連立の行方!? 公明党、外国人学校支援へ前向き。
2007.12.7.12:20ころ
レイシズムや排外主義の煽動を続けている自民・公明連立政権は、ご承知の通り、当ブログ主にとっては倒すべき敵であり、その議員さんたちがとっとと国政の場から放逐されてしまいますようにと毎晩星に願いをかけたいものだ、と考えているような私ではありますが、連立の一方、公明党には、実はこんな動きがあることは報告しておかねばなりません。
他民族共生社会めざして 校舎・校庭の無償貸与など外国人学校から要請受ける 党教育改革本部、文科部会(公明新聞、2007.11.15)
公明党の教育改革推進本部(本部長=浜四津敏子代表代行)と文部科学部会(富田茂之部会長=衆院議員)は14日、国会内で外国人学校の関係者らと会い、同学校が抱える問題について、話を聞いた。これには多くの衆参国会議員らが出席した。
外国人学校は現在、学校教育法で定める正規の学校とは認められておらず「私塾」の扱い。公的支援も受けられないため、運営は各校とも厳しい。席上、茨城県下妻市でブラジル人学校の校長を務めるヨシダ・シズコさんは、「日本の学校で使わなくなった楽器や備品の寄付があれば、とても助かる」と訴えた。また、生徒・児童についても、「通学定期の割引が受けられず、通学費用だけでも大変な負担」と述べた。
一行は、休廃校となっている校舎・校庭の無償貸与実現などの支援を要請。浜四津代行は「子どもたちの教育の機会に国境はない。日本も成熟した多民族共生社会をめざしたい」と述べた。
記事の標題は、「多民族共生社会をめざして」が正しいのかと思います。ここでのミーティングは、「多民族共生教育フォーラム2007東京」に山下栄一参院議員が出席したのを契機に開催されたようです。
そしてこのミーティングはさらに、下記のブラジル学校訪問につながったようです。
子どもたちに就学支援を 埼玉・鴻巣市 在日ブラジル人学校を視察 山下、西田、浮島氏ら(公明新聞、2007.11.30)
公明党の山下栄一参院議員は28日、埼玉県鴻巣市の在日ブラジル人学校「シエシー・セントロ・エドカシオナル・カナリーニョ」(吉村ジュリエタ校長)を訪ね、幼児から高校生までの各クラスを視察した。これには西田実仁、浮島智子の両参院議員、地元の鴻巣市議会公明党の議員らが同行した。
1997年に設立された同校は、ポルトガル語を教育言語とし、日本語、英語も教えている。往復6時間かけて通学する生徒もいて、吉村校長は「通学定期の学生割引が適用されないこともあり、今年(2007年)は4人が経済的な理由で退学した。学生割引の適用をお願いしたい」と述べた。
また、生徒からは「両親が残業で忙しく家族で食事をする時間がない」といった切実な声が多く寄せられた。その上で、(1)バレーボールのネットなど中古スポーツ用品の寄贈(2)鉄棒の設置(3)運動場、体育館の無償提供――などの要望があった。山下氏は「皆さんが日本とブラジルの友好を担う人材になってほしい」と強調するとともに、「関係機関に働き掛け、就学支援をしていきたい」と述べた。
公明党が外国籍住民の支援に地方では積極的な傾向がある、との話は聞いていましたが、その流れだと言えましょう。
選挙で票田にもならない人たちの至極正当な利益のために動こうとしているあたりに私は強い共感を覚えるわけですし、「関係機関に働き掛け、就学支援をしていきたい」という嬉しい言葉が発せられたのは事実としても、レイシズムや排外主義を煽動する自民党政治の存続に力を貸し、外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムなどという危険で差別的なシステムまで導入させてしまったことの落とし前をつけてもらえぬうちは、まだまだ冷ややかな目線しかおくれません。
あるいは、自民党に付き従うばかりの連立の虚しさ、愚かしさに、支持者が離れつつあり、しかも大連立騒動では自民党から切り捨てられる一歩手前に追いやられていたとの話も耳にします。本来目指していたところへ帰らねば党の存続すら危うくなる。そんな危機感が、この動きに影響しているのかも、とも思います。
なんにせよ、平和だの福祉だののために結党されたのであれば、自民党との連立などあってはならぬものだったはずです。
公明党が今後どのような道へ進もうとするのか、生暖かく見つめていこうと思います。きっちり落とし前つけて出直すんなら、いずれ「うさエール」を贈る日が来るかもしれませんが、はてさて、どうなっていきますやら。
支持者の少なからぬ人たちも、似た目線、いや、もっと厳しく冷たい目線を向けはじめているでしょうし、そういう方たちと連帯できる日が一日も早く訪れることを、心から願っています。
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こんちは、うささん。度々どうもです。
>公明党の山下栄一参院議員
確か大阪の人やったなあと思ってHP開いて見ました。
豊中の人なんですね。↓に、「市民相談に対して」の対応がありますね。
http://www.yamashita-eiichi.com/confer/confer.html
こうした個々の努力を、どっか~ンと崩してしまうよな『改正入管法』とかとの、
整合性がないなあと、つくづく感じます。
木を見て森をミズっていうんでしょうか?
森が壊れると、地下も、地上も色んな循環が変調を来たし・・ミミズもいっきに大量死。
めいよ会長を守るための『連立』を最優先にしてしまったからでしょうかね?
もったいないことです。
投稿: 三介 | 2007年12月 8日 (土) 12時02分
三介さん、こんばんは。
公明党ねえ、入管法改定の国会審議でも、けっこう自民党の痛い所を突く質疑をやってくれてるんですよねえ、実は。かなりの悪代官顔だと私は思う漆原良夫議員の質疑とか、すごいスリリングでした。与党として見逃したいけれど、でも「良心回路」が発動しちゃってどうしても突っ込まずにはいられなかった、そんな感じの質問もあったんです。ひょっとすると改定案の作成段階で公明党は蚊帳の外だったんじゃないかとすら思えるような内容の。でも結局、賛成に回るのは予定調和だったようでして。
ほんと、もったいないことです。あまりに愚かな道を選んでしまった。結果として名誉会長の不名誉を後世に残すことになったと思いますが、現世利益、その場しのぎができればそれでいい、ってことなんでしょうかねえ。なんとも哀しく哀れな話です。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年12月10日 (月) 00時42分