デラックス・プリンに憧れつつ「侵略」について考えてみるみるぷりん
2007.10.29.00:20ころ
すっかり恒例となりました『ウルトラセブンX』見聞録(?)、今回でもう第4話でございます。
すでに三介さんからコメントで感想をいただいていますが、どうして私の趣味が見透かされたのか、ひょっとして類は友を呼ぶ七日、じゃなくて呼ぶなのか、はい、デラックス・プリン、食べてみたいです、とっても。なんだかちょっぴりアダルトな造形に心惹かれちゃいますし(はぁと)……いや、そうではなくてと慌てて言い繕ってみたりして……、なんにせよ! 私! もともとプリンが大好きなんです!!! 子どもの頃から大好物!! で、デラックス・プリンですが、もうちょっとカラメルが多い方が味のバランスは良くなるのではあるまいかと、個人的な好みとしては思うのですが、深夜の大人向け番組の何だか怪しい方向性としてはあのくらいの方がふさわしいのかなあ……なんてことを思ってしまう私はきっと大馬鹿やろうでありましょう(-_-;)。
前回の紹介を機に視聴をはじめた三介さんには、ちょっとお気の毒なことをしてしまったかもと、録画を観ながら思ってました。第1話とは違い「狙ってのコメディー・タッチ」のようでして、人の欲望や支配欲を利用して増殖していくエイリアン、なんていうウルトラセブンっぽい設定は出てきますが、どうにもこじつけっぽい。重い話ばかりでもなんなので軽いエピソードも混ぜてみました、っていうふうな印象を受けます。
まあ、それも1つの作戦かなあと思いますが、それにしても、「これでもうすぐこの惑星は私たちのものだ」などと大層なことを語った挙げ句が巨大な怪獣になること、いう展開は、何とかならんもんでしょうか。
こんな流れになってしまうのは、第1話もそうだったのですが、やはり今や『ウルトラセブン』が制作・放映された冷戦下、ベトナム戦争まっただ中の時代と違って、「日本が侵略のターゲットにされる」という事態が容易には想像できない、リアリティーを持ってはイメージできないといったあたりに、原因があるのかも知れません。
たしかに日本国は資源争奪のためのイラク侵略に思いっきり加担しているわけで、制作者も視聴者も侵略戦争のリアリティを強く感じていて当然だと思うのですが、こと日本が侵略のターゲットになるかと冷静に考えてみると、ろくすっぽ資源もないこの国を、冷戦激しき時代ならいざ知らず、今さらだれがわざわざ侵略しようなんてするかいな、なんて思うのもまた自然でしょう。そんな国で、宇宙人が地球を侵略してくる、なんていう設定にリアリティを持たせたドラマをつくるって、なかなか難しいのかも知れません。全12話として、そのうちの3〜4話程度が限界なんじゃないでしょうか。
そして、むしろ経済活動を通じた支配といったものの方がよりリアリティを感じさせるようになっている点が、前回、今回の宇宙人の活動形態に影響を与えているんだと思います。
こんな見方に「なんのこっちゃ?」と思う方は、
政策推進のための広告宣伝という手法 (郵政民営化への疑問)(村野瀬玲奈の秘書課広報室、2007.10.29)
が、参考になると思います。ご覧くださいませ。
とまあ、小難しい理屈をこねくりだしてしまうのが、当ブログ主の「ウルトラ・シリーズ」鑑賞法なわけですが、どう理屈をこねても今回最大の見所は、エージジェンとSの後ろ回し蹴りと「デラックス・プリン」だったかなあ、なんて思ってしまう私は、やはりとんだ大馬鹿やろうなんでしょう。
次回は、予告編を観る限りは「侵略もの」とは違うエピソードっぽいので、あらためて期待したいと思います。
P.S.
三介さん、
1)画面の暗さは、常にあんな感じで、今日はまだ明るい光の下での場面が多かった方なんですよ、これが(^^;)。そのせいで、やはり夜に観るのがふさわしい感じです。朝日の中で観るモンではない気がします。
2)泉谷しげるの名前があったって、それは『ゲゲゲの鬼太郎』では?
じゃなくって、全然気づきいてませんでした。スーパーが小さいんで、根性なしの私は、はなから読むのを諦めてましたんで(^^;)。

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なんで毎回毎回「どこかで観たような“侵略”」ばかりなのでしょうか。
今回は特に・・・。耳から出て来る謎生物なんてベタベタ過ぎる。
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エージェント・エス(伴杏里)の正体を想像する二人はモヒカン刈りの猛者を想像している。
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おはようございます。
TB,とコメントの紹介ありが東吾ザインす。
>ちょっとお気の毒なこと
やはり、そうでしたか。
>「ウルトラ・シリーズ」鑑賞法
むむ、偽装マニュアルに注目して春ヒとも。
冒頭のSMねたで、マジャハンが脳裏を翳めました・・。
ミイラ化&光る緑モノにょろ出の場面では、懐かしの恐怖の「後家観泥」南下も・・。
>もともとプリンが大好き
SO DO I.
>むしろ経済活動を通じた支配
しょかーのみなさんは、地道に教育すべく、子ども狙いでした。どこぞの症も稚児もそんな調子かな。はた・ウタですッから。薬にタヨッテンのかどうか走りまへんけど・。
それにしても凄い、TB、も賑やか。
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やはりTVのちからは強力ですな~・
投稿: 三介 | 2007年10月29日 (月) 07時31分
三介さん、こんばんは。
ゴケミドロ、噂には聞いてるんですが、観たことないんですよ。友人から強く勧められてはいるんですが。
ショッカーみたいな宇宙人も、じきに出てくるかも知れませんね。ギャグにしかならないどこかの都知事さん風に……。
>やはりTVのちからは強力ですな~・
ウルトラの力でしょう(^^)。
とは言え、ウルトラ兄弟が続々登場した前作「ウルトラマンメビウス」の頃の方が、もっとパワーを感じました。アクセス数もTB数も。
放映時間が超深夜だったり、地域で放映時間がばらばらだったり、なんだか微妙な作風だったりで、今のところそれほど強力ではない気がします。
その微妙なあたりが、けっこう私好みだったりするわけですが(^^;)。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年10月30日 (火) 03時27分