共謀罪審議に松島みどり議員が登場(入管法改定案に関する国会会議録より)
2006.10.22.17:45ころ
共謀罪、隠してきた米国留保の謎が解け始めている(保坂展人のどこどこ日記、2006.10.22)
前回の記事で「法務委員会からいなくなってラッキー」と書いた松島みどり議員が、外務大臣政務官として共謀罪を審議している衆院法務委員会に登場しているそうです。
びっくりしたので、入管法改定法審議当時の松島みどり議員の質疑でひじょーに気になった部分を紹介しておきます。
◆2006年3月17日、松島みどり議員(自民党:公式サイト)
「私は、一昨年、平成16年(2004年)の2月に、この法務委員会におきまして、当時の野沢法務大臣に対して、外国人犯罪が急増している、日本の治安を守るために、外国人の入国審査時に指紋や写真など本人を特定するものを日本当局が確保していくことを考えるべきだというふうに質問いたしました」(発言番号038)
松島議員は、いきなり「外国人犯罪が急増している」との前提で質疑を始めました。
この時点でもう、この議員の情報分析能力、論理的思考力のなさが知れるわけですが、こういった人物を比例代表候補者に並べる自民党こそ、まさに「人種差別の温床」「レイシズムの温床」「外国人嫌悪(ゼノフォビア)」の温床」と呼ぶほかないのではないか……あるいは、「嘘も百回言えば真実になる」というナチスの宣伝手法をそのまま利用して大衆の意識操作を行い、スケープゴートを作り上げたという点で、「自民党はナチスの後継者」と呼ぶこともできるじゃん……。そんなことに思い至らせてくれた出だしでもありました。※
さらに松島議員は、こんなことも言います。
「日本の治安がよくなるということは、私たち日本人にとって住み心地がいいことだけでなくて、日本に旅行や投資を望んでいる外国人にとっても、日本が魅力的な国になることはいいことでございますし、そしてまた、日本に住んでいる善良な外国人にとりましても、外人は怖いというような間違ったイメージを不当に抱かれずに済む、そのためにも、この指紋採取による入国管理は必要だと考えております」(発言番号038)
松島議員の論理は、「外国人は犯罪者(予備軍)だ」という偏見(間違ったイメージ)のうえに立っており、その偏見を払拭するために外国人は指紋を提供すべきだ、というものです。前・東京入国管理局局長の坂中英徳氏も、毎日新聞のインタビューの中で同様の論理を展開<していました。
人間の本質的平等を基礎とする現代立憲政治を担う者であれば、人種差別撤廃条約を批准した国の国会議員という立場にある者であれば、まずはその「偏見」や「間違ったイメージ」を解消するために、マジョリティたる日本国民に働きかけるべきでしょう。
しかし、松島議員はじめ自民党がその解消のための重責を背負わせるのは、まさにその「偏見」や「間違ったイメージ」を抱かれ苦しめられる側の外国人なのです。
しかも、その「偏見」や「間違ったイメージ」は、自民党がマスメディアと力を合わせて作り上げてきたものなのですから、開いた口が塞がりません。
こんな悪辣な論理を操る者たちをいつまでも権力の座につけておいていいわけない!
そんな思いが彼女の質疑を読むたびに、強くなります。
※この問題については、「外国人犯罪」の宣伝と報道(中島真一郎)や、本ブログのココや粉砕!プロパガンダなどをご参照ください。また、『外国人包囲網—「治安悪化」のスケープゴート』(外国人差別ウォッチ・ネットワーク、現代人文社)、『治安はほんとうに悪化しているのか』(久保大・著、公人社)もご参照ください。
「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)
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