄徘徊、じゃなかった沖縄の旅の後、日本社会で暮らす外国籍の人、外国にルーツを持つ人たちが直面させられている問題に関わるようになってくると、「植民地主義」「ポストコロニアリズム」という視点が、これまたおそろしいくらいにすんなり理解できるようになっていたんです。
沖縄に住みたい、なんて憧れていた頃には、そんな言葉も概念も、頭の隅っこにさえなかったよーな気がしますけど。

前振りが長くなってしまいましたが、ちょっと勢いが出てきましたので、ここらで一気に、『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』の紹介に入ります。

視点は、次の二つです。

一つは、「植民者」であることを意識しながらも、いまだその「植民地主義」を変えられずにいる「日本人」の一人として。
もう一つは、日本社会の「植民地主義」「ポストコロニアリズム」を外国にルーツを持つマイノリティたちの置かれた状況を通して切実に実感している一人として。

ブログのテーマがテーマですので、後者の視点に重点を置きたいと思うのですが、はてさて、狙いどおりにいきますやら。

まずは、第I部「植民者とは誰か」の冒頭を飾る、編者・野村浩也さんの「日本人という植民者」です。

そうそう、その前に、野村さんが「はじめに」で書いている次の一節を引用しておきます。

植民者を問題化する視点を欠くならば、被植民者をいかに良心的に研究しようとも、植民地主義に関してきわめて不十分にしか認識しえないばかりか、植民地主義に加担することにさえなってしまう。それゆえ、ポストコロニアリズム研究の重要な業績ほど、直接には被植民者を研究対象とする場合であっても、その分析を通じて植民者を批判してきたのである。(007頁)

日本国内のマイノリティと彼・彼女たちが直面させられている問題を研究している方々に、彼・彼女らの支援活動にかかわっている方々に、ぜひともじっくり噛み締めてほしい指摘であります。

さあ、では、まいりましょう。

野村論文では、「日本人」がいかに「沖縄の人」を搾取してきたか、「民主主義に基づく植民地主義」の主体たる「日本人」の罪業がつづられます。
それは徹底して「不平等」な関係の歴史人としての「対等性」などまったく省みられることもなかった歴史です。

まず、ポストコロニアリズムについて論じた後、「日本人=植民者/沖縄人=被植民者」という二項対立を解体するためにこそ、この二項対立について記述しなければならない、という論文の前提となる立場が表明されます。
続けて、「琉球処分」ならぬ「琉球併合」「琉球征服」で始まった「日本」と「沖縄」の近代以降の歴史、けっして平等のものではなかった、暴力と搾取の歴史が語られていきます。

暴力による征服と、それに続いての「琉球人をそっくり日本人として造り変え」るための同化政策が展開されたことに触れるなかで厳しく提示されるのが、「日本人が他者に同化することも、そっくり造り変えられることも到底考えられなかった」「このような不平等を、深刻な問題として反省的に思考した日本人も、ほとんどいない」(048-049頁)という指摘です。

当ブログの主なテーマに関わってくる在日外国人、旧植民地出身者とその子孫についても、まさにぴったりくる指摘です。そしておそるべきことに、在日外国籍住民とは違って、今も当時も、沖縄人は「日本国籍」。

さらに野村さんは、当時、「沖縄人を日本人に同化させるために積極的に利用されたのが差別である」として、当ブログとも密接に関連する用語の定義を紹介します。

人種差別とは、現実の、あるいは架空の差異に、一般的、決定的な価値づけをすることであり、この価値づけは、告発者が自分の攻撃を正当化するために、被害者を犠牲にして、自分の利益のために行うものである。/中略/この定義を専門的すぎると思われる方は、そこから、例えば、人種差別とはある差異の、自分の利益のための利用であるという、もっと簡単な言い方を引き出してもよい。〔アルベール・メンミ『人種差別』菊池昌実・白井成雄訳〕(049頁)

そして、

日本人は、沖縄人の文化的差異を、みずからの植民地主義的利益のために悪用した。(050頁)


その一方で、日本人が沖縄人の言語の学習を要求されたなどという話は、だれも聞いたことがないはずだ。これは、きわめて不平等である。……日本人は沖縄人に一方的に異文化習得のための労苦と犠牲を強いることによって、沖縄人が自分に合わせてくれるのをただ待っていればよいという特権を享受したのだ。(050頁)

など、なんとも耳の痛い話が続きます。このあたり、私としては去年の外国人集住都市会議を思い出してしまう指摘でもあります。

日本人が沖縄人に同化を強制する究極の方法は、沖縄戦において実践された。……/……右記軍命のなかの「沖縄語」の部分を日本語におきかえてみれば、その理不尽さや異常さは一目瞭然であろう。あるいは大阪弁とか広島弁などにおきかえてみればよい。ほとんどの日本人にとって、大阪弁や広島弁を話した日本人を同じ日本人が虐殺するなどということは到底考えられないはずだが、相手が沖縄人であれば話は別なのだ。(051-052頁)

「右記軍命」についてあれこれ説明は不要でしょう。
そして、「外国人犯罪」という言葉のいびつさ、理不尽さを「日本人犯罪」というおきかえをして訴えたことのある私には、これまた深く実感できる指摘です。

日本人と沖縄人との間のこのような理不尽な不平等性は、植民地主義的関係を証明するに十分である。植民地主義的関係を作り出した張本人は日本人にほかならないが、このことに自覚的な日本人は、きわめて少数でしかないのが現状なのである。(052頁)

あれこれ語っている私だって、その自覚が常にあったかと言われれば、そんなことはありません。きっかけは、1995年の少女暴行事件でした。
今も持続して持ちつづけているかというと、かなり怪しいです。
少し前に、この不平等な関係を解消するためにとも思い、こんなことも考えたのですが、どうもこっちの方向性も実現の気配がありません。残念ながら……orz。

野村さんは、マルコムXの発言を引用しつつ、「母語」を奪うことが植民地化にとってどれほど重要な手段であるかを、指摘します。植民者の「精神的めがね」を被植民者に装着させることで、「差別を差別とも認識せず、搾取を搾取とも思わな」くなる「精神の植民地化」が達成される、と(053-055頁)。

外国にルーツを持つ子どもたちの母語・継承語保障の必要性を実感している私にとって、これもまた重要な指摘です。

沖縄に75%もの在日米軍基地を押しつけているがゆえに、日本には米軍基地があまりにも少ない。そして、ほとんどの日本人は米軍基地のない日本の風景を当たり前と感じている。これは、沖縄への米軍基地の集中を当然視することと表裏一体である。だが、このことを当然とする精神とは、「盗みは神聖なり」とする精神と同様のものである。なぜなら、米軍基地のない日本の風景は、日本人が沖縄人から米軍基地のない沖縄の風景を奪うことで成り立っているからだ。(056頁)

私もこちらで使ったことのある「沖縄戦の教訓」について、野村さんは、次のように指摘します。

植民者にとっての被植民者とは、抵抗の可能性を秘めた潜在的な敵であり、搾取の対象ではあっても、けっして同胞ではない。……一方、日本軍とは植民者の軍隊にほかならない。……「植民者の軍隊は植民地原住民を守らない」とした方がより正確ではないだろうか。」(057-058頁)

う〜ん、まさにそのとおり、なのかも。

そもそも沖縄戦とは、日本人を守るために沖縄人を犠牲にした「捨て石」作戦であった。沖縄人の4人に1人を「捨て石」として戦火の犠牲にすることによって、日本人は「本土決戦」を免れたといっても過言ではないのだから。……このことは、敗戦後の日本人が、「平和憲法」と民主主義および自由と独立を手に入れるための「捨て石」として、沖縄人を平然と合州国に差しだしたことと連動している。(058頁)

この最後の文章は、「日本国の独立とセットで琉球諸島の日本国からの分離を規定したサンフランシスコ平和条約(対日講和条約)を日本人が大歓迎したこと」を指しています。「日本人はその歓迎の意志を、沖縄人の反対を完全に無視して、1945年から与えられた完全普通選挙という民主主義的手続きを通して明白に表明した。一方、当時の琉球諸島住民は、選挙権すら剥奪されており、みずからの意志を表明するための一切の法的権李や基本的人権を奪われていたのだ。」(062頁)

さらに、日本人のほとんどは、現在もなお、沖縄人を在日米軍基地を押しつけるための「捨て石」にして平気である。このようにいとも簡単に「捨て石」にできるのは、日本人が沖縄人をけっして日本人扱いしていないからであり、日本人にとって、沖縄人は日本人でないからだといえよう。(058-059頁)

さらに野村さんの厳しい指摘が続きます。この野村論文の内容は、とくに第II部の桃原論文が記述する沖縄の状況と密接に関係していきます。

やば。どんどんブログのテーマから離れてきた気がします。

論文のしめくくりに当たるパートで、野村さんは、「沖縄人は日本国民人口の約1%でしかない圧倒的少数派である。多数決原理が採用されている以上、沖縄人の意志が踏みにじられることは最初からあきらかであり、日本国の民主主義は、実際には多数者の独裁に堕落している。」(066頁)と指摘し、「制度上、民主主義を通じて実践された植民地主義」「民主主義を通じて終焉させること」を、圧倒的多数派たる「日本人」に期待しています。具体的には、米軍基地を本土に持ち帰り公平な分担をなすことが例として挙げられています。
私としては、こっちの道を進みたいんですが、日米安保と在日米軍基地やむなし、というのであれば、米軍基地の本土移転を進めるのがスジでしょう。

ここで思うのは、多数決原理と少数者の意志や人権の関係です。

日本国籍の沖縄人ですらこの状況では、外国籍の住民の扱いが悪夢のようなものになってしまうのは、自然な成り行きかも、と思えてきます。ホームレスの人たちに対する大阪市の仕打ちにも感じた、あの絶望的な感覚です。
同時に実感するのは、少数者が直面している深刻な人権侵害に、それと直接向き合わずにすむ多数者が関心を持ちつづけ、解消に取り組むことの困難さです。また、少数者の側が、そのような問題があることを多数者の側に伝えていくこと、理解し共感してもらうこと、さらには行動につなげていってもらうことの困難さです。

ああ、もうあれもこれも、重苦しい……。

続く池田論文では、植民者である日本人が「植民地主義」と闘うための実践が、さらに郭論文では、在日朝鮮人が植民地主義と闘うということ、そして日本人が「植民地主義」と闘うということが、語られます。ここをこそ、当ブログのテーマに関心のある方々には読んでほしい。そう強く思います。

う〜ん、しかし、なんかもう、この調子では、当ブログでいつご紹介できるやら。読み応え、紹介しがいがありすぎの本なんです。
しかも、ただでさえ、そろそろ恒例の春眠の季節が近づいていますので、下手をすると夏以降になる悪寒……がします。

そんなの待ってらんない、という皆さま、どうか直接お読みください。
上で紹介したのも、野村論文のほんのさわりでしかありませんので、私の読解、紹介の不十分さも堪能(?)できるはずです。
よろしくお願いしますです。ぜひとも。

 

【関連記事】

脱「植民地主義」という鍵(その1)「不正を不正と見なす思想を」を読んで(2008.1.20)

脱「植民地主義」という鍵(その2)〜「〈佐藤優現象〉批判」を読んで(2008.1.20)

「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(1)(2008.2.24)

「自己植民地化」というキーワード(2008.2.29)

 

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東京週末イベント情報、おまけに「外国人・民族的マイノリティー人権基本法」と「人種差別撤廃法」、関連条約など

2008.3.5.21:00ころ

以前、NHKスペシャルの『ワーキングプア2』にふれたとき外国人研修生制度に関して述べましたが、在日外国人労働者の労働基本権などを守り、その待遇を改善することは、日本全体の労働条件の底上げ、改善につながります。

というわけで、今週末に東京で開催される2つのイベントを紹介します。

2008/03/09 外国人労働者の権利総行動(レイバーネット)

第1回 外国人研修生全国フォーラム 2008:外国人研修・技能実習制度 徹底討論!!/2008.3.8-9、於:明治大学駿河台キャンパス・アカデミーコモン(外国人研修生権利ネットワーク)

私はさすがに出かけられません。遠いっす、東京は。

【関連記事】『経済』12月号「外国人労働者と日本」/『経済』11月号、品川正治の小沢一郎評/「緊急声明 第2弾 労働契約法NO ! 労働基準法・労働組合法の強化を」(Action Center For Working Women)(2007.11.10)

で、ついでと言ってはなんですが、関連法案や関連条約なども紹介しておきます。

なんか、当ブログの記事を全部読んだと豪語しつつ、この手の法案について触れてることに気づかない方もいるようでして、どうにも影が薄いようですので、ちょっと備忘録的にまとめてみようかな、と。

以下では、外国人人権法連絡会(「外国人・民族的マイノリティー人権基本法」と「人種差別撤廃法」の制定を求める連絡会)のサイトの資料ページをベースにしました。

外国人住民基本法(案)(作成:外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ協)/1998年1月)

この法案、Googleを眺めると、極右の方々から異様に恐れられているみたいですね。ま、下記のすべても同様なんでしょうけど。

包括的外国人政策/提言集(2002年版)(作成:移住労働者と連帯する全国ネットワーク/2002年5月)

これについては、移住連がバージョン・アップしたものを書籍にまとめて販売しています。日本語版の他に、英語版、韓国語版もあります。(『外国籍住民との共生にむけて-NGOからの政策提言』、2006年6月)

多民族・多文化の共生する社会の構築と外国人・民族的少数者の人権基本法の制定を求める宣言(日本弁護士連合会第47回人権擁護大会宣言(2004年10月8日))

この宣言については、日弁連のサイトで提案理由が説明されています。また、このシンポジウム第1分科会基調報告書の本編PDF版(8.8MB)が、ダウンロードできます。

外国人・民族的少数者の人権基本法要綱試案(作成:日弁連第47回人権擁護大会シンポジウム実行委員会/2004年10月)

この要綱試案は、日本弁護士連合会としての成案ではなく、第47回人権擁護大会シンポジウム第1分科会実行委員会の作成した試案だそうです (出典: 日本弁護士連合会第47回人権擁護大会シンポジウム第1分科会基調報告書)

人種差別撤廃条例要綱試案(作成:東京弁護士会 外国人の権利に関する委員会 人種差別禁止法制検討プロジェクト・チーム/2005年6月)

人種差別撤廃法要綱(作成:自由人権協会(JCLU)/2005年10月)

この要綱については、自由人権協会(JCLU)のサイト解説のほか、発表にあたっての宣言(?)があります。

おまけとして、移住連のサイトの関連条約データベースにもリンクしておきます。特におすすめは次の2つでしょうか。

あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約

日本政府も批准ずみです。ただし、「人種的優越又は憎悪に基づくあらゆる思想の流布」、「人種差別の扇動」等につき処罰立法措置をとることを義務づける第4条(a)及び(b)については留保してます。公職者やその候補者、公務員なんかのそうした言動くらい、処罰しちゃってもいいのにねえ。これについては、当ブログのこちらの記事がちょっとした参考になると思います。また、外務省のサイトの作成及び採択の経緯Q&Aも参考になるでしょう。

すべての移住労働者とその家族の権利保護に関する条約(日本政府、批准する気はないそうです)

あたりでしょうか。

そうそう、しつこいようですが、次の2つの記事もここからリンクしておきます。署名、どうかよろしくお願いいたしますm(_ _)m。

人の尊厳と、連帯と!【請願署名ご協力のお願い】(2008.2.6)
「外国人住民台帳制度」創設よりも「住民基本台帳法」の外国籍住民への適用実現を!簡単だし目的達成にはこれで十分!!(2008.1.24)

わわわ、あっちにもこっちにも関連記事がありそうな気がしてきました。
深みにはまってしまう前に、ここらでひとまずまとめに入らせていただきます。
それではみなさん、

MAY THE FORCE BE WITH YOU!

と言いつつ、急いで追記(2008.3.5.21:20ころ)。
【おすすめ<新刊>入門書】『外国人・民族的マイノリティ人権白書』(外国人人権法連絡会編)(2007.10.10)

 

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アニメ・キャラと住民登録、「単一民族幻想」

2008.3.4.19:00ころ

アニメキャラを住民登録するくらいなら、外国籍の人々を住民と認めよ(世界の片隅でニュースを読む、2008.3.3)

拙ブログの記事をご紹介くださり、ありがとうございますm(_ _)m。

『らき☆すた』、名前はよく見かけるんですが、なるほど、KBS京都でも放映してたんですね。わが家には電波の関係で届かないみたいなんですが……orz。

思えば、昨日は『こち亀』の両津勘吉の誕生日でありまして(小学生の頃に読みはじめて、今は私が年上……(^^;))、『こち亀』ファンの一人として両津が住民登録されたりした日には、まあ祝杯を上げたりはしないでしょうが、「ニヤリ」とぐらいするはずです。以前、職場に揃っていた『美少女戦士せーラームーン』シリーズを全巻読破した一人として、タキシード仮面さまやらルナやらアルテミスやら聖羅美茄子やらが住民登録されたりした日には、以下同文。

「人権」の観点からはもちろんですが、それに加えて、
やっぱ、こーいう洒落をきちんと楽しめる状況になってほしいなあ、と思います。

そのためにも、まずは外国籍住民の住民登録を実現してほしいものです。
そして、ホームレスの人たちの住民票を剥奪した大阪市にも、怒りの声を届け続けねばなあ、なんて思います。

ところで、上の記事で「世界の片隅でニュースを読む」さんは、次のように指摘しています。

日本の漫画やアニメには在日外国人が登場することがほとんどない。「ガンダム」の富野由悠季監督のアニメ(タイトル忘れた)くらいしか記憶にない。アメリカのアニメとかドラマが、しばしば登場人物の「人種」の割合に敏感なのとは対照的だ。「日本のアニメにおける単一民族幻想」は十分に検討に値するテーマだと思う。

言われてみれば、そんな気がします。

なんでもござれの『こち亀』だと、ストーリーによっては日本人と結婚して暮らしてるブラジル人女性とか、在日外国人和尚さんとか、原作にはいろいろ出てくるわけですが、それでも旧植民地出身者関係の人がそのルーツとからめて出てくるエピソードって、ちょっと記憶にありません。一応「子ども向け」週刊誌に連載してるんで、前提を語るのが難しいせいがあるのかも知れませんが。

『墓場鬼太郎』とかだと、「人権」を保障されていない在日外国人、をどこか彷彿とさせる「物の怪」が登場したり、芸能界に挑戦して成功するも「正体」がバレて結局あの世に去ってしまったりする猫娘なんかが登場するわけですが、水木しげるさんの自伝とか読んでも在日外国人との接点らしきものをあまり感じませんので、とくに隠喩ってことでもないよーな気もします。いや、原作が描かれた時代を考えると、そんなこともないのかなあ……。

あれれれ、なんだかいろいろ語りたくなってきたということは、
私もやはりアニメ、マンガ好きだってことが、とうとうバレてしまったかも。

えっ、今さら言うまでもありませんかぁ(〃∇〃) てれっ☆

【関連記事】
入管一元管理で賤民をつくろうとする策謀に、うさキック!うさキック!うさキック!(2007.2.13)
「人種主義とたたかい、外国人人権法と人種差別撤廃法の実現をめざす全国ワークショップ」共同アピール(2007.2.16)
【聞きかじり】外国人集住都市会議の恐怖。【口直し】韓国から学ぶワークショップ(東京)とシンポジウム(大阪)(2007.11.30)
「外国人住民台帳制度」創設よりも「住民基本台帳法」の外国籍住民への適用実現を!簡単だし目的達成にはこれで十分!!(2008.1.24)
外国人登録法と住民基本台帳法(2008.2.27)
アニメ・キャラと住民登録、「単一民族幻想」(2008.3.4)
海外で花咲くニホン文化!?『Super Twins』(2007.3.14)
多みんぞくニホン、ナチス、自由民権運動(2007.3.3)


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「計画」失敗でクビが飛ぶ前にアムネスティはどう?法務省のお偉いさん。

2008.3.4.18:00ころ

「不法滞在者半減計画」、実現が無理っぽい情勢ですね。
ここはやはり、先を行く韓国などのように「アムネスティ」を一気に実施すべきではありますまいか。
「計画」失敗でクビが飛ぶ前に。ね? 法務省のお偉いさん。

不法残留2万人減 法務省まとめ(asahi.com、2008.2.29)

 国内にいる「不法残留」の外国人数は1月1日現在で14万9785人にのぼり、前年に比べて12.3%、2万1054人減ったことが29日、法務省のまとめで明らかになった。現在の不法入国者2万4000人(推計値)とあわせると、不法滞在の外国人数は約17万4000人となる。
 政府は08年までの5年間で不法滞在者を25万人から12万5000人に半減させる目標を掲げているが、これまでの4年間で約7万6000人減っているという。法務省によると、不法残留者の減少数が2万人を上回るのは昨年に続き2年連続。
 一方、昨年1年間で不法入国しようとして上陸拒否された外国人は1万424人だった。このうちの128人は昨年11月に導入された入国時の指紋採取制度によるもの。法務省は「別の旅券で入国しようとする人など、これまでなら発見できなかったケースが多い」と効果を強調する。

外国人から生体情報を採取するシステム、テロ対策ではなく「不法滞在者」対策だったことが、法務省のコメントからも透けて見えますね。毎年70億円とかつぎ込んで、プライバシー侵害のおそれを無視して、日本の評判を落としながらもやるべきシステムなのか。税金の無駄遣いとしか言えないんじゃないのかなあ……。

ちなみに、「不法滞在者が治安悪化の温床」っていう妄想については、
テロ予告と鳩山法相/世界に広がる衝撃恥(やっぱこんなヤツかいな(鳩山邦夫法相の巻part2))(2007.10.30)
で紹介しているグラフなどを見ていただければ、ご理解いただけると思います。

で、こちらの署名にも、ぜひぜひご協力くださいませ。
よろしくお願いいたしますm(_ _)m。

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そろそろ元禄時代あたりと比較を始める?外国人犯罪報道

2008.3.4.17:50ころ

外国人犯罪、2年連続で減 「高止まりの状態」(MSN産経ニュース、2008.2.28)

警察庁さん、今年は「5年単位」で見る、ときました。そろそろ江戸時代半ば、元禄あたりのデータと比較する、なんてことをしはじめるんじゃないかと、ちょっとワクワクしちゃいますね。
「高止まり」なんて言い回しまで使って、なんだかもう「予算増大と人員増大のためには、何があろうと、どんな手段を使ってでも不退転の決意で邁進するぞ!」とでも言いたげな感じです。

テロ予告と鳩山法相/世界に広がる衝撃恥(やっぱこんなヤツかいな(鳩山邦夫法相の巻part2))(2007.10.30)
などで紹介しているグラフ、更新は5月か6月の予定です。
警察庁の詳しいデータが公開されるの、毎年その頃ですので。
ご期待の方には申し訳ありませんが、今しばらくお待ちください。

このニュースに関して、冬枯れの街さんで知ったんですが、「来日外国人犯罪統計から「永住者」が外されているのにブーブー言ってる人たちがいるそうです。

犯罪を憎むのでなく、ある属性の人たちを憎む。
ものの見事にレイシズムに冒された方たちで「ご愁傷さま」と言うしかない気もしますが、どうか早く「レイシズム」の愚かさ・危険性に気づいて、心に巣食った「レイシズム」を追い出すなり退治するなりできますよう、祈っております。

☆彡   (-人-;) 願い事願い事

【参考記事】虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」か(2006.11.19)

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