複国籍PT


2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

あわせて読みたい

  • あわせて読みたいブログパーツ

« 石原発言に関する政府への公開質問状(「外国人人権法連絡会」) | トップページ | 【閑話休題】BLOGRANGER 4号 (782番)と安倍晋三リンクリスト「AbEnd」 »

「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.10.15.21:00ころ

危険なのはどこの人か(非国民通信、2006.10.09)
またテロですよ!(非国民通信、2006.10.13)

この2つの記事を読んで思い出したのが、今春の入管法改定に関する参院法務委員会での意見陳述の一幕です。

2006年5月11日、加藤朗参考人(桜美林大学国際学部教授、第五次出入国管理政策懇談会メンバー)が、意見陳述(発言番号004)の最後を、次のようにしめくくりました。

最後に一言述べさせていただきますけれども、日本はこれまでテロの倫理的障壁を破り、といいますのも、日本赤軍が中東に初めて自殺テロを持ち込みました。テロの世界に初めて自爆型、自殺型のテロを持ち込んだのは日本赤軍であります。それ以前に中東に自殺型のテロは全くございませんでした。そういう意味では、日本赤軍が中東に与えた影響あるいはテロ自体に与えた影響は非常に大きいと思います。/第二点目、オウムがこのテロの問題に与えた国際的影響というのは計り知れません。それは、BCテロ、つまり毒ガスや化学兵器を使ったテロを初めて大々的に行ったのがオウムであるということであります。そして、その結果、現在、メガデステロ、大量破壊兵器テロの時代が切り開かれてしまったということです。/私たち日本国民は、こうした新たな倫理的障壁を、テロの、これまで歯止めが掛けられた倫理的障壁を二度も打ち破ってしまったという国際社会に対する大きな責務があるかと思います。その意味では、日本が国際社会に率先してテロを防止することは、正に地球社会全体に対する日本国民の責務であるかというふうに思います

要約すると、
「日本はこれまで2回、テロの倫理的障壁を破ってきた。だからこそ、国際社会に率先してテロを防止することが、地球社会全体に対する日本国民の責務であると思う」
となるでしょうか。
これだけを聞けば、ああ、そうかなあと納得してしまいそうな話です。

しかし、「日本国籍者」の一部が起こした事件について「日本は」とか「日本国民は」と語るのは論理が錯綜していますし、
そもそも加藤参考人は、その意見陳述全体を通して、政府提案の法改定案に賛成の立場をとっているとなれば、話は違ってきます。

なぜなら、加藤参考人のように、日本人の一部と日本人全体をいっしょくたにしたうえで、2度に渡りテロの倫理的障壁を破ってきた「日本人」の過去を強調し、「日本人」に危険性を見出すのであれば、
「日本人をこそテロリスト予備軍として危険視し、日本人一人ひとりの出入国状況をこそ、監視すべき」
との結論になるのが論理的でしょうに、今回の法改定案は、加藤参考人が言うところの「テロの倫理的障壁破り」とは関係のない外国人を監視の対象とするものなのですから。

なんだかもう、悪い冗談としか言えない参考人陳述でした。
そして、この人物が、「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.
【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。

« 石原発言に関する政府への公開質問状(「外国人人権法連絡会」) | トップページ | 【閑話休題】BLOGRANGER 4号 (782番)と安倍晋三リンクリスト「AbEnd」 »

おすすめサイト」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

2006入管法改定」カテゴリの記事

粉砕! プロパガンダ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

» 民主党の山口壮議員が13日国会本会議で「憎いし苦痛」をキーワードとして安倍を糾弾した。追加バナーを作成することを誓う。 [雑談日記(徒然なるままに、。)]
 今日たまたまアクセス解析をしていたら、見慣れないドメインからまとまってアクセス [続きを読む]

» 下請取引変化と「あきらめない」 [関係性]
 バブル崩壊以後の景気低迷は各製造企業の競争を激化させ、固定化されてきた親子の企業間関係が崩れてきた。その中身をここで見ていく。  「下請け企業」(「関係性」9月15日付けブログ)で、トヨタとトヨタに部品を供給している下請企業の関係について述べた。  エンジン部分を中心に部品間のすり合わせが重要であるため、自動車製造に向けた親子関係の意思統一を必要としている。そこに、トヨタイズムというものがグループ全体に意識的に浸透させ、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)のそれぞ... [続きを読む]

« 石原発言に関する政府への公開質問状(「外国人人権法連絡会」) | トップページ | 【閑話休題】BLOGRANGER 4号 (782番)と安倍晋三リンクリスト「AbEnd」 »