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2008年2月

「自己植民地化」というキーワード

2008.2.29.02:00ころ

「差別権」を要求するiza!ブロガー(失笑)(2008.2.27、vanacoralの日記)

こちらの記事とコメント欄を読んでいて、『ポストコロニアル』で小森陽一さんが提唱した「自己植民地化」という概念について、ちょっとまとめてみようと思い立ちました。

「自己植民地化」という概念について、『ポストコロニアリズム』の冒頭シンポジウムでの小森さんの発言を核に、『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』などで読んだ知識もまじえて、私の理解しているところをチャート化してみます。

「欧米諸国の植民地にされるかも」という恐怖。
負けるもんか!尊王攘夷だ!
攘夷失敗...orz(下関戦争、薩英戦争)
尊王倒幕だ!(転向)
倒幕成功。ヘ(^∇^ヘ)ヘ(^∇^ヘ) ウヒョヒョ
でも、攘夷なんてやっぱりできないし……。α~ (ー.ー") ンーー
「不平等条約」解消を訴えつつ、尊王開国?(ひきずる転向)
そうだ! 欧米諸国に対する攘夷は無理でも、
自分たちよりも「未開」の地域(欧米文明から遠い地域)を「攘夷」して「植民地にしていこう!」
力こそ正義! 欧米諸国に追いつき追い越せ! 脱亜入欧!
(--メ) チャラリーン
このとき、意識はすでに「植民地主義、帝国主義」に染まっており、
「自己植民地化」はスタートしちゃってる。そしてやがて、法制度や経済体制も。
新参者が暴れはじめて、アジア地域における植民地争奪戦争、激化。
ぐりぐり (`ヘ日\(▼▼メ) これが見えへんのか
欧米諸国と分け前の相互保障をはじめるまでに、立派に(?)「自己植民地化」。

大雑把にまとめると、大日本帝国は、
「植民地主義という理不尽なもの」に襲われたとき、
その「理不尽さ」を糾そうとするのではなく、
その「理不尽なもの」を内面化しそれと一体化することで、自己の精神的安定と正当化を図ろうとした(姑息な転向1)

そしてそれは、
「植民地主義という理不尽なもの」を「植民地主義という合理的なもの」と思い込もうとする自己欺瞞でもあり、
その自己欺瞞を正当化するために、「未開のアジア」なる概念が生み出された。
それは、「攘夷」失敗のトラウマを消すための、新たな「夷」の設定でもあった(姑息な転向2)

こんな感じでしょうか。以上、ひとまずメモとして。

コメント欄で教えていただいたのですが、『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』の編者の野村浩也さんのインタビューが、こちらに掲載されています。

沖縄米兵暴行事件で日本を問う(武田肇記者。マイタウン広島、asahi.com、2008.2.27)

インタビュアーの方が感じている「違和感」をなぜ私がおぼえないのか、それをどう皆さまにお伝えすればいいのか、そこが悩みの種といいますかネックになりまして、なかなか『植民者へ』の紹介に踏み切れずにきました。今も非常に心もとないんですが、おいおい続けていく所存。期待せずにお待ちください(-_-;)。

 

【関連記事】

脱「植民地主義」という鍵(その1)「不正を不正と見なす思想を」を読んで(2008.1.20)

脱「植民地主義」という鍵(その2)〜「〈佐藤優現象〉批判」を読んで(2008.1.20)

「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(1)(2008.2.24)



「外国人住民台帳制度」創設よりも「住民基本台帳法」の外国籍住民への適用実現を!簡単だし目的達成にはこれで十分!!(2008.1.24)

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R_bana_2←おお!うるう年!!(T_T) ウルウルしましょ。

外国人登録法と住民基本台帳法

2008.2.27.06:00ころ

ヤバい! 2月が逃げていく〜!!

「外国人住民台帳制度」創設よりも「住民基本台帳法」の外国籍住民への適用実現を!簡単だし目的達成にはこれで十分!!(2008.1.24)

の、関連記事です。


<寄稿>似て非なるもの 住民基本台帳法(佐藤信行(在日韓国人問題研究所)(民団新聞、2008.2.6)

末尾だけを引用してみます。

 「住民の利便を増進する」と明記されている住民基本台帳法と、「在留外国人の公正な管理」を目的とする外登法を、繋ぎ合わせようとしても土台無理なのである。

 「管理」法ではなく、「住民」としての地位と権利を明記した人権基本法と、それに基づく外国人住民台帳法が必要なのである。

手抜きの記事で、今日は(も?)失礼!!


【関連記事】

入管一元管理で賤民をつくろうとする策謀に、うさキック!うさキック!うさキック!(2007.2.13)

「人種主義とたたかい、外国人人権法と人種差別撤廃法の実現をめざす全国ワークショップ」共同アピール(2007.2.16)

【聞きかじり】外国人集住都市会議の恐怖。【口直し】韓国から学ぶワークショップ(東京)とシンポジウム(大阪)(2007.11.30)

「外国人住民台帳制度」創設よりも「住民基本台帳法」の外国籍住民への適用実現を!簡単だし目的達成にはこれで十分!!(2008.1.24)

外国人登録法と住民基本台帳法(2008.2.27)

アニメ・キャラと住民登録、「単一民族幻想」(2008.3.4)

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R_bana_2←雪の降る日は、新聞読みつつ、映画を鑑賞。映画はもちろん『雪雪て、新聞』。なんちゃって(^^;)。

マリンジェットの冒険野郎!神戸からサントスへ!!

2008.2.25.23:30ころ

ご存知の方も多いと思いますが、今年は日本からブラジルへの移民が始まって100周年。

リオのカーニバルで「日系移民」がテーマになったのには、そんな背景があったこと、すでにご紹介したとおりですが、いや、びっくり。こんな企画が準備中です。

★センチュリー・ジャーニー 2008★ ブラジル移民百周年記念の旅

な、なんと! マリンジェットで神戸からブラジルはサントスまで、約45万キロを、8カ月近くかけて走破する、のだそうです!!

ぼ、ぼーけんやろー! その名は、マホエ・セルジオ!!! サンパウロ生まれの日系3世!!!!!


ウェブには情報がありませんが、出発予定は4月末。ゴール到着は12月中旬、クリスマス前になる見込みだとか。

これはもう、熱いエールを送りたいと思います。

BOA SORTE e BOA VIAGEM!

無事サントスへ、たどり着け!!


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R_bana_2←また明日、雪だとか。かんべんして〜(;<>;)!

「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(1)

2008.2.24.22:10ころ

 植民地主義との訣別は、何も被植民者だけの課題ではない。また、植民者と訣別すべきは、被植民者ばかりではない。植民地主義ともっとも訣別しなければならないのは、むしろ植民者の方なのだ。さらに、植民者ともっとも訣別しなければならないのも、植民者自身にほかならない。なぜなら、植民者自身が植民地主義と訣別しないかぎり、植民地主義はけっして終わらないし、そもそも終わりようがないからだ。(野村浩也、『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』「はじめに」005-6頁)

 「植民地主義に訣別しよう」という呼びかけは、「平等を実現しよう」という呼びかけでもあるのだ。(同上、010頁)

この本では、「日本」がいかに「沖縄」を「癒しの楽園」として利用し、搾取してきたか、おそらく「本土」の人間はほとんど知らない(あるいは忘れてしまった)多くの事実とともに、綴られています。

沖縄の米軍基地問題を考える際、「日本人」(本土の人)にぜひとも読んでもらいたい一冊です。

ポストコロニアリズムとは何か。
「沖縄」と「日本」の関係はどんなものなのか。その歴史は? 現在は? その関係はどうやって形成されてきたのか? 今ここにある「植民地主義」に「植民者」自身が抵抗し、抜け出し、「被植民者」と対等の関係・平等の関係を結んでいくには、何をなすべきなのか?

今回ご紹介する『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』(野村浩也・編、松籟社)は、そんなあたりを中心に、激しくいろいろ考えさせてくれる、超お薦めの一冊です。

たとえば、私の場合、(日本国内における)マイノリティ研究やマイノリティに関する言説が、ポストコロニアリズムとまさに密接に関連していること、いや、そのまま同一の領域に重なって収まることを、ビビッドに実感させられれました。そして、坂中・元東京入管局長などは自分のことを「同化主義」者だなどと語っているそうなんですが、「植民地主義者」と呼ぶ方が、むしろふさわしいんだなあと、確信させてくれました。

実を言うと、ここのところずっと、この本の内容を紹介しようと頭を悩ませてきたのですが、あまりに盛りだくさんで、いかんともしがたいのです。中身が濃すぎます。
真っ当に紹介しようとすれば、それこそ10人の執筆者の論文等、それぞれ別に紹介記事を書いて、そのうえで全体についてもう一度語る、なんて方法しか、私には思いつきません。ああ、力量不足……(;<>;)。

また、当ブログとの関連で言えば、第I部「植民者とはだれか」から、冒頭の野村浩也さんの「日本人という植民者」から順に、「日本人」池田緑さんによる「沖縄への欲望——“他者”の“領有”と日本人の言説政治」、そして「在日朝鮮人」郭基煥さんによる「責任としての抵抗——ファノン、レヴィナス、李良枝を中心に」のあたりを重点的に取り上げるべきなんでしょう。
しかし、沖縄で米兵による暴行事件がまた起きて、しかもすでに本土マスメディアからは忘却の彼方に追いやられつつあるのを実感している今、まずは違った角度から取り上げるべきだろうなあ、なんて感じます。

そこで、本記事の冒頭と同じく、『無意識の植民地主義―日本人の米軍基地と沖縄人』の著者であり、本書の編者でもある野村浩也さんによる「はじめに」から、いくつかの文章を抜粋して、今回の紹介に代えたいと思います。
池田さん、郭さんの論文については必ず、また、その他の方の論文についても、いずれあらためて紹介したいと思います。どれも時期等、確約はできませんがm(_ _)m。
以下、下線は当ブログ主がつけました。

 被植民者を犠牲にして、植民者が自己の欲望を存分に満たすことのできる癒しの空間、それが植民地なのだ。したがって、植民地とは、植民者という野蛮人にとって、文字通りの「楽園」——野蛮人のための癒しの楽園——にほかならない。にもかかわらず、いつも決まって「野蛮」や「ならず者」と表象されるのは、なぜか被植民者の側なのだ。(野村浩也、『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』「はじめに」007頁)

 被植民者にとっての被植民者研究とは、植民地化の過程で被植民者自身の精神に棲みついた植民者を抉り出し、自己の内部において植民者と闘う行為でもある。植民地化された自己との、苦しみをともなう闘いは、被植民者が植民地主義に訣別するための不可欠のプロセスなのだ。そして、このときの被植民者にとって、植民者を批判的に研究することは、自己と闘うための大きな武器となる。なぜなら、それがすぐさま自己批判となって被植民者に跳ね返り、彼/彼女の内部に棲む植民者を痛打するからだ。  いうまでもなく、このようなプロセスは、むしろ植民者にとってこそ必要なものにほかならない。つまり、植民者が植民地主義と訣別するためには、自分自身と闘うことが不可欠であり、そのための強力な武器こそ、自分という植民者を研究することなのだ。(同上、008頁)

 ポストコロニアリズム研究の重要な意義のひとつは、植民者に向けて、植民地主義との訣別をうながすことにあるといえよう。(同上、006頁)

『犯罪不安社会〜誰もが「不審者」?』(浜井浩一・芹沢一也・著、光文社新書)に続く、超お薦めの一冊です。

ビビッと来た方もそうでない方も、ぜひぜひ一度お読みくださいませ。

 

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R_bana_2←なんでまだ 雪が降ってる 冬おそるべし……

軍隊と人権・軍隊と金権/自衛隊はいらない(『インパクション』161号)

2008.2.22.21:21ころ
(2008.2.27.17:40ころ、当ブログ内【関連記事】へのリンク間違いを修正しました。ご指摘くださった方、ありがとうございますm(_ _)m)

久しぶりに書店をのぞくと、『インパクション』161号が発売されていました。ウェブにはまだ載ってないですけど、非常にタイムリーな特集です。そこで、急遽、内容をご紹介。(ちなみに「先月20日発行」となっていますが、これまでの経験から言って当てにならない感じ(^^;)?)

【特集】軍隊と人権 軍隊と金権 自衛隊はいらない
軍隊と女性〜私たちはなぜ女性自衛官を支えるのか(七尾寿子・東由佳子・菅原亜都子/司会・越田清和)
自衛隊とセクシュアル・ハラスメント(秀嶋ゆかり)
広島での米兵による女性への暴行事件と米軍再編(熊野実希)
『軍事組織とジェンダー』をめぐって 女性自衛官人権裁判のアンビバレンツ(佐藤文香/加納実紀代インタビュー)
自殺者の増大と艦内暴行の実態 裁判傍聴から見えてきたもの(木元茂夫)
岩国——「米軍再編」への抵抗 補正予算打ち切りと防衛汚職(湯浅一郎/天野恵一インタビュー)
米軍と自衛隊「再編」の進展と防衛汚職の拡大(浅野健一・天野恵一)

で、ヤメ蚊さんところの最近の記事です。

給油部隊派遣隊司令が、「憲法違反と言われ悔しかった」〜本当は存在が憲法違反なのにね…(2008.2.18、情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊))
あたごの航行記録を開示せよ〜真に市民の生命を守る組織であるならば…(2008.2.21、情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊))

「あたご」の事件、そしてその後の防衛省の対応を見ている限り、防衛省も自衛隊も、自民党が仕切る官邸すら軽視しまくってるようすですし、「シビリアン・コントロール」なんてものは、もうまったく形骸化しちゃってるんでしょう。軍事組織のサガ、限界を感じます。くわばら、くわばら。

ここらでも一度、「2007年に私の聞いたベスト・ソング」のYouTube版、むしむし軍歌/ 勝手にPROMOと、THE BLUE HEARTS 【すてごま】をご紹介します。
「すてごま」をニコニコ動画で見ることのできなかった方は、どうぞ!

以下、当ブログの「防衛省・自衛隊」関連記事です。

【「ヒゲ佐藤」発言&防衛省の関連記事】
イラク派兵で暴走しだした「軍の論理」と、「滅びの美学」を追求する「美しい国」内閣?(2007.8.11)
信憑性高まる? 小池防衛相「疫病神」説 ♪日本共産党に、うさエール♪(2007.8.18)
「朝青龍じゃなくて自衛隊は国内謹慎だ!ニホンから出すな!」と言ってみる(2007.9.7)
「対テロ戦争」のウソ。政府の自作自演の恐怖(2007.9.16)
「テロとの戦い」の成れの果て→忍び寄るネット・通信「監視」の目(2007.9.22)
信なくば立たず/小沢民主党に喝!うさエール、撤回!!&「先住民族の権利に関する国連宣言採択:国際NGO合同声明」(2007.10.11)
シビリアン・コントロールを担う立法府の議員としての自負・責任感があるのなら、それこそ与野党すべての国会議員が怒り狂って追及していくべき問題(2007.10.13)
【回顧休題】アクセス状況から考える(当?)ブログの限界と可能性(2007.12.21)
R&Rで「駆けつけ警護」をKO!「むしむし軍歌」と「すてごま」by甲本ヒロト(2007.12.25)
防衛省 裏金プールに ぶくぶく沈みなはれ(2008.1.4)

そして、も一度、
『戦争の抑え方☆軍備オフ ICCでつくる戦争のない世界』
も、どうぞ!

『インパクション』161号には、他に、
◆「先住民族の権利に関する国連宣言」採択 その意義(先住民族の10年市民連絡会・小林純子)
という記事もあります。ぜひご一読ください。

【関連記事】信なくば立たず/小沢民主党に喝!うさエール、撤回!!&「先住民族の権利に関する国連宣言採択:国際NGO合同声明」(2007.10.11)

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R_bana_2←ぼちぼち春めいてきてます、わが家のあたり。

不法外国人労働者の携帯検査システム導入(マレーシア)

2008.2.22.10:00ころ

在日米兵にICカード携帯を義務づける、っていう話の方が先じゃないのか、そんな風に思うのですが、
自民・公明連立政権が目指しているシステムって、こんな感じなんでしょうか。

不法外国人労働者の携帯検査システム導入(2008.2.21、マレーシアナビ!)

【プトラジャヤ】 増え続ける不法外国人労働者をその場で検査する携帯型システムが開発され、ラジ・シェイク・アハマド内務相が19日、メディアに公開した。 
同システムは、「携帯出入国管理取締りシステム(MIES)」と呼ばれ、コンピュータを内蔵し、かばん型の形状で携帯できる。IDカードと指紋を読み込み、偽の書類を見分けることができる。国内の技術者が開発、1台あたり9,000リンギで、すでに100台を導入、出入国管理官、警察、自警団(Rela)が携帯して不法外国人労働者の取締りに役立てる。マレーシア人のIDカードであるMyカードも読み込み可能で、偽のMyカードも見分けることができる。 
指紋は生物測定システムで記憶されており、既に100万人強の指紋を登録しているが、残り100万人分を今年1年かけて登録する予定だという。

また、内務省労働局は外国人労働者に不当な待遇などを強いた雇用主や斡旋業者の取締りも強化、300人の取締り担当官を摘発にあたらせる。特に賃金の未払いや不当な低賃金しか払わない、確約した仕事以外の労働を強要した、必要な保険に加入させていないなどの悪徳な斡旋会社が取締りの対象だという。

2007年12月現在、国内労働の18.2%である204万人が外国人労働者によってまかなわれている。不法外国人労働者はこの数値に含まれておらず、推定120万人とみられている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、2月20日、ベルナマ通信、2月19日)

「指紋は生物測定システムで記憶されており、既に100万人強の指紋を登録している」というのは、記事最後の文章と合わせて考えると、外国人労働者から「生物測定システム」とやらで採取した指紋のうち100万人分を、「携帯型システム」で使えるように読み込んだ、ということのようです。

で、9,000リンギは、本日9時30分現在のレートでいうと、30万円程度だそうです。意外と安い感じかも。まあ、機械1台の値段であり、その背後にあるシステム構築やメンテの費用は、また別ではあります。

仮に、これが日本政府が当面、目指しているシステムだとして、はたしてその目指す先は、そこで止まるんでしょうか。たしか、自国民からは指紋を採取せず外国人からのみ採取しているのは、日本とアメリカ合衆国だけだったと記憶しています。
この先、どこへ連れて行かれるんでしょうねえ……。


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R_bana_2←こんなニュースばっかの世の中、なんとか変えたいもんです。

「アルカイダ報道」読売新聞のプロパガンダ、名誉棄損/東京地裁

2008.2.21.00:05ころ

<アルカイダ報道>産経新聞に330万円賠償命令(東京地裁)と、誤認、情報操作の恐怖(2007.12.11)

の続報(?)です。産経新聞だけではなかったようです。

バングラデシュ男性の報道被害:読売新聞記事で名誉棄損認める--東京地裁判決(北村和巳記者、毎日新聞東京朝刊、2008.2.20)

 国際テロ組織アルカイダと関係があると報道され名誉を傷つけられたとして、バングラデシュ国籍のイスラム・モハメッド・ヒムさん(37)=埼玉県戸田市=らが、読売新聞東京本社に330万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は19日、220万円の支払いを命じた。加藤謙一裁判長は記事が真実でないとした上で「警視庁公安部幹部への取材だけでは、十分な裏付けとは言えない」と述べた。

 判決によると、ヒムさんは04年5月に電磁的公正証書原本不実記録容疑などで逮捕され(後に不起訴)、出入国管理法違反で罰金30万円の略式命令を受けた。読売新聞は、ヒムさんはアルカイダ関係者と接点があり、経営会社の資金がイスラム過激派の活動に充てられた可能性があるなどと報じた。【北村和巳】

 ◇読売新聞東京本社広報部の話

 証拠の評価など判決には不服があり、控訴する方針だ。


マスメディアの責任というものを、しみじみと感じさせます。産経読売相手にそんなことを言っても、どうせ無駄なのかもしれませんが。

思えば、先の京都市長選でも、地元新聞は、門川候補の「公務員時代」の「負の業績」についてすら、ろくすっぽ報道・追及する姿勢を見せてくれませんでした(怒)。

時間がないので、コンカイはこの辺で。詳細な突っ込みは、<アルカイダ報道>産経新聞に330万円賠償命令(東京地裁)と、誤認、情報操作の恐怖でお読みください。基本は同じですので。

もうすぐ、↓読了です。いや、ほんとすごすぎます。読まなきゃ損、損。



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R_bana_2←そうそう、『Full Metal Jacket』 、あれもまたすごい傑作でした。

新東京マラソン/英国極右政党党首インタビュー

2008.2.18.05:20ころ

昨日、第2回東京マラソンが開催されたんですね。

私にとっての第2回の東京マラソンといえば、思わず「がんばれ、江戸っ子!」とエールを送った新東京マラソンだったりします。
爆笑間違いなしの傑作エピソードです。機会があれば、ぜひご一読ください。

ようやく、今月前半の野暮用の山を、どうにか越えられた気配です。しかし、息をつける暇はごくわずか。このすきに、先週冬枯れの街さんで知ったインタビュー記事を紹介します。いつまで公開されているかちょっとわかりませんので、大急ぎで。こちらです。

移民排斥を打ち出す極右政党のリーダー、ニック・グリフィン党首インタビュー(イギリス生活情報週刊誌—英国ニュースダイジェスト)

ヘイト・クライムで懲役刑になったこともあり「Public Enemy No1(英国でいちばんの嫌われ者)」と紹介されるグリフィン党首に、日本人移民(?)がインタビューするという、なかなかスリリングな企画記事です。

読んでいて既視感に襲われたのは、フランスの極右政党の党首(今も?)のルペン氏のインタビューを『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』 (及川健二(著))で読んだことがあるからでしょう。

当ブログで取り扱ってきている「日本の入管政策」と関連してやはり興味深いのが、
ルペン氏にしろグリフィン党首にしろ、模範とし目標としているのが「日本の移民政策・出入国管理政策」だ、という点、そして、論理の飛躍というか短絡が見受けられるという点です。
このあたり、一度分析してみると面白そうです。
でも、ただでさえ宿題が山積みになってる現状では、取りかかれそうにありません。いつかの宿題、にしておきます。

このインタビューについて、冬枯れの街さんは、次のようにコメントしています。

日本の入管政策が今、欧州の保守・極右政党から垂涎の眼差しですか(ルペンも同様のことを述べていたし)。周回遅れで移民政策のありうべき姿としてフロントランナーに立つか、それとも経済の中心から陥落する要因となるか。

両方になっちゃう悪寒。風邪、かな?(-_-;)

ともあれ、そんなわけで、ちょっとおそろしげなインタビューではありますが、記事の最後をしめくくる『Searchlight』のゲイブル編集長のコメントがイカしていて、元気が出ます。ぜひ最後までお読みください。

 

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R_bana_2←野暮用の山 一つ越えても まだまだわんさか。orz...

【京都市長選】「希望」は死なない!

2008.2.18.02:00ころ

京都市長に門川氏 951票差 中村氏振り切る(京都新聞電子版、2008.2.17.23:28)

 任期満了に伴う京都市長選は17日投票が行われ、即日開票の結果、自民党、公明党、民主党府連、社民党府連が推薦する前市教育長の門川大作氏(57)が15万8472票を獲得、大接戦の末、共産党推薦の弁護士中村和雄氏(53)を951票差で逃げ切り初当選した。前市議の村山祥栄氏(30)は善戦したが及ばず、会社相談役の岡田登史彦氏(61)は伸び悩んだ。(以下略)

ヽ(°Q。)ノ ハラホロヒレハレ

もう、大阪府民をどーこー言えなくなりました…orz。

当ブログにお越しの皆さまは、門川新市長が「教育再生会議」委員だったとか、まあさまざまな負の業績を誇る人物だとご存知でしょうが、残念ながら、京都市民にそういった事実が広く知られることはなかったようです。
投票率も下がってるというこの惨状が、そのあたりを物語っているんではないでしょうか……。4番目に低いって、なんたること……。

この件に関して当ブログであれこれ発信しようにも、京都からのアクセスはそれほど多いわけでもないよなあというあきらめのような気分もあり、また、2月に入ってからあれこれ忙しかったせいもあって、もう一つ、動けなかった、動かなかった、のが悔やまれます。わずか、950票の差だったとは……。動いたとしても、無力だったとは思いますが、それでもやはり、口惜しい……

共産党推薦の候補を攻撃し、同時に同和行政を攻撃すべく「第3極」と呼ばれる候補が出現したのもちょっと響いたかも知れません。ほら、当ブログを目の敵にしているあの極右さんたちが応援している……。あれれ、先週くらいから、わけわからん「妄想」攻撃を当ブログへぶつけてきてる某ブログと共通してる?

チリーンΩ\ζ゜)悪霊退散!

ともあれ、門川候補は過半数の票も確保できなかったわけでして、この流れで「相乗り批判」「大連立批判」が広まってくれること、そして日本共産党さんが「市政」だけでなく自身の「刷新」を図っていってくれることを願います。そこに望みをつなぎます。

(。-_-。)/。・。・゜★・。・。☆・゜・。・マハリクマハリター

社民党は……本部や他の都道府県にはエールを送りつづけますけれども、京都府連は、もうなくなっちゃうかも知れませんね。

(-∧-;) ナムナム


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R_bana_2←「希望」が死ぬのは最後の最後。ブラジルのことわざより!

EU入国管理強化法案/修学旅行と日本版US-VISIT

2008.2.15.18:00ころ

EUも渡航者に指紋提出など義務付け、テロ対策で(読売新聞、2008.2.14)

【ブリュッセル=尾関航也】欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は13日、テロ対策の一環として、日本を含むEU域外からの渡航者に指紋提出などを義務付ける入国管理強化法案を発表した。
 加盟諸国と欧州議会で承認されれば、2015年までに施行される。
 法案は、域外からの渡航者に対し、査証(ビザ)申請や入国の際に、顔写真や指紋などの生体認証情報の提出を義務付ける内容。テロ組織メンバーや犯罪者の入国防止や、不法移民の摘発に利用する。
 日本と米国はすでに同様のシステムを導入している。EUは加盟各国の入管システムの統一に時間がかかるため、法案が成立しても、施行は早くて2012年になる見通しだ。

ブレアの置き土産?英国のビザ申請手続きに関する重要な変更について(2007.11.8)

で紹介したイギリスのシステムと、だいたい似たもののようです。

計画としては、

EU、顔面+指紋認証のバイオメトリクス搭載パスポートを義務付け(湯木進悟、マイコミジャーナル、2006.7.3)

で紹介されているもののその後、ということのようです。
さすがに予定どおりには進んでいない印象を受けますが、今後の展開はどんなふうになるのか。注目したいと思います。

指紋採取、外国籍の修学旅行生も NGOが見直し要望(asahi.com、2008.2.14)

 テロ対策などで16歳以上の外国人が来日する際に指紋と顔写真をとることを義務づけた「改正入管法」が、日本から海外に修学旅行に出かける外国籍の高校生を悩ませている。帰国時に日本人の生徒とは別に入国審査を受けなければならず、外国籍の生徒が通う高校のなかには、生徒の動揺を抑えようと、旅行前に同法についての事前学習を始めたところもある。在日韓国・朝鮮人の教育問題に取り組む大阪のNGOは「子どもがテロを起こすとは思えない」として、14日に鳩山法相に見直しを求める要望書を提出する。
 「指紋と顔写真をとられることで、『なぜ自分だけが』と傷つく生徒が出ないか心配だ」。10月に台湾への修学旅行を予定する大阪府立住吉高校(大阪市阿倍野区)の中野悦次校長は話す。
 同校では、生徒約840人のうち約50人が、戦前・戦中から日本で暮らす在日韓国・朝鮮人や、入国審査で「外国人」として扱われる戦後新たに渡日した韓国、中国籍の子ども。このうち15人程度を含む2年生計約280人が修学旅行に参加する。
 改正前は、帰国した参加者全員が同じ窓口で入国審査を受けたが、今年からは外国籍の生徒だけを別の場所に誘導し、指紋の採取と顔写真の撮影を受けさせなければならない。
 中野校長は「旅行前のパスポート申請時でさえ、国籍の違いに神経質になる外国籍の生徒がいる。『旅行で嫌な思いをするなら参加しない』という生徒が出ないとも限らない」と懸念する。
 同校は修学旅行の10カ月前にあたる昨年12月、参加予定者に入管法が改正され、外国人の入国手続きが変わったことを説明。修学旅行を終えた生徒たちが入国審査場で動揺しないよう、今後も事前学習を通じて外国籍の生徒が指紋と顔写真をとられる理由などを教えるという。
 在日韓国・朝鮮人を含め海外にルーツを持つ生徒約70人が在籍する府立長吉高校(同市平野区)は9月、2年生の一部が韓国へのスタディーツアーに行く予定だ。中田博紀教頭は「なぜ急に指紋や顔写真をとられるようになったのかをきちんと説明するのは難しい」と悩む。
 改正入管法施行後、学校関係者から「指紋採取や顔写真撮影の場所を他の生徒から見えないように配慮してほしい」との声が上がったため、法務省は外国籍の高校生については別室での入国審査を許可。1月末、文科省を通じて全国の教育委員会に通知した。
 これに対し、14日に鳩山法相に要望書を提出する「コリアNGOセンター」の金光敏・事務局長は、「授業で出国した高校生をテロ対策の対象に含める必要はない」と指摘。改正入管法が「省令で定めるもの」については一連の手続きを免除することができるとしていることから、「外国籍の高校生にも同じ運用をすべきだ」と求めている。
 文部科学省によると、海外への修学旅行を実施する公立・私立高校は、94年度は延べ444校、同9万6672人だったが、06年度は同1384校、同17万7750人に増加。外国籍の高校生の割合についての統計はないという。
 《改正入管法》 昨年11月にテロ対策強化を目的に施行された。1945年9月以前に日本にいた朝鮮半島、台湾の出身者とその子孫(特別永住者)▽外交・公用目的の入国者▽国の行政機関の長が招いた人——を除く16歳以上の外国人が入国する際、両手人さし指の指紋採取と顔写真撮影を義務づけた。近年増え続ける中国籍やブラジル籍の労働者やその子孫が永住許可を取得しても、この手続きの対象に含まれる。

外国籍高校生は除外検討   入国審査の指紋提供 (47 NEWS、2008.2.14)

 昨年11月から16歳以上の外国人に指紋と顔写真の提供を義務付けている入国審査制度で、法務省は14日、海外への修学旅行から帰国した日本在住の外国籍の高校生は適用を除外する方向で検討に入った。
 公明党国会議員が同日、鳩山邦夫法相に除外を申し入れ、法相は「検討しなければならない」と回答、入国管理局に検討を指示した。
 入管難民法改正による新しい入国審査制度は、テロ対策を理由に昨年11月から全国の空港や港で開始。在日韓国・朝鮮人ら特別永住者、外交官などは除外されているが、外国籍の高校生は対象外。現在は運用上の配慮として、事前に外国籍生徒の名簿を入管に提出すれば、他の生徒と同じブースで審査が受けられるようになっている。
 特定非営利活動法人(NPO法人)「コリアNGOセンター」(大阪市)の金光敏事務局長は「外国籍であることを周囲に知られたくない生徒もいる。早急に除外対象にしてほしい」と話している。

さすがにこの問題については、公明党の動きがうれしい方向性を決定づけてくれたのかも知れません。鳩山法相も、相次ぐ暴言・妄言に対する「至極真っ当な批判」をかわしたいという思いがあったのかも。

まあ、もともと自民・公明連立政権がこんな無意味で馬鹿げたシステムを導入しなければ、こんな問題も浮上しなかったわけでして、やはり冷ややかな目線を向けざるを得ませんね。

日本版US-VISITの廃止を求める署名のお願いはつづいています。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。


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R_bana_2『植民者へ―ポストコロニアリズムという挑発』(野村浩也・編)、すごすぎです。記事でも紹介したいのですが、このすごさを伝えるすべがなかなか見つかりそうにないのがつらいところでして……。う〜ん、悩ましい……。

【賛同要請17日まで】沖縄性暴力事件への抗議声明

2008.2.15.17:10ころ

すでにあちこちで紹介されていますが、沖縄での米兵による暴行事件への抗議声明への賛同募集が始まっています。

賛同のお願い(17日まで)在沖米兵による性暴力事件に抗議し、公正な事件解決と根本的防止策を要求します。(アジア女性資料センター)

【賛同要請17日まで】沖縄性暴力事件への抗議声明(女たちの戦争と平和資料館)

同じ署名です。

いまだにこんな事件が起きる状況を変えられずにいることに、その罪深さに、押し潰されそうな思いで賛同してきました。
締切は2月17日までだそうです。賛同いただける方は、よろしくお願いいたします。

【忙中作忙】息抜き動画『北斗の美味しんぼ』ほか!!

2008.2.11.15:00ころ

あれこれと野暮用が重なっちゃってしまいまして、目が回りそうです。

「いっつ・のっと・まい・ふぉーると!!」(オレのミスじゃない!)

と、ランド・カルリシアンのように叫びたい気持ちが湧くことしきり。でも実は、3分の1くらいは自業自得か...orz。

しかし、そんなときほど、無意味でわけわからん行動に走ってしまうのが人間というもの!!

てわけで、今日は通常と異なり、記事の資料を探していて見つけた動画をYouTubeからいくつか紹介します。気分転換に皆さまも、どうぞお楽しみください。

素材は、『北斗の拳』『怪物くん』『美味しんぼ』そして『いなかっぺ大将』です。


『いなかっぺ大将』大ちゃん数え唄/北斗の拳バージョン

『北斗の怪物くん』


さらには、なんと、こんなものまで!!!


『北斗の美味しんぼ』


『北斗の拳』も『美味しんぼ』も大好きな私には、もうたまらんオモシロサです!!!!!
これぞ、異質なるものの融合によるフュージョン(6分30秒あたり)であり、悟空もベジータもびっくりの、
多文化・多民族・多国籍社会の輝かしい未来を照らす道しるべではありますまいか!????

ちなみに動画『北斗の美味しんぼ』は、『核戦争後の美味しんぼ』という別タイトルでもアップされていて、そっちの方がコメントがたくさんついています。でも個人的には、『北斗の美味しんぼ』の方が響きが好きなので、そちらを紹介しました。

ではでは、皆さま、ごきげんよう!

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R_bana_2←夜中に放映中の『墓場鬼太郎』、おもしろいっす!! 原作よりもウェットな詩情溢れる感じといいますか、そのあたりを確認しようと思ったら、げげ、原作コミック、どこにやったっけ!???

人の尊厳と、連帯と!【請願署名ご協力のお願い】

2008.2.6.12:00ころ(しばらくこの記事を冒頭に置きます。ご了承ください)

今回は、下記2つの請願署名へのご協力のお願いです。

日本版US-Visitシステムの廃止を要望する国会請願署名、電子署名(国際結婚を考える会、IST請願の会)
重国籍の容認を求める請願署名、電子署名(IST請願の会)

【関連記事】外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


「日本版US-Visit」については以前、ウェブ・アクションへの参加もお願いしましたが、今回ご紹介する請願署名は、外国籍の家族を持つ人たちが中心になって始めた、できたてほやほやの新たな請願署名活動です。

具体的には、日本版U-Visitシステムの廃止と、蓄積されたデータの完全廃棄を求めるものです。

日本版US-Visitシステムの廃止を要望する国会請願署名、電子署名(国際結婚を考える会、IST請願の会)

請願書が指摘する「日本版US-Visit」の問題点は、下記のとおりです。

1.外国人をテロリスト、犯罪者予備軍のようにみる、国籍によるこのような差別的扱いをやめてください。外国人差別をも煽ります。
2.生体情報の流出によるプライバシー侵害の恐れがあります。深刻な被害が予想されます。
3.家族の国籍による分断をもたらすもので、子供にも指紋採取を通し、否定的な感情を植え付けます。非人道的です。
4.外国籍の家族を持つ者、外国籍の者にとって侮辱であり、日本に対する感情を悪化させます。国際的な対日感情の悪化を招き、国益を損ないます。
5.テロリストの阻止という目的は、このシステムでは達成出来ません。唯一の先例、アメリカでは空港機能停止などのトラブルも起きています。

ウェブ署名も可能です。

要望書の内容は、記事の末尾にペーストしておきます。
趣旨に賛同いただける方は、どうかご署名ください。
よろしくお願いいたします。

(上記ページは「関連ニュース・リンク」の項目も充実していますので、ぜひリンク先へ飛んでみてください。
当ブログの記事やファイルにもリンクしていただいてます<(喜<>喜)/。)


請願団体の一つ、IST請願の会では、重国籍の容認を求める請願署名活動を行っています。

ウェブ署名も可能です。

賛同いただける方は、こちらにもどうかご協力をお願いいたします。
よろしくお願いいたします。

【関連記事】ドイツと重国籍。♪国民新党に、うさエール♪(2007.9.3)


とまあ、請願署名の紹介ばかりでもなんですので、ちょっとここらで、私がこの請願署名活動を応援するわけを書いてみたいと思います。皆さまを請願署名へ誘うべく。いざ。

私が日本版US-Visitシステムに対して怒り心頭に発し、その問題点を当ブログで追及する直接的なきっかけになったのは、相方がブラジル国籍だったり、いとこのパートナーがアメリカ国籍だったり中国籍だったり、在日コリアンだったり、その他に外国籍の友人たちもいたりするという、実に個人的な事情と、日本版US-Visitシステムが、ここ数年、自民・公明連立政権が進めてきた「差別と分断」の政策を一気に押し進める危険なものだという認識そしてそうした政策に対する怒りでした。

(国境を越えた人の移動や交流が盛んになるにつれ、日本でも国際結婚が増加しています。東京や大阪では年間の婚姻届出数の10組に1組が国際結婚で、全国平均でも20組に1組以上だと聞いたのが、2004年前頃。2006年には全国平均で6%を越えて、まだまだ増加傾向にあるようです。 こんな時代ですので、家族のパートナーが外国籍だとか親戚に外国籍の人がいるとか、外国籍の家族・親族がいる人ももはや珍しくなくなっていることと思います。そしてそれ以上に、友人が外国籍という人も、やはり珍しくなくなっているでしょうし、どちらも今後ますます増えていくのは確実でしょう。 そういう立場になったとき、今は上の2つの署名の意義についてなんとなくピンと来ないと思っている方も、私が怒り心頭に発した理由に共感していただけるのではないかと思っています。)

その後、この問題について調べるうちに身にしみて気づかされたのは、自民・公明議員が大多数を占める国会において議会制民主主義が死んじゃってる現実や、差別と分断を煽る危険な動きが「国籍」なんかとは別のところでも強まっているということでした。

日本社会、いや、日本の政治は、おそろしく危険な水域に突入しています。
「差別と分断」を煽るその動きに打ち克ってこの危険から脱するには、人の尊厳を軸に、人と人との絆、連帯を築き、守っていくしかないのではありますまいか。

【関連記事】脱「植民地主義」という鍵(その1)「不正を不正と見なす思想を」を読んで(2008.1.20)

日本社会の「多文化・多民族・多国籍」化は、「今ここにある現実」です。

この現実をふまえて、人と人の連帯、絆、つながり、人の尊厳を大切にする社会システムをつくっていくのか
それとも、異文化、異民族、異国籍の人たちに対する差別を煽動し、人と人の絆や連帯を断ち切り、人の尊厳を踏みにじる社会システムをつくっていくのか

私たちは今、重大な岐路にさしかかっています。

皆さまのご協力を、心からお願いします。
よろしくお願いいたします。

日本版US-Visitシステムの廃止を要望する国会請願署名、電子署名(国際結婚を考える会、IST請願の会)
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招き猫でカーニバル!なんて素敵にジャポネスク!!

2008.2.5.18:30ころ
(2008.2.6.06:40ころ、さむらい、へのリンクを修正しました。)

ちょっと気の重くなる記事が続いたので、気分転換に……なるかなあ(^^;)。

今年はブラジルへの日本人の移民が始まって100周年ということで、リオのカーニバルに日系移民の歴史をテーマとしたサンバ・チームが出場しました。

Porto da Pedraというサンバ・チームです。

そのカーニバルでの活躍を伝えてくれる動画を、ブラジルのテレビ局GLOBOのサイトから厳選して、ご紹介します。
マツケン・サンバ的と言いますか、「日本」が、なんともステキに、見事なまでにブラジル化されて、表現されています……と私は思います(^^;)。

ちなみに、Porto da Pedraの今回のサンバには、日系人もおおぜい参加してるそうです。
かく言う私の相方家族からも参加してるとのことですが、いったいどこにいるのやら、とてもじゃないけどわかりませんでした。何せ3600人も参加してたって言うんですから、無理もないでしょう……。
京都新聞昨日夕刊の紙面に掲載されていた移民船「笠戸丸」の山車の映像も、ちょっと見つかりませんでした。ブラジルと日本とで、メディアの関心の向く方向は違うってことなんでしょう。

以下、日本語タイトルは、当ブログ主がつけました。
地球の反対側からの映像ダウンロードとなって重いかも知れませんので、その点はどうかご了承を。

「招き猫(幸運の猫)」乱舞!!Carro da Porto da Pedra mostra gatinhos da sorte(1分25秒。globo.com)

デーモン閣下!? 現実と幻想の歌舞伎劇場!!Teatro kabuki mistura realidade e fantasia na comissão de frente da Porto da Pedra(0分32秒。globo.com)

バイアーナ、満開の桜とともに!! Baianas da Porto da Pedra representam a floração das cerejeiras(0分22秒。globo.com)


金閣寺と禅! なんて素敵にジャポネスク!!Abre-alas da Porto da Pedra traz tigre com ideogramas japoneses(2分57秒。globo.com)

さ、さむらい……!? Bateria de samurais invade a Sapucaí com a Vila Isabel(0分17秒。globo.com)


他にも、検索(buscar)したらいろいろ出てきます。お楽しみあれ!


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大阪市の棄民政策(続)

2008.2.5.18:00ころ

古い話になりますが、

大阪市の棄民政策(2007.2.26)
大阪市の棄民政策(再)(2007.3.1)

の続報です。

住民票問題のその後も、やはり「棄民をつくる政策」に対抗する闘いが現地では続行中なわけですが、今の自分に直接関わらない問題という理由もあって、日常の暮らしが忙しかったりいろんな問題が次々に目の前に飛び出して来たりして、ついつい目が離れていってしまってます。

そんなとき、こんな情報が流れてくることは、非常にありがたい。

というわけで、きっと皆さまもそうであろうと思い、AMLから「転送歓迎」とのことですので、転載します。

Kさん不当逮捕を許すな!抗議声明

 大阪府知事選の前日、1月26日(土)に大阪・西成の釜ヶ崎労働者、Kさんが逮捕されてから、はや十日間が経つ。逮捕容疑は「屋外広告物条例」違反とある。名目は仰々しいが実際のところ、大阪府知事選への投票を呼びかけたビラを電柱に貼っていただけのことである。町に氾濫するピンクチラシや広告ビラを普段全く放置していながら、このような微罪で1人の労働者を狙いうちで逮捕したのだ。

 大阪府警・西成警察署はいい加減にしろ!Kさんを今すぐ釈放しろ!不当な逮捕・勾留を許さないぞ!

 何故、Kさんは逮捕されたのか。10人もの刑事に取り囲まれて!
 それは、Kさんが住民票消除との闘いを最先頭で闘い続けてきたからであることは疑いない。

 大阪市は昨年3月29日、2088名もの釜ヶ崎労働者や野宿労働者の住民票を奪った。住民票を奪われた労働者は、選挙権をはじめ社会的諸権利を剥奪されたうえ、身分証の提示を求められる現場で働くこともできない。携帯電話の契約や銀行口座の開設もできず、日常生活を送る上でも著しく制限がある。住民票は、そんな当たり前の生活をしていくうえで不可欠のものだ。住民票消除とは、これら社会制度からの押し出しであり、市民権の剥奪である。
 住民票を奪われた多くの人々は、不安定な就労形態を強いられているが故に、安定した住居を持つことができないでいた。そのためにこそ住民票を奪われている。この住民票取り上げは、すべての不安定な仕事・不安定な居住を強いられている仲間に向けられた攻撃だ。
 日本で生まれ日本に暮らしながら、就労が不安定で収入が少ないが故に選挙権を行使することができないのであれば、日本ではいまだに“普通選挙”が行われていないということである。前時代的な“制限選挙”に他ならない。誰もが中学生のときに習う、日本国憲法に明文化されている“法の下の平等”はどこにあるのか。そもそもこの国の“普通”選挙制度は、長きにわたり暮らしこの社会の一部を担ってきた在日コリアンすら排除した差別制度ではなかったか。

 こんな仕打ちに対し、怒りをもって行動に移るのは当たり前のことだ!
私たちは大阪市や国に対して、権利や生きるための条件を回復するために繰り返し抗議してきたが、現状は何ら改められることなく、そればかりか一般の市民でも「現住所と住民票記載の住所と一致していない」という理由で、なし崩し的な住民票消除が繰り返されている。
 Kさんはこの住民票消除に反対し、消除差し止めの仮処分裁判を起こし、勝訴判決を勝ち取った当事者である。彼の裁判結果により、大阪市の当初の思惑は大きく揺るがされ、多くの釜ヶ崎・野宿労働者が昨年夏の参議院選挙においても選挙権を行使することができた。それ以降もKさんは、住民票消除反対をかかげて一貫して運動の先頭に立ってきたし、闘いの過程で起こった市が雇った警備員による暴行事件を告発する裁判や、他の当事者との共同して住民票消除に異議を唱える裁判を継続している。逮捕のその瞬間も、釜ヶ崎労働者に選挙権を行使し、民主的な社会を実現することを呼びかけていた。
 今回、大阪府警・検察・裁判所が強行した逮捕・勾留は、彼が中心となって展開している闘争を妨害を狙ったものであることは明白だ。
住民票消除について、本当に責任を取るべきなのは誰だ!それは釜ヶ崎・野宿労働者でもなければ、Kさんでもない。大阪市行政はもとより、不安定な仕事、不安定な住居を生みだしているやつらこそ被告台に上らせなければいけない!

 だいたい、電柱へのビラ貼りなど「注意」程度で済むはずだろう。ましてや、10人の刑事も10日間の勾留もなんの必要もない。そもそも、金持ち連中が新聞やテレビなどのメディアを使ってデマを垂れ流すのに対抗して、私たちがビラでも何でもばらまいて労働者に訴えようとするのは当たり前のことだ。

 私たちは大阪府警・大阪地方検察庁・大阪地裁に強く抗議するとともに、Kさんの即時釈放を求める。


2008年2月5日
Kさんを支える会(仮称)
連絡先:長居公園仲間の会


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「プリンスホテル新高輪事件」で考える、東京都知事と「企業の社会的責任」

2008.2.3.15:00ころ
(2008.2.5.12:20ころ、グランドプリンスホテル新高輪に対する要請へのリンクを更新しました。2月6日(水)24時が第一次集約期限だそうです。)

つくばみらい市事件の続報です。

速報!2600名分の【抗議署名】提出/つくばみらい市DV防止講演中止事件 (みどりの一期一会、2008.2.1)

署名にご協力くださった皆さま、ありがとうございました。

また、長岡市での講演会は無事、開催されたそうです。
長岡市、GJ!!!!!ヾ(*´∀`*)ノ (vanacoralの日記、2008.1.30)

私からも

キャーヽ(∇⌒ヽ)「GOOD JOB!!!!!」(ノ⌒∇)ノーャキ

を送りたいと思います。

あとは、つくばみらい市に、講演実施へ向けてあらたな一歩を踏み出してもらえるよう、うさエールを送るのみ!!!

タテ タツンダジョー p( φ ・)q  (+_;)

と思っていたら、今度は企業が右翼をダシに集会の自由を妨害!とでも指摘したくなる事態が起きたようです。

日教組、教研全体集会を中止 史上初、ホテルが使用拒否(京都新聞、2008.2.1)

 東京で2日開幕する日教組の「教育研究全国集会」で、全体集会会場となっていたグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が一方的に契約を破棄、裁判所の仮処分決定に反し施設使用を拒んでいる問題で、日教組は1日、全体集会の開催を中止することを決定した。都内各地での分科会は予定通り実施する。
 1951年に始まった教研集会の歴史で全体集会が中止に追い込まれたのは初めて。憲法が保障している集会の自由や、企業の社会的責任をめぐり論議を呼びそうだ。
 日教組は「司法の判断が出ているのにもかかわらず、ホテル側の態度はかたくななままで、全体集会は開催できないと判断した」としている。
 日教組は昨年5月、ホテルと会場の使用契約を交わしたが、11月になり、ホテルが右翼団体による妨害行為の可能性などを理由として契約破棄を通告。日教組の申し立てに基づき、今年1月には会場使用を認める東京地裁の仮処分が決定し、ホテルが東京高裁に対して行った抗告も棄却された。
 教研集会は2−4日の日程で、全国から集まった組合員の教師らが教育実践や教育現場の問題点を報告、議論する。
(共同通信)

この事件については、「世界の片隅でニュースを読む」さんが
暴力的威嚇に屈するということ~日教組教研集会会場問題(2008.1.31)
で、事態の危険性について詳しく論評してくれています。

また、「非戦つうしん」主宰の毛利正道さんが、グランドプリンスホテル新高輪に対する要請への賛同を呼び掛けてくれています。賛同される方は、ぜひご協力ください。

それにしても、グランドプリンスホテル新高輪は、「損害賠償すりゃあそれでいい」って踏んでるんでしょうか。今後は「威嚇」を生業とする皆さんをご贔屓にすりゃあ十分、だって感じで。

でも、そんな筋の人たちばかりが泊まってるホテル、利用するの嫌がる人の方が多いんじゃあないのかなあ

……てな具合にあれこれ想像してしまうわけですが、経営上、あまり良さげな方針だとはとうてい思えないわけでして、やっぱり解せません。
裁判所の判断に逆らってまでのこの顛末。何か裏があるんじゃないでしょうか

たとえば、東京都知事が「表現の自由を定めた憲法に歴史的正統性無い!」なんて趣旨の発言をテレビ番組で堂々としでかしちゃっても再選されちゃう東京都ですし、その都知事、日教組を目の敵にしてるみたいですから、そっち方面からの圧力があったとか、損害賠償もそっち方面からの闇の資金で賄われる約束になっているとか……。

【関連情報】
報ステ石原知事暴言「表現の自由を定めた憲法に歴史的正統性は無い!(kitanoのアレ、2004.11.13)
処分撤回を求めてNO.12〜都議会の石原都知事発言糾弾!(レイバーネット、2004.11.13)


まあ、いくらなんでもそんなことはないとは信じたいですが、こんな「いじまネーション」をつくっちゃう、じゃなくって、「いまじねーしょん」をかき立ててくれるのが、作家都知事さまの日頃のご活躍であるわけです。

このあたり、在関東のジャーナリストに、徹底した調査・追及を期待したいんですが、期待しちゃって、いいかな〜?


あと、「企業の社会的責任」とやらに関する議論もここから深めていければ、災い転じて少しは福になる、かも、とも思います。
「企業の社会的責任」って、政治献金することだけじゃあないはずですよねえ。
(政治献金だって認めるべきでない、っていう考えに、私は賛成してますが)


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助けてSMAP!【読売新聞社調査】あなたは、「日本人は、他の国の国民に比べて、すぐれた素質を持っている」と思いますか、そうは思いませんか?だって!?

2008.2.1.18:00ころ

「日本国民に誇り」93%で過去最高…読売調査(読売新聞、2008.1.24)
Survey: 93% proud to be Japanese(Daily Yomiuri Online、2008.1.25)

英語版と日本語版で、中身は違いますが、同じ世論(?)調査を元にした記事です。
その内容については、

読売、世論調査する。(黙然日記、2008.1.24)
「日本国民に誇り」っていうけど…(タカマサのきまぐれ時評2、2008.1.27)
誇りの中身が空虚になった(非国民通信、2008.1.27)
読売世論調査「日本人」について(白頭の革命精神@ネタ切れ人民共和国統合不定期更新日記、2008.1.29)

などがすでにいろいろツッコミを入れてくれています。
本日は「非国民通信」さんのコメント欄で知った、記事には出ていない情報について考えてみました。

調査方法は下記のようなものだったそうで、調査項目の中に、なかなかびっくりさせてくれるものがありました。

「年間連続調査・日本人 (1)国家観」  2008年1月調査(面接方式)(読売新聞社)
▽調査日:2008年1月12-13日
 対象者:全国有権者3,000人(250地点、層化二段無作為抽出法)
 方法:個別訪問面接聴取法、回収:1,780人(59.3%)*

Q17(32)あなたは、「日本人は、他の国の国民に比べて、すぐれた素質を持っている」と思いますか、そうは思いませんか。


 答え 1.そう思う 69.6   2.そうは思わない 24.6   3.DK.NA 5.8

この設問を裏から読むと、

あなたは、「外国人は、日本国の国民に比べて、素質が劣っている」と思いますか、そうは思いませんか。

 答え 1.そう思う 69.6   2.そうは思わない 24.6   3.DK.NA 5.8

となりますよね〜。聞く方も聞く方だし、「そう思う」と答える方もたいがいにしろよな(-_-:)、って感じです。

素質って「持って生まれた性質」「将来あるものになるのに必要な能力や性質」(大辞林 第二版(三省堂))を指すもの、だそうです。

では、この設問では「どんな素質」「何の素質」のことを問い、答えてるんでしょうか。

「持って生まれた性質」で例を挙げてみると、

気の長さ? 気の短さ? 繊細さ? 図太さ? 勇敢さ? 臆病さ? 慎重さ? フットワークの軽さ? 

どっちが優れているかなんて状況次第だというのが、世の現実でしょう。

続いて身体的な特徴を考えてみると、たとえば、

身長が高い、低い、体重が重い、軽い、目が一重・二重?

これらも、どっちが優れているか劣っているかなんて、言えたものではないでしょう。

では、「将来あるものになるのに必要な能力や性質」は?

優れたサッカー選手になる素質? 売れっ子漫画家になる素質? 面の皮の厚い政治家や公務員になる素質? 読売新聞の読者になる素質?

どれもこれも国籍なんかはまったく無関係で人それぞれ、なんじゃないでしょうか。普通に考えて。

ところが、世界最大の発行部数を誇る「読売新聞社」が、こんな設問のある世論調査をしてしまうあたりに、今の日本社会の恥部が見え隠れする気がします。記者やデスクも同感だったのか、英語版の記事はもちろん、日本語版でも、この部分を紹介していません。
「それなりの見識が編集部にあったんだあ」と、生暖かい目でほめてあげるべき……なのかも。

だって、ナベツネの読売だから!『ギリギリ科学少女ふぉるしぃ』風に)

ひょっとすると、「日本人」というのが「全体としての日本人」というように、個人とは別次元で考えられた設問かも……なんて考えてもみましたが、そういう場合、「素質」とは言わないですよね。

それに、たとえ「全体としての日本人」なる抽象的な存在が仮に設定できるとしても、それが「全体としての外国人あるいは○○人」より「本来的に」優れているかどうかなんて、「個人としての日本人一人ひとり」の場合と同様、やはり何に関してかでずいぶん違ってくるでしょうし、もしそういうあたりを無視してかまわないというのなら、それは発想がどことなく「選民思想的」で、非常に不健全な気がします。ちょっと、ナチスっぽいですよ、と。

まさか天下の読売新聞社さんなので、そんなことはない、はずだ、と……期待したいのですが。

属性をもって人を判断することの無茶、危険性なんて、は今さら言うまでもないことだと思います。
なにせ、SMAPの「世界に一つだけの花」が大ヒットした日本社会ですから、人の多様性への理解、人の多様性を尊重することの重要性は、多くの人が気づいているんだと思いますので。

しかし、国籍やら国民やらが出て来たとたん、なんでこんな回答結果が出てしまうのか。
「あんまり馬鹿な設問なので、嘘を答えてやった」なんていう人ばかりだと楽しいんですが、さすがにそれはないでしょうねえ……。

人を属性で判断しようとする姿勢は、レイシズムや民族主義、国家主義への道と地続きです。そして、レイシズムや民族主義、国家主義が生む愚劣な差別意識が、歴史の中でどれほどの惨劇を招いてきたことか。

「世界に一つだけの花」が歌い上げた「多様性への理解」「多様性を尊重する精神」が、国籍などという枠を飛び越え、人を見るときの普遍的な姿勢につながっていくことを、切に願います。

【関連記事】
自民党の限界と内閣府「人権擁護に関する世論調査」(2007.8.29)
【コメント返答(2)】文化の「無常」を受け止め、共生のための新たな社会変革を(2006.11.29)

おまけ

こんな設問ではなくって、

日本国内で開花しやすい個人の素質、開花しにくい個人の素質には、どのようなものがあると考えますか?

なんていう設問だったら、意義深いものになったんじゃないかなあ……なあんて、思いますが、
どんなもんでしょ? 読売さん???

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