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2006年11月

【コメント返答(2)】文化の「無常」を受け止め、共生のための新たな社会変革を

2006.11.29.00:31ころ

虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」かに、
sadatajpの「基本を押えて」さんの
一つの集団の基準は一つ、多文化共生は無理からトラックバックと、以下のコメントをいただきました。


>トラックバックしました。特に後半部分を読んで欲しい。
>右派は不満のはけ口とか叩きたいとかでなく心底出ていって欲しいと思ってるのですよ。日本に合わせるという意味で懐に入ってくれるなら大歓迎するんですけどね、違う文化持ったままで入られるのは嫌なんですよ。ホントは叩くのも嫌。関わりたくない。只々出ていって欲しい。という事なのですよ。
>
>その良し悪しはともかく、ありのままを受け止めて下さい。

すごく率直なコメントで、sadatajpさんの訴える心情は、もちろんありのままに受け止めるほかありません。

そのうえで、トラバをいただいた記事の内容について、私見を述べてみたいと思います。

前提としてまず、

「文化」と「人あるいは文化が共存していくための社会的ルール」とを分けて考えることが必要だ、

という私の考えを、まず提示しておきます。
そこがsadatajpさんの記事では、そこが不分明のように思いますので。

さて、上記記事中で、私が賛意を覚えるというか、極めて論理的だと考える部分をまず引用してみます。

>可能なのは多文化並存か文化統一しての共生です。 >このどちらかです。多文化共生は不可能です。

>多文化共生を主張してる人の意見の中身は一つの文化での統一です。
>文化の尊重と言ってはいますが実際やってるのは文化の破壊です。
>既存の文化を破壊して新たな文化を創造してその新たな文化で世界を統一する。
>これが多文化共生を主張してる人の意見の中身です。
>目指すのが統一ですから取り込みに熱心ですが、
>目指すのが統一ですから新たな文化を押し付ける事にも熱心です。
>個々の意見の尊重なんて口では言ってますが実際は尊重しません。
>考えを変えて合わせる事を絶対的に求めます。
>そうしないと文化が保てないのでそうします。
>これがいわゆる左派、革新派と呼ばれる人の考え方です。

佐倉さんへの返答の中で書いたように、マイノリティに同化を迫る今の日本の文化は変容すべきだ、私は考えています。

その点では、あまり嬉しい話ではありませんが、現在の安倍政権とも同じとも言えます。
なぜなら、安倍政権は、今の「日本文化」が彼らにとって都合がよろしくないから、教育の場からそれを変容させようとしている。
一方、私は、マイノリティの子どもたちにとって、そして日本の子どもたちにとって上記のような「日本文化」は好ましくない、日本の将来にとってもよい結果は残さないと考えているから、教育のあり方やシステムを変えるべきだと考えている。
構図は、ずいぶん似通っている気がするのです。

マイノリティにマジョリティへの同化を求める日本文化は日本の子どもにとっても好ましくない、と考える理由は、そのような文化の中では、自文化と他文化との圧倒的な階層意識、上下意識が自然に芽生えてしまうからです。
そして、そのような意識がいったん生じてしまうと、そこから抜け出すことはなかなか難しい。いまだに日本社会に、明治以来のアジア蔑視感情が深く広く根づいているように。

上記引用部分に続けて、sadatajpさんは、次のように述べます。


>右派はこの逆です。
>既存の文化を守ろうとします。それを否定する新たな文化なるものを否定します。
>自国の文化を尊重するだけに他国の文化も尊重します。ただし勝手にどうぞという尊重ですが。
>目指すのは世界の統一でなく自国の独立です。個々に独立しての多文化並存です。
>自国文化で世界統一なんて考えません。考えはするかもしれませんが直ぐに止めます。
>自国の文化を守りたい為に他の文化の流入を嫌うからです。
>一緒になるより距離を置くことを望むようになります。
>個々の意見は尊重します。但し違えば出ていけと言います。
>他所でやる分にはどんな考えでもいいと許すけど、同じ場所では許しません。
>考えを変える事を求めない代わりに出ていくことを求めます。
>そうしないと文化が保てないのでそうします。
>これがいわゆる右派、保守派と呼ばれる人の考え方です。

こういう思想的立場が存在することは、私も認識しています。と言うか、外国にルーツを持つ子どもたちを支援する活動に関わっていると、こういう考えの人に立ちふさがれることが少なくありません。

ただ、現実に日本社会の中でこのような立場にこだわる人たちは、他文化にルーツを持つ子どもたちだけでなく、自分自身をも苦しめることになるのではないでしょうか。

他文化にルーツを持つ子どもたちを苦しめる、という点については、あらためて説明する必要はないと思います。そこで後者について説明してみます。

sadatajpさんは、「自国の文化を守りたい」と書かれていますが、その「自国の文化」ですら、実は、外部からのさまざまな影響を受けて絶えず変容しつづけてきたものなわけです。
そのダイナミズムの中にこそ、「文化」は生き生きと生き続ける。
今私たちが「日本文化」と考えているものですら、それが「明治以降」に「日本文化」として新たに作られたものだったりパッケージ化されたものだったりする。しかもそれは、朝鮮半島や中国大陸、ヨーロッパ諸国などからの影響を受けてつくられてきたものでもある。

一方で、日本社会の経済的繁栄を基礎づけている日本人や日本企業の活動が、自動車にしろアニメにしろ、諸外国においてその国の伝統文化を破壊あるいは変容させることによって成り立っている。

日本社会も日本文化も、他者との接触などを受けて変容しつづけてきたものであり、他者にも影響を与え変容をもたらしてもきており、この傾向は、経済活動や人の国境を越えた移動が常態となった現代社会においては、なおさら強まります。
その変容を無理に抑えようと望むことは、仏教的に言えば、「無常」の中で「執着」を生むことに他なりません。
それは「多様性が存在することを認めない小宇宙」を求めることであり、しかしそれは無理な話ですから、自分自身を苦しめることになっていきます。さらには、

>考えを変える事を求めない代わりに出ていくことを求めます。

と、「他文化の排斥」を求めるようになり、他者をも苦しめることになります。
「日本の文化」以外のルーツを持つ人、それを大切にしたいと願う人(日本国籍であることも少なくありません)が今も、そしてこれからも、日本社会では暮らしていくことになるでしょうから、このような思想は、そういう人たちに酷な結果だけをもたらします。

また、sadatajpさんはこうも言います。

>一つの集団の中では基準は基本的に一つです。 >同じ基準を持つ者達の集まりが一つのまとまった集団です。 > >一つの集団の中では基準は一つでなければまとまりません。違う基準を持つ者が同じ集団に入ってしまうと違う基準を持つ者と衝突します。衝突し、基準の違いで分かれて互いに争うようになります。一つの集団の中に二つの集団が出来て、その二つの集団が互いに争うようになります。一つの集団の中の基準は一つなので、どちらの基準を集団全体の基準とするかで争うことになるのです。この争いは一つの集団の中に異なる基準がある限り収まりません。争いを収める方法は三つ。

ここで語られている「基準」は、「社会的ルール」と置き換えた方がふさわしいだろう(あるいはわかりやすいだろう)と思います。
そうでなければ、「思想・信条の自由」すら認められない国家社会の存在を肯定することになってしまいますので。

争いを収める方法として、sadatajpさんが挙げているのは「弾圧」か「排斥」、あるいは「共存のための新たな基準(ルール)を定めること」です。
そしてsadatajpさんは、残念ながら、「新たなルールを決める」ことの可能性を、ほとんど信じておられないようです。

たしかに、sadatajpさんが解説される「右派、保守派と呼ばれる人の考え方」に従えば、そのような結論に落ち着くのが自然かも知れません。

しかし、「右派、保守派と呼ばれる人の考え方」をとらない私は、上で述べたような理由から、多文化・多民族・多国籍な日本社会においては、「共存のための新たなルールを定める」ことこそが、最も合理的かつ人道にかなった道だと考えます。その道をこそ進むべきだと、これからも声を大にして訴えつづけるつもりです。

実を言うと、変容を迫られるのは、sadatajpさんもお気づきのように、日本文化の側だけではありません。
日本で暮らすようになった外国にルーツを持つ人たちは、その文化を日本に持ち込むとは言っても、それをまったく母国の形そのままで維持するのは難しいという現実があります。言葉にしても生活習慣にしても。

「多文化共生」という概念について、最後に書いておきたいと思います。

「多文化共生」という語には、マイノリティの側にも違和感を感じている人が少なからずいることは、マジョリティの側の人たちにも留意してもらいたいところです。日本人が圧倒的に強い立場にある社会状況で目指すべき「多文化共生」とは何かを考えるとき、実はそこに直視すべきさまざまな問題が横たわっていると思うからです。

そして、いつか、マイノリティの側が感じている「違和感」を超克する何かが生まれたとき、「多文化共生」という言葉が、真に輝きを発することになるのだと思います。
相互に変容し合いながら、さまざまな文化が多様性を尊重されて、この社会に存在する時がやって来て。

とまあ、ここまでは一般論、抽象論での話です。
sadatajpさんからコメントをいただいたのとほぼ同じ時期、「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へに、東京の大久保に住んでおられる方から、生活実感に基づいたコメントをちょうだいしました。そのコメントは、上に書いたようには簡単に割り切れないものがあることを教えてくれます。

次回は、その大久保住民さんのコメントを紹介しつつ、考えを進めてみたいと思います。

ただ、今日は疲れたので、この辺で。
大久保住民さま、回答は今しばらくおまちください。


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【コメント返答(1)】若い世代へ伝えたい期待

2006.11.29.00:30ころ

「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へに、佐倉さんから、以下の質問がコメント欄で寄せられています。


>・多民族共生を謳っていた方々は、日本文化を容認する気はない
>
>理由は以前書かせて頂いたように、
>・民族学校では民族教育を教える
> →他国・母国(日本以外)の文化を大切にする
>
>・日本人の行く学校では、多文化を重視する
> →日本文化を軽視するように教える

なるべく丁寧に答えてみたいと思います。

まず、ここで書かれている佐倉さんの論理には、飛躍ないし短絡があります。

「多文化(佐倉さんのおっしゃるのは、日本文化以外の「他文化」ということでしょう)を重視する」、と「日本文化を軽視する」とは、論理必然的に結びつくものではありません。
「他文化」に接し学ぶ機会を提供しつつ、「日本文化」に接し学ぶ機会を日本の公立学校で提供することは可能ですし、国際的な関わりの中でこれからの時代を生きていくことになる日本の子どもたちにとっても、それは大切なことだと思います。

「接し学ぶ可能性」について付け加えるなら、ましてや、ここは日本社会です。
ある意味、日常の生活の中で「日本文化」(伝統的な芸術や建築、という意味ではなく、生活習慣などに関してという限定ですが)に接する機会は、やまほどあります。

また、私の直接知っている範囲だけでなく、南米から来た子どもたちが、日本の公立学校に通っている中で、南米系の名前を隠したがる、使いたがらないとか、保護者が人前でポルトガル語やスペイン語を話すのを嫌がる、といった話をよく耳にします。
「日本では日本人として暮らせ」という極めて大きな同化圧力が、現に存在するのです。
これもまた、子どもたちが日々接している現在の「日本文化」でしょう。

たとえその圧力に従って日本人として生きようとしても、事はそう簡単ではありません。
在日コリアンの人たちがルーツを隠して社会的な成功を収めても、そのルーツを暴くことで彼・彼女らを貶めようとする人たちが日本社会には、どれほどかはわかりませんが、たしかに存在するのです。
故・新井将敬氏の選挙ポスターに、「北朝鮮から帰化」などというシールが貼られて回った、という話はその典型です。対立候補だった今の都知事の選挙スタッフがやった、と噂されていますが。
これもまた、現在の「日本文化」の一面です。

子どもにとって何が最善かを考えていくと、まずは自分のルーツにしっかりと自信を持てる環境が必要ではないかと思うに至る。
それ自体は、佐倉さんも理解してくれていることでしょう。

しかし、マイノリティの子どもたちが通う日本の公立学校には、そういう環境がない。いや、一部で彼・彼女たちのために努力してくれている先生や学校はあっても、それはまさに一部でしかない。

そんな現状を見たとき、外国人学校や民族学校の運営に関わっている人たちが(公立学校でイジメにあってこれらの学校に流れてくる子どもたちも少なくないのです。こちらの方が、はるかに学費が高くつくのに)、日本の公立学校・公教育のあり方について問題意識を持つのは、ごく自然なことです。

同じ記事に寄せたその前のコメントで佐倉さんは、


>日本を知る(民族教育)→日本を好きになる→愛国心
>という構図を考えれば、このフォーラムは
>「日本文化を容認しない」と結論づけられます。
>もちろん教育基本法の適用外の外国人学校では、民族教育を続けるのですよね。
>寛容の精神がないのは、どっちですか。

と書いています。

以下は特に私の個人的な見解ですが、
今の教育基本法改定案で日本の公教育に注入されようとしているのは、
単なる「愛国心」ではありません。
そもそも「愛国」自体が日本の伝統でも文化でもない、という議論すらあるのですが、今、注入されようとしているのは、大日本帝国時代の「選民思想」の上に立つ優越心と日本国政府に対する忠誠心です。吉田松陰的思想と言っても良いかもしれない。廃仏毀釈前、江戸期以前にはなかった、極めて特殊なものなのです。そのへん、靖国の思想と同様ですね。

ただでさえ自分のルーツを否定ないし隠さねばならぬ状況におかれがちな公教育の場に、そんなものが法定されて大手を振ってまかり通るようになれば、それこそマイノリティの子どもたちにとっては、今以上の悪夢です。

なお、外国人学校や民族学校もその方針はさまざまで、帰国に備えて母国の文化を中心に据えているところもあれば、日本で暮らしていく可能性もあるし日本で今実際に暮らしているのだからという理由で、日本語や日本文化についての授業を取り入れているところもあります。

そういう話は、フォーラムでも出ていたと思うのですが、佐倉さんは聞き落としたのでしょうか?

>私の主張は「滞在する国の法を守れ・自分のところの教育費は自分で出せ」であって、 >「他文化を排他しろ」ではありませんよ。

外国人学校や民族学校が日本の法律を破っているかのような表現はお止めください。非正規滞在の子どもたちのことを言っているのかも知れませんが、あの文脈ではそう受け取られる可能性の方がはるかに大きい。いや、そう受け止めるのが自然でしょう。
まあ、中には不適切な運営をしている学校もあるかも知れませんが、それがすべてではない。日本の学校法人と同じことです。

また、外国人学校や民族学校も、そして外国籍住民も、日本で税金を払っています。そこから論理的に考えt公的支援を受ける権利はあるはずだという話もフォーラムでは出ていたと思うのですが、これも佐倉さんは聞き落としたのでしょうか。

虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」かのコメント欄で、佐倉さんに、「「日本文化を自分の文化」と認識するようになったきっかけ」を尋ねたのは、佐倉さんのコメントや論理展開に、ひょっとして『マンガ嫌韓流』などに影響を受けた人なんじゃないかと、そんな印象を受けたからです。

『マンガ嫌韓流』などにまるめこまれて、肝心の情報が意識に届くまえにシャットアウトされちゃったのかな、と。

もしそうなら、いろいろと野暮用に追われている私としては、

嫌韓下流 〜『マンガ嫌韓流』ツッコミ大百科〜(CLick for Anti War 最新メモ、2006.3.09)

などをご紹介する以外に、今できることがありません(clawさん、テンプレ、感謝です!)

ただ、佐倉さんのご回答を読む限り、そんな心配はないと思ったのですが、他の方へのコメントに、なんとはなしに不安を強める一節がありました。

佐倉さんは、虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」かのコメント欄に書き込まれた元道さんの次のようなコメントに対して、


> 国内の台湾諸族、朝鮮人、ロシア人、アイヌ人、アイヌ人以外の北方諸族でした。
> 教科書は、天皇陛下の下で臣民として協力し合い、人種差別のない平等な社会を呼びかけています。

こう返答しています。


>元道さん、回答ありがとうございます。
>国内(当時だと、台湾や朝鮮半島を含む、ですね)の台湾諸族、朝鮮人も臣民として、平等に扱う、ということですね。
>韓国人が色々言っていますが、別に日本人は朝鮮人を奴隷として扱ったわけでなく、ちゃんと帝国臣民として扱ったわけですね。
>差別がなかったとは思いませんが、国策としては、平等であったと。

本音と建前という、「日本文化」の特徴と呼ばれるものがあります。

いかに美辞麗句のスローガンが唱えられていても、その裏で、奴隷あるいは二級市民として扱われた人たちが数万、数十万、あるいはそれ以上の規模で存在したという事実を前にするとき、

「やはり「本音」と「建前」は別だったのだな、その美辞麗句のスローガンに夢を賭けた人はいるかも知れないけれど」

私だったら、そう受け止めます。

このような見方をしない場合であっても、疑問は起きるはずです。
そんな「国策」があったのに、
その国策を超えて、なぜ実際に朝鮮人を奴隷として扱うようなことが起きたのか、と。

「従軍慰安婦」をなかったことにしたい愛国ネチズンが憤死するテンプレ(CLick for Anti War 最新メモ、2006.6.30)
(強制連行専門のテンプレはありませんが、上述の嫌韓下流 〜『マンガ嫌韓流』ツッコミ大百科〜などをご参考ください。)

そこをまっすぐ真摯に見つめることこそが、未来において過ちを繰り返さぬためにも、未来において新たな被害者を生まぬためにも、絶対不可欠なことだと思います。祖父母の代の過ちを償ううえで、最低限、必要な責任だと思います。(戦後賠償の問題については、また別途記事にすることがあるかと思います。)

弱い立場に置かれた人たちをさらに苦しめる施策が、とられていた。
それはなぜか。どうすれば類似の事態を将来、未然に防ぐことができるか。

「国策としては、平等であった」かどうかなどよりも、そこに着目してみることこそ、私は若い世代の人たちに期待したいと思っています。

どんな国家も間違いは犯します。
しかも、個人に比べてはるかに強大な権力を与えられているがゆえに、その間違いが人を不幸にする度合いも規模もすさまじい。

だからこそ、弱い立場に追いやられた人たちの目線に立とうとする想像力、そこに寄り添おうとする勇気と優しさ。それらを持って振るえる人に、増えてほしい。育っていってほしい。

……とまあ、若い世代へのそんな期待を伝えつつ、他の方からいただいたコメント&トラックバックへの返答を続けたいと思います。


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フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?(2)

2006.11.26.22:30ころ

フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?で紹介した「グリーンピースなどが表明している懸念」を裏付ける(?)情報が、今朝の京都新聞に掲載されていました。

共同通信配信記事のようで、北海道新聞のサイトでも一部読めます。

香港へ廃パチンコ台輸出 転売、中国で環境汚染 「中古」偽り100万台 環境省、規制強化へ(京都新聞、2006.11.26)

 国内で廃棄された年間100万台を超す使用済みパチンコ台が香港に中古品などと偽って輸出され、リサイクル処理不備のため転売先の中国で健康被害を引き起こしていたことが25日、分かった。
 使用済みパチンコ台の大半は規制が緩い、再利用可能な「中古品」として輸出され、有害廃棄物の越境移動を規制するバーゼル法に抵触の恐れもあり、環境省と香港政府は対策協議を始めた。
 パチンコ台の製造メーカーでつくる「日本遊技機工業組合」などによると、国内で廃棄される使用済みパチンコ台は年間約300万台。このうち国内のリサイクル業者が処理しているのは150万−200万台にとどまり、残りが香港に輸出されているとみられている。
 輸出されているパチンコ台は日本国内で液晶が抜き取られ、再使用はできない。香港の業者が解体して金属やプラスチック、電子基板などの素材別に中国の業者に転売している。
 広東省などでは電子基板から電子部品などを取り外すリサイクル処理の過程で、有害物質が大気中などに放出され、周辺住民らは鉛中毒などの深刻な健康被害を受けている。
 バーゼル法は、鉛などの有害廃棄物を輸出する場合は、受け入れ国側が環境を汚染しないで処理できるかなどを環境相が事前に確認することを規定しているが、「廃パチンコ台の輸出は確認手続きが不要な中古品を装ったケースが増えている」(環境省)という。
 このため、同省は輸出業者に資料を提出させて事前審査を強化することや、香港政府と共同で作成中の中古品と廃棄物を区別するガイドラインにパチンコ台も盛り込むことなどを検討する。

資源再利用目的も 不適正な処理横行
 中国広東省に近い香港北部の元朗地区。高さ3メートルほどの鉄塀で囲われた解体業者の敷地内に、日本から輸入したばかりの使用済みパソコン台が山積みになっていた。
 トタン屋根の粗末な小屋で台を分解していたのは、中国からの不法就労者とみられる作業員ら。高値で売れる液晶は、日本国内で再利用するために抜き取られており、プラスチックや金属、電子基板など素材別の袋詰めが広東省のリサイクル業者などに売られる。
 中国での石油や金属などの資源不足を背景に、香港へのパチンコ台の輸出は増え、月3万台をさばく業者も。「日本の税関はチェックが甘い。パチンコ台はいくらでも手に入る」。ある香港の解体業者は言い放った。
 だが、中国に持ち込まれた電子基板のリサイクル処理による環境汚染は深刻だ。広東省スワート市で分解業者が集まる貴嶼地区には年間数百万トンの電子機器ゴミが持ち込まれるという。基板を鉄板の上で加熱して鉛はんだを溶かし、電子部品を回収するなどの不適正な処理が横行、大気や見ずの汚染による健康被害は深刻だ。スワトー大学の調査によると、貴嶼に住む幼児(1〜6歳)の8割から鉛中毒症状が確認されたほか、解体に従事する労働者も呼吸器疾患や皮膚病などを訴えていた。
 国内でも廃パチンコ台の不法投棄が社会問題化したことを受けて、メーカーは3年前から無料でパチンコ台を回収、リサイクルしている。ところが、輸出のために液晶がなくても買い取るブローカーが暗躍するなど回収率は5割程度に低迷しているのが実状だ。

つまり、バーゼル条約に日本とフィリピンが加盟しているからと言って、有害廃棄物の越境移動が封じられるわけではなく、リサイクル品としてこっそり持ち込まれる危険性がある、ということのようです。

フィリピン上院に、日本・フィリピン経済連携協定の中味をしっかり吟味してもらいたいところですが、
まだこの協定について日本の国会で承認(憲法61条)が行なわれていないのなら(どうなんでしょう? ニュースで聞いた記憶はありません)、
協定の見直しを求める声を日本国内で高める必要があるように思います。


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入管難民法シンポ/ 調査資料「在日朝鮮人への人権侵害について」/癒しのうさちゃん!

2006.11.21.07:00ころ

本日は手短かに、ちょっと前のニュースと、癒し系ウェブサイト(?)のご紹介です。

入管難民法 改正1年半 入管、弁護士らシンポ(市川隆太記者、東京新聞、2006.11.12)

在日朝鮮人・人権セミナーが緊急出版 調査資料「在日朝鮮人への人権侵害について」(朝鮮新報、2006.11.17)

安倍政権が選挙に勝つこともある、何とも嫌な政治状況ではありますが、こんな時こそ、スマイルを忘れずに、しぶとく、粘って、生きたいものです。

……などと、もっともらしい理由をかこつけて(?)のご紹介は、

メリーズうさちゃん(花王 スマイル スマイルランド)

うさちゃんと遊園地で遊ぼう! に登場するうさちゃん、かわいいっすよ〜(^^)v


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トヨタ系下請けとベトナム人研修生/「これからの外国人労働者政策を考える」シンポジウム

2006.11.20.07:00ころ

こんなニュースが飛び込んできました。

トヨタ系下請け、給料の“強制貯金”で逃亡防止か ベトナム人研修生らから「合意書」(中日新聞、2006.11.19)

 トヨタ自動車の三次下請けメーカーなどでつくる「豊田技術交流事業協同組合」(愛知県豊田市)が、ベトナムから受け入れた外国人研修生の手当や給料の一部を貯金(預金)し、通帳を勤務先のメーカーが保管すると記した「合意書」を、研修生らから取っていることが18日、分かった。
 合意書には、逃亡や途中帰国した場合、メーカーが預金を身元保証人やベトナムの送り出し機関に返金すると書かれ、本人に直接、手渡さない内容。逃亡や途中帰国でメーカーに損害が出た場合、費用は預金から充てるとしている。
 複数のベトナム人研修生は「(期間を満了すれば)帰国時に空港で預金を受け取ることになっていた」と話している。
 外国人研修生・技能実習生の受け入れ支援などを目的に設立された財団法人・国際研修協力機構は「途中帰国でも直接、本人に手渡さないのは問題。(労働基準法18条で禁じた)強制預金の可能性がある」として、協同組合や送り出し機関への調査を検討している。
 機構によると、研修生は来日2年目以降、技能実習生となり、日本の労働法規の下で就労することができる。
 ある下請けメーカーは「逃亡防止の目的で、外国人研修生らの通帳を管理するよう協同組合から指示された」と説明。
 協同組合は合意書の存在を認め「強制預金は指示していない。合意書はベトナムの送り出し機関が作った。誤解のない内容に変えるよう伝えたい」としている。
 合意書は日本語で書かれ、協同組合理事長とメーカーの代表取締役、送り出し機関の総裁の3人あて。研修生らがパスポート番号、母国の住所などを記入してサインした。研修1年目には月2万5000円、2年目以降は4万円を個人口座に預金し、メーカーが通帳を保管すると明記していた。
 豊田労働基準監督署は8月までに、協同組合や一部メーカーが法定の最低賃金以下で研修生などのベトナム人を働かせたとして、是正を勧告。
 名古屋入国管理局も、外国人研修生らの受け入れ機関として適正かどうかを調査中。法務省が不正行為と認定すれば、協同組合は3年間、研修生を受け入れられなくなる。
 ◇「取引先各社の問題」

 <トヨタ自動車広報部の話>基本的には取引先の各社の問題であり、当社としてはコメントを申し上げる立場にない。法令順守の徹底は日ごろから取引先にもお願いしており、今後も続けていく。
 ■研修・技能実習制度 外国人が日本で身につけた技術を母国の発展に生かすことを目的に1993年に導入された制度。1年間の研修後、2年間の技能実習が認められる。技能実習期間は日本の会社と雇用契約を結んで働き、賃金を受け取れる。一方で制度を悪用し、低賃金、長時間の違法な単純労働をさせる受け入れ企業・団体の問題や、外国人の失跡などが指摘されている。厚生労働省は研究会を設置、規制強化の方向で検討を進めている。

そして、タイムリーに(?)こんなシンポジウムの情報も。
う〜ん、これもまた東京かあ……。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
〔シンポジウム〕外国人研修生−時給300円の労働者−これからの外国人労働者政策を考える
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外国人研修制度・技能実習制度の実態を明らかにし、
今後の外国人労働者政策全体について、幅広い視点から議論する

【日時】2006年11月25日(土)午後1時30分〜4時30分(1時15分開場)
【場所】中央大学駿河台記念館370号室
    千代田区神田駿河台3-11-5
    (JR「お茶の水」地下鉄「新お茶の水」「小川町」「淡路町」)
    http://www.chuo-u.ac.jp/chuo-u/access/access_surugadai_j.html

【プログラム】
 ●開会あいさつ 莫邦富(モウ・バンフ/ジャーナリスト)
 ●第1部 現場からの報告「壊れる人権と労働基準」
  映像による現場報告
  現状分析・データ分析:川上園子(外国人研修生問題ネットワーク)
  事例報告:高原一郎(外国人研修生問題ネットワーク・福井)
       中島浩(全統一労働組合)
       研修生当事者

 ●第2部 
 パネルディスカッション
 「どうする研修制度・これからの外国人労働者政策」
 パネリスト
  駒井洋(筑波大学名誉教授・中京女子大学人文学部教授)
  江崎禎英(経済産業省大臣官房総務課企画官)
  旗手明(外国人研修生問題ネットワーク)
  早崎直美(RINK)
 コーディネーター
  鳥井一平(全統一労働組合)

【主催】外国人研修生問題ネットワーク
    (03-3836-9061 全統一労組気付)
【後援】移住労働者と連帯する全国ネットワーク
    生活と権利のための外国人労働者総行動実行委員会
【協賛】明石書店


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虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」か

2006.11.19.01:00ころ

当ブログを地道にチェックしてくれている「極右」ブログが2つあります。
一つは、侍蟻 SamuraiAri。もう一つは、極右評論です。「維新政党・新風」とか、「〜新しい風を求めて〜ネット連合」などと直接関わりのあるブログのようです。

前者は一度トラバをくれており、それなりに読ませる論理もあるので、ちょっと好印象を持ったのですが、
そこの主催の方が管理しておられるという「極右評論」には、理解できかねる部分が少なくありません。

それでも、どちらのブログからもいわゆる「荒らし」が大量に押しかけてきて当ブログのコメント欄が炎上するなどということもなく、その点については、ブログに言論の場を持つ者としての信頼感というか好意というかを、なんとはなしに、両ブログとその読者に対して、感じています。現在の立場や考えは強烈に違っても、ひょっとしたらあちらの読者にも、私の主張していることがいくらか理解しえもらえるのかも、とか。まあ、甘っちょろい期待かも知れませんが。

ともあれ、当ブログとは立ち位置と視点があまりに違いすぎて今もあまり読む気がしない両ブログですが、こちらにコメントをくれた佐倉さんは、このどちらかのブログを経由して当ブログに来られたようです。また、「侍蟻」さんのブログに、ちょっと気になる一文が最近掲載されました。この機に、佐倉さんへの返答を兼ねて、両ブログを眺めての雑感を書いてみます。

辛辣な内容になった気もしますが、それはお互いさま、言論・表現のブログを運営する者同士のこととして、きっとご理解いただけるでしょう。すべての記事をきちんと読んだわけでもないので勘違いなどあるかも知れませんが、それもまたお互いさまということで、ご容赦いただけるでしょう。

そして、後は読者の皆さまのご判断にお任せするのが、「言論の自由市場」で意見をぶつけ合う者として、最適かと思います。

最初、「極右評論」さんのところで当ブログの掲げる「多文化・多民族・多国籍」という言葉がどうも「スローガン」だと受け取られているようでびっくりしました(多国籍まで含めて掲げているところは、寡聞にして当ブログ以外に知りません)。
だって、これはスローガンなんかではない、単なる事実です。この日本社会に厳然として存在する現実です。

本ブログにスローガンがあるとすれば、「極右評論」さんがここで触れなかった「人として」の部分です。

「こんな現実があるんだから、それに合わせて、すべての人が尊重される、もっと人に優しい社会をに変えていこう。それが日本国籍を持つ人にとってもプラスになるし、人として当然目指すべき道じゃない?」

というわけですが、その目指すべき「人」のあり方が、「極右評論」さんや「侍蟻」さんと私とでは、まったく異なるようで、しかも、遠すぎるものを感じてしまいます。

目的だけでなく、そもそもの出発点、立脚点も異なります。

たとえば、「極右評論」さんの単一民族国家 それが日本社会だ!"というエントリーですが、明治以降の近代日本が歩んだ歴史を振り返ると、事実の一部のみをフレームアップして作った虚構だと断ぜざるを得ません。

そのエントリーでも紹介されている沖縄、アイヌの人たちの例を挙げればわかるように、近代国家としての日本は、その成立時からして、多民族国家でした。だからこそ、アイヌ民族に対する創氏改名(1876年)や伝統的な生活、生産手段の剥奪・破壊に始まり、琉球処分(1879年)後の沖縄でも同化教育が展開されていったのです。
そして、その後も、嫌、今でさえ、アイヌ民族、琉球民族に対する差別は厳然として存在してきました。
こちらで紹介されている書籍などをご参照ください。また、こちらで紹介した『人類館 封印された扉』も超お薦めです。)

「単一民族化」を押し進めるために日本政府が展開した「同化政策」をまったく無視して、「長年にかけて融和を図ってきた」などと主張するのは、虚構の上に作り上げた残酷な物語だと言うほかありません。

残念なことに、この手の言説を心地よい「癒し」として好む人が少なくないのでしょう。石原都知事の人気や、『マンガ嫌韓流』の書店での一時の平積み具合と同様の構図でしょうが、その構図は、どことなくカルトっぽいなあ、と思います。
(『マンガ嫌韓流』しかお読みになったことのない方は、『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ—まじめな反論 不毛な「嫌韓」「反日」に終止符を!対話と協力で平和を!! 』をぜひお読みください。)

そして、いわんや、21世紀に入った現在においておや。

大日本帝国時代に日本本土に移り住んだ被植民地の人たちの子孫や、その他様々な理由でこの国に移り住んできた人たちやそのまた子孫たちが、すでにかなりの数、日本国籍を取得しています。そして、父母の国の文化を日本の文化と同様に自分たちの子どもに伝えようと、努力している人も大勢います。
そこを見れば、「日本は多民族国家」だという現実があらためて確認できるのではないでしょうか。

にもかかわらず、この国の「多民族性」を認めず、「日本は単一民族国家」であるという「架空の事実」にすがろうとするのなら、その姿勢は「その単一民族」に入りきらぬ人たちの存在を思考の上から排除・抹殺するものであり、きわめて残酷かつ危険です。

実際にアイヌ民族や琉球民族に対する差別撤廃を掲げて当事者が声を上げている事実自体が、「極右評論」さんには無視され、『すべては「在日朝鮮人」の姑息なまでの陰謀』だと単純化されています。
ナチスがすべての悪の根源としてユダヤ人をスケープゴートにしたのと同じ構図が、ここでは見えます。自民党のやり口と同じじゃん、と思えます。

「日本が多民族国家である」「日本は多文化・多民族社会である」という事実を認めることを拒絶して、「架空の日本(像)」を作り上げ、「事実を語ることは日本を破壊することだ」などと主張されると、なんだかカルトの伝道師に説教されてるみたいで、疲れてしまいます。せっかくの週末なのに……。

外国人犯罪や不法滞在者による犯罪に、とりわけ強い憎しみを抱く感情が心の底から湧いてきたとすれば、それはレイシズム、差別意識に心を蝕まれている証拠です。

そもそも、ある程度人生経験を積んできた人なら、わかるはずです。
集団とそこに属する個人とを同一視することが、いかに無茶な話であるのかを。

ただ、こうしたレイシズム、差別意識が、今のあなたや私の心の中にあるとしても、無理からぬことだと思います。

日本政府が率先して「外国人犯罪」「不法滞在者による犯罪」の脅威を煽ってきた昨今の社会状況を見れば、そして、それをマスメディアが補強し、さらに、真偽定かでない恐ろしげな情報がウェブにあふれ返っている今の日本の状況を考えれば、ある意味、一種の「ブレイン・ウォッシング(洗脳)」にあなたも私も曝されているわけですから。

問題は、その先です。

レイシズムや差別意識に強くとらわれると、社会の現実が見えなくなります。

「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」

というマスター・ヨーダの言葉を引用するまでもなく、
いわれのない差別や偏見を基に社会の現実を理解しようとすれば、間違った結論ばかりが導かれることになり、遂には、無実の他者に危害を加えることになってしまいます。
上記2つのブログ主は、今、そんな迷宮に入り込んでしまっているように見受けます。

社会の中で誰かに対して「強者の側」にいる人は、その誰かに対して危害を加えやすい立場にあるわけで、より一層の注意と自制が求められます。
いや、その「強者」「弱者」の関係はあくまで相対的なものなので、誰かにとっての「弱者」が別の誰かにとっては「強者」であることも、珍しくありませんから、私たちは皆、心に植え付けられてしまったレイシズムや差別意識に打ち勝つ努力を、常に続けねばなりません。

心に巣食ったレイシズムや差別意識を消し去る努力をするのが望ましいと個人的には思いますが、それが無理であれば、せめて、そのレイシズムや差別意識に基づいた行動をとることを避け、レイシズムや差別意識に基づいた現実があれば、その変革を目指す。そんな努力を続けることで、人は人間として成長し、成熟していくのです。

いわゆる「不法滞在」の人たちが、日本の出入国管理及び難民認定法に違反する状態にあるのは、否定できません。その点だけ、フォーラムにおける佐倉さんの「野次」は正しい。

しかし、「その言葉を使いたくない」「非正規滞在という言葉を使いたい」という報告者の姿勢も、極めて自然であって、正当性があります。

日本政府が「不法滞在は犯罪の温床である」などという悪質なプロパガンダを展開したおかげで、「不法滞在者」イコール「犯罪者またはその予備軍」というイメージが、日本社会には広まってしまいました。そのことは、内閣府の世論調査結果などに現れています(何度も紹介していますが、『治安ほほんとうに悪化しているのか』久保大・著や、当ブログのこちらのグラフなどをご覧ください)。
そんな社会の中で、「不法滞在者」イコール「犯罪者またはその予備軍」ではない、と知っている報告者が、そして、そういう立場の子どもたちを支援している報告者が、「不法滞在」などという言葉を避けようとするのは、ごくごく自然な話です。自然な人情です。

そして、それを知りつつあえてあのような「野次」を飛ばした佐倉さんは、人道という本来ならば法をも超越するものに則って活動をしている報告者に対して、この社会状況における「強者の立場」から、極めて底意地の悪い言葉を投げつけたのです。それは「ツッコミ」などと軽く呼べるものではとうていありません。

考えてほしいのが、いかなる出入国管理政策を日本政府が採用しようとも、この世界に経済格差が存在する限り、そして、日本の経済力が世界最下位にでもならない限り、日本に生活の場、生活の糧を稼ぐ場を求めて来る人は、合法・非合法いずれの形でもなくなりはしないだろう、ということです。

そして、その人たちがこの地で育んだ家族の中には、日本から追い出すのはあまりにも酷な結果になる子どもたちが、当然に生まれ、育ってきます。
そんな子どもたちを、親が「不法滞在」だからといって日本から追い出すことを正当化するのは、残酷過ぎるのではありませんか。

窮鳥懐(ふところ)に入(い)れば猟師(りょうし)も殺さず。

「これは中国の言葉なので、そんなものは日本では通用しない」などと言われてしまいそうですが、
そんな情けすら「不法滞在」という一言で消し去ってしまうのが、はたして人として正しいことなのでしょうか。

また、「不法滞在」というだけで、その人の生活の実態を見ずに、この社会から追い出してしまってよいとする主張は、冷酷過ぎるだけでなく、この社会の中に、人として当然認められるべき権利や保護を受けられない新たな「賤民」を生み出すという点で、極めて危険です。

夢を追う人たちの国境を越えた移動と国家による入管政策との軋轢から生まれる「不法滞在」は、いつまでもなくならないでしょう。
そうであれば、この日本社会には、一人前の「人権」を認められず「人の情け」にも保護されない「不法滞在者」という「賤民」層が、常に再生産されつづけることになります。

そんな社会が、はたして日本人にとっても住みやすい社会でしょうか?

自民・公明連立政権は、『悪夢のサイクル—ネオリベラリズム循環』によってこれからますます広げる国民の間のさまざまな格差が生むであろう不満のはけ口として、新たな「被差別民」「賤民」を必要としています。
そこで、日本国民はなることのない、いわば、日本国民からは安心して叩ける「被差別民」「賤民」として、また、国際的にも非難を浴びることが少ないだろうということで、「不法滞在者」が選ばれた。私にはそう思えます。
(今は北朝鮮政府も日本政府への不満をそらすための格好のスケープゴートになっていますが、こちらはいつまでもスケープゴートでいてくれるとは限りません。)

「不法滞在者」を非難していれば失政に対する国民の不満をそらし続けることがいつまでも可能なのですから、日本の権力者たちにとっては、こんな便利な話はないでしょう。そしてそれは、下層レベルに位置づけられた日本国民の生活の改善には、まったくつながらないという、まったく悲惨な結末にたどり着きます。
こちらのエントリーをご参照ください。)

佐倉さんのフォーラムでの発言を「野次」と呼んだのは、上に書いたような冷酷さを感じたからであり、また、報告の途中に無理矢理割って入る無粋なもの、フォーラムの進行を妨げるものだったからでもあります。

この佐倉さんの無粋さ、冷酷さをほめ讃える「侍蟻」さんは、来週のシンポジウムが「盛況になりそうだ」と、嬉しそうに記しています。

この一文は、「侍蟻」さんのお仲間が、シンポジウムの進行を妨げようとする「無粋」な行動か、「虚構」に基づいた「カルトで冷酷な言動」か、そのどちらかをシンポジウムの場でなそうとしていると、私にはそう読めます。

できれば、以前トラバをもらった時に感じた好印象を信じたいですし、
また、仮にも「侍」を名乗るブログのお仲間にそんなことをする人はいないと思いたいですし、
さらには、そんな冷酷さや無粋さこそが彼らの守ろうとしている「日本像」だとは思いたくありませんので、
この読解が誤りであって、
佐倉さんが無粋で冷酷でありながらもある面での「事実」を語ったような節度が、「侍蟻」さんのお仲間にあることを、そして、佐倉さんと違ってシンポジウムの進行を妨げないだけの成熟した節度を「侍蟻」さんのお仲間たちが持っているだろうという期待を、「侍」の名に託して、このエントリーを終えたいと思います。

私のブログが紹介したがためにシンポジウムが変な具合に荒らされるなんていうおそれを、黙って見過ごすわけにはいきませんので。

(おまけ)
「外国人犯罪」の宣伝と報道(英訳付き、コムスタカー外国人と共に生きる会)他(2006.07.07)
『治安はほんとうに悪化しているのか』東京都治安対策担当部長(前)の懺悔あるいは告白(2006.07.16)
『治安はほんとうに悪化しているのか』書評on読売新聞!!(2006.7.25)
在留許可求め、東京入管前でデモ/「治安悪化説に異論」(東京新聞インタビュー)(2006.09.24)
「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(入管法改定案に関する国会会議録より)(2006.10.15)
共謀罪審議に松島みどり議員が登場(入管法改定案に関する国会会議録より)(2006.10.22)
虚構の上に立ついやしの「極右」か、現実の上に立つ節度ある「極右」か(2006.11.19)
【超お薦め!】『犯罪不安社会』を読んで、明るい2007年へ!(2006.12.25)
「外国人犯罪」不安にどう立ち向かうか/「来日外国人」数の試算(2007.1.3)
「リピーター=凶悪犯」か?/人と人との連帯の可能性と素晴らしさと(2007.1.12)
法治国家で窮鳥懐に入れば大岡裁きに遠山桜!/在留支援のためのお願い2つ(2007.1.23)

コムスタカー外国人と共に生きる会

インターネット新聞『JANJAN』
『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(2004/04/15)
『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第2回)(2004/04/16)
『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第3回)(2004/04/17)
『マヤカシの「外国人犯罪増加」論〜「人種差別」と「棄民」を生む社会の行方〜』(全4回の第4回)(2004/04/18)

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「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.11.16.19:00ころ
(2006.11.17.01:15ころ追記→参議院 文教科学委員会の委員長は、中曽根弘文議員を内定したそうです。汗。村野瀬さんところのこの名簿には、今春の入管法改定案審議で質疑などに登場した名前、ありません。)

参議院 文教科学委員会 名簿 (2006年10月)(「秘書課、村野瀬 玲奈です。」、2006.11.15)
で、荒井正吾議員が、参議院の「教育基本法に関する特別委員会」委員長になる、と知りました。

どこかで聞いた名前だなあ、と思って確認したら、やはり、今春の入管法改定案の参院法務委員会で、参考人の意見陳述を受けて、参考人質疑に立った議員の1人でありました。
2007年選挙で改選予定。1945年生まれということなので、まだ引退するような年齢ではありませんから、きっとまた立候補してくることでしょう。

それはともかく、荒井正吾議員(自民党:公式サイト)の質疑で印象に残ったのは、(1)「望ましい監視社会」という言い回しと、(2)長々と自分の経歴を語って持ち時間をつぶした結果、3人の参考人のうち難波満弁護士に質問しなかった、という点の2つです。

(1)「望ましい監視社会」という認識

リスクの認識って、日本人なかなか、情報の活用のための価値あるいはその逆のリスクということの認識自身が低い社会であったような気がするんですが、アメリカのように若干日本人から見れば進み過ぎるのも問題かというふうに思うんですけれども、その面が若干あるんですが、しかし世の中は確実に監視社会へ進んでいるように思うんですよね。
 これは
望ましい監視社会になるか、リスク、困難が発生する社会であるかという、情報化の中で大きな問題といいますか課題が発生しているように思うんですけれども、今まで家族、地域が監視していた社会、少年犯罪の防止等その他が国家へ監視の機能をゆだねてきているような気がする。もちろん取り戻すのも大事なんですけれども、やはり効率的に適正に国家にある面ゆだねるという社会になってきた。逆に、加藤先生おっしゃったように、二元的な、監視する者も監視されるという社会にもなってきているようにも思うんですけれども。(5月11日:発言番号010)

荒井議員のこの発言を読んだとき、私は「望ましい監視社会」が存在しうる、という認識に大きなカルチャーショックを受けました。
「監視社会」というと、どうもジョージ・オーウェルの『1984年』的な、ネガティブなイメージしか持っていなかったもので。

ちなみに、「監視する者も監視されるという社会にもなってきている」という部分は、加藤朗参考人(桜美林大学国際学部教授、第5次出入国管理政策懇談会メンバー)が、

「国家が情報を独占するという考え方自体が既に過去のものであって、実は、国民の側にも政府の情報を入手することができるような状況が生まれつつあるということが実は情報社会の大きな特徴であり、また問題点であろうかと思います」(5月11日、発言番号004)

と述べたのを受けた部分です。

「国民の側にも政府の情報を入手することができるような状況が生まれつつある」というのは、立憲民主主義の原則、主権在民の原則がようやく実現しはじめた証しであり、けっして「問題点」などではなく、むしろめでたいことだと思うのですが、そうは思わないのが加藤参考人だったというわけです。(加藤参考人については、「またテロですよ!」(非国民通信)を読んでをご参照ください。)

加藤参考人のこの見解について荒井議員がどう考えているのかは、不明です。
同意しているようでもあり、そうでないようでもあり。

この後、荒井議員は、次のように続けます。

そこで、アメリカのUS—VISITの、国家の監視機能が市民の社会の自由度に比べて非常に大きく観念される社会と。日本は今までの家族、地域の監視をまだ信用していると、あるいは内部のお互いの監視を信用していると。これが一般に開かれた信頼社会というふうにグローバル化になってくると思うんですが、そうなると、社会のシステムが大きく変わらなきゃいけないというふうに思うんですが、……(以下略)……(5月11日:発言番号010)

なんだかよくわからない言い回しで、結局、荒井議員の言う「望ましい監視社会」がどんなものかも、わからずじまいでした。
「権力者によって都合のいい監視社会」でなければ良いのですが、はてさて。

(2)荒井議員の経歴話と時間潰し

荒井議員は、運輸省出身のキャリア官僚だった方で、後に海上保安庁の長官努めており(1999年〜2001年)、その経歴を語ることから質疑を開始しました。

 私は、参議院議員になる前に海上保安庁の長官をしておりまして、密輸、密航の取締りの現場に当たっておりました。また、その前には観光部長、運輸省の観光部長をして観光客を日本にたくさん持ってくる仕事を一生懸命いたしました。この調和というのが課題になっておりますので、この法案の実効に大変関心を持っております。今日のお話も大変参考になりました。
 それで、まず大きな論点は、公共福祉、治安の維持というのの維持と個人情報のプライバシー確保ということが大きな課題になっておりますが、犯罪の現場を見ますと、
犯罪組織の方がグローバル化、IT化が進んでいる実態がずっと日本の近辺でございました。
 例えば、密輸の麻薬を日本に持ってくるときは、これ国際連携をしないと
日本人だけあるいは中国人だけではできない状況ですので、船で、日本の沖合にGPSという位置情報を持った船が北緯何度何分というふうに位置を暗号で日本の受取人に知らして、そこに浮き輪を付けてぽっと置いて、暗やみの中で置いておくと。その情報を持った日本の漁船がとんとんと行って引っ掛け日本の漁港に揚げると。これは通関も何も要らないと。これは捕捉するのは極めて困難でありまして、別の情報でその辺りにいるということで夜間監視をするわけですが、夜間の監視には日本の巡視船は赤外線のカメラもない状況でございましたので、夜見えないと。向こうは十分夜見えるというように、IT化が犯罪人の方が進んでいる状況でございます。
 また、保秘の電話が日本の警察と海上保安庁と軍の間は私の長官時代ないことで、通常電話でやっておりましたので、情報の動向が向こうに筒抜け、向こうのは分からないという非常にアンバランスな治安の国境の監視の現状でございました。したがって、この国境監視というのはとても大事だと思っております。
 海の方の密航を取り締まった結果、海から来るのが経済的な事情で来る人が多かったんですが、たくさんの密航費用を払って取り締まられると、これは成田から上がった方が安上がりだというので、成田に転換された経緯がございます。成田がどうも成り済ましその他、配偶者、偽装配偶者等で入りやすかったという状況がここ数年来ておりましたので、成田での入管の厳密な検査というのは是非してほしいというふうに思っていたものでございます。(5月11日:発言番号008)

荒井議員が海上保安庁長官を務めていたのは、もちろん自民・公明連立政権下、小渕・森内閣時代の話のようですので、「日本の巡視船には赤外線のカメラもない状況」というのは、自民・公明連立政権の予算配分の拙さを白日の下に曝す発言であります。

それはさておき、上記の発言は、今春の入管法の改定審議に関して、ここまで長々と話す必要があるとは思えない内容のものです。「成田での厳重チェックをしてほしい」という見解につながる部分を語れば十分なはずだからです。

そして、時間切れを理由に、難波満参考人には、質問をせずに質疑を終えてしまったとなると、棚橋泰文議員(自民党:公式サイト)が、衆院法務委員会において、阿部参考人への質問を避けたのと同じ構図が、見えてきます。

なぜなら、荒井議員が避けた難波参考人は、今回の入管法改定案に反対する立場から開催された二つの院内集会(2006年3月27日、2006年4月5日。4月5日の院内集会でまとめられたアピールはこちら)で講師を務めた弁護士であり、この日の意見陳述でも、人権保障の観点から、今回の改定案を厳しく批判する意見陳述を行っていたからです。


ところで、敵に塩を送るようであまり言いたくないのですが、

今春の入管法改定に関する国会会議録を読むかぎり、自民党議員の中にも、
谷川秀善・参院議員(自民党:公式サイト。2007年選挙で改選)のように、今イチ迫力不足とはいえ、今回の改定条文のあいまいさが恣意的な運用を招く危険性を、規制を受ける側の視点から訴える議員がいました(5月9日:発言番号016、020)。

また、昨年までは自民党に所属していた亀井郁夫議員(国民新党:公式サイト。2010年選挙で改選。教育観とかでは私と激しく衝突しそうな方ですが、会議録を読んで、すっかりファンになっちゃいました)が、なんと、

「滞在基準についてもいろいろ無理があるから不法滞在者が増えているということもあるんだろうと思いますので、そういう意味では、不法滞在者を減少するために、滞在基準をこのように3年を5年に延ばすのは(特区関係の)これだけなのか、ほかにもいろいろあるんじゃないかと思うんですけれども、延ばしてもいいようなやつがあるんだろうと思うんですけれども」

と、自民党が展開してきた不法滞在者対策そのものへの批判をさりげなくぶち上げてもいます(5月18日:発言番号103)。

「良識の府」たる参議院なればこその話かも知れませんが、
自民党の中にも、実は小泉・安倍ラインとはまったく違う場所から、「立場の弱い者の側」に立って世の中を見ようとしている議員が、ひっそりと存在しているらしいことに、
留意しておくのが吉、かなと思います。

「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


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河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.11.16.18:10ころ

自民党の中川幹事長は、役員連絡会のあとの記者会見で、焦点となっている教育基本法の改正案をめぐり、野党側が採決には応じられないとしていることについて「審議は尽くされており、少数政党の横暴は許されない」と述べ、野党側の対応を厳しく批判しました。(NHKニュース、2006.11.14)

議会制民主主義の国において、多数派の横暴により少数派の人権が侵害・抑圧されるおそれは常に存在します。
ですので、人権保障を旨とする立憲民主主義を標榜する国の政府・与党としては、そのあたりに十二分に配慮した議会運営をするのが原則であり、政府・与党として則るべき「規範」です。

今の自民党そして公明党に、そんな「規範意識」などかけらもないことが、昨日は、衆院委員会での単独採決に現れてしまいました。

河野洋平議長は単独採決について「円満ではなかったが運営に瑕疵(かし)があったとは思わない」との見解を示した。これを受け、与党は野党が欠席しても16日の衆院本会議で可決する方針。17日には参院本会議で教育基本法特別委員会設置を議決し、法案の趣旨説明や質疑を行う方向だ。教育基本法改正案を単独採決 衆院特別委、朝日新聞、gooニュース、2006.11.16)

そして本日、野党欠席のまま、衆院本会議で可決されたそうです。
委員会での審議時間さえたまれば、どんな審議がなされていたかなんて、関係ないっていうわけです。
いやはや。今春の入管法改定案審議でも見られた国会の現実ですが、これで議会制民主主義だなんて、ほんとうに言えるんでしょうか。

さて、今春の入管法改定に関する国会審議において、議会制民主主義はどのように殺害されたか、その手口の一つを今日は紹介します。

本日紹介するのは、
「質問にまっすぐ答えず、自己の主張を延々と語ることで時間をつぶす」という手法です。
「審議の前提となる重要な情報を隠して野党議員に教えない」という手法については、またいずれ。)

杉浦正健法務大臣(当時)、河野太郎法務副大臣(当時)、塩崎外務副大臣(当時。現在は内閣官房長官)、三浦入管局長は、この手法をさんざん使いまくり、討論を通じて法律を練り上げていくという議会制民主主義の原則を、殺戮していきました。卒塔婆を立てていきました。そして、「申し合わせたが時間が切れた」として審議打ち切り、採決に持ち込みました。

その全部を紹介すると、トンデモない分量になってしまいますので、今日は、河野太郎氏による殺戮現場の一部、そして現・内閣官房長官および法務委員会委員長(当時)の登場する部分の一部を、私がまとめている資料の中から紹介したいと思います。読みにくい点はご容赦ください。

河野太郎議員は、その一般受けする発言のためか、その将来に期待を抱いている人も少なくないようですが、今回の会議録から見えてくるのは、議会制民主主義とはまったく相容れない政治姿勢ばかりです。小泉・前首相の亜流のポピュリストだと断ぜざるを得ません。皆さま、くれぐれもご用心を。

◆河野太郎議員(1)

(3月22日、衆院法務委員会)石関貴史議員(民主党:公式サイト)は、杉浦法務大臣という「壊れたテープレコーダー」を前に、質問をさらに詳細なものとして、繰り返さざるを得なかった。

(入国審査時に採取した外国人の生体情報を)滞在中は当然保有をするというのも、これは私はとても当然ではないと思いますので、テロの未然防止ということであれば、入国審査が終わった段階で消去することも十分考えられることでありますから(【3月17日:発言番号113、119】漆原議員も同様の意見)、これはとても当然というふうには受け入れられません。/繰り返しになりますけれども、テロの未然防止のためには、こういう情報を外国人の方も提供して、それでしようがないよ、いつまで保有されちゃうかわからないけれども、いや、テロの未然防止だ、こういう治安を守るためには、いつまでこういう大変な指紋ですとか顔とかそういう情報がデータベース化をされて保管される、わからないんだけれども、しようがないよ、それでお国のために協力しましょうというふうに、国民の皆さんや入国をされる外国人の方が今の説明で納得をされると思われますか」(038)と問う石関議員。

これに対して、河野副大臣がしゃしゃり出て、しかし質問にまっすぐ答えることはなく、意味不明の粗雑な持論をまたもや展開する。
「同じ人間が違う旅券を使って日本に入国を繰り返すということは多々起きております。残念ながら、今の入管の職員が非常に努力をしておりますが、それでも今、退去強制がかかる8人に1人はそうしたリピーターであるのが厳然たる事実でございます。/また、アメリカは同様のシステムを導入しておりますが、2004年、2005年、2006年と、確実にアメリカを訪問される外国人の数はふえております。むしろ、このテロが横行する、テロがばっこする時代にあって、確実にテロリストをストップするシステムがあるということは、その国にむしろ人を引きつけるということになると思っておりますし、先般来日されました国際移住機関のマッキンリー事務局長との意見交換でも、当然にそれは人間の生存期間は保有されるべきだろうという御意見でありました。/そういうことを考えれば、来日中は当然に保有すべきだと思いますし、帰国後も必要な期間は保有するべきだと私は考えております」(039)。

この河野副大臣の答弁にも、重大な問題がある。

(1) まず「退去強制にかかる者の8人に1人がリピーター」だったという切り出しについて、その意味不明さと悪質さを厳しく断罪せざるをえない。1996年以前のある時点からの退去強制者の指紋データと顔画像データは入管当局が約80万件保有しており【3月17日:発言番号105】、入国申請者の指紋と入国審査時に照合することで、リピーターの入国は拒否できる。過去の退去強制者以外の指紋データを審査終了後も保管しつづけることが「リピーター対策」に役立つというような論理関係はないのである。にもかかわらず、ここで「8人に1人がリピーター」というデータを持ち出したのは、「不法入国」というもののイメージの悪さを利用して、政府が企図する生体情報長期保存もやむをえない、とのムードを法務委員会内で強める意図があったのであろう。一種の「目くらまし」である。

(2) ちなみに、この「8人に1人がリピーター」というデータは、この後も繰り返し河野副大臣の口からまるで「壊れたテープレコーダー」あるいは「馬鹿の一つ覚え」のように繰り返されることになる。「たしかに「8人に1人がリピーター」と言われると、とてつもなく大きな数のリピーターが日本国内に入り込んでいるかに思えるが、実数で見ると、2005年に退去強制された外国人5万7100人余りのうちの13%に当たる7479人が、退去強制手続の中で調べるうちに、過去に退去強制手続を受けたことがある、いわゆるリピーターとわかった、というに過ぎない【3月17日:発言番号025】。1年間に指紋採取されることになる外国人が直近でも約600万人から700万人と予想されているが、そのわずか0.1%程度である。そして、そのうちどれほどのリピーターが「出入国管理及び難民認定法」違反以外に「治安悪化」につながる刑法犯などを犯していたのかを語らぬままに治安対策の一環として「リピーター対策」を論じるのは、危険である。しかも、今回の法改定案のように、テロリストと不法滞在者(非正規滞在者あるいは未認可滞在者)を同一に扱うような政策は、常軌を逸している。

(3) 次に、「確実にテロリストをストップするシステム」だという認識の甘さである。本当にテロを実行する気があれば、テロリストないしそのグループは、ブラックリストに未掲載の人間を日本へ送り込んでくるだろう(このことは、後に国民新党の亀井郁夫議員公式サイト。2010年選挙で改選)が指摘する【5月9日:発言番号162】)。確実にテロリストをストップするのに必要なのは、テロリストを生む背景を解消することだ。「テロとの戦い」などと嘘偽りの大義名分を掲げて世界各地で殺戮や人権侵害を繰り返す国を支援しつづける間は、日本が「テロの対象」から外れることはありえない。

さらに以下の問題点を、石関議員がその場で指摘した。「目くらまし」で相手の思考を混乱させ、意味不明の言辞を振り回す河野副大臣を前に踏みとどまれたのは、地方議会議員としての経験が生きていたからではあるまいか。
「アメリカの入国者がふえたとかなんとかというのは、それはいろいろな要因があるんでしょうから、これを入れたから激減したとか、そういうふうに簡単に言えるものではないんだと思います。それに、今の御説明を伺っていますと、だれだれが言っているとか、御自身の希望するところはわかりますけれども、これで私は、とても国民の皆さんや外国の入国を希望される方々が、そうですかということではないというふうに思います」(040)。

◆河野太郎議員(2)

(3月22日、衆院法務委員会)しかし、河野副大臣からは入国時の照合のほかに、取得した生体情報を「70年から80年保存したい」との発言があったし【3月17日:発言番号029】、しかもそのような保存をなすことについては配付資料でも法案の趣旨説明でもまったく触れられていないのである。
平岡秀夫議員(民主党:公式サイト)がその予算計画に納得できないのは当然で、

「その(年間)700万件の情報をストックして、何年間か知りませんけれども、河野副大臣の言葉によれば、70年間、約5億人のデータをどう使うのかということがここに示されないで、そのための費用が示されないで、この法案は審議できない。大臣、どうですか」(090)と呼びかけた。

すると、しゃしゃり出てきたのが河野副大臣である。そして相も変わらず質問にはまっすぐ答えず、自説のみを主張する。
「最初から申し上げておりますように、スペックが決まらなければ正確な概算の費用は出ません。/700万人の来日者の指紋をきちっと把握して、別なパスポートで入ってくるような人間は、しっかりと次からの来日時に排除できるような、あるいはきちっと口頭審理ができるような、そういうシステムを組んでいるつもりであります」(091)。

筆者の学生時代には、この手の発言を繰り返す人物を「タコ」と呼んだものだが、河野副大臣はまさにその「タコ」の称号にふさわしい人物である。

平岡議員は、おそらくは声を荒げて、問い直した。
「そのための予算がどこに示されているのかというのを聞いているんですよ。そのための予算がなければ質問できない」(092)。

実にまっとうな主張だが、杉浦法務大臣も、やはりピントをズラした回答をする。
「このシステムと言いますか、やり方は、法律を成立させていただいて、施行後1年半に実施するという内容になっておりますので、今年度予算にはもちろん入っておりません」(093)。

平岡議員は、それでも耐えた。堪忍袋の緒を切らすことなく、踏ん張って、問い直した。
「そんなことは聞かなくたってわかりますよ。70億円だって入っていないのは、私もよく知っていますよ。/私は、1年間700万件集まるそういう個人識別情報、これをどう利用するのかについて、どのようなシステムになるのか、そのために費用はどれだけかかるかということが示されなければ、予算が示されなければこの法案は審議できないと言っているんですよ。示してください」(094)。

しかし、河野副大臣は相も変わらず、ピントをズラした回答を繰り返す。
「ここでお示ししているシステムは、来日された際に指紋を提供いただいて、その指紋をどういう形で照合するのかというシステムについてお示しをしているわけであります。その指紋情報を保存するシステムにつきましては、今大変にコストダウンが早い世の中になっておりますので、どれだけの予算を確保することができるかによって、当然にその容量は変わってまいります。/先ほど、最長で70年ないし80年指紋を保存したいというふうに申し上げておりますが、70年ないし80年というのは、16歳で指紋を提供いただいた方が、生きて、平均寿命でその程度の指紋をいただけるんだろうと。最長の理論値をしっかり確保できるかどうかは、保存する装置の費用その他を勘案しなければ、当然にできないわけであります」(095)。

読んでいても腹立たしくなる答弁の連続だが、それでもこの河野副大臣の答弁からは、貴重な情報が読み取れる。
「どれだけの予算を確保することができるかによって、当然にその容量は変わってまいります」ということは、今後、技術が進歩して指紋データなど生体情報の保存コストが低下していけば、その保存期間はそれに合わせてどんどん伸びていく、ということだ。
「最長の理論値をしっかり確保できる」ときが来るのはそう遠くないはずであり、そこから考えると、政府は河野副大臣がうっかりもらしたかに見える「70年ないし80年」という期間にわたって保存することを、暗黙の前提として法案を作成していると推察するのが合理的だ。

さて、またしてもピント外れの悪質な答弁をされた平岡議員は、まだ粘って質問を続ける。
「700万件を保存するだけの費用を聞いているんじゃないんですよ。700万件、何年間か保存して、それを照合していく、その照合するための費用もかかるわけですよ。そのものについて何も情報が提供されていない。我々は、この法案を実行するためにどれだけの予算がかかるのかというのをちゃんと示せと言って、出てきたのがこれですよ。/だから、我々は、そんな全貌がわからないような状態でこの法案を審議できない(【5月16日:発言番号028以下】参照)。大臣、どうですか。審議できない」(096)。

この質問を平岡議員は、【3月22日:発言番号033】から入国審査時のブラックリストとの照合以外に用途があると確信したうえで行っているのだが、これに対して、三浦入管局長は、
「今委員御指摘の、毎年の700万人程度の入国者の指紋情報、これについては、蓄積方法はいろいろあるんだろうと思います。要するに、データベースにため込むわけでございますが、我々が今考えておりますのは、そういった膨大な数の指紋情報に対して、入国審査の段階で一々当てていても、時間がかかって、そんなことでは到底入国審査はできないわけでありますので、それは考えておりません。あくまで、ここに掲げさせていただいたのは、ブラックリストに当てる。/先回の法務委員会でも警察の方から御説明がありましたが、いわゆるデュモンというテロリストが日本に過去何回も出入りしておった。最初に日本に来た段階……(平岡委員「そんなことは聞いていない。時間稼ぎしないでください」と呼ぶ)時間稼ぎではありません。聞いてください。/それで、そういった、後から照合をする必要がある場合には、多少時間がかかってもそれは構わない場合が多いわけでございますので、後日、問題が発覚したときに照合をする作業というのはこのシステムを利用してできるわけでございますので、私どもは、そういう照合作業も含めた上で、この70億程度の予算でできるというふうに試算をしておるところであります」(097)。

かくして三浦入管局長も、法案説明用の配付資料に書かれていない生体情報利用方法が予定されていることを、明言せざるを得なかったのである。

◆河野太郎議員(3)

(3月22日、衆院法務委員会)だが、相手は河野副大臣である。まともに答えが返ってくるなど、期待するのがおかしかった。
「大体、人間の平均寿命が7、80歳ということを考えますと、16歳で指紋を提供された方の平均余命は7、80年ということに論理的になると思います」(129)。

平岡議員は、怒りもあらわに、問い直した。
質問に答えないこの態度は、本当に許しがたいね。あなたは、7、80年保有したいというふうに考えておりますという答弁をしている。これはまさに、副大臣が大臣にかわって答弁するぐらい、閣議には出られないけれども、大臣にかわって答弁するぐらい、そういう意向を、法務省としての意向を示したということじゃないですか。それはそういうことでいいんですね。論理的可能性を示した、だれもこんなことは読まない。副大臣、どうですか」(130)。

それに対する河野副大臣の答弁(131)を受けて、平岡議員は、確認を行う。
「先ほど同僚議員の質問の中でも、政府には言い方がいろいろあって、要するに、必要な期間だけ保有するんですというふうに、出国後必要な期間だけ、その必要な期間が過ぎたらこれは削除しますと言っています。/大臣、必要な期間というのは、要するに7、80年であるけれども、予算がないのでそれは7、80年にはならないかもしれない、こういう見解が政府の見解であるということでいいんですか」(132)。

ここでまた杉浦法務大臣も、質問にまっすぐ答えない例の手法を繰り出してきて(133)、平岡議員は、ついに弱音を吐きそうになった。
「何か本当に、全然議論がかみ合わない。本当にこの審議をしていてむなしくなるんですね。だから、私が聞いていることに同じことを繰り返さないでくださいよ。7、80年が必要な期間だということでいいんですね」(134)。

ここぞとばかりに、杉浦法務大臣は、質問に答えずに主張だけを展開するという手法を繰り出し(135、137)、平岡議員の戦意をくじこうとする。がんばれ! 平岡議員!! 負けるな! 平岡議員!! などと今頃会議録に向かって声援を送っても仕方がないのだが、ともあれ、平岡議員は、踏ん張った。そして、議会人として、どうしても言わずにいられなかったと思われる言葉を、河野副大臣に、投げかけたのである。
「本当に、質問したことに答えないで時間稼ぎをしているという、河野さん、本当にあなた、こんな国会審議でいいと思っているんですか。これからの将来を担おうとしている河野さんですよ。私は、河野さんもいずれ総理を目指す方だと思って、本当に真剣な議論ができるのかと思ったら、何か知らぬけれども、言葉じりをごまかすような答弁ばかりして、そんなことでは、あそこに、後ろに、少なくなっちゃいましたけれども、民間の方々が、河野さん、大臣、総理大臣になってほしいなと思っている方がおられても、みんな失望しますよ。ちゃんとまじめな、真剣な議論をしなきゃいけないですよ。/河野さん、7、80年というのはあなたの希望を言われたので、それは私も希望として受けとめますよ。だけれども、論理的な可能性を言ったのではなくて希望を言ったのであって、それは訂正します、どうしてそういうことが言えないんですか」(138)。

これに対して河野副大臣は、「いずれ総理を目指すんじゃなくて、ことしの九月にでもなろうかと思ってやっております。そこだけ訂正をさせてください」などと軽口を叩いたうえで、「今回の法律改正の目的の一つに、適正な入国管理(←趣旨説明にナシ【3月15日:発言番号101】)ということがございます。そのためには、不法入国を何としてでも防がなければいけない。治安元年ということを考えれば、不法に入国をしてくる人間を水際で防がなければいけないということは大変大事なことであります。そのためには、指紋を一つの個人情報として、複数のあるいは虚偽の旅券で入国することを水際で防がなければいけないというのが、この入国管理法の改正の目的の一つでもあるわけであります。そこから、この指紋がどの期間必要になるかということを考えれば、そこは論理的に明確だと思います」(139)と、相も変わらず質問を無視し、自己の主張を展開するばかりであった。

その直後に力なくこぼれた平岡議員の一言に、私は心底共感する。
「本当に、自民党もそろそろ政権をおりた方がいいですよ」(140)。
自民党の現状を踏まえるならば、実にまっとうな批判と言えよう。

◆河野太郎議員(4)

(3月22日、衆院法務委員会)ここで平岡議員は、質疑の相手を杉浦法務大臣に変更した。そして、
「指紋というのはやはり非常にセンシティブな情報なんですよ。だから、70年間保有するということになったら、その必要性がやはり公共の福祉から見て本当に必要なものでなければいかぬ。本当にそれが説明できるのか」と述べたうえで、最高裁判例が「採取された指紋の利用方法次第では個人の私生活、プライバシーが侵害される危険性がある。個人の私生活上の自由の一つとして、何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由を有する」と述べていることを引用し、「70年間もこの指紋を保有し続けて管理していく。場合によっては、法務省の外にいろいろな要請があって出ていくかもしれない。こんなことをして、最高裁の判例に合っていないと思いませんか、大臣」(140)と問うたのである。指紋採取には必要性があっても、70年もの長期にわたって保管する必要性はないのではないか、プライバシー侵害のおそれを無闇に高めるだけではないか、というわけである。

しかし、またも河野副大臣がしゃしゃり出て、やはり質問にはまっすぐ答えず、もう「馬鹿丸出し」とでも評すほかない答弁じゃなくて主張を展開したのである。
「今、1年間に来日される外国人の数は700万人を超えております。また、不法滞在あるいは不法入国をされている外国人の数の合計は、およそ24万人程度と今推定をしております。不法滞在されている外国人の数は、来日外国人の数に比べて約3%でございます。今、1年間に日本国内で検挙されている外国人の侵入強盗犯の実に5割は不法滞在、侵入窃盗の約6割が不法滞在の外国人であります。/我々入国管理を預かる身といたしましては、不法滞在を何としても5年で半減という目標をきっちりやり遂げたいというふうに思っておりますが、そんな中でも、退去強制をされた人間の8人に1人がリピーターであるという現実に、全くじくじたる思いであります。/そういうことを考えれば、今回の入国管理法の改正は、この日本の入国管理に対して大変必要なものである。同時に、テロリストを未然に防止しなければいけないということは、現在、アルカイダから日本がテロ対象国として名指しされている、あるいはバリ島やロンドンでテロで行われたそういう事件を見れば、必要性があるのは明白でございます」(141)。

この河野副大臣の答弁内容にも、厳しい批判が必要である。


(1) まず、不法滞在者が犯罪の温床になっているとか治安悪化の要因になっているとかいう点については、「外国人犯罪」の宣伝と報道(中島真一郎)や、多文化・多民族・多国籍社会で「人として」粉砕!プロパガンダ『外国人包囲網—「治安悪化」のスケープゴート』(外国人差別ウォッチ・ネットワーク、現代人文社)、『治安はほんとうに悪化しているのか』(久保大・著、公人社)などを参照してもらいたいが、河野副大臣がここで挙げた項目から検討することも可能である。「
不法滞在されている外国人の数は、来日外国人の数に比べて約3%でございます。今、1年間に日本国内で検挙されている外国人の侵入強盗犯の実に5割は不法滞在、侵入窃盗の約6割が不法滞在の外国人であります」として、河野副大臣は、不法滞在者が侵入強盗ないし侵入窃盗を犯す割合が極めて高いという数値を示しているが、実数ベースで見ると、2005年の場合、侵入強盗犯として検挙された者は1255人、うち来日外国人が170人(13.5%)、そのうち不法滞在の外国人が88人(つまり全検挙者の7%)であり、侵入窃盗犯として検挙された者1万2564人うち来日外国人が524人(4.2%)、そのうち不法滞在の外国人が296人(つまり全検挙者の2.3%)となっている(「平成17年の犯罪情勢」警察庁より)。はたしてここから「不法滞在者が治安悪化の温床」などと言えるだろうか。さらに、不法滞在者が関係するこの程度の数字を半減させるために年70億円ものコストをかけて、1年に700万人、80年で5億人から6億人もの生体情報を蓄積するシステムをつくる必要があるのか、疑問である。不法滞在者の大多数がまじめに労働して平穏に暮らしていることを考えると、なおさらである。

(2) ここで、浜井浩一・横浜刑務所主席矯正処遇官(当時)の「過剰収容の本当の意味」(『矯正講座』23号所収)の一節を引用しておく。

刑務所の現場で入所してくる受刑者を見ていると、厳罰化によって、高齢者、心身障害者、外国人等景気後退により労働市場で市場価値がなくなった人から順に刑務所に送り込まれているのではないかという疑問を持つのは確かである。

(3)また、「8人に1人がリピーター」理論については、【3月22日:発言番号039】について述べた批判がそのまま当てはまる。
そして、入国審査時にブラックリストと照合すればリピーターの入国は阻止できるので、その後も指紋データを保管することの理由には使えない。テロリストに関する場合もテロの未然防止を目指しているのなら同様のことが言える。

(4)さらに、そのテロが発生したインドネシアやイギリスでさえ、本改定案がつくろうとするような生体情報蓄積システムを、導入してなどいないのである。


◆河野太郎議員(5)


(3月22日、衆院法務委員会)保坂展人議員(社民党:公式サイト)は、問うた。
「では、河野副大臣にこの辺を聞きたいと思うんですが、この注の二のところには、(従前の)システムについてはリースである、(従前のシステムは)リースだからベンダーに所有権がある、つまり日立製作所が所有権を持っている。それから、注の三のところにも、(従前の)ソフトウエアは、基本的なものはベンダー側だということは書いてありますね。つまり、(これから)新たに開発したものについての著作権、使用権については法務省が保有していくが、問題はこれまでのものですよ。これまでのものは、例えば日立製作所以外のメーカーに頼もうといっても、残債がどんと出てくる、(日立製作所に)これだけ払ってくださいと。かなり巨額に払わなきゃいけない。/それからもう一つは、入管のコンピューターシステム自体のハード、そして基本ソフトの著作権なり使用権を業者側が持っているということをそのままにして、今回こういった新たな、年間50億、70億という、指紋情報を今度インプットしていくようないわばシステム構築をするのか、この辺、整理してお答えください」(281)。 

なんだかトンデモない事態が、入管のコンピュータ・システムをめぐっては存在・展開しているようである。

河野副大臣は、「私もレガシーシステムの問題を追及してきておりますので、今回の入札から、ハードウエアとソフトウエアをきちっと分離したいと思っております。/それから、仕様につきましては、可能な限りオープン仕様なものにしていきたいと考えておりますので、これを契機にレガシーのシステムとは決別をして、きちっとアップデートができる、あるいは必要ならば納入先を変えることができる、そういう仕様のものに変えていきたいと思います。/入札方法等につきましては今後検討していきますが、間違いなく、レガシーの愚を繰り返さないようにしてまいりたいと思います」(282)と、従来型の、一企業にすべてを所有されてしまうようなシステムとの決別を宣言。
それ自体はよいとしても、問題は、アクセンチュア社なる怪しげな企業が、新システムの構築に関わってきているという点で、これについては、後に発覚。問題化することになる。
ただ、相も変わらず、河野副大臣は、質問にまっすぐ答えず、自分の演説に酔っている風である。


◆塩崎外務副大臣&石原伸晃法務委員会委員長


(3月29日、衆院法務委員会)高山智司議員(民主党:公式サイト)は、塩崎外務副大臣に、「(「アメリカに入国した日本人の指紋は、出国時に消去してほしいという日本政府の立場」がアメリカ政府から日本政府に宛てた報告書に書かれていた件について)この指紋の即時消去というのは、正式な要望ではないにせよ、これは日本側からの提案ですね」(013)と確認を求めた。 

しかし、塩崎外務副大臣は、
「先ほど申し上げましたように、日本政府として正式に要望したことではないというふうに申し上げているわけで、当然のことながらいろいろな議論が行われた、その過程の中で出てきた、示されたワン・オブ・ゼムというふうに考えております」
と、質問にはまっすぐ答えぬ小泉内閣の悪弊をそのままに垂れ流した。ついさっきは「出入国管理及び難民認定法」の真剣な討議に参加させていただけて名誉だ(008)、などと言っていたくせに、どーいうこっちゃの、不誠実さである。

そんな答弁を高山議員が許す訳なかった。
「いや、副大臣、これは日本とアメリカの議論ですよ。途中で違う国の人がいきなり何か要望を出してくるとかじゃなくて、日本かアメリカしかいないんですよ。そして、日本国政府の立場にはこういうふうに配慮するとアメリカが言っている。そして、きのう審議官も、日本側からこのことを言及したんだと言っているわけですね。/つまり、私が今、副大臣に確認したいのは、日本政府からこの指紋の即時消去という提案を、公式じゃないということをおっしゃいましたけれども、しているんですね、公式じゃないにせよ」(015)。

至極真っ当な論理だが、その真っ当さが通らないのが、今の日本の国会という場なのであろう。
「議論でいろいろな方々から意見を聞くというのはもう御案内のとおりでありまして、その中で出てきたもので、日本政府が正式なものとして出したことはないということでありまして、先ほど申し上げたとおりでございます」(016)と、塩崎外務副大臣は、壊れたテレコになって、あくまで無理を押し通すつもりである。

高山議員は、必死に追及を進めた。この手の交渉が、これまでも継続して行われていることに触れたうえで、「その第1回目のこのやりとりのときに、どういう形でこの要望を出したんですか、これを聞いているんですけれども、まずは対アメリカとの関係で。/そしてさらに、それに関しては何か明確にお答えになりませんけれども、私、きのうの時点で、外務省と法務省の間の意思の疎通もおかしいんじゃないかと思いまして、そのやりとりも資料を出していただきたいということを言いましたら、それもゼロ回答なわけですよね。それでまた、これは委員会で責任持ってそこは答弁しますからということで今委員会が始まっているわけですけれども、全然、きのうの審議官の答弁と変わらないじゃないですか、副大臣がせっかくお見えなのに。/私、ちょっと伺いたいのは、冒頭にも言いましたけれども、法務省の入管に聞きましたら、いや、絶対そんな指紋の即時消去なんというのは要求していません、こういうふうに言うんですよ。だけれども、現にこれは日本側の要求として入って、アメリカ側はそういうふうに認識してこう書いているわけですよね。そうすると、これは180度違う要求ですから、少なくともアメリカからこういう返事が来たときに、日本の法務省あるいは入管の担当者は、えっ、そんなこと要求していないよと気づくべきだと思うんですけれども、そういうことを外務省から法務省にどういう連絡をしているんですかということを文書できのう聞いていますので、今お答えください」(017)と。

しかし、塩崎外務副大臣は、「要望をどうしたかということでございますけれども」と言って、2004年6月のアメリカ政府の回答書の元になった要望書の一部を朗読したうえで、「それと、法務省との間でございますけれども、外務省としては、法務省を含む関係省庁、これは別に法務省だけではありませんから、民間企業の意見も含めて聞いているわけであって、それは当然のことながら、入管政策にかかわる法務省にこの議論を持ちかけて意見交換しているのは当然のことであるわけでありまして、いずれにしても、関係省庁の間で合意のできたところで、米国政府に対して要望事項を提示しているということでございます」(018)と、質問にまっすぐ答えず、抽象的な答弁を繰り出す。

そして、ついには、結局何も明らかにしない不誠実な答弁が塩崎外務副大臣と杉浦法務大臣から繰り返されただけにもかかわらず、石原委員長から、「申し合わせの時間が経過しておりますので御協力もお願い申し上げたいと思います」(072)と、高山議員に質疑の打ち切りが要求されるに至って、
え〜っ、うっそ〜っ、信じらんな〜い!!!


「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


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与党単毒採決/【イベント】横浜国際フェスタ2006/〔市民公開講座〕(1)「在日から見える社会」野中広務・加藤紘一・田中宏、(2)『「オシムの言葉』木村元彦

2006.11.15.19:40ころ

教育基本法改定案、与党が衆院で単独採決ですか。
今後の成り行きに予断は禁物。あきらめも禁物。戦いは、まだまだこれからです。
なにせ私などは、成立してしまった入管法改定の、しかも国民の関心も極めて薄いと思われる「外国籍者の人権を侵害するシステム」を止めることすら、まだまだ諦めてはおりませんのであります。
じたばた行きましょう! がっちゅです!!

さて、本題の、今週末の横浜でのイベント情報と、再来週の東京での公開講座のお知らせです。

★転載・転送歓迎★
●横浜国際フェスタ2006 〜入場無料〜

日時:11/18〜19の10:30〜17:00
会場:パシフィコ横浜展示ホールB
   (みなとみらい線みなとみらい駅から徒歩3分)
 約250の団体(国際機関、NGO/NPO、行政、企業、学校など)と約200名のボランティアによって作り上げられるお祭り。詳細は以下のURL参照。地図もあります。 http://yokohama-festa.org/index.htm
*問い合わせ:045-222-1174(横浜市国際交流協会)
※「FESTA ALEGRIA BRASIL」、「だがしや楽校」も同時開催。上記URL参照。
※YOKE(横浜市国際交流協会)のブースは「A-45」です。ぜひ、探して来てみてください!

●(行政書士による)「外国人無料相談」in 横浜国際フェスタ2006 開催!
神奈川県行政書士会が、上記フェスタ会場内ブースで、ビザなどの相談に応じます! YOKE(横浜市国際交流協会)はこれに協力します。
予約不要。無料。英・中・韓・スペイン語の通訳対応OK。

日時:11/18〜19の10:30〜17:00
場所:フェスタ会場内、「神奈川県行政書士会」ブース(「A-46」)
対応する相談内容:在留資格、ビザ、帰化、永住、国際結婚・離婚
対応する言語:日本語、英語、中国語、韓国語、スペイン語
        (通訳がついての相談対応が可能です。日本語での相談も勿論、OKです。)
*問い合わせ:横浜市国際交流協会(http://www.yoke.or.jp/blog2/diarypro/diary.cgi)
 045-222-1173
 045-222-1209(外国語対応)

★転載・転送歓迎★
【市民公開講座】「在日から見える社会」

★第一回講座 特別対談
タイトル:「外国籍住民とともに考えるナショナリズム」
〜2006.11.29 超豪華対談!遂に実現!歴代内閣官房長官来る!〜

日 時:2006年11月29日(水) 19:00〜21:00(18:30開場)

場 所:東京ウィメンズプラザ(青山)
出 演:野中広務さん(元衆議院議員)・加藤紘一さん(衆議院議員)
進 行:田中宏さん(龍谷大学教授)
内 容:今、歴代内閣官房長官が伝えたいこと/過去と現在のナショナリズムの相違 外国籍住民にとってのナショナリズムの在り方/国家主義と地域主義・影の首相と呼ばれた不世出の政治家、野中広務氏、首相候補と目された自他ともに認める政策通であり、気鋭の政治家、加藤紘一氏の二人による基調講演。

★第二回講座 特別講演
タイトル:「スポーツとナショナリズム」
     〜2006.12.2 空前のベストセラー「オシムの言葉」著者が語る〜

日 時:2006年12月2日(土) 16:00〜18:00(15:30開場)
場 所:情報オアシス神田淡路町スペース
(東京メトロ丸の内線淡路町・都営線小川町より徒歩0分)
講 師:木村元彦さん(スポーツジャーナリスト)
内 容:地域に根ざしたスポーツ振興/スポーツから見たナショナリズム/民族浄化の本質/国家に翻弄されるスポーツ界の現実/ベストセラー「オシムの言葉」の著者、木村元彦氏が語るスポーツと国家主義の相関性。

[チケット販売 ]
〔当日券〕1000円 〔前売り券〕500円 【11月7日(火)より発売開始】
電子チケットぴあのお店、全国のファミリーマート、サークルK・サンクスで
直接購入、または電話予約後、電子チケットぴあのお店他でお引き換えください。
音声認識予約 0570−02−9999(Pコード 608-285)
※以下のぴあのHPからも内容を確認できます。
http://ap0.pia.co.jp/pia/et/onsale/ons_perform_list_et.jsp?ons_search_mode=ON&ONS_COL_SHEET_NO=162760&P_CODE=608285
主 催:「在日から見える社会」実行委員会
連 絡:〒106−0047 港区南麻布1−7−32 5F
         TEL:03−3453−9350 FAX:03−3453−2326
         MAIL:koukai_kouza2006 @yahoo.co.jp(←当ブログ主があちこち全角に変えています。半角文字に直してお送りください)


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「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.11.13.01:30ころ

前回の記事では、「アメリカにあって日本にないもの」として阿部浩己神奈川大学大学院法務研究科教授が指摘した「人種差別・外国人差別などに対抗する法制度」を紹介しましたが、実は、阿部教授は、同じ意見陳述の中でもう一つ挙げています。話をわかりやすくするため、はしょっちゃいました。どうかご勘弁を。

では、その「もう一つ」とは何か? 阿部教授の意見陳述の該当部分を引用してみます。

 法務委員会におけるこれまでの審議を管見するに、例えば米国などで、指紋押捺が既に実施されていることに注意を喚起する向きがあります。そのこと自体は事実なわけですが、ただ、見落としてならないことに、米国やあるいは欧州諸国は、日本の何千倍あるいは何万倍もの難民を毎年継続的に受け入れてきています。最も困難な状況に陥っている多くの人間たちに庇護の地を与え続ける営みは、管理、排除に対置される寛容の精神に連なるものであり、それは、難民条約を初めとする国際人権法、難民法の理念を体現する営みだと考えます。また、米国や欧州諸国には人種差別や外国人差別を禁止する法制度が整備されており、テロ対策によって生ずるおそれのあるレーシャルプロファイリングに対抗する仕組みも整備されています。
 こうした諸国の営みと比較するまでもなく、今般の入管法改正が典型的なように、日本のテロ対策には国際人権法、難民法への関心が余りに希薄であり、外国人を制度的に危険視する結果、国籍あるいは人種による差別が一方的に増幅されていくおそれがあります。問題は、こうしたおそれが十分に認識されていないだけでなく、そうした事態を顕在化させないためにとられるべき措置が全くと言っていいほど考慮されていないことではないかと思います。
(中略)
(国連安保理決議などで) テロリズム対策の際に
人権保障の必要性が強調されるのは、それが法的義務であるからということは言うまでもありませんが、これにさらにもう一つつけ加えるなら、管理や排除ではなく寛容の精神を体現する人権保障政策こそが、実はテロの防止と撲滅に最も効果的であると広く考えられているからです。テロの未然防止を目指す入管法改正に当たっても、こうした人権保障の視座を軽視することがあってはならないと考えます。【3月24日:発言番号008】

昨日、寒風吹きすさぶ中、前に紹介した「多民族共生教育フォーラム2006愛知」に行ってきました。

そこで採択された「集会宣言」がなかなか嬉しい内容で、しかも、正念場を迎えつつあるという噂の「教育基本法改定審議」に密接に関連するものでしたので、ひとまず紹介しておきます。

とくに、日本政府・国会に対する要求部分にご注目ください。教育基本法改定論議の、お役に立つと思います。

(  )は、私による注記です。文字色をに変更しているのは、私の好みです。風邪に吹かれて入力ミスをしてるかも知れませんが、大きな間違いはないと思います。たぶん。/同フォーラムがウェブで公開した後は、そちらへのリンクに差し替える予定です。

「多民族共生教育フォーラム2006愛知」集会宣言

 昨年9月に神戸で開催された「多民族共生教育フォーラム」において、全国の外国人学校・民族学校がはじめて一堂に会しました。1995年に全国ではじめて外国人学校協議会をつくった兵庫のとりくみに学び、これまで個々に難問にとりくまざるをえなかった各学校が共通の課題を認識し、共同の取り組みに向けて議論しました。連携する取り組みは大きな一歩を践みだし、また「外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク」が準備会という形で発足しました。(←去る11月11日に、準備会から、正式な会にバージョンアップしたそうです。)

 このフォーラムの後、外国籍・民族的マイノリティの子どもたちの教育権の保障に関し、多くの進展がありました。2006年3月、静岡県において、全国で2番目の外国人学校協議会が設立されたことは、特筆すべきことでした。また寄付金への優遇措置についても、同年3月、東京都神奈川の中華学校と朝鮮学校が共同して日弁連に人権救済申立を行いました。また、6月にはスペイン語圏学校と朝鮮学校と私たちネットワークが共同で、政府・政党関係者に面談して制度是正を訴えました。

 2003年3月、インターナショナル・スクールの一部にのみ大学入学資格を認めると発表した際、ブラジル人学校の存在する認識していなかった文部科学省は、その後、ブラジル人学校の実態調査に着手し、また、日本学校における外国籍児童・生徒の不就学調査も開始しています。さらに、2007年に在日ブラジル人の子どもたちの教育を支援する基金を創設する方針を発表しました。

 外国人集住都市会議は、2005年11月、政府に規制改革要望書を出し、地方自治体が外国人学校に対し私立学校と同様の財政支援ができるような法制度を導入することを求めています。また、各種学校の認可については、静岡県についで、「岐阜県、愛知県においても認可基準が緩和されました。岐阜県においては全国ではじめてブラジル人学校が認可され、今日のフォーラムに参加してくれたことも意義深いことです。ここ愛知県においても近く認可校がでることは確実となっています。

 そして、今日、東海地区を中心に、朝鮮学校、韓国学校、中華学校、ブラジル学校、フィリピン学校などの様々な外国人学校関係者、また、日本学校において外国籍・民族的マイノリティの子どもの教育にとりくむ関係者が集まり、昨年にひきつづき、第2回の「多民族共生教育フォーラム」を開催することができました。

 各種学校として認可されても私学助成も寄付金の免税扱いも受けられないオールドカマーの学校、苦労して各種学校の認可を得たばかりのニューカマーの学校、認可が得られないため地方自治体の補助金もなく、授業料に消費税が課されるニューカマーの学校など、様々な学校が集まりました。そして、ニューカマー、オールドかマーの両者が多住する東海地域において、各学校が直面している状況を報告しあい、相互に各学校の経験から学び、外国人学校同士の連携に向けて大きく前進しました。

 また、今日のフォーラムにおいては、新たな共通の課題も明らかになりました。政府が外国籍・民族的マイノリティの子どもに対する教育政策を改善しつつあるのは事実ですが、それは、これまでの教育政策の反省の中から生まれたものではありません。日本の「国民」性・「民族」性を育成する「国民教育」制度自体を根本的に改め、国籍・民族にかかわりなくすべての子どもに教育を受ける権利を保障し、多民族・多文化共生と人権保障を理念とする教育政策が求められています。

 子どもたちが校庭も窓もない劣悪な環境での教育を強いられたり、毎日理解できない言語による授業に苦しみ学校に行けなくなったり、また、同化を強いられ、アイデンティティを失い、自尊感情を傷つけられる状態を、これ以上放置することは許されないことです。子どもたちが教育を受ける権利の実現を必要としているのは今であり、自らの可能性を全面的に発展させる教育が受けられなければ、子どもたち一人一人の人生にとって、とりもどすことが困難な苦しみを与えることになってしまいます。子どもたちからそのことが問われているのは、日本政府であり、日本社会のすべての大人たちです。

 私たちは、教育政策の根本的な転換と外国人学校・民族学校の制度的保障を求めるとともに、目の前で苦しむ外国籍・民族的マイノリティの子どもたちの教育環境を改善するため、次のことを共通の課題として確認し、ここに参加したすべての皆さんとともに、全国で、地域でとりくむことを宣言します。

1.私たちは、日本政府・国会に対して、以下のことを求めます。

1)日本国憲法および国際人権諸条約に基づき、外国籍・民族的マイノリティの子どもの教育を受ける権利を保障するため、以下の内容を盛り込んだ教育関係の法改正ないし新法制定をすること。
 (1)外国籍・民族的マイノリティの子どもの教育を受ける権利を保障すること
 (2)
母(国)語教育、民族教育、若しくは継承語・継承文化教育を保障するため、外国人学校・民族学校を一条校(学校教育法1条が「普通教育を行う正規の学校」として認める学校のこと)と同等に制度的に保障するとともに、日本学校における母(国)語教育、民族教育、若しくは継承語・継承文化教育を保障すること
 (3)外国籍・民族的マイノリティの子どもが、一方で
日本語をマスターし、日本の歴史・地理・文化などを学ぶ機会を保障すること
 (4)
日本学校において多民族・多文化共生を理念とする教育を行うこと。

2)外国人学校・民族学校を、日本の学校と同等の正規の学校として認め、各段階における卒業資格を認め、少なくとも日本の私立学校同レベルの国庫助成金を出し、寄付金への税制上の優遇措置等、積極的な支援を行うこと。
 外国人学校・民族学校に関する各種学校の基準緩和を進めるとともに、基準に満たない外国人学校・民族学校に対しても、そこで学ぶ子どもたちの教育を受ける権利を保障する観点から、
待機児童ゼロ作戦における認定外保育施設への認可保育所への移行に必要な経費助成にならって、外国人児童の不就学・不登校ゼロ作戦を開始し、無認可の学校へも支援を行うこと。

3)教育基本法に愛国心教育を導入することなく、多民族・多文化共生を教育の理念とすべきこと。

2.私たちは、地方自治体に対して以下のことを求めます。

1)外国籍・民族的マイノリティの子どもの教育を受ける権利を保障するため、「多民族多文化共生教育条例」を制定すること。
2)各種学校の認可基準を緩和していない地方自治体は、速やかに緩和措置をとり、外国人学校・民族学校に対し、通訳付きで各種学校制度及びその申請手続説明会を行い、母(国)語での説明文書の配布、条件を満たすための助言など、認可について積極的・実質的に支援すること。
3)外国人学校・民族学校に対し、私立学校と同等の補助金の交付、廃校となった公立学校等の校地・校舎の無償貸与、学校給食の便宜供与、通学や学内での安全対策などの積極的な支援政策をとること。各種学校の基準に満たない外国人学校・民族学校に対しても、1の2)と同様に、支援を行うこと。

3.私たちは、各関係機関に対して、外国人学校・民族学校について、通学定期、学校保険、学校保健、奨学金制度、全国・地区レベルでの学校間各種大会・行事参加などにおいて、一条校と同等の扱いをすることを求めます。

 私たちは、以上を「共同の課題」として確認し、日本政府に政策の転換を求めると共に、各地域でネットワークを作り、外国人学校・民族学校など当事者とともに地方自治体と協議し、具体的な支援を実現していきます。

     2006年11月12日
     多民族共生教育フォーラム2006愛知
     外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク

「多民族共生教育フォーラム2006愛知」は、この「集会宣言」だけでなく、参加したさまざまな学校からの報告がなかなか聴きこたえがあり、充実したフォーラムでした。

ただ、非正規滞在の子どもたちのために設立・運営されている学校の事例発表のとき、会場から、「不法滞在でしょ」という野次をしつこく飛ばす男性がいて、そればかりは残念でした。

司会の方がうまくさばいてくれたので混乱も生じず、報告はそのまま続いたのですが、
「在留資格の有無」にひたすら執着して粘着的にこだわる姿勢には、怒り(←嗚呼、ジェダイには禁物……修行が足りません……)と怪訝さ、そして、哀れみを禁じ得ませんでした。

というのも、その男性は、
「在留資格のない子ども」には、人として当然に保障されるべき「教育を受ける権利」がない、
つまり「在留資格のない人間は、この国では人間以下だ」
と主張していたわけで、
私としては、立腹がやがて「なんでそんな考えが持てるのかなあ」と不思議がる思いに変化していくのを感じつつも、
先日読んだばかりの『人類館 封印された扉』に収録されている「人類館事件と同化への誘惑」(by 野村浩也氏)の、次の一節を思い出さずにいられなかったのです。

 他の人間を平気で「人間以下」と見下す者は未熟者であり、その視線は、偏見や蔑視と呼ぶことができる。そして、未熟な者が権力をもつのは極めて危険だ。なぜなら、権力を持つ者ほど、偏見や蔑視といった未熟な視線を、現実の暴力に転化することが可能だからである。実際、人類館で日本人は、沖縄人と他の被植民者を暴力的に展示した。このように、偏見や蔑視が権力と一体化することを、差別というのである。逆に、権力がなければ、差別は不可能だ。沖縄人が日本人を展示することがなかったのはそのためである。
 (中略)権力を持つ者にとって、差別ほど便利なものはない。なぜなら、他者の足を引っぱったりおとしめたりするだけで支配を維持できるからだ。その点、権力を持った日本人という未熟者は、差別の便利さに魅了されていたのである。差別に頼りさえすれば、自分は未熟なままでよいし、成熟するための努力を怠ることができて安上がりだ。また、他者を支配したければ、「人間以下」とみなして足を引っぱればよいのだし、他者も同じ人間だという現実をけっして見なければよい。したがって、語の正確な意味からすれば、日本人の方こそが、怠惰で野蛮で劣等な恥さらしにほかならない。

「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


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教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!

2006.11.12.01:00ころ

多くの方々がすでにお気づきのように、
安倍政権ご執心の「教育基本法改定」なんかよりも、はるかに緊急の課題が日本には山ほどあります。
本ブログの扱う領域で言えば、「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定、がその一つです。

今春の入管法改定に関する国会審議において、平沢勝栄議員(現・内閣府副大臣、北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長)は、外国人の生体情報を入国審査時に採取する改定案に日弁連が反対していることを、次のように批判しました。

「日弁連が、もし国際人権規約違反と言うなら、アメリカ政府に厳重に抗議したらいいんですよ。何でしないんですかね。私はさっぱりわかりません。」【3月17日:発言番号012】

アメリカでは同様の措置がもうとられてるのに、なぜアメリカ政府に抗議しないのか、というわけです。

もっともらしく聞こえる理屈ではありますが、肝心な前提が、わざとか、それとも見識不足ゆえか、欠落しています。それは、

アメリカと日本とでは、生体情報提供義務づけから生じうる外国人差別に対するカウンター措置、法制度が「(アメリカには)ある」「(日本には)ない」という根本的な違いが存在する。
差別禁止法すらない日本での導入は、外国人を「テロリスト予備軍」「犯罪者予備軍」として制度的に危険視する結果、国籍あるいは人種による差別が一方的に増幅されていくおそれがある

という点です。
このことは、阿部浩己神奈川大学大学院法務研究科教授が参考人として指摘しましたが【3月24日:発言番号008】、国会審議において十分検討されることなく、法改定案は可決されてしまいました。

そして、このままでは、来年11月までに、

テロ対策を口実に、日本への上陸審査時に特別永住者と16歳未満を除くすべての外国人から指紋・顔写真などの生体情報を採取し、70~80年間も保有しつづけ(年間700万人以上、80年で5億人以上! 本当にテロ対策目的なら、こんなに蓄積しないで入国審査時にブラックリストと照合した後は消去するのが合理的)不法滞在対策や犯罪捜査に流用し、さらには在留外国人に対するインテリジェンスシステム(諜報活動システム)にも組み込んでいく

ことになる、あまりにも危険なシステム稼働してしまいます。

また、このシステムは、

近代刑事司法システムによらずに、法務大臣の認定という事実行為に基づいて、特定の犯罪行為やその予備行為もしていない外国人を「テロリスト」として認定して国外へ「島流し」してしまえる、

という点で、共謀罪の先取り的なシステムでもあります。

そんなシステムの危険性を抑える修正案(下記)が民主党から提出され、社民党、共産党は、その修正案に賛成しました(国会会議録からは国民新党については不明ですが、法案に対する強烈な異議を提示しつづけていたのはたしかです)。

(1) 上陸審査時に提供を義務づける個人識別情報の種類について、法務省令への委任規定を削除し、法律で明記するものに限定することとしたうえで、当分の間、指紋の利用を凍結する。
(2) 上陸審査時に取得した個人識別情報は、提供者がテロリストと認定されるなど上陸拒否事由に該当する場合を除き、提供者が出国後もしくは永住者となった時点で直ちに削除する。(採取対象から永住者を除く。)また、自動化ゲート利用者から取得する個人識別情報については、登録が効力を失った時点で直ちに削除する。
(3) 削除されるまでの間の個人識別情報については、出入国管理のための業務以外への利用を原則として禁止する。
(4) 新たに追加される退去強制事由について、法務大臣の裁量を狭める。

ですので、もし来年の11月までに、民主、社民、共産、国民新党などが連立政権をつくることができれば、自民・公明連立政権が立案した、世界にも類を見ない広範な範囲の人たちから生体情報を入国審査時に採取するシステムの運用に、部分的にせよ、ストップをかける可能性が出てきます。

だからこそ、私は、とっとと自民・公明連立政権を下野に追い込むことの必要性を痛切に感じているのですが、
「そんなことは絶対にさせない!」と考えているであろう、自民党支持者、公明党支持者の皆さんに、お願いがあります。

上記の危険なシステムが動き出す前に、その稼働から生じうる外国人差別や人種差別などに対するカウンター措置の整備、すなわち、「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定に向けて、声を上げ、力を貸していってほしいのです。
もし皆さんが、「人種差別や国籍差別」はあって当然だ」、と考えているのでないのなら

そしてもちろん、自民党も公明党も支持していない皆さまにも、ぜひともご助力をお願いします。
このような法律がないって、先進国として、けっこう恥ずかしいことではないかと思うのです。

※このような法整備を呼びかけているグループに、外国人人権法連絡会があります。

また、『外国籍住民との共生にむけて:NGOからの政策提言』(移住労働者と連帯する全国ネットワーク (著))の第2章、第12章が、まさにこれらの法制定の必要性について論じています。

(実はこっそり、次回へ続く!)

「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)

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「怪獣使いの遺産」雑感/【書籍紹介】『人類館 封印された扉』

2006.11.11.23:00ころ

前回のエントリーで紹介した、「怪獣使いの遺産」(ウルトラマンメビウス)を、風邪の熱にうなされながら、観ました。

番組の長さの関係か、ちょっと展開が荒っぽく感じるところがありながらも、ぐっとくる台詞がいくつかあったり(「許可なく地球に入ったのは悪かったかも知れないが、それが命を奪われねばならぬほどの罪なのか?!」とか「理屈でわかっても、憎しみがどうしても消えないんだ!」とか。うろ覚えなので、正確な台詞はたぶん違います)、ゾフィー隊長と思しき人物の演技に妙に説得力があったりと、涙腺の弱い私はそれなりに涙ポロポロしちゃったわけでありますが、どーにもどこか釈然としないものが残りました。

『怪獣使いと少年—ウルトラマンの作家たち 金城哲夫・佐々木守・上原正三・市川森一』(切通理作・著。文庫版)で読んだ「怪獣使いと少年」のエピソードとは、かなり違った印象を感じたからです。

で、話題の無料サービスYouTubeで、観てみました、「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」のエピソードを。小学校以来かなあ。

今回の「怪獣使いの遺産」は、「怪獣使いの少年」の完全な続編と言うよりは、設定を借りてきたパラレル・ワールドっぽい話、と解釈するのが妥当のように感じました。

たとえば、良くんの地球人に対する絶望が、いつの間にやら未来への希望に昇華されちゃってるあたりに。
まあ、それは良くんの姿を子どもの頃に観た「現在の園長先生」が思い出を美化してただけっていう解釈ができないこともないのですが、

昔、警官に殺されたメイツ星人(地球名:金山老人)が、実は生前、怪獣を念力で封じ込めて地球人を守ってくれていた(実はウルトラマンと同じじゃん)っていう部分が消え失せて、どうもその怪獣を彼が地球に連れてきていたんだ、みたいな話になってるあたりも、ちょっと別の話かなあ、と。

思えば、前作との間に完璧に整合性を持たせようとするには「ウルトラ・シリーズ」の内容はかなりバラエティに富んでいるんで、そのへんをあまり厳しく追及をするのは野暮なんでしょう、きっと。

何にせよ残念だったのは、「怪獣使いと少年」の劇中で非常に印象的な役割を果たしたパン屋の娘さん(30年後)が登場しなかったこと、でしょうか。個人的には。

2ちゃんねるのスレでは、「怪獣使いと少年」のインパクトというか陰鬱さがあまりに強烈だったせいか、今回は脱力してしまった人が少なくないようです。

もっともな話だと思いますが、その一方で、「怪獣使いの遺産」は、ウルトラ・シリーズの定番的な内容に「憎しみを超克することの困難さ」を加味して現代向けに仕上げているあたりや、「困難かも知れないけれど希望は未来に託されているんだ」という前向きなエンディングあたりは、子ども向けの番組としては、まあ、悪くなかったんではないでしょうか。

しかし、返す返すも残念だったのはパン屋の娘さん以下同文……。

大元になった「怪獣使いと少年」の脚本を書いた上原正三氏は、沖縄出身で、切通氏の上掲書を読む限り、今で言うところの「植民地主義」的なものへの異議申し立てを作品に埋め込んできた方のように思えます。

そこで、最近読んだ、差別と植民地主義に関する、お薦めの書籍を紹介しておきます。

人類館 封印された扉(演劇「人類館」上演を実現させたい会編著、アットワークス発行)

野村浩也氏や知念ウシ氏も登場しており、読みどころがあまりにも盛りだくさんなので、内容についてはまたいずれご紹介できればと思います。こちらで、ほんの一部分ですが、紹介しました。2006.11.14付記)

では皆さま、くれぐれも風邪にはご注意を。


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【TV番組紹介】怪獣使いの遺産(ウルトラマンメビウス)

2006.11.11.00:40ころ

本日17:30より、CBC、TBS系列にて、
ウルトラマンメビウス
第32話「怪獣使いの遺産」
が放映されます。

「帰ってきたウルトラマン」のトラウマチックなエピソード、「怪獣使いと少年」の後日談だそうです。

「怪獣使いと少年」のストーリーは、怪獣使いの遺産(男の魂に火をつけろ!、2006.10.27)からたどれますので、ご存知でない方は、まずはそちらをご覧ください。

初代ウルトラマンやセブンが好きなうえにお茶目な話が好きな私としては、
ウルトラマンマックス第24話「狙われない街」みたいなのが当然のように好みなんですが、
「怪獣使いの遺産」を現在のスタッフが、はたしていったいどう仕上げているのか、実に興味深いです。
録画してみよっと!


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【TV番組紹介】探検ロマン世界遺産「夢と理想のシンボル~アメリカ・自由の女神像~」/「NEWS23」本日強制退去期限のイラン人一家

2006.11.10.07:00ころ

先ほど京都新聞のテレビ欄で拾った、本日のテレビ番組情報です。

16:05〜17:00 NHK総合
探検ロマン世界遺産「夢と理想のシンボル~アメリカ・自由の女神像~」(再放送)

移民、自由、そしてテロ。超お勧めの、2度目の再放送です。


23:30~24:25
TBS「筑紫哲也 NEWS23」
「本日強制退去期限のイラン人一家」というレポートがあるようです。


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【署名のお願い】ビルマ人難民申請者TZLさんの入管収容中の妻TTWさんに仮放免を!!/「NHK ETV特集/難民をどう受け入れるか」

2006.11.08.06:30ころ

ビルマ人難民申請者TZLさんの入管収容中の妻TTWさんに仮放免を!!(ビルマ情報ネットワーク)

第一次集約日:2006年11月20日(必着)
だそうです。

賛同いただける方は、どうぞよろしくお願いします。


ところで、先日、「NHK ETV特集/難民をどう受け入れるか」(2006.7.15放送)を見る機会がありました。
日本で暮らす難民(申請者も)が置かれた状況の悲惨さを採り上げる、なかなか良い番組だったと思います。
NHK、こんな番組もつくってるのになあ。。。

興味を持たれた方は、再放送を求めて、皆さまのNHKに、どうかご要望をお寄せください。こちらもよろしくお願いします。


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市民権なき国民の国/拉致問題でますます歪む日本の民主主義と、報道規制その決定的証拠

2006.11.06.11:00ころ
(2006.11.06.11:45ころ、オレンジの文字部分(★を除く)補足しました)

「多民族共生教育フォーラム2006愛知」開催のお知らせと教育基本法改定論議のコメント欄で紹介した
[AML 9862] 奴隷制と市民/国民主権と市民主権(TOMINAGA,Satoru、2006.10.09)
の中に、次のような一節があります。

 生まれつき無権利と宣告された者、それは奴隷である。奴隷の反対概念は市民である。国民ではない。だから、「市民」のステイタス無き、国民の国は、奴隷の国かもしれない。
 (中略)
 国籍を持つ者も「権力の究極の根拠」に過ぎない「主権者」に祭り上げられるのみで、住民請求した発案を住民投票で決めることすらできない。実質的な社会のガバナンスのプロセスに参加する資格=市民権から排除された国民(国籍保有者)。「市民権なき国民」の国、それが現在の日本である。
 日本政府の統治に服さざるを得ない個人を守るべき司法は、国を守り、個人を虐げることをその本質としている。行政訴訟で個人が勝訴するのは象が針の穴を通るより難しく、また、行政処分であるがゆえに外国人の入管収容所への収容は無期限である。司法と人権によって守られる者が市民である。市民権なき国民の国、それが現在の日本である。

これを書いたのは、【お薦めブックス】『正義なき国、「当然の法理」を問い続けて 都庁国籍任用差別裁判の記録』の共著者の1人、富永さとる氏です。

紹介しよう紹介しようと考えながら、延ばし延ばしになっていたのを採り上げようと思ったは、
上記エントリーでのNationalistさんのコメントでこの文章の存在を思い出したこと、そして、

やらせの「教育基本法改正賛成」の声を捏造した内閣府(保坂展人のどこどこ日記、2006.11.02)
内閣府「やらせFAX」の全文を読む(保坂展人のどこどこ日記、2006.11.03)

を読んで、

「市民権なき国民、という話を、今ならわかってくれる人が前より多いかも」

と考えたこと、この2つです。

ふと振り返ると、最近は、

「これが本当に民主主義国か!」

と、ツッコミを入れたくなる話が、目立ってきてる気がします。

たとえば、
国策報道への道(非国民通信、2006.11.02)
政府の誘導や圧力で、国民がアブナイ方向に持って行かれないように<2> NHK命令放送の問題点(日本がアブナイ!、2006.11.03)

「命令放送」なんてものが飛び出す世の中になってきたことには、
「拉致問題で歪む日本の民主主義」が、
「拉致問題でますますとことん歪む日本の民主主義」になっていくさまが感じとられて、目眩がしそうです。

拉致問題関係では、
NHK番組介入問題に関わる「あの決定的証拠」が、ようやくウェブで公開されるに至りました。(「政治介入」の決定的証拠〜安倍、中川の介入は明らか!【+だから、安倍ちゃん辞めてよ〜ん】、情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士、2006.11.06)

巨大メディアは何を誤ったか 証言記録を独占入手! NHK vs. 朝日新聞「番組改変」論争 「政治介入」の決定的証拠 ──中川昭一、安倍晋三、松尾武元放送総局長はこれでもシラを切るのか(魚住昭、『月刊現代』2005年9月号所収、News for the People in Japan)

重大な情報だと思うのですが、しかしこれすら、どうマスメディアに扱われ、どう国民に受け止められるか。
昨年夏に『月刊現代』に掲載されても、ナ〜ンの影響力も持ち得なかったのですから、はなはだ不安が募ります。
(これがなぜ「拉致関係」かというと、この「政治圧力問題」を、安倍晋三氏は「拉致問題強硬派の自分を陥れる北朝鮮の陰謀だ」などとテレビ番組で言い訳しまくっていたからです。
嘘吐きは誰だ?!NHK問題の真相(報ステ安倍晋三発言全文)(Irregular Expression、2005.01.14)
安倍晋三と「工作員」(VAWW-NETジャパン/政治家によるNHK番組介入問題について、2005.01.23)
「民衆法廷の判事は工作員」なんて安倍氏の嘘に乗る人って(@∀@)(Click for Anti-War、20052.09))

ところが、なんと、こうして「国家主権」「行政権主権」に思えるこの日本国も、

北朝鮮を叩こうと思ったら・・・(薫のハニムダ日記、2006.11.02)
北朝鮮外務省、日本の6カ国協議参加に不快感示す(YONHAP NEWS、2006.11.05)

【ソウル4日聯合】北朝鮮の外務省報道官は4日、日本が6カ国協議に参加しないことが協議の効率を高めることにつながるとの認識を示した。朝鮮中央通信との会見で述べたもので「日本が6カ国協議に参加しないというならこれ以上ないほどよいこと。参加国が少なくなるのは協議の効率を高める上でも決して悪くない」と強調した。また、日本の麻生太郎外相が「北朝鮮が核保有国として6カ国協議に参加するのは認められない」と述べたことに触れ、「われわれが6カ国協議に参加してくれと日本に要請したことはない」と不快感を示した。その上で、これまでも日本が参加することは望ましくないと考えていたが、他の参加国との関係を考慮して対応してきたと述べた。
 さらに、「米国の1州にすぎない日本が、地方代表として協議に参加する必要はない」とし、日本は米国から協議の結果を聞けばいいのではないか皮肉るとともに、日本で新政権が発足したばかりで国内的に忙しいのに、わざわざ6カ国協議に出る必要はないだろうなどと述べた。

などと、「日本国の主権すらどこにあるんだろうねえ」と自省させる風刺画やニュースもあって、なんとも奇怪なこの国のありさまが、ぶざまに浮かび上がっておりまして、鬱。

まあ、それはともかくとして、「News for the People in Japan」って、素敵なネーミングです。今後の発展に、期待してます!


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フィリピンから介護士、日本から毒性廃棄物?

2006.11.04.01:17ころ

9月に日本とフィリピンの間で締結された、日・フィリピン経済連携協定

これによって、フィリピンから看護士や介護福祉士が日本に(基本的に期間限定で)働きに来るシステムが法的に認められたそうで、

「ろくに外国籍の人たちの権利も守らない、人としても遇しないこの国に、これ以上、外国から労働者を誘致する資格なんか、どこにある!?」

などと思っていたわけでありますが、

フィリピンの人たちが条文をじっくり読み込み、これまでの政府発表の経緯(当初フィリピン政府は、毒性のある危険な廃棄物を、「リサイクル物品」と呼んでいたようです)などと照らし合わせた結果、
この協定の第29条(おそらく2項(!?))には、まったく予想だにしなかった、恐ろしい「意味」が隠されているらしいとわかり、懸念が広がっているようです。

その懸念とは、何と、

日本からの毒性の強い廃棄物を、フィリピンに「合法的に」廃棄できるようになるんじゃないの!

RP-Japan accord ‘toxic’(2006.10.25、bilateral.org)

で、グリーンピースは、フィリピンの上院に、協定を批准しないよう、呼びかけているそうです。

また、「有害廃棄物の越境移動およびその処分の規制に関するバゼール条約」に日本政府もフィリピン政府も加盟していながら、「リサイクル目的での廃棄物の貿易を禁止する」修正を批准していないことが懸念を深めているようで、グリーンピースは、その批准をフィリピン上院に呼びかけているとのこと。

Greenpeace urges Philippine Senate to reject FTA with Japan(2006.10.25、KYODO NEWS)

ただ、上掲「bilateral.org」の記事は、
危険な廃棄物のフィリピンへの持ち込みは、いかなる目的であれ、禁固12年から20年の罰則付きでフィリピン国内法によって禁じられているので、懸念に根拠はない、心配いらない、
との同国環境・天然資源省のイグナシオ次官のコメントで締めくくっています。

でも、何をもって「危険な廃棄物」と定義するかとか、そのあたりに抜け道がありそうな気がします。蛇の道はヘビ、ですし。

それに、もし「これは危険性の程度が軽い」と言って何かの廃棄物が持ち込まれるとしたら、
「(スモーキマウンテンでわかるように)国内の家庭ゴミすら処理できていないうえ、リサイクル産業もフィリピンにはないのに!」
という、Green Initiative Inc.のシソンさんの悲嘆がますます深まるのは確実です(上掲「bilateral.org」の記事参照)。

一方、「KYODO NEWS」の記事は、上院の環境・天然資源委員会のカエタノ委員長が、条文を精査した結果、いくつかの条文が示す「品目(goods)」は、「日本がほしがらない産業廃棄物、自治体廃棄物、医療廃棄物」の婉曲的な言い回しに過ぎない、との懸念を語ったこと、そして同委員長の、フィリピン国内で暮らす人びとの健康や環境を日本での労働市場と引き換えにしてはならない、旨の発言で締めくくっています。

まあ、そんな懸念は杞憂でイグナシオ次官の言う通りであれば良いのですが、
もしそうであれば、そうであったで、
上掲「bilateral.org」の記事に出てくるさまざまな人たちの発言からは、自由貿易協定に対する反感、そしてひょっとすると「日本」への反感が、フィリピンの人たちの間に広まってきている気配を読み取らざるを得なくなり、何とも複雑な気分になりそうです。
まあ、外国に危ない廃棄物を捨てることになるのに比べれば、まだはるかに幸せな気分ではありますが。むむむ……。


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