警官の過剰発砲による中国人致死事件(訂正の追記あり)
2007.10.3.07:00ころ
(2007.10.3.15:00ころ、この文字色の部分、訂正の追記)
きちんと整理できる日を待っていたらいつ記事にできるかわかりません!(≧▽≦)!
というテーマに、今日もまた見切り発車で突入です。ふぎゃあ。
こちらのコメント欄でも紹介いただいた、日本国警察官による中国人殺害事件とそれに対する日本国検察庁の不起訴処分。ヤメ蚊さんが詳しく追いかけてくれています。
◆本日、警官の過剰発砲による致死を遺族が提訴+告訴〜必要な限度とは(2007.8.30)
◆中国人に対するこの警官発砲は限度を超えている〜最高裁の基準は厳格(2007.9.1)
◆「夫の死 真実知りたい」〜警官発砲中国人死亡事件提訴続報(2007.9.5)
◆警察官に撃たれて死んだ中国人の素顔〜なぜ彼は撃たれなければならなかったのか?(2007.9.9)
かなりいろいろなことを考えさせる事件です。
まず浮かんでくるのは、ここ数年、執拗に展開されてきた自民・公明連立政権による「不法滞在者は治安悪化の温床」というデマ、プロパガンダがなければ、この警察官ももっと冷静に対応できたのではないか、という疑問です。
次に浮かんでくるのは、賠償額について、「帰国後の生涯賃金を基準にする」とか裁判所が言い出しそうで、怖いなあという思い。たしか交通事故死のケースでそんな話があったと記憶しています。
さらに、2005年のロンドンの地下鉄テロの後、テロ犯人と間違えられて射殺された若いブラジル人男性のケースを思い出しました。イギリス政府によるどのような補償・賠償がなされたのか、ウェブで検索してみましたが、わかりませんでした。たぶん探し方が悪いのだと思いますが……。
そういえば、みのもんた! この殺害されたブラジル人のことを、警察発表を鵜呑みにして「逃げた方が悪い!」と朝の番組で絶叫・糾弾してましたが、それが誤報・デマだったとわかった後、ちゃんと訂正、謝罪したんでしょうか。
ぐぐぐ、あの醜悪な顔つきを思い出して、むかついてきました。ウゲェ〜。
さらにさらに、外国人単純労働者受け入れについても、やはり考えざるを得ません。
ヤメ蚊さんは警察官に撃たれて死んだ中国人の素顔〜なぜ彼は撃たれなければならなかったのか?で、
現時点で無限定に開放するべきだとまでは言いませんが、単純労働に従事している外国人が多数存在する現状からは、単純労働を目的としたビザを認め、一定人数の単純労働者が日本に入国することを許すべきだと思う。そうしないと、結局、ブローカーなどに頼って入国する人が増えてきて、ブローカーに支払う代金を取り返そうとしていろいろな問題を起こす人が出てくる。そして、取り締まる側は、それをフレームアップして外国人は危険だという雰囲気をつくったうえ、警察官は外国人をみたら職質してもOKってことになる。送り返しても結局、日本での需要はあるから、どんどん、送り込まれてくる。
と述べていますが、それとは違う考えの方も当然おられて、たとえば、タカマサのきまぐれ時評さんの労働・成果の需給も、やはり「地産地消」が基本は、低賃金労働力を輸入せねば成り立たないような産業を無理に維持することはないのではないか、という見解を示しているように思われます。(2007.10.3.15:00ころ、追記:いや、まったく違いますね。読んでしばらく経っちゃってるんで、これまでいろいろ考えてたことがゴッチャになってたみたいですm(_ _)m。送金の話とかを含めて考えると、それとはまた違って、国際的な金融流通のあり方、地域通貨なんかの話にもつながっていきそう。そうだ、そのへんが手強すぎて、今日まで書かずに来たっていこうともあったんです……。朝っぱなから、何やってるんだろ<自分……)これは非国民通信さんの小さな国でも世界一が提示する、新たな未来像ともつながるように思えて、なるほどなあとも思いつつも、しかし、未来を夢みて移動するのは人の性だし、経済格差が一気呵成になくなっちゃうなんてことはないだろうから、なかなか実現は難しいだろうなあとも思えてきて、頭の中はぐ〜るぐる、いやはや、冒頭でも書いたとおり、まだまだ頭の中が整理できておりません。
さらにさらにさらに、タカマサのきまぐれ時評さんが野蛮で差別的な国家ニホン(過剰発砲致死事件)で触れているように、マスメディアでの扱いの乏しさも、実にイヤな感じです。日本人犠牲者がでないと重要性がわからない日本人(ミャンマー情勢)との指摘も、同じところに突きつけられたものでしょう。「権力による犯罪」という点では、軍事政権によるジャーナリスト殺害も、過剰発砲による殺害とそれを不起訴にしてしまうことも、同様と言えるでしょうに。しかも、後者は、この国の権力がその当事者であって。
かくして、当然というべきでしょうが、まとまりのない記事になっちゃいました。
何にせよ、ここで書いたことは、これからまだまだ自分の中で煮詰めていかねばならぬことばかりです。
よろしければ、皆さまもご一緒に考えていってくださいませm(_ _)m。
« 『パッチギ! LOVE & PEACE』&『ウリハッキョ』、メディアと差別と無知・無関心 | トップページ | 放映迫る!『ウルトラセブンX』&10.27「シンポジウム:どこまで強まる? 外国人管理 「テロ対策」と日本版US-VISIT」 »
「おすすめサイト」カテゴリの記事
- 今は戦時。「人権保障」と「人間の安全保障」、ニワトリとたまご(2013.01.02)
- 「米アリゾナ不法移民取り締まり強化法 連邦最高裁判決」『しんぶん赤旗』の解説(2012.06.27)
- 自公民&霞ヶ関やりたい放題にorz.../アリゾナ移民法違憲判決とWhat would YOU DO?(2012.06.26)
- 春眠暁をおぼえZ...Z...Z......(2009.04.13)
- 【人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!】参院法務委で今野東議員、カルデロン一家の件を採り上げる。/3・29緊急討論集会「外国籍住民と入管法改定」(2009.03.18)
「ニュース」カテゴリの記事
- マヤの新時代突入記念! 所信表明(?)&「トモダチ」から東電への損害賠償請求 (2012.12.27)
- 「米アリゾナ不法移民取り締まり強化法 連邦最高裁判決」『しんぶん赤旗』の解説(2012.06.27)
- 【人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!】参院法務委で今野東議員、カルデロン一家の件を採り上げる。/3・29緊急討論集会「外国籍住民と入管法改定」(2009.03.18)
- 人道的な「もう一つの日本」へ、カルデロン一家に正規の滞在資格を!!(12)(2009.03.14)
- 森法相へ申し入れ!民主党にもうさエール!!/人道的な「もう一つの日本」へ、カルデロン一家に正規の滞在資格を!!(11)(2009.03.14)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 【緊急のお願い】非正規滞在者の正規化を求めるアムネスティ署名(オンライン署名)(2012.06.27)
- 森法務大臣へ宛てたアムネスティ・インターナショナル日本の公開書簡/人道的な「もう一つの日本」へ、カルデロン一家に正規の滞在資格を!!(6)(2009.03.08)
- ユダヤ人による抗議行動とホロコースト・サヴァイヴァー。アジアの両端の国の類似性、そして「国際刑事裁判所」(2009.01.10)
- イスカンダルの一発ギャ愚が、外国人差別と監視社会の問題に勝った件(2008.12.06)
- 民主党の北朝鮮「追加制裁案」……orz 後、m(_ _)m(2008.11.15)
「外国人労働者・移住労働者」カテゴリの記事
- ロスタイム、延長戦、さらなる一押しを(2012.07.03)
- 国民と人類と(2012.06.30)
- 【緊急のお願い】非正規滞在者の正規化を求めるアムネスティ署名(オンライン署名)(2012.06.27)
- 「米アリゾナ不法移民取り締まり強化法 連邦最高裁判決」『しんぶん赤旗』の解説(2012.06.27)
- (追記・修正あり)パブコメ「在留期間「5年」を決定する際の考え方(案)」に、うさパンチ!うさキック!うさ水鳥拳!(2012.06.13)
「差別、排外、レイシズム」カテゴリの記事
- 朝鮮学校への「高校無償化」適用を妨げるもの、その招く未来(2013.01.04)
- ロスタイム、延長戦、さらなる一押しを(2012.07.03)
- 国民と人類と(2012.06.30)
- 【緊急のお願い】非正規滞在者の正規化を求めるアムネスティ署名(オンライン署名)(2012.06.27)
- 「米アリゾナ不法移民取り締まり強化法 連邦最高裁判決」『しんぶん赤旗』の解説(2012.06.27)
「適正手続」カテゴリの記事
- 春麗の、ではなく。(2009.03.14)
- 【自公とともに立ち腐れゆく日本】(1)SAY NO TO INHUMAN AND CRUEL JAPAN!(2009.02.17)
- 「外国人台帳制度に関する懇談会報告書」を読んで脱力し、予算ムダ遣いの予感に襲われる、の巻(2009.01.02)
- 飛べ!「宙船」連帯!!「今年、私の聞いたベスト・ソング」&署名のお願い、院内集会レポート(2008.12.31)
- 「人身売買促進法」説と「ドイツの法改正が他山の石になっとらん」説に関する参院法務委員会質疑。小沢代表の怪しい約束(2008.12.08)
「国際人権法」カテゴリの記事
- 朝鮮学校への「高校無償化」適用を妨げるもの、その招く未来(2013.01.04)
- 今は戦時。「人権保障」と「人間の安全保障」、ニワトリとたまご(2013.01.02)
- 書籍紹介で再開!(2012.12.26)
- ロスタイム、延長戦、さらなる一押しを(2012.07.03)
- 国民と人類と(2012.06.30)
「粉砕! プロパガンダ」カテゴリの記事
- ロスタイム、延長戦、さらなる一押しを(2012.07.03)
- 春眠暁をおぼえZ...Z...Z......(2009.04.13)
- 【人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!】参院法務委で今野東議員、カルデロン一家の件を採り上げる。/3・29緊急討論集会「外国籍住民と入管法改定」(2009.03.18)
- 森法相へ申し入れ!民主党にもうさエール!!/人道的な「もう一つの日本」へ、カルデロン一家に正規の滞在資格を!!(11)(2009.03.14)
- 春麗の、ではなく。(2009.03.14)
「連帯でGO!」カテゴリの記事
- 朝鮮学校への「高校無償化」適用を妨げるもの、その招く未来(2013.01.04)
- ロスタイム、延長戦、さらなる一押しを(2012.07.03)
- 国民と人類と(2012.06.30)
- 【緊急のお願い】非正規滞在者の正規化を求めるアムネスティ署名(オンライン署名)(2012.06.27)
- 「米アリゾナ不法移民取り締まり強化法 連邦最高裁判決」『しんぶん赤旗』の解説(2012.06.27)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 警官の過剰発砲による中国人致死事件(訂正の追記あり):
» 集団自決削除問題の捉え方・「お客さんがガソリンをどう使おうと店は関知しない」という政府答弁 [Like a rolling bean (new) 出来事録]
他の人の話に聞き耳を立てる習性は持っていないつもりですが、乗りものやエレベータの中での会話がついつい気にかかるたちです。
今日(火曜)、客先を訪問した際のオフィスビルのエレベータでは、
「沖縄の人には気の毒だけど、なんであんな教科書のことで新聞とかTVは大騒... [続きを読む]
» 日本人犠牲者がでないと重要性がわからない日本人(ミャンマー情勢) [タカマサのきまぐれ時評]
■先日、奇妙なぐらいミャンマー(ビルマ)情勢をとりあげるメディアがふえたので、沖縄のことをちゃんとかんがえたらと、イヤ味をいっておいたが、ミャンマー情勢がどうでもいいわけではない。■しかし、問題の浮上が日本人ジャーナリストが射殺されるという事件ぬきで、...... [続きを読む]
» 靖國会さん、敵作り乙です。 [白頭の革命精神@ネタ切れ人民共和国統合不定期更新日記]
結構古い話題で恐縮ですが、当ブログでも何度か取り上げている右派団体「靖國会」の関係団体が、栃木県西方町で起きた警官による中国人射殺事件を「祝!!」として祝い、射殺した警官を「激励」した街宣活動について。 街宣活動の写真(『靖國会』のブログより) ttp://yas..... [続きを読む]
» 良い物は高くて遅い方がいい ―アメリカ型資本主義社会の危うさ― [鳥居正宏のときどきLOGOS]
「より良いものを、より安く、より早(速)く」といえば、産業(生産者)にとっては、消費者に対する至上命題です。また、私たち消費者の立場からすれば、これ以上の「いいこと」はありません。
ですから消費者は、ひたすら「... [続きを読む]
» ビルマの人権侵害、ヒューマンライツナウの声明 [JCJ神奈川支部ブログ]
『ビルマ(ミャンマー)における軍事政権の人権侵害に強く抗議し、 日本を含む国際社会の事態打開のためのすみやかな対応を求める。』
【東京 2007年9月29日】
いま、ビルマで自由を求めて行動する人々が連日殺さ... [続きを読む]
» 本屋さんに行ってきました。 [政治]
どのような本が今注目されているのか売れているのかを
知りたくて時々少し大きい本屋さんに行きます。
最近感じるのは、みんな凄く好戦的。
勿論誰も戦争なんか望んでいない。
でも、自分に恐怖・脅威がせまれば我慢できないようです。
自分もいつもどれだけ他に恐怖・脅威をあたえているか、
それをいつもどれだけ許してもらっているか想像できないのだろうか。
大切な許し合いを語らずに戦い合うことばかり語る。
戦いは道を無くして色んなものを無くし続けるだけ、
最大の恐怖・脅威だと気づいて欲しい。
... [続きを読む]
« 『パッチギ! LOVE & PEACE』&『ウリハッキョ』、メディアと差別と無知・無関心 | トップページ | 放映迫る!『ウルトラセブンX』&10.27「シンポジウム:どこまで強まる? 外国人管理 「テロ対策」と日本版US-VISIT」 »
仲@ukiuki さま
鳥居正宏でございます。
トラックバックをありがとうございました!
さて、御記事中の:
『タカマサのきまぐれ時評さんの労働・成果の需給も、やはり「地産地消」が基本は、低賃金労働力を輸入せねば成り立たないような産業を無理に維持することはないのではないか、という見解』に関連して、少し古いものですが、拙ブログの記事「良い物は高くて遅い方がいい ―アメリカ型資本主義社会の危うさ―」をトラックバック送信させていただきました。
「低賃金労働力を輸入せねば成り立たない」というのは、すでに日本の産業構造そのものが破綻しているのではないかと思う今日このごろです。。。
投稿: 鳥居正宏 | 2007年10月 4日 (木) 00時13分
鳥居さん、コメント&TBありがとうございます。
人権の問題を考えるうえでも経済構造、社会構造への視座は不可欠なんですよね、やはり。TB元の記事、これから考えを進めるうえで参考にさせていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年10月 5日 (金) 18時33分