イラク派兵で暴走しだした「軍の論理」と、「滅びの美学」を追求する「美しい国」内閣?
2007.8.11.09:30ころ
「日本人でよかった」丸川珠代の「バカキャッチコピー」問題や、最近教えてもらった嬉しいサイトについて記事を書こうと思っているところへ、またまた驚愕のニュースが飛び込んできました。
う〜、なんだか、思うように物事を進められない……(涙)。
「駆けつけ警護」認めるべきで一致(TBS News:動画あり、2007.8.10)
集団的自衛権に関する政府の有識者会合はPKO=国連平和維持活動を行う自衛隊に対して、憲法上できないとしてきた「駆けつけ警護」を認めるべきだ、という意見で一致しました。
PKO活動の際の武器使用は、正当防衛や緊急避難などの場合に限られていますが、10日の会議では国連の集団安全保障の問題としてとらえるべきだとする意見で一致しました。
その上で、正当防衛を超えるとして憲法違反とされるいわゆる「駆けつけ警護」は認めるべきだとする意見が相次ぎました。これは、味方である他国の軍隊が攻撃された場合、駆けつけて応戦するものです。
こうした事例について、イラクに派遣された陸上自衛隊の指揮官だった佐藤正久氏は、当時現場では、事実上の「駆けつけ警護」を行う考えだったことをJNNの取材に対して明かしました。
「自衛隊とオランダ軍が近くの地域で活動していたら、何らかの対応をやらなかったら、自衛隊に対する批判というものは、ものすごく出ると思います」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員)
佐藤氏は、もしオランダ軍が攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもりだったといいます。
「巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから。目の前で苦しんでいる仲間がいる。普通に考えて手をさしのべるべきだという時は(警護に)行ったと思うんですけどね。その代わり、日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろうと」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員)
懇談会は11月までに集団的自衛権の行使を容認する提言をとりまとめると見られます。しかし、公明党が反対している上、参院選の惨敗で安倍総理の求心力が低下しており、報告書は棚上げせざるを得ないという見方が強まっています。
自分からあえて危難に巻き込まれて「正当防衛の状況を作り出す」って、それはもう、「正当防衛」とか「緊急避難」とは言えないものなんじゃないでしょうか、常識的に考えて。
たとえば、刑法ではこの類いの行為を「自招危難」といって、一般の正当防衛や緊急避難がすなおに認められるものではありません。
それにしても、自衛隊が非難されないために、法を破ってでも武力行使を行うだなんて、おそろしすぎます。いったいいつの時代の軍隊なのか。
自民党は、佐藤正久という人物がシビリアン・コントロールなど屁とも思っていないことを知って、あえて参議院選挙に担ぎ出したんでしょうね、きっと。
ひょっとすると、軍の暴走がニホンを自滅に追い込んだ歴史の再現を狙っているのかなあ。
ああ、「滅びの美学」を追求する「美しい国」内閣。くわばら、くわばら。
そもそも軍隊は敵を殲滅するための組織であって、人助けに適した組織ではありません。
ICCの傘に入って軍備オフ〜国際救助隊・国際人道支援隊を結成せよ!
と、やはりあらためて声を上げたいと思います。
参考記事(『戦争の抑え方☆軍備オフ ICCでつくる戦争のない世界』第2章 ICCの傘に入って軍備オフ〜国際救助隊・国際人道支援隊を結成せよ!より)
★1.「軍備オフ」への不安に答える(1)
★1.「軍備オフ」への不安に答える(2)
★1.「軍備オフ」への不安に答える(3)
★2.「軍隊による国際貢献」論のマヤカシを撃つ!
★3.国際救助隊・国際人道支援隊の結成に尽力せよ!
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160596 日本のネット・デモクラシーの力〜元自衛隊イラク派遣軍隊長問題発言の追及
猛獣王S ( 30代 東京 営業 )
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自衛隊のモラルが非常に近視眼的であることが分かりますね。
有事の場合、平和主義には平和を貫くためには友軍や難民を見捨てる冷徹なリアリズムが必要なわけです。
第二次世界大戦中のスウェーデンがどれだけ他国の人々に冷酷だったか平和主義を貫く人々は知っておくべきだし、自分たちも万が一の場合にはそのように行動すると覚悟しておかなければなりません。
だからこそ、そもそも有事にならないように、平和が破れない状態が続くように政治家と国民は努力しなければならず、同じ努力を自衛隊はじめ諸機関に強いなければなりません。
でも、まぁ、佐藤隊長にはそう考える力はないでしょうね。自衛隊なんてアメリカ軍ばっかり交際してんだから。
アメリカの方が日本を見限りつつある時代なのに・・・
投稿: 岩・保守本流 | 2007年8月11日 (土) 10時31分
こんにちは、
>「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもり
まるで当たり屋ですね。
でも、過去の戦争を見ると、こんなようなことから起きてるのが多いんですよね。
くわばら、くわばら、もっと多くの人にこの事実を知ってもらいましょう。
投稿: suyap | 2007年8月11日 (土) 19時32分
岩・保守本流さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
第2次大戦中のスウェーデンの事例は、不勉強で知りません。今度、情報を探してみます。
それでも、非暴力を貫くためには冷徹なリアリズムとそれに徹する覚悟が必要だということの意味、わかるつもりです。私が望んでいる国際救助隊や人道支援部隊がほんとうに設立された場合、その隊員には、戦地で見捨てられることの覚悟まで求めねばならないのかも知れません。隠密同心みたいで残酷な話ではありますが、そういう覚悟を持ってでしか暴力や憎悪の連鎖を断ち切る試みは始められないのだとも思います。
先の参院選では無理でしたが、こうした話も国民・有権者の間で今後、議論されるようになることを期待しています。
>だからこそ、そもそも有事にならないように、平和が破れない状態が続くように政治家と国民は努力しなければならず、同じ努力を自衛隊はじめ諸機関に強いなければなりません。
同感です。平和を壊すこと、武力行使に踏み切ることは、おそらく最も進みやすい道なんだと思います。ヒロイックに見えて、その実、最も安易で禍いを拡大する道。そこに踏み込まぬよう、踏み込ませぬよう、あらゆる手だてを講じることを、私たち自身が望み、実践していかねばと、今回のニュースであらためて思いました。
>でも、まぁ、佐藤隊長にはそう考える力はないでしょうね。自衛隊なんてアメリカ軍ばっかり交際してんだから。
>アメリカの方が日本を見限りつつある時代なのに・・・
これもまた同感です。佐藤氏は国民や国家よりも、自衛隊という組織、そしてアメリカ政府の方ばかりを見ているように感じます。自衛隊ではなく米衛隊だ、などと揶揄されるのもむべなるかな、です。
アメリカが日本よりも中国、北朝鮮などを重視しはじめている、そんな流れもたしかに感じられますし、このままだと日本はどこへ流されていくことか。懸念が募るばかりです。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年8月11日 (土) 21時40分
suyapさん、こんばんは。
「当たり屋」って、言い得て妙ですね。
しかも、シャレにならないくらい恐ろしい実害を引き起こす当たり屋です。
今の自衛隊、まさかこんな人たちばかりでないと信じたいのですが、上層部はやはりこんな感じなんでしょうか。
だとすれば、社会保険庁なんかよりはるかに危険で物騒な組織に成り下がっていると言うしかありません。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年8月11日 (土) 21時45分
誰かの悲鳴→駆けつける→その人を助ける為に暴漢と格闘。
これは正当防衛です。正当防衛で守る対象は自身に限りません。
危ない場面に駆けつけたからといって「自招危難」にはなりませんし、
これを「当たり屋」なんていうのはあなた達ぐらいなものでしょう。
投稿: sadatajp | 2007年8月13日 (月) 10時06分
sadatajpさん、ごぶさたです。
本来、実力行使に出ることを許されていない軍隊が、「実力行使を行うことを目的」として、さらにはそれによって「日本の法制度を変更するための契機とすることを目的」として、あえて危難の状況に飛び込んでいく。そして、目的どおり「実力行使を行う」。一般に言われる正当防衛や緊急避難と同一には語れない、かなり特殊な状況です。それゆえ、むしろ「自招危難」に近いと考えたのですが、こうしてあらためて考えると、もっと悪質ですね。軍人・自衛官に、けっして許される計画・行動ではありません。
それゆえ、「当たり屋」という比喩、やはりかなり的確のように思えます。
ですが、悪質性をより的確かつ明確に伝えうる比喩があれば、それを使うべきでしょう。
ともあれ、以前のようなsadatajpさんのカミング・アウトにたどり着くために、再び時間を割く余裕はありません。今回はもう「軍の暴走を容認する方」であることを十分カミングアウトしてくれてると思いますし。
(ことの経緯をご存知でない方は、末尾の記事とコメント欄をご覧ください)。
これにてsadatajpさんへの返答は終了とさせていただきます。どうか以後は、TBでどうぞ。以前、sadatajpさんからのTBを「受け付けるかどうかは、気分次第」と宣言しちゃってますけれど、この記事に関する限り、一度だけTBを受け付けることを約束いたしますので。
◎多みんぞくニホン、ナチス、自由民権運動(2007.3.3)
http://ukiuki.way-nifty.com/hr/2007/03/post_6d46.html
◎保守・前衛、列島社会と日本・日本人(2007.3.8)
http://ukiuki.way-nifty.com/hr/2007/03/post_daef.html
◎STOP! 外国人嫌悪&レイシズム、警察&裁判官の暴走(2007.3.12)
http://ukiuki.way-nifty.com/hr/2007/03/2007.html
投稿: 仲@ukiuki | 2007年8月13日 (月) 12時37分
正当防衛(ただし限定的)での実力行使は許された軍隊です。
目的は正当防衛(他者の防衛含む一般的な)です。
私はこれを認められるべきものと考えます。
「軍の暴走」というようなものではありません。
これは堂々と言える事です。
これを言ったからといってカミングアウトというようなものではありません。
>これにてsadatajpさんへの返答は終了とさせていただきます。
対話の拒絶と受け取らせて頂きます。
投稿: sadatajp | 2007年8月13日 (月) 19時22分
イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法
http://www.ron.gr.jp/law/law/iraq.htm
(武器の使用)
第十七条 対応措置の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員(自衛隊法第二条第五項に規定する隊員をいう。)、イラク復興支援職員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命又は身体を防衛するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、第四条第二項第二号ニの規定により基本計画に定める装備である武器を使用することができる。
2 前項の規定による武器の使用は、当該現場に上官が在るときは、その命令によらなければならない。ただし、生命又は身体に対する侵害又は危難が切迫し、その命令を受けるいとまがないときは、この限りでない。
3 第一項の場合において、当該現場に在る上官は、統制を欠いた武器の使用によりかえって生命若しくは身体に対する危険又は事態の混乱を招くこととなることを未然に防止し、当該武器の使用が同項及び次項の規定に従いその目的の範囲内において適正に行われることを確保する見地から必要な命令をするものとする。
4 第一項の規定による武器の使用に際しては、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三十六条又は第三十七条の規定に該当する場合を除いては、人に危害を与えてはならない。
他国の軍隊を守るための武器の使用は、本法のいう「正当防衛」ではありません。
そのくびきを破るために、佐藤氏は、自衛隊員を戦闘地域に派遣しようとしていたわけです。
これを「軍の暴走」と呼ばずに何と呼ぶのか。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年8月14日 (火) 05時19分
はじめまして。imacocoといいます。
TB有難うございました。
ところで、自衛隊廃止法案を直ぐにでも準備すべきだと、思っています。
人殺しの道具に常時接している軍隊は、常に暴走する可能性を内包した組織であると思うわけです。
投稿: imacoco | 2007年8月14日 (火) 10時44分
メールどうもありがとうございました。コメント受付再開も検討しているのですが,もう少し考えさせて下さい。
上に引用されている条文ですが,佐藤発言は3項にバリバリ抵触するんじゃないですかね。軍人は平時の刑法の保護対象ではないはずですから,オランダ軍への加勢に"他人のためにする正当防衛"を認めるのはいかにも無理があると思うし,"統制を欠いた武器の使用"にあたるのではないですか。それを"上官"である佐藤隊長がやろうとしてたというのはねえ……。
しかしもっと問題だと思うのは,仮に日本の刑法で正当防衛が成立するとして,これを対外的に主張できるのかということ。たとえばイラクの武装組織と自衛隊との間に戦闘があったとした場合,"自衛隊は法的には軍隊でないから,その武器使用は刑法上の正当防衛である"という日本国内の理窟が通るなら,武装勢力による自衛隊員の殺害を殺人罪に問うといったこともできるんでしょうが,自衛隊員が制服を着て武器を携帯していれば,"自衛隊は軍隊"と自分で宣伝してまわっているようなものですから,対外的には軍隊とみなされてしまうだろうし,その自衛隊と戦闘になって,隊員を殺害したとしても,これは戦争行為として合法化されてしまうのではないですか。
投稿: Niphonese | 2007年8月14日 (火) 23時58分
Niphonese さん、こんにちは。
たしかに佐藤氏のやろうとしていたことは、第3項にバリバリ抵触すると思います。公務員というより軍人、むしろどこぞの王様気取りのような。あまりに危うい。
そして、後段もおっしゃるとおりだと思います。シビリアン・コントロールは国内法の問題ですが、いったん戦闘行為が開始されれば、それは戦争法上の問題、国際関係上の問題になるはずです。であれば、自衛隊員を武装勢力が殺害した場合、その殺害は戦争行為として合法化されるんだろうと思います。派兵前にこれについてどこかで議論されているのを読んだ記憶があるのですが、う〜ん、どこだったか。まったく思い出せません(;<>;)。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年8月15日 (水) 01時31分
imacoco さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
自衛隊廃止法案、議論を始めるべきかも知れませんね。
軍備オフについて、私は法による地域安全保障体制を構築していくのに合わせて段階的に国際救助隊などに再編していく、という道筋をイメージしていたのですが、社保庁解体なんかよりはるかに緊急性のある課題かも、と思えてきました。
何にせよ、こんな現場指揮官を育ててしまった上層部にはそのまま引退してもらうのが一番のように思えます。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: 仲@ukiuki | 2007年8月15日 (水) 01時40分