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2007年12月31日 (月)

外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(「入管法改定案に関する国会会議録」より)

2007.9.4.16:10ころ
しばらくの間この記事を冒頭に置きますが、どうかご了承くださいませ。

日本の法務省は指紋採取に対する反発を懸念し、今月初めに日本への入国者が多い韓国・中国・台湾・香港に入国管理局職員を派遣し、現地旅行会社やメディアを対象に説明会を開く予定との昨日紹介した報道に続き、
日本政府関係者は「指紋採取を通じて不法入国者を源泉封鎖し、追跡する効果もおさめられるようになるだろう」と話している。との報道もありました。

そこで、昨日アップした過去記事(こちらこちらを足したもの)を差し替えて、昨年から今年初めにかけて私がまとめてみたものをPDFファイル(1.5MB)にして、公開したいと思います。

内容の抜粋は以下のとおりです。

【はじめに】採取した生体情報はどう使われるか? 法律に明記されていないので、国会会議録から拾ってみました。

【1】外国人からの指紋採取・蓄積・利用システムは 抜け穴だらけのテロ対策です。

【2】外国人からの指紋採取・蓄積・利用システムは 人権を著しく侵害します。
 (1)入国審査時の指紋採取は、国際自由権規約が禁止する「品位を傷つける取り扱い」に当たります。
 (2)個人の私生活・プライバシーを侵害する危険性が極めて大きい利用方法が予定されています。
  (ア)生体情報を長期間保有するのは、危険すぎます。
  (イ)生体情報の外国捜査当局・司法当局への提供が予定されており、採取された生体情報の利用の歯止めが失われるおそれがあります。外国人登録法で指紋押捺が義務づけられていた時代にはなかった事態です。
  (ウ)生体情報の犯罪捜査、不法滞在者対策への流用が予定されており、インテリジェンスシステム(後述)と一体化すれば、在日外国人の私生活やプライバシーを監視する強固なシステムが生まれてしまいます。
 (3)日本に生活の基盤を持つ永住者など外国人登録者に、極めて大きな不利益をもたらすおそれがあります。

【3】外国人からの指紋採取・蓄積・利用システムは 外国人差別、人種差別、民族差別を助長します。
  (ア) 外国人差別を日本政府が煽動してきました。
  (イ)指紋採取システム導入で差別と偏見が強化され、在日外国人の置かれた状況はますます悪化します。
  (ウ)日本には、外国人嫌悪や人種差別に対抗する法制度すらありません。
  (エ)正すべきはマジョリティの偏見であり、その責任は外国人ではなく日本政府にあります。

【4】外国人からの指紋採取・蓄積・利用システムは 日本人をも被疑者扱いする監視社会への入口です。
 (1)在日外国人を監視する「諜報システム」が生まれようとしています。
 (2)自動化ゲート導入によって、日本人をも対象にする監視社会が生まれようとしています。

【5】外国人からの指紋採取・蓄積・利用システムは 憲法13条、14条、31条、98条2項に違反します。
 (1)プライバシーの制約が最小限とは言えず、目的と手段の均衡がとれていないので、13条違反です。
  (ア) テロ対策目的で採取した生体情報を、不法滞在対策、犯罪捜査に流用するのは不当です。
 (2)長期間(70~80年間)にわたり生体情報を保有しつづけると情報流出のおそれが高まります。また、保有しつづけるための必要性がそもそも乏しいので、プライバシーに対する過度な危険性をもたらす制限として13条違反です。
 (3)生体情報提供義務づけの対象が過度に広範であり、13条違反です。
 (4)再上陸拒否期間を経過した者の指紋情報を蓄積・照合するのは、過度な規制として、13条違反の疑いがあります。
 (5)テロ対策、不法滞在対策には人権制約の程度が小さい他の方法があります。にもかかわらず指紋情報の提供を義務づけるのは、個人の私生活上の自由およびプライバシーに対する過度な侵害であり、13条違反です。
  (ア)侵略戦争加担についての真摯な反省と謝罪が、テロのおそれを解消します。
  (イ)不法滞在対策は、滞在基準・入国基準の改定などで図るのが合理的です。
  (ウ)外国人登録者の再入国時における本人確認は、生体データを使わずとも可能です。
 (6)外国人に対する極めて悪質な差別的取り扱いであり、差別を助長するものとして14条に違反します。
  (ア)日本政府は、アメリカ政府がUS-VISITを導入する際、アメリカ政府に対して、アメリカへ入国する日本人の指紋データを出国時に消去すべきであると伝えています。その一方で、日本へ入国する外国人の指紋データは、70~80年間保有する方針です。
  (イ)生体情報を採取・蓄積して犯罪捜査に役立てたいのなら、日本人の生体情報を集める方がはるかに効果的です。刑法犯検挙者数の97〜98%は、毎年、日本人だからです。にもかかわらず、外国人の生体情報のみを採取・蓄積し犯罪捜査に使うのは、憲法14条が禁じる「不合理な差別」に当たります。
 (7)適正手続が保障されておらず、31条違反。
 (8)議会制民主主義を破壊する議事運営がなされており、41条に違反します。
 (9)国際人権法や難民法などへの配慮が十分なされないままテロ対策を行うのは、98条2項違反です。

【6】法務大臣によるテロリスト認定・退去強制システムは 共謀罪以上に著しく人権を侵害します。
  (ア)共謀罪類似の危険性があります。
  (イ)あいまいな認定基準と萎縮効果
  (ウ)誤って認定された場合の防御権行使の基礎が欠如しているうえ、不服申立手続が不十分です。

上記は、あくまで国会会議録から私が読み取った問題点です。

この生体情報採取・蓄積・利用システム(いや、「流用システム」と呼ぶべきでしょう)については、日弁連が、下記の意見書・会長声明を公表しています。
外国人の出入国・在留管理を強化する新しい体制の構築に対する意見書(PDFファイル)(日本弁護士連合会、2005.12.15)
入管法「改正」法案の徹底した審議を求める会長声明(日本弁護士連合会、2006.5.15)。

また、移住労働者と連帯する全国ネットワークが、次のようなリーフレットを作成しています。
「テロ対策 」問題を考えるリーフレット
「『テロ対策』があれば、安心して暮らせるのでしょうか?」
(2006.1,26)

ご参照ください。

「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)


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コメント

TBありがとうございました。
「テロ」「テロリスト」といえば何でも通ってしまう。危機感と嫌悪感を持っています。昔の「かしこくも……」と同じです。ブッシュ流アメリカ式民主主義の底の浅さを感じます。

投稿 ましま | 2007年9月 4日 (火) 10時17分

ましま さま。こんにちは。コメントありがとうございます。

「ブッシュ流アメリカ式民主主義の底の浅さ」、同感です。かの国に続いてようやく日本でも、ヒゲの隊長の発言や自衛隊の給油の行方が明らかになってきたことなどを通して、日本の「対テロ戦争」のウソがようやく白日の下に曝されつつあります。この機を活かして、秋の国会で大きく舵がきられるとよいのですが。

貴ブログではいつも勉強させていただいています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿 仲@ukiuki | 2007年9月 4日 (火) 16時19分

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