ばいちゃ!「行政の禁じ手」と石原都政
2007.3.13.22:30ころ
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◆サヨナラ! 石原都知事 ブログ版
◆「反石原」なトラックバック募集(旗旗、2007.3.10)
公私混同問題をはじめ、次から次へと問題噴出の石原都政。
今回は、それに加えてもう一つ、
石原都知事下の「行政」そのもののあり方に関して、こんな視点からの批判もあるよ、
しかも、元・東京都知事本局治安対策担当部長(東京都緊急治安対策本部副部長兼務からの!
ということで、当ブログの読者の皆さまにはおなじみの書籍から、関連部分を紹介したいと思います。
石原都知事の下で、2003年8月から2005年3月まで、東京都知事本局治安対策担当部長(東京都緊急治安対策本部副部長兼務)を勤めた久保大氏が執筆した、懺悔あるいは告白の書、『治安はほんとうに悪化しているのか』(公人社)。
これまでに当ブログでも幾度か紹介してきた書籍ですが、そのむすびに、次のような一節があります。
ある本の中にこんな一節をみつけました。 学校の教室をたくさんの鯉が泳ぐ池にたとえたうえで、“教師の役割は、池全体を管理し、すべての鯉が無事に成長するように導くものであるのに対し、学校カウンセラーは、それらの鯉の中から元気のないもの、餌を食べなくなってしまったもの、仲間の鯉につつかれて弱っているものをみつけて、水槽に移し、元気を回復させてからまた池に戻す役割だ。”と表現した文章を引用したあとにこう続けています。
「問題のある鯉は別の場に取り出されて、ていねいなまた親切な個別支援を受ける。教師は鯉の群れ全体を見ながら場を統括していく。ここで大事な問題が、ともすれば抜け落ちる。それは、もしや池の水に問題があるかも知れないという生活状況的な側面を、誰が気にするのかということである。鯉の数が多すぎて酸素が不足しているかもしれない。餌が多すぎて水が汚れているかもしれない。……それは池の鯉問題に限ったことではない。しかも高度な分業体制は、その場に起きている問題の本質を、意識するかしないかにかかわらず、次第に管理者や専門家のための論理へとずらしていく可能性を、多分に持っている。」(傍点は引用者による。小沢牧子ほか『心を商品化する社会』(2004年、洋泉社)18〜19頁)
池の中の〈治安〉を保つという名目で、たえず池の状況を監視し、不審者や前歴者、心が病んでいる者をとり出して隔離する。その一方で、とり出されないために、池の水に順応することが求められている。池の中にいるためには、限りなく「普通でなければならない」。そういう構図も見えてくるのではありませんか?
池の水への順応といえば、最近、この国では、雇用のミス・マッチングがいわれ、フリーターやニートとよばれる人びとの存在が問題視されるようになりました。公的なものの役割は、こうした人々に対して、失業・不安定雇用という水槽から正規雇用という池へ戻る手助けをすることであり、実際に戻れるかどうかは、本人の意思と努力次第だということのようです。
それでも水槽にとどまる者の存在、あるいは次々と生まれる underclass 予備軍の存在に対する苛立ちが、非合法滞在外国人の排除、青少年の健全な育成というオブセッション(obsession 強迫観念)を生み出しているかにみえます。
ですが、「普通であること」を強いることや、「普通でないもの」を排除するシステムをつくることは、行政や教育にとって、禁じ手であったはずです。
ブログでの表記の都合上、書籍中の傍点部分は、傍線にしました。
また、文字色を赤にしたのは、当ブログの管理人です。
今回の都知事選は、この「禁じ手」を都民が甘受しつづけるのか、そこもまた問われる選挙となるのでしょう。
そして、同じことは、今夏の参院選でも。
なお、久保大氏への東京新聞のインタビュー記事が、こちらで読めます。ぜひ、どうぞ!
★
(関連記事)
インターネット新聞『JANJAN』:
1.「外国人犯罪」の宣伝と報道(英訳付き、コムスタカー外国人と共に生きる会)他(2006.07.07)
2.『治安はほんとうに悪化しているのか』東京都治安対策担当部長(前)の懺悔あるいは告白(2006.07.16)
3.在留許可求め、東京入管前でデモ/「治安悪化説に異論」(東京新聞インタビュー)(2006.09.24)
4.虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」か(2006.11.19)
5.【超お薦め!】『犯罪不安社会』を読んで、明るい2007年へ!(2006.12.25)
6.【「外国人犯罪」不安にどう立ち向かうか/「来日外国人」数の試算(2007.1.3)
7.「リピーター=凶悪犯」か?/人と人との連帯の可能性と素晴らしさと(2007.1.12)
8.法治国家で窮鳥懐に入れば大岡裁きに遠山桜!/在留支援のためのお願い2つ(2007.1.23)
9.長勢甚遠法務大臣の不信任決議さらには辞職、そしてアミネさん一家への真に人道的な措置を求めるお願い(2007.2.14)
★『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(2004/04/15)
★『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第2回)(2004/04/16)
★『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第3回)(2004/04/17)
★『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第4回)(2004/04/18)
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