外国人地方参政権に反対する議員って「保守派」なの??
2008.1.14.18:00ころ
「治者」と「被治者」が同一であるべし。
これは民主主義の基本のはずです。
その意味で、民主党内の下記記事表題中の動き、自然かつ当然の、応援すべきものだと思います。
外国人の地方参政権法案、民主内で再提出の動き(2008.1.5、読売新聞)
永住外国人に地方参政権を付与する法案を巡り、民主党内で次期通常国会に再提出を目指す動きが活発化してきた。
地方参政権付与は公明党が強く求めており、「参院に民主党が法案を提出し、公明党に賛成を呼びかければ、与党の分断を図ることができる」との狙いからだ。ただ、党内の保守派議員は「憲法上も、国のあり方という観点からも、絶対に認められない」として阻止する構えだ。
民主党は、同法案を1998年と2000年の2度にわたって衆院に提出したが、いずれも成立せず、廃案となった。一方、公明党は05年に衆院に「永住外国人地方選挙権付与法案」を提出、今国会でも継続審議になっている。自民党を中心に慎重論が根強いことが背景にある。
民主党の川上義博参院議員は、党内の有志議員に呼びかけ、民主党案の再提出を目指す議員連盟を近く結成する方針だ。今回の法案には、相手国で外国人に対する選挙権を認めている場合にのみ、その国の国籍を持つ人に選挙権を付与する「相互主義」を新たに採用することを検討している。「公明党案にも、当分の間は相互主義をとることが盛り込まれており、公明党も民主党案に反対できなくなる」との判断がある。
民主党の小沢代表は、「一定の要件のもとに地方参政権を与えるべきだ」と主張してきた経緯がある。川上氏らは、党執行部の賛同を得て、参院先議で法案を提出したい考えだ。
これに対し、党内の保守派議員は「選挙権は、日本国籍を有する者に対してのみ保障されている。政局的な狙いから、『国のかたち』をゆがめるべきではない」と反発している。
この、続報(?)です。
外国人に地方参政権法で議連 民主有志設立準備(2008.1.13、京都新聞)
民主党の有志議員が、在日外国人など永住外国人に地方参政権を付与する法案を通常国会に提出するため議員連盟の設立準備を進めていることが、12日、分かった。
法案は、野党が過半数を占める参院に提出する考えで、小沢一郎代表も理解を示しているという。同法案は公明党が強く成立を求めているが、自民党には慎重論が強い鵜。参院で採決されれば「与党分断につなげられる」(民主党関係者)との指摘もある。ただ、民主党内の保守系議員は「国家主権にかかわる問題」として議連設立と法案提出に対抗していく構え。執行部の対応によっては逆に党内に亀裂が入る恐れもある。
中心となっているのは川上義博、白真勲両参院議員ら。既に参加を呼び掛ける趣意書を党内に配布、月内にも設立総会を開く。
民主党は地方選挙権付与法案を1998年と2000年に提出、いずれも廃案となったが、その後は保守系議員の反対もあり提出を見送ってきた。しかし2005年に韓国が永住外国人の地方選挙権を認めたことから、川上氏らは「相互主義の観点からもこれ以上放置できない」として法整備を働きかけることにした。
記事から察するに、「永住資格」を取得した外国人に対象が限られているらしい点が、個人的にはどうかなあ、と思いますが、それでも望ましい動きには違いありません。
ちなみに、地方参政権については、1994年2月28日の判決で、あの「マクリーン事件判決」の最高裁判所でさえ、地域との密接な関わりを持つに至った外国籍住民に与えることは違憲ではない、としています。その判決のPDFファイルから、該当部分を抜き出してみます。下線は、ブログ主がつけました。
憲法第八章の地方自治に関する規定は、民主主義社会における地方自治の重要性に鑑み、住民の日常生活に密接な関連を有する公共的事務は、その地方の住民の意思に基づきその区域の地方公共団体が処理するという政治形態を憲法上の制度として保障しようとする趣旨に出たものと解されるから、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方公共団体の公共的事務の処理に反映させるべく、法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではないと解するのが相当である。
それでもなお、民主党内の保守派議員は「憲法上も、国のあり方という観点からも、絶対に認められない」として阻止する構えだそうです。
しかし、こういう議員さんたちを読売新聞の記事のように「保守派議員」と言っていいんでしょうか?
「現状を変えない」という意味では「保守派」なのかも知れません。ですが、国政選挙でもない地方選挙で、しかも、極めて排外的な思想を基軸とする最高裁ですら外国籍住民の参政権を容認している地方選挙において、「外国籍住民の排除を当然のこと」とする姿勢は、むしろ「極右」とか「レイシスト」とか、あるいは「国家主義者」とか呼ぶのがふさわしいのでは?なんて思います。
まだ、京都新聞が書いているように「保守系議員」とする方が、こちらだと「今現在の思想や政治的立場」よりも「政界におけるその出自や経歴」が「保守派と呼ばれるところ」にあった、というようなニュアンスになって、適切のような気がしまして。
なにはともあれ、おそらくは通信社系の京都新聞の記事と、読売新聞の記事。
今回の表記に関わらず、細かいところで、微妙な違いがあるんでしょうね、やっぱり。
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