市民ジャーナリスト殺害も「上の命令に従ってるだけだ」。忍び寄る情報操作と監視の魔の手。洒落にならない面白さでつながり始めた伏線たち!!
2007.12.10.23:00ころ
わけのわかんなかったあんな場面やこんな場面が、あれもこれも結末に向けてつながりはじめた!
衝撃的でかつ嬉しくそのうえ面白い、そんな第10話を観ての『ウルトラセブンX』見聞録(?)、前回に続いてネタバレありです。下記の★と★の間の部分に、どうかご注意ください。
お、面白いじゃないですか!!!
いよいよ結末へ向けて、これまで巻き散らかされてきた伏線がつながりはじめた、そんな面白さを満喫しつつ、しかもこれまでの1話完結作品とは違い続き物のせいもあって次回以降への期待が高まる、なんとも嬉しいエピソードでありました。
しかも、現実社会のありさまに見事にリンクしちゃってるあたりが、ウルトラセブンならでは、って気がします。
便利さを提供する、皆さまに安心・安全を提供するためのシステム(空間浮遊移動式の政府公報ニュース画面)が、実は皆さまを監視するために使われていて、しかも、そこで流される情報は政府(情報局)が操作した後のものでしかなく、真実は隠蔽されている。
「この人物は謎の放射線に被爆してその放射線を巻き散らかすおそれのある危険な人物なので、見つけたら通報してね」なんていう情報が流されているけれど、実はそれは嘘だったりする。「テロリスト」認定をあほぽっぽらが担当するという今の日本社会の危機的状況にも、おそろしいくらいにシンクロしていますね。いよいよ導入されはじめた入管の自動化ゲートもそうですし、住基ネットも同様でしょう。
そして、流される情報に疑問を持ち、あれこれ詮索しはじめた市民ジャーナリストははかなく殺害され、その現場をたまたま目撃うることになったジンは殺害実行部隊の人間に「なぜこんなことをした!?」と問いつめますが、「上の命令に従っただけ。あんたらDEUSも同じだろ?」と、切り返される始末。それどころか、政府は事故に遭ったその市民ジャーナリストを必死に救おうとしている、なんていう恩着せがましい嘘八百が、世間向けにはまた流されはじめます。
洒落にならない恐ろしさではありますまいか!?
さて、ここで、ちょっとだけストーリーを紹介しますと、
上でちょっと紹介したようなきっかけで、政府による情報操作の存在を知ることになったジンは、政府が隠蔽しようとしているらしき「AQUA PROJECT」の正体を突き止めるべく、いくぶんお間抜けにもDEUSの装備品を使って(DEUSも「AQUA PROJECT」も政府の指揮下にあるらしいのです)調査を開始。
そんな中、ジンにウルトラアイを渡して「この世界の救世主になって」などと頼んでいた女性、エレアは、政府公報によって「人間に擬態した危険な宇宙人だ」と公表されて指名手配状態になります。
そしてジンは、エレアもまた政府の情報操作に気づき、それを調べてきていたとエレア自身に聞かされます。
ジンは、真実を突き止めるべく、そしてエレアを救うべくエージェントKとSに協力を求めますが、そのときなんと、エレアがDEUSのデータベースでは3ヶ月前に死亡した科学省の職員だったと記録されていることを知りました。データベースの無誤謬性を信じているエージェントKは「なんでそんな女を信じる?」と冷たく突き放しちゃいまして、しかしウルトラアイのことを明かすのをためらったジンは、それ以上何も言えず、一人立ち去ります。一方、追われる身となったエレアの手には、幸せそうな笑顔で並ぶ仲睦まじいジンとエレアの映った一枚の古そうな写真が……。
で、「つづく」。
わあ、この先いったいどうなっちゃうの!???
ってな話なわけですが、
「この世界の救世主になって」というお願いにジンが素直に応じてしまった理由がなんとなくわかったりとか、どこかのエピソードでどうも何者かがジンやエレアを監視してるみたいな映像があったけど、あれはこの移動式広報テレビのとらえた映像だったのかとか、「たぶんこの世界には思い出さない方がいい記憶もあるはずだから」と語るエレアの回想が冒頭に現れたりとか、やはりジンとエレアのラブストーリーが核になるんだなあとか、DEUSや政府を信じきっているエージェントKの性格設定とか、第1話に登場したお間抜け宇宙人の「重要な機関のあちこちに仲間が潜り込んだ」という台詞や、「この侵略兵器の製造を依頼したのは人間だぞ」というこれまた宇宙人の台詞とか、もろもろの伏線が一気につながって物語がずずずんと動き出してまして、次週が待ち遠しい!!
でも、予告編でちらと出たみたいに、エレアが自爆しちゃうのかと思うと、「そんな展開観たくない!!」のもたしかなところで、でもそのまま終わっちゃうことはあるまいとの期待もあって、できればあれは「エレアが死んだとされた3ヶ月前の場面」なんてことであってほしいと願ったりするわけですが、いやはや、なんともつらい心地であります。
ともあれ、「エレア=ウルトラの母」説(こちらのコメント欄をご参照ください)は、あのジンとエレアの写真を見る限り、間違いだったみたいですorz。
第1話でジンの無事を確認して安堵するときのあの瞳は、やはりらぶらぶ光線を放っていた、ということでしょう。
ヾ( ̄ o ̄(*~。~* )・・・
これまで見続けて良かった、と喜びつつも、残すところ後2回。
エージェントDとギターを抱えた宇宙人のエピソードのような幸福感に満ちあふれたエンディングを期待しつつ、録画を忘れず、待ちたいと思います。
そういや、元祖ウルトラセブン、お世辞にもハッピーエンドとはいえない結末だった記憶が……。
<(T◇T)>わぁああああ!そんなのやだあっ!!!!!
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