軍需産業系宇宙人大いに語る「わいを倒すんなら、あの地球人たちもやっつけるんやろな?」
2007.10.22.05:43ころ
防衛省と軍需産業との癒着が白日の下に曝されつつある今日この頃、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
そんなわけで、『ウルトラセブンX』第3話は、妙な部分で現実にシンクロしてきてる予感を感じさせつつも、そんな予感は忘れて見ても、なかなか面白いエピソードでした。
なお、今週は記事のタイトルからしてネタばれあり、ですm(__)m。
さらなるネタばれをお好みでない方は、ひとまずお引き取りください。
ただし、記憶をもとに書いてますので、セリフ等は正確ではありませんです、はいm(__)m。
「わいを倒すんなら、あの地球人たちもやっつけるんやろな?」
てなツッコミ(本編では関西弁ではありません。以下同じ)を軍需産業系宇宙人(クライアントに頼まれて、地球侵略用の兵器を、地球人にお金を払ってつくらせていた)に入れられて、主人公のジンは言葉に詰まります。そこへさらに、
「目先の金欲しさに、地球侵略に手を貸すような、ホープレスな人間たち、そんな連中を守るためにお前は闘うんかいな」
そのうえとどめで、
「なんや。自己満足で闘っとるんかいな」
と呆れられ、逆上して(?)変身。
挙げ句には、
「いいこと教えたる。侵略兵器の製造を注文してきたんは、人間やで」
と告白され、さらに逆上したのか、……嗚呼! そいつの正体を探ろうとぐらいしろよ、って思うのですが、それをしちゃあ30分で話が終わらないからか、今後のシリーズ構成に関わってくる問題だからか、アイスラッガーで「どかっ!」(「スパ!」じゃないところが、Xなんです……(-_-;)。)
社会に希望の持てない人たち、未来に希望の持てない人たち、そんな彼・彼女らが目先の欲望に流されて地球滅亡に手を貸している。
そんな彼・彼女らを正面から非難できない何かを感じながら、しかし、その「何か」に怯えて、その「何か」から目を背けようとして、「暴力」による決着へと突き動かされてしまったんじゃあないでしょうか、ジンは。
思えば前回も、怒りにかられて変身、正体不明のままの宇宙船(人を一人殺害したことだけは確認済み)を爆破、という落ちでした。
突きつけられた問いについて、何の答えも示されることなく。
舞台となっている世界がどんなものかを視聴者同様よくは知らないらしいというジンのキャラクター設定が、ちょっと意味深に思えてきました。
てなわけで、次回以降の展開にさらに興味が湧いてきました。楽しみ♪
« 【BS1で放映迫る!】『青い目 茶色い目〜教室は目の色で分けられた〜』 | トップページ | 秋のイベント情報【大阪】 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 自公民&霞ヶ関やりたい放題にorz.../アリゾナ移民法違憲判決とWhat would YOU DO?(2012.06.26)
- NHK『かんさい熱視線:私たちは使い捨てですか~広がる日系人の解雇~』/京都新聞社説「ブラジル人学校 社会で支える施策を」(2009.03.11)
- 【3月7日】サラ・ロイさんat東京/『ドキュメントにっぽんの現場』離れても“アミーゴ”〜滋賀 不況にゆれる教室〜/朝日新聞「声」欄」(2009.03.06)
- 【映画案内】この自由な世界で、いのちの戦場も、故郷は地球!(2009.02.19)
- 飛べ!「宙船」連帯!!「今年、私の聞いたベスト・ソング」&署名のお願い、院内集会レポート(2008.12.31)
「ワーキングプア、格差社会」カテゴリの記事
- NHK『かんさい熱視線:私たちは使い捨てですか~広がる日系人の解雇~』/京都新聞社説「ブラジル人学校 社会で支える施策を」(2009.03.11)
- 【3月7日】サラ・ロイさんat東京/『ドキュメントにっぽんの現場』離れても“アミーゴ”〜滋賀 不況にゆれる教室〜/朝日新聞「声」欄」(2009.03.06)
- 【閑話休題】携帯アクセスに配慮しなくちゃと遅ればせながら思った、の巻(2009.03.04)
- 「派遣・非正規切りを許すな!外国人労働者の雇用を守る大集会」に行ってきました、風邪ふらふら(2008.12.27)
- 飛べ!「宙船」連帯!!「今年、私の聞いたベスト・ソング」&署名のお願い、院内集会レポート(2008.12.31)
「ウルトラセブンX」カテゴリの記事
- 「植民者」として「ポストコロニアリズムという挑発」に吹っ飛ばされる(2)(2008.03.06)
- 今年、私の聞いたベスト・ソング/地方自治とICCで「戦争を抑え込める世界」へ、うさジャンプ!(2007.12.29)
- 厳しい世情に「デュワッ!!」(時間枠拡大でのリメイクあるいは続編制作熱望します、円谷さん!!)(2007.12.25)
- エレアのエレはエレキングのエレ!?(2007.12.16)
- <アルカイダ報道>産経新聞に330万円賠償命令(東京地裁)と、誤認、情報操作の恐怖(2007.12.11)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 軍需産業系宇宙人大いに語る「わいを倒すんなら、あの地球人たちもやっつけるんやろな?」:
» ULTRASEVEN X Episode3 「HOPELESS」 [ゼロから]
「美味しい仕事を世話するから。」とタマル。いつの時代にもある手口ですね。騙されるとたこ部屋、カルト教団、犯罪組織の非合法事業等へ連れて行かれます。 [続きを読む]
» Episode3「HOPELESS」 [ひびレビ〜ウルトラを探して〜]
ULTRASEVEN X Episode3「HOPELESS」
今回は結構面白かった。セブンっぽいというか何というかそんな感じで。セブン本編でやっても違和感はそれほど無かったのではないかと思う。
今回の宇宙人・マーキンド星人。彼自身が侵略するわけではなく、頼まれて侵略兵器を作っているだけだという。それでもジンは星人を侵略者扱いするが、正直マーキンド星人が完全に悪いとは思えない。何せ手を貸しているのは人間自身なのだから。
自らの命を削ってでも金を手に入れて、明日を暮らしたい。希望をなくした人々=ホ... [続きを読む]
» ウルトラセブンX:Episode3 [KITAKO'S BLOG]
Episode3
何のために地球をまもっている?
宇宙人の問いかけにいちいち答えを見つけるのは難しいが、「俺はだれ?」「そんなこと知るか」、「お前は本当のお前なのか」、「こんなやつらのために地球をまもるのか?」・・・結構、的を射た問いかけに悩んじゃうゼ。
...... [続きを読む]
» ULTRASEVEN X Episode3 [お萌えば遠くに来たもんだ!]
「HOPELESS」
監督:鈴木健二
脚本:福田卓郎
オフをもてあましていたジンは、することもなく公園のベンチに座っていた。そこへ、「ヒマなら儲かる仕事をしないか?」と見知らぬ男が話しかけてきて・・・。
3話目にしてこちらが大分慣れてきたのか、今回のお話は前2話と違ってスンナリ観られました。等身大のバトルシーンもあって、ちょっとセブンらしくなってきたかな。
【今週の萌えポイント】
※相変わらず思わせぶりな警告をするエレア。 3話目だとちょっとギャグに思えてくる・・・。
「未来なんて真っ暗」... [続きを読む]
» ウルトラセブンX エピソード3 ホープレス [●○海老太郎のアナーキー日記○●]
今回のエピはなかなか重苦しいテーマで
結構自分好みでした。
ジンは自分が何者かも分からない状態なのに
次々と事件に巻き込まれていってますからね。
気の毒な存在です。。。。
夜の等身大での戦闘シーン。
なんとなく東映ヒーローっぽかったですが、正直カッコイイと思いました。
それにしてもセブンはナイトシーンが似合いますね〜
今回は一度よけたエイリアンにアイスラッガーをブーメラン状にコントロールして倒しました。
製作者の意図は今回は明確に現れていた気がします。
謎だらけの展開に呆れる方、楽しんでる方。... [続きを読む]
» ULTRASEVENX#03自己満足の正義 [帰ってきた二次元に愛をこめて☆]
明日の生活費の為に一生遊んで暮らす資金の為に宇宙人の侵略兵器作りに協力しても罪悪感のない人々・・そんな奴等を守るのがこの世界の救世主の役割なのか??Episode3「HOPELESS」ALIAN マーキンド星人公園のベンチで暇を持て余すジンに話しかけて来たひょうきん族な男...... [続きを読む]
» ULTRASEVEN X 〜Episode3〜 [ガヴァドンなボログ]
Real Action Heroes ウルトラセブンメディコム・トイこのアイテムの詳細を見る
いや〜、小宮君、いい仕事してるね{/hiyo_en2/} コント赤信号3人揃っての活動はとんと見なくなりましたが、それぞれがそれぞれのキャラを活かして活動してるのを見るのは本当に嬉しいです。頑張れ!小宮君ですな{/hiyo_en1/} そんな小宮君の姿がたっぷり楽しめる第3話のあらすじは公式サイトでご確認下さい。
小宮孝泰演じるタマルの軽さが、主人公ジンの疑問を衝いて翻弄しました。侵略兵器のクライアン... [続きを読む]
» 2007年10月18日付け「日米規制改革要望書」の内容紹介をしているブログと論評記事・コメント [村野瀬玲奈の秘書課広報室]
(人気blogランキング参加中。)
「今年の日米規制改革要望書(2007年10月18日付け)が発表されました (追記あり)」
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-442.html
と
「報道されなければマスメディアに文... [続きを読む]
» ULTRA SEVEN X Episode 3 HOPELESS [特撮警備隊3バるカんベース~ヒーロー茶室~]
今週からの10日間サブタイトルは「ZOD THE RIPPER(切り裂きZOD)」
まさまさ兄貴の投稿作品だ!
まさまさ兄貴はあと3作品あるので、ここから40日間はまさまさ兄貴のサブタイだぜ!
では、1週遅れのセブンXレビュースタート!!
「迷ってはダメ。 あなたはこの世界の救... [続きを読む]
» ULTRASEVEN X 第3話 [よろずな独り言]
今夜第5話が放送されるというのに,やっと第3話のコメントです。・・・,だって,メビウスの時みたいに「早く次が見たい。」って気にならないんです。(苦笑) [続きを読む]
« 【BS1で放映迫る!】『青い目 茶色い目〜教室は目の色で分けられた〜』 | トップページ | 秋のイベント情報【大阪】 »
おはようごXます、ウイキウイきさん。
ソウデスカ、こんな突っ込みいれてる番組なんですか? ヒールの宇宙人が、!
主人公は、アレクサンドル素の様な=縺れた結び目を刀で、
素パッとじゃなく、
>アイスラッガーで「どかっ!」
でっか。思わず、処刑前のフセイン元イラク大統領が脳瓜に浮かんできました。
mッむウーM。
考えさせる構成ですね。
投稿: 三介 | 2007年10月23日 (火) 07時11分
そ〜なんですよ、三介さん!
本編では、解放された地球人たちのセリフがまたふるってます。
「ええ稼ぎやったのに、これからどないしょ!」みたいな。はい、本編ではもちろん関東弁です。
記憶をなくしたのか奪われたのかした主人公が、わけわからんうちに特殊能力を身につけ、きれいな女の人の言葉に導かれるまま(そそのかされるまま?)に「この世界を守る決意をした」。そんで、「とりあえず自分はこうする」という形の自我・目的に沿って活動していくなかで、実は今自分が存在している(守ろうとしている)世界、社会の現実を、ランダムな形で突きつけられ、困惑する。これはなかなか面白いストーリー構成、普遍的なテーマなんじゃないかな、と思います。
まあ、この先の展開はわからないんですが、ここまでの3話を振り返るかぎり、全12話のストーリーの骨格はこんな感じではあるまいか、と。
スパッと解決ではなくドカッと激突なのは、いろいろ物騒な事件があって切断場面を自粛してるんじゃないかとの観測があったわけですが、三介さんのコメントで初めて気づきました。これは内容にシンクロさせてるのかも!?
あ〜、次回が楽しみですV(^O^)v
投稿: 仲@ukiuki | 2007年10月24日 (水) 00時34分