共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.11.20.追記)(入管法改定案に関する国会会議録より)
2006.10.20.15:30ころ
2006.10.21.18:30ころ追記
2006.11.20.02:00ころ末尾に追記!(高山智司議員登場!)
共謀罪が、来週始めにも強行採決されるのではないかというおそれが浮上しているようです。
【転載歓迎】重大情報!共謀罪は10月24日法務委員会法案審議冒頭に強行採決か!?(海渡弁護士)(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士、2006.10.19)
共謀罪を強行採決させないために法務委員会の名簿をご活用ください。(薫のハムニダ日記、2006.10.19)
共謀罪、よみがえる危険水域(保坂展人のどこどこ日記、2006.10.19)
追記:【転載熱望】共謀罪の行方に関心を寄せるすべての方へ送る海渡弁護士の解説〜政府は国民をこうして騙す!(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士、2006.10.21)
下記は、今春の会期終了時(6月16日)に衆院法務委員会に所属していた議員です。黒色の字が、10月20日現在は所属していない議員です。
ほぼ半数弱が入れ替わっており、「閉会中に共謀罪について審査する」と6月16日の会議録には書かれていますが、はたして審査が行われていたのか、不明です。国会会議録検索システムで「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部」「衆議院」と入力して閉会中の期間を調べても出てこないので……。
(委員長)石原伸晃
(理事)倉田雅年 棚橋泰文 西川公也 早川忠孝 松島みどり 高山智司 平岡秀夫 漆原良夫
(委員)赤池誠章 稲田朋美 近江屋信広 太田誠一 清水鴻一郎 篠田陽介 柴山 昌彦 下村博文 西銘恒三郎 林田彪 平沢勝栄 牧原秀樹 三ッ林隆志 水野賢一 村田吉隆 森山眞弓 矢野隆司 保岡興治 柳澤伯夫 柳本卓治 荒井聰 石関貴史 枝野幸男 河村たかし 小宮山泰子 細川律夫 伊藤渉 保坂 展人 滝実 今村雅弘 山口 俊一
ちなみに、9月26日から10月13日までの期間にも、十数名の(ややこしくて正確に数えられません……)異動がありました(2006年10月13日:発言番号000)。こんな様子で、ほんとに強行採決、できちゃうんでしょうか???
「やりかねんなあ……入管法改定案審議のときの、議会軽視ぶりを考えると」というのが、率直な感想です。
そこで、共謀罪阻止のためにどれほど役立つかはわかりませんが、今春の入管法改定案を審議した法務委員会の会議録を読んで気づいたことを、ご参考になればと思い、挙げてみます。こんなわけで、当時の会議録をチェックしてますので、はい。
(1)まずおそろしいことに、一つの法案の審議中にもどんどん委員が変わっていってるみたいです。
何か事情があるのかも知れませんが、すでに委員会自体が形骸化していることの証しに思えます。入管法改定審議でも、政府は審議に必要な情報を出さない、質問にまっすぐ答えず自分の主張ばかりを演説するなど、議会蔑視、国民侮蔑を繰り返し、議会制民主主義の卒塔婆があちこちに立っておりました。
(2)今週の入管法改定を審議していた当時、衆院法務委員会に所属しており、質疑を行った議員のうち、今も衆院法務委員会に所属しているのは、棚橋泰文議員、杉浦正健議員、矢野隆司議員(以上、自民党)、伊藤渉議員(公明党)、平岡秀夫議員、石関貴史議員、細川律夫議員(以上、民主党)、保坂展人議員(社民党)です。それぞれの質疑を読んで感じたことを短くまとめてみます。
◆棚橋泰文議員(自民党:公式サイト)
3月24日の参考人質疑に立ちました。だらだらと長話をして時間を浪費した結果、「時間不足」を理由に、4人の参考人のうち、阿部浩己参考人(神奈川大学大学院法務研究科教授)にのみ質疑をぶつけませんでした。意図的なものを感じます。国際人権法や条約など、棚橋議員をはじめ自民党議員の最も不得手とする部分を突かれたので、何を聞いていいか見当がつかなかったのではないのか、あるいは、国際人権法や安保理決議との抵触がこれ以上委員会の場で語られるのを恐れたのではないか、そういう邪推を禁じ得ません。
説明不要でしょう。座右の銘は「正心誠意」だそうですが、質問にまっすぐ答えず、ただ時間切れを待っているかのような態度が見え見えで、座右の銘が号泣しておりました。
◆矢野隆司議員(自民党)
小泉チルドレンなんでしょうか。とくに論ずべきことはありません。
◆伊藤渉議員(公明党:公式サイト)
重要なポイントを押さえて淡々と進める、なかなか読み応えのある質疑を展開していました。後述の漆原議員についてのコメント末尾と同じことが、彼にも当てはまります。
◆平岡秀夫議員(民主党:公式サイト)
平岡議員は、当選回数3回。民主党のネクスト・キャビネットでは法務副大臣を任されている人物だそうで、さすが舌鋒鋭く、主に「法の支配」の観点から、法案の問題点を突いていきました。政府の議会軽視の姿勢に激怒している様子が国会会議録の文面からも伝わってきましたが、それでも要所をきっちり押さえて、政府答弁のウソや隠されているものを暴いていったのは、さすがです。
◆石関貴史議員(民主党:公式サイト)
衆議院議員1年目の34歳。若いですが、郵政省出身で、伊勢佐木市議会議員、群馬県議会議員を各1期ずつ務めたという経歴からもわかるように、「日本の議会政治」の素人ではありません。いくつかの事実確認を進めながら、じわじわと政府答弁の不自然さ追及へと駒を進めていく質疑展開には、地方議員での経験が生きていました。将来が楽しみな若手です。
◆ 細川律夫議員(民主党:公式サイト)
民主党の修正案の説明に登場しました。つまり、頼れる議員さんだと思います。
◆ 保坂展人議員(社民党:公式サイト)
少数野党ゆえに、質問時間が限られています。しかも、政府はその持ち時間を浪費させるために、ひたすら冗長な答弁を繰り返していました。よほど保坂議員の質問が怖かったのでしょう。そんな逆風の中、端的な質問で政府のウソや隠されているものを暴きだしてくれました。
(3)入管法改定案審議の時に比べて今回共謀罪の成立を阻止するうえでありがたいのは、「無令状の逮捕や通信傍受を認めるべき」と主張していた平沢勝栄議員(自民党)(3月17日:発言番号034)や、体感治安の悪化を煽って差別や偏見を撒き散らかす「治安ゴロ」とでも呼ぶほかない発言を繰り出していた松島みどり議員(自民党)がいなくなったという点でしょうか。
(4)残念なのは、公明党の漆原良夫議員がいなくなったことです。与党の一員とはいえ、国会議員としての良心をまだ残しているようで、政府が隠しているヤバい目的に、最初はためらいを見せながらも、ズバリ斬り込んでいきました。ああいう与党議員が、党議拘束などなしに動いてくれれば国民として非常に心強いのですが、公明党所属ですし……。
★2006.11.20.02:00ころ追記!★
高山智司議員登場!
衆議院 法務委員会 名簿 (2006年11月1日)(秘書課、村野瀬 玲奈です。)
を見ると、衆院法務委員会に、民主党の高山智司議員(公式サイト)が復活しています。
高山議員は、河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊の「◆塩崎外務副大臣&石原伸晃法務委員会委員長」の項でちょっと触れましたが、「日本政府のダブルスタンダード」(ちょっと国際的に問題になるんじゃないの、と思えるダブルスタンダードなんです、これが)をしつこく追及、明らかにしてくれた議員です。
その追及は、同時に、議会運営に臨む政府の姿勢のいい加減さをも浮き彫りにしてくれました。
今回、質疑に立つのかわかりませんが、おおいに期待したい議員さんです。
「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)
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1789 フランス革命
2006 日本 民主主義革命!
投稿: 新党を欲する人 | 2006年10月22日 (日) 15時41分
新党を欲する人さん、こんにちは。
そうですね。言葉の本当の意味での民主主義革命が、今、望まれてる気がします。
選挙の結果が気がかりです。
投稿: 仲@ukiuki | 2006年10月22日 (日) 18時02分