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2006年10月

仏移民暴動:発生から1年/テュラム選手のちょっといい話

2006.10.28.11:20ころ

仏移民暴動:発生から1年 パリ郊外で慰霊行進(福井聡記者、毎日新聞、2006.10.27.19:17)


 フランスで移民系若者による全国規模の暴動が起きて1年となった27日、発端となった2少年感電死事故のあったパリ東郊クリーシースボアで、2人の霊を弔うサイレントウオークが行われた。
 一方、周辺の移民地区では前夜からバスへの放火が相次ぎ、サルコジ内相は「乗客の安全確保のため(危険の可能性のある)すべてのバス路線での厳重警戒を命じた」と語り、警備強化を指示したことを明らかにした。
 これに対し、来春大統領選の社会党候補の1人、ストロスカーン元財務相は「1年となる日をドラマ仕立てにしたくないなら静かに迎えるべきだ。警備の警官は引き揚げさせるべきだ」と訴えた。警察も26日までは「移民系若者との対決を避けるため」として表に出ない控えめな警備態勢を組んでいた。

先月のことですが、フランスの不法移民に関するちょっといい話を、
「とりあえず」さん「日の丸君が代の強制は違憲」というエントリー(2006.09.22)で、
村野瀬玲奈さんが紹介してくれているのを知りました。

まず、事実関係として、

先月上旬に行われた、ユーロ2008予選のフランス対イタリア戦に、サッカー仏代表チームのビエラ主将とテュラム選手が、住んでいた建物を警察に退去させられた移民約70人を招待。
移民規制を強める仏政府への暗黙の抗議と受け止められる一方、保守派の政治家からは批判されている。

とまあ、このあたりは、Googleで検索する限り、日本でも報道されているようのなのですが、

村野瀬さんが紹介してくれた「強制退去させられた移民を試合に招待したことをテュラムは後悔せず」という記事に出てくるテュラム選手のコメントは、伝えられていないようです。

彼のコメントを、村野瀬さんの訳+コメントで、転載します。


カリブ海の仏海外県出身で、政府の移民規制策を批判してきたテュラム選手の言葉が出てます。訳すと

「これは僕が普段からやっていることだ。今回は外にそれが知られたところがちがうけど。」
「普通にやっていけている人が苦しんでいる人を見たら、援助の手を差し伸べたいと思うだろう。彼らが見ることのできた今晩の試合からして、彼らは幸せな気分で帰ったと思うよ。」

試合はフランスが3-0で快勝。

テュラム選手、カッコ良すぎ!!!

というわけで、テュラム選手関連の記事を探してみました。

リリアン・テュラム、バンリューからの代弁者 暴動騒ぎに揺れるフランスで(出村謙知、スポーツナビ、2006.4.26)

そして、この記事に出てくるサルコジ内相について、こんな記事も。

隣の芝はほんとうに青い(いしけりあそび、2006.9.20)


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「多民族共生教育フォーラム2006愛知」開催のお知らせと教育基本法改定論議

2006.10.26.22:50ころ

来たる11月12日(日)に、多民族共生教育フォーラム2006愛知が名古屋で開催されます。協賛・賛同などを募集中です。

……という動きがある一方で、


明日、教育基本法特別委員会(Some Kind of Wonderful、2006.10.25)
安倍氏の悲願・教育基本法の改正が動き出す!+ 共謀罪は今後も要チェック(日本がアブナイ!、2006.10.25)
教育基本法を改悪するな!衆議院 教育基本法に関する特別委員会 名簿(薫のハニムダ日記、2006.10.25)
教育基本法改正法案の特別委における審議再開にあたっての声明(教育基本法「改正」情報センター)(申書制度の廃止を求めます、2006.10.26)
教育基本法改悪急ぐ政府・与党(花・髪切と思考の浮游空間、2006.10.26)
臨時国会、中盤の攻防へ。教基法審議を前に(保坂展人のどこどこ日記、2006.10.26)

(資料) 現行の教育基本法 と 政府の教育基本法案 の対照表(教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会事務局、2006.4.28)
日本国教育基本法案(pdfファイル)(民主党)

何と申しますか、現行の教育基本法であれ自民党案であれ、「国民の育成」を目的にしている点で、いかにも19世紀的な匂いがして、21世紀の社会には適合していない気がします。
19kaeru
この教育基本法改定にしろ防衛庁の防衛省昇格にしろ、この「19世紀的」という点が、安倍内閣の特徴かも知れません。
もし自民党案が国会で可決・成立したとしても、すぐに作り直さねばならなくなるんではないでしょうか、こんなもの。
(これについては、人として!(「もうひとつの日本は可能だ! 人間尊重の多文化・多民族・多国籍社会へ!」より)をご参照ください。)

そもそも、自民党案の場合、「伝統の承継」「伝統と文化を尊重」なんてフレーズもあって、
「ここで言う伝統や文化って、何? いつの時代の? 日本国内の多様性はどうなんの?」とか、
「我が国と郷土を愛する」っていうフレーズには、
「【我が国】って言い回しは、よく使われるけど、民主主義の国で主権者たちが言うべき言葉か?」とか
「そもそも【我が国】って、何? 今の政府?」とか、
「愛する心を国が育てるだと!? 愛に対する侮辱だ!」とか、
ちょっと見ただけでも、ツッコミたくなる問題が山積みで、
これならまだしも、現行の教育基本法の方がまだマシです。
(詳しくは、上で紹介しているサイトをご覧ください。)

法の目的については、民主党案の方が、現実に適合していると思います。
4条1項は、在日外国人の学習権を支援する義務を、日本政府と地方自治体に認めていますし。

ところが、その民主党案でも、「日本を愛する心を涵養し」とかいう文面があって、「ここで言う日本って何なの?」とか「愛する心を国が育てるだと!? 愛に対する侮辱だ!」とか、そもそも「なんでタイトルにわざわざ【日本国】なんてつけなきゃならんの?」とか、「我が国の歴史と伝統って、何? 日本国内の多様性はどうなんの?」とか、「 【我が国】って言い回しも、よく使われるけど、民主主義の国で主権者たちが言うべき言葉か?」とか、突っ込まねばならぬところがしっかりあって、それも何やら自民党案と同じようなツッコミどころが多すぎて、
「こんな状態で国会審議などしてほしくないい」というのが私の本音です。

在日外国人の子どもたちをエンパワーすべく、あれこれ活動している身としては、
教育基本法がどうなるにせよ、その上位法たる子どもの権利条約(国際教育法研究会訳)子どもの権利条約ネットワーク)に実効性を持たせることこそ緊急の課題であり続けるだろう、と思います。
そんなわけで、子どもの権利条約に実効性を持たせるための国内法として教育基本法を改定する、そんな姿勢で、民主党をはじめ野党各党には連携して動いてほしいと思います。ぜひどうか、お願い!

ともあれ、本ブログを訪れてくれた皆さまが教育問題を考えるとき、ぜひ参考にしていただきたいのが、


(1)在留許可求め、東京入管前でデモ/「治安悪化説に異論」(東京新聞インタビュー)のコメント欄で、「女子リベ  安原宏美--編集者のブログ」の安原さんが教えてくれたオーストラリアの多文化教育に関する情報の数々と、
(2)安原さんのそのブログに今年8月に掲載された日本の子供の学力って落ちてるの?から始まる一連のエントリー、
です。
ついうっかり見逃しがちな、しかしとっても大事な情報が紹介され、論じられています。ぜひご参照ください。


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「集会の自由」弾圧を弾き返す嬉しい地裁決定!

2006.10.25.10:15ころ

右翼をダシに行政が「集会の自由」を弾圧。これって「言論テロ」じゃん!(2006.10.19)
の、嬉しい続報です。

市民会館での劇団公演可能に(中国新聞地域ニュース、2006.10.25)

 在日朝鮮人らでつくる金剛山歌劇団(東京都小平市)が公演会場に予定していた倉敷市民会館の使用許可を倉敷市側が取り消したため、公演実行委員会が会館使用を求めた仮処分申請に、岡山地裁は24日、実行委の主張を認め、市側の取り消し処分を停止する決定をした。決定文によると、岡山地裁は「特別な事情があると認めることは困難」と判断した。実行委は当初予定通り、26日に公演する。

ひとまず、よかった!

て言うか、こんな当たり前のことで喜ばなければならない時代って、いったい……!?


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共謀罪審議に松島みどり議員が登場(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.10.22.17:45ころ

共謀罪、隠してきた米国留保の謎が解け始めている(保坂展人のどこどこ日記、2006.10.22)

前回の記事で「法務委員会からいなくなってラッキー」と書いた松島みどり議員が、外務大臣政務官として共謀罪を審議している衆院法務委員会に登場しているそうです。

びっくりしたので、入管法改定法審議当時の松島みどり議員の質疑でひじょーに気になった部分を紹介しておきます。

◆2006年3月17日、松島みどり議員(自民党:公式サイト

「私は、一昨年、平成16年(2004年)の2月に、この法務委員会におきまして、当時の野沢法務大臣に対して、外国人犯罪が急増している、日本の治安を守るために、外国人の入国審査時に指紋や写真など本人を特定するものを日本当局が確保していくことを考えるべきだというふうに質問いたしました」(発言番号038)

松島議員は、いきなり「外国人犯罪が急増している」との前提で質疑を始めました。
この時点でもう、この議員の情報分析能力、論理的思考力のなさが知れるわけですが、こういった人物を比例代表候補者に並べる自民党こそ、まさに「人種差別の温床」「レイシズムの温床」「外国人嫌悪(ゼノフォビア)」の温床」と呼ぶほかないのではないか……あるいは、「嘘も百回言えば真実になる」というナチスの宣伝手法をそのまま利用して大衆の意識操作を行い、スケープゴートを作り上げたという点で、「自民党はナチスの後継者」と呼ぶこともできるじゃん……。そんなことに思い至らせてくれた出だしでもありました。

さらに松島議員は、こんなことも言います。

「日本の治安がよくなるということは、私たち日本人にとって住み心地がいいことだけでなくて、日本に旅行や投資を望んでいる外国人にとっても、日本が魅力的な国になることはいいことでございますし、そしてまた、日本に住んでいる善良な外国人にとりましても、外人は怖いというような間違ったイメージを不当に抱かれずに済む、そのためにも、この指紋採取による入国管理は必要だと考えております」(発言番号038)

松島議員の論理は、「外国人は犯罪者(予備軍)だ」という偏見(間違ったイメージ)のうえに立っており、その偏見を払拭するために外国人は指紋を提供すべきだ、というものです。前・東京入国管理局局長の坂中英徳氏も、毎日新聞のインタビューの中で同様の論理を展開<していました。

人間の本質的平等を基礎とする現代立憲政治を担う者であれば、人種差別撤廃条約を批准した国の国会議員という立場にある者であれば、まずはその「偏見」や「間違ったイメージ」を解消するために、マジョリティたる日本国民に働きかけるべきでしょう。

しかし、松島議員はじめ自民党がその解消のための重責を背負わせるのは、まさにその「偏見」や「間違ったイメージ」を抱かれ苦しめられる側の外国人なのです。

しかも、その「偏見」や「間違ったイメージ」は、自民党がマスメディアと力を合わせて作り上げてきたものなのですから、開いた口が塞がりません。

こんな悪辣な論理を操る者たちをいつまでも権力の座につけておいていいわけない!
そんな思いが彼女の質疑を読むたびに、強くなります。

この問題については、「外国人犯罪」の宣伝と報道(中島真一郎)や、本ブログのココ粉砕!プロパガンダなどをご参照ください。また、『外国人包囲網—「治安悪化」のスケープゴート』(外国人差別ウォッチ・ネットワーク、現代人文社)、『治安はほんとうに悪化しているのか』(久保大・著、公人社)もご参照ください。

「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)

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共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.11.20.追記)(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.10.20.15:30ころ
2006.10.21.18:30ころ追記
2006.11.20.02:00ころ末尾に追記!(高山智司議員登場!)

共謀罪が、来週始めにも強行採決されるのではないかというおそれが浮上しているようです。

【転載歓迎】重大情報!共謀罪は10月24日法務委員会法案審議冒頭に強行採決か!?(海渡弁護士)(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士、2006.10.19)
共謀罪を強行採決させないために法務委員会の名簿をご活用ください。(薫のハムニダ日記、2006.10.19)
共謀罪、よみがえる危険水域(保坂展人のどこどこ日記、2006.10.19)

追記:【転載熱望】共謀罪の行方に関心を寄せるすべての方へ送る海渡弁護士の解説〜政府は国民をこうして騙す!(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士、2006.10.21)

下記は、今春の会期終了時(6月16日)に衆院法務委員会に所属していた議員です。黒色の字が、10月20日現在は所属していない議員です。
ほぼ半数弱が入れ替わっており、「閉会中に共謀罪について審査する」と6月16日の会議録には書かれていますが、はたして審査が行われていたのか、不明です。国会会議録検索システムで「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部」「衆議院」と入力して閉会中の期間を調べても出てこないので……。


(委員長)石原伸晃
(理事)倉田雅年  棚橋泰文  西川公也  早川忠孝  松島みどり  高山智司  平岡秀夫  漆原良夫
(委員)赤池誠章 稲田朋美 近江屋信広 太田誠一 清水鴻一郎 篠田陽介 柴山 昌彦 下村博文 西銘恒三郎 林田彪 平沢勝栄 牧原秀樹 三ッ林隆志 水野賢一 村田吉隆 森山眞弓 矢野隆司 保岡興治 柳澤伯夫 柳本卓治 荒井聰 石関貴史 枝野幸男 河村たかし 小宮山泰子 細川律夫 伊藤渉 保坂 展人 滝実 今村雅弘 山口 俊一

ちなみに、9月26日から10月13日までの期間にも、十数名の(ややこしくて正確に数えられません……)異動がありました(2006年10月13日:発言番号000)。こんな様子で、ほんとに強行採決、できちゃうんでしょうか???
「やりかねんなあ……入管法改定案審議のときの、議会軽視ぶりを考えると」というのが、率直な感想です。

そこで、共謀罪阻止のためにどれほど役立つかはわかりませんが、今春の入管法改定案を審議した法務委員会の会議録を読んで気づいたことを、ご参考になればと思い、挙げてみます。こんなわけで、当時の会議録をチェックしてますので、はい。

(1)まずおそろしいことに、一つの法案の審議中にもどんどん委員が変わっていってるみたいです。
何か事情があるのかも知れませんが、すでに委員会自体が形骸化していることの証しに思えます。入管法改定審議でも、政府は審議に必要な情報を出さない質問にまっすぐ答えず自分の主張ばかりを演説するなど、議会蔑視、国民侮蔑を繰り返し、議会制民主主義の卒塔婆があちこちに立っておりました

(2)今週の入管法改定を審議していた当時、衆院法務委員会に所属しており、質疑を行った議員のうち、今も衆院法務委員会に所属しているのは、棚橋泰文議員、杉浦正健議員、矢野隆司議員(以上、自民党)、伊藤渉議員(公明党)、平岡秀夫議員、石関貴史議員、細川律夫議員(以上、民主党)、保坂展人議員(社民党)です。それぞれの質疑を読んで感じたことを短くまとめてみます。

棚橋泰文議員(自民党:公式サイト
3月24日の参考人質疑に立ちました。だらだらと長話をして時間を浪費した結果、「時間不足」を理由に、4人の参考人のうち、阿部浩己参考人(神奈川大学大学院法務研究科教授)にのみ質疑をぶつけませんでした。意図的なものを感じます。国際人権法や条約など、棚橋議員をはじめ自民党議員の最も不得手とする部分を突かれたので、何を聞いていいか見当がつかなかったのではないのか、あるいは、国際人権法や安保理決議との抵触がこれ以上委員会の場で語られるのを恐れたのではないか、そういう邪推を禁じ得ません。

杉浦正健議員(法務大臣・当時。自民党:公式サイト

説明不要でしょう。座右の銘は「正心誠意」だそうですが、質問にまっすぐ答えず、ただ時間切れを待っているかのような態度が見え見えで、座右の銘が号泣しておりました。

矢野隆司議員(自民党)
小泉チルドレンなんでしょうか。とくに論ずべきことはありません。

伊藤渉議員(公明党:公式サイト
重要なポイントを押さえて淡々と進める、なかなか読み応えのある質疑を展開していました。後述の漆原議員についてのコメント末尾と同じことが、彼にも当てはまります。

平岡秀夫議員(民主党:公式サイト
平岡議員は、当選回数3回。民主党のネクスト・キャビネットでは法務副大臣を任されている人物だそうで、さすが舌鋒鋭く、主に「法の支配」の観点から、法案の問題点を突いていきました政府の議会軽視の姿勢に激怒している様子が国会会議録の文面からも伝わってきましたが、それでも要所をきっちり押さえて、政府答弁のウソや隠されているものを暴いていったのは、さすがです。

石関貴史議員(民主党:公式サイト
衆議院議員1年目の34歳。若いですが、郵政省出身で、伊勢佐木市議会議員、群馬県議会議員を各1期ずつ務めたという経歴からもわかるように、「日本の議会政治」の素人ではありません。いくつかの事実確認を進めながら、じわじわと政府答弁の不自然さ追及へと駒を進めていく質疑展開には、地方議員での経験が生きていました。将来が楽しみな若手です。

細川律夫議員(民主党:公式サイト
民主党の修正案の説明に登場しました。つまり、頼れる議員さんだと思います。

保坂展人議員(社民党:公式サイト
少数野党ゆえに、質問時間が限られています。しかも、政府はその持ち時間を浪費させるために、ひたすら冗長な答弁を繰り返していました。よほど保坂議員の質問が怖かったのでしょう。そんな逆風の中、端的な質問で政府のウソや隠されているものを暴きだしてくれました

(3)入管法改定案審議の時に比べて今回共謀罪の成立を阻止するうえでありがたいのは、「無令状の逮捕や通信傍受を認めるべき」と主張していた平沢勝栄議員(自民党)(3月17日:発言番号034)や、体感治安の悪化を煽って差別や偏見を撒き散らかす「治安ゴロ」とでも呼ぶほかない発言を繰り出していた松島みどり議員(自民党)がいなくなったという点でしょうか。

(4)残念なのは、公明党の漆原良夫議員がいなくなったことです。与党の一員とはいえ、国会議員としての良心をまだ残しているようで、政府が隠しているヤバい目的に、最初はためらいを見せながらも、ズバリ斬り込んでいきました。ああいう与党議員が、党議拘束などなしに動いてくれれば国民として非常に心強いのですが、公明党所属ですし……。


★2006.11.20.02:00ころ追記!★
高山智司議員登場!

衆議院 法務委員会 名簿 (2006年11月1日)(秘書課、村野瀬 玲奈です。)

を見ると、衆院法務委員会に、民主党の高山智司議員公式サイト)が復活しています。

高山議員は、河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊の「◆塩崎外務副大臣&石原伸晃法務委員会委員長」の項でちょっと触れましたが、「日本政府のダブルスタンダード」(ちょっと国際的に問題になるんじゃないの、と思えるダブルスタンダードなんです、これが)をしつこく追及、明らかにしてくれた議員です。
その追及は、同時に、議会運営に臨む政府の姿勢のいい加減さをも浮き彫りにしてくれました。
今回、質疑に立つのかわかりませんが、おおいに期待したい議員さんです。


「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


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入店拒否に慰謝料認定 :「黒人差別」めぐり大阪高裁

2006.10.19:18:15ころ

今年2月にこちらでメモしておいた訴訟の高裁判決が出ました。

入店拒否に慰謝料認定 :「黒人差別」めぐり大阪高裁(京都新聞、2006.10.18朝刊掲載)


 黒人だという理由で眼鏡店(大阪府大東市)に入るのを拒否されたとして、米国人男性が慰謝料など550万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は18日、請求を棄却した1審大阪地裁判決を変更し、店の経営者に35万円の支払いを命じた。
 田中壮太裁判長は、経営者が「向こうに行ってくれ」と退去を要求したと認定。「人種差別と認めるには不十分だが、社会通念を逸脱した一方的で理不尽な行為だ」として精神的苦痛による慰謝料を認めた。
 男性の弁護士は「差別を認めなかったのは不当だが、退去要求だけにしては高額な慰謝料を認めており、裁判所が一定の理解を示したのだろう」としている。
 判決によると、京都府精華町のデザイナー、スティーブ・マクガワンさん(42)は2004年9月、知人と検眼のために眼鏡店に入ろうとした際、出てきた経営者に強い口調で「道路の向こうに行ってくれ」などと複数回にわたり言われた。
 マクガワンさんは「出て行け。黒人は嫌いだ」と言われたと主張したが、判決は「聞き誤りの可能性もあり、認めるのは困難」と退けた。(共同通信)

地裁での判決については、マクガワン氏判決のおかしさ!【大橋】(大阪ふたば法律事務所、2006.1.31)が解説しています。
マクガワン氏からすれば不満は残るものの、逆転勝訴の高裁判決となったようです。


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右翼をダシに行政が「集会の自由」を弾圧。これって「言論テロ」じゃん!

2006.10.19.18:10ころ
(2006.10.25.10.15ころ嬉しい続報!

在日朝鮮人らが公演で会館使用、倉敷市が許可取り消し(YOMIURI ONLINE、2006.10.16)

 岡山県倉敷市は16日、在日朝鮮人らの芸術団体「金剛山歌劇団」(東京都)が26日に市民会館で予定している公演について、「街宣車などによる混乱が予想され、安全が確保できない」などとして、会場の使用許可を取り消したと発表した。
 公演の実行委は16日、取り消し撤回を求めて岡山地裁に仮処分申請した。
 市は9月15日に使用を許可したが、右翼団体が公演に反対する街宣活動を展開。今月9日に北朝鮮が核実験実施を発表したこともあり、市民らから中止を求める投書や電話が計約70件あったという。
 実行委の李建男委員長は「暴力で表現の自由が閉ざされるのは、民主主義を侵害する行為」と話し、公演が中止になれば損害賠償請求も検討するとしている。
(2006年10月16日20時59分 読売新聞)

類似の事件ともいえる「泉佐野市市民会館事件 判例:最判:平7・3・7」では、たしか武装闘争を展開している過激派が利用を申請し、過激派同士の抗争が現場で勃発するおそれが大きかったので、その利用申請を不許可にした、という事情があったと思います(うろ覚え。間違ってたら、誰かフォローくださいませm(._.)m)。今回はそんな事情もなさそうです。

となると、こういう経緯での会場使用許可の取り消しって、行政機関が「テロに屈した」、あるいは右翼をダシに行政が「言論・集会の自由」を弾圧した、と理解するほかないと思うのですが、いかがでしょうか。
やはり「日本人の行うテロ」「政府に都合の良いテロ」については、お目こぼしのお墨付きがあると、そう理解すべきなのでしょうか。嗚呼、どれにしたって、鬱……。

[AML 10003] 倉敷市に抗議を!(Ryuzaburo Noda、2006.10.16)


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【閑話休題】BLOGRANGER 4号 (782番)と安倍晋三リンクリスト「AbEnd」

2006.10.19.草木も眠る丑三つ時ごろ
(2006.11.03.00:40ころ、緑色字部分を追加)

皆さま、ご存知かも知れませんが、「安倍晋三リンクリスト AbEnd」というものがあります。
(随時アップされる関連ブログをこちらで読めます。)

「安倍内閣をどーこーすること」は本ブログの目的でも私の今の直接の目的でもありませんので、同リストの存在を知りつつも、これまでブログバナーの表示はもちろん、トラックバックの送信もしてきませんでした。ブログ記事を読むのに使わせてもらっているばかりでした。

ところが先日、「安倍晋三リンクリスト AbEnd」に参加されているらんきーブログさんが作成した「BLOGRANGER 4号 (782番)」(同ブログの右サイド・バーに居ます)が、先週11日から今週17日までの1週間、当ブログの「原因なくして結果なし、悲劇の結果を招かぬために、うさちゃん騎士団、GO! GO!」を、「安倍晋三・ブログランキング」の注目ブロガーの上位に並べてくれているのを、見つけました。

その存在に気づいてしばらくは、「安倍晋三関連ブログ」ではあるけれど、上位に食い込むようなアクセス数ではないし……と戸惑っていたのですが、よくよく考えてみれば、「BLOGRANGER 4号 (782番)」はアクセス数を基準に記事を選ぶ隊員さんではないみたいですので、記事の中味の意外さ(奇怪さ?)に注目してくれたということでしょう。そう思うと、なんだか光栄で、感謝の気持ちがこみ上げてきます。

しかも、「BLOGRANGER 4号 (782番)」の並べてる記事については、「安倍晋三リンクリスト AbEnd」を提唱したカナダde日本語さんもお薦めしてくださっているのを、読みました。

このまま黙っていては仁義がすたる……!

てなわけで、
そのお礼を兼ねてといいますか、「安倍晋三リンクリスト AbEnd」に同記事からトラックバックを送らせていただきました。先週の記事ですが、枯れ木のように山のにぎわいにでもなってくれれば、と。

爆弾投下予告(きっこのブログ、2006.10.17)
こんな国など信じられるか!(きっこのブログ、2006.10.18)
藤田社長からのメッセージ(きっこのブログ、2006.10.19)

なんて話を読んだところでもありますので、タイミング的にも悪くないでしょう。

てなわけで、今回はまったくの「閑話休題(それはさておき)」でありました。
ご勘弁を!


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「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(入管法改定案に関する国会会議録より)

2006.10.15.21:00ころ

危険なのはどこの人か(非国民通信、2006.10.09)
またテロですよ!(非国民通信、2006.10.13)

この2つの記事を読んで思い出したのが、今春の入管法改定に関する参院法務委員会での意見陳述の一幕です。

2006年5月11日、加藤朗参考人(桜美林大学国際学部教授、第五次出入国管理政策懇談会メンバー)が、意見陳述(発言番号004)の最後を、次のようにしめくくりました。

最後に一言述べさせていただきますけれども、日本はこれまでテロの倫理的障壁を破り、といいますのも、日本赤軍が中東に初めて自殺テロを持ち込みました。テロの世界に初めて自爆型、自殺型のテロを持ち込んだのは日本赤軍であります。それ以前に中東に自殺型のテロは全くございませんでした。そういう意味では、日本赤軍が中東に与えた影響あるいはテロ自体に与えた影響は非常に大きいと思います。/第二点目、オウムがこのテロの問題に与えた国際的影響というのは計り知れません。それは、BCテロ、つまり毒ガスや化学兵器を使ったテロを初めて大々的に行ったのがオウムであるということであります。そして、その結果、現在、メガデステロ、大量破壊兵器テロの時代が切り開かれてしまったということです。/私たち日本国民は、こうした新たな倫理的障壁を、テロの、これまで歯止めが掛けられた倫理的障壁を二度も打ち破ってしまったという国際社会に対する大きな責務があるかと思います。その意味では、日本が国際社会に率先してテロを防止することは、正に地球社会全体に対する日本国民の責務であるかというふうに思います

要約すると、
「日本はこれまで2回、テロの倫理的障壁を破ってきた。だからこそ、国際社会に率先してテロを防止することが、地球社会全体に対する日本国民の責務であると思う」
となるでしょうか。
これだけを聞けば、ああ、そうかなあと納得してしまいそうな話です。

しかし、「日本国籍者」の一部が起こした事件について「日本は」とか「日本国民は」と語るのは論理が錯綜していますし、
そもそも加藤参考人は、その意見陳述全体を通して、政府提案の法改定案に賛成の立場をとっているとなれば、話は違ってきます。

なぜなら、加藤参考人のように、日本人の一部と日本人全体をいっしょくたにしたうえで、2度に渡りテロの倫理的障壁を破ってきた「日本人」の過去を強調し、「日本人」に危険性を見出すのであれば、
「日本人をこそテロリスト予備軍として危険視し、日本人一人ひとりの出入国状況をこそ、監視すべき」
との結論になるのが論理的でしょうに、今回の法改定案は、加藤参考人が言うところの「テロの倫理的障壁破り」とは関係のない外国人を監視の対象とするものなのですから。

なんだかもう、悪い冗談としか言えない参考人陳述でした。
そして、この人物が、「入管法改定案に関する国会会議録より」シリーズ
1.
【入管法問題】参院・衆院与党議員への宣戦布告(2006.05.09)
2.平沢勝栄議員の「テロ予告」!?(2006.09.22)
3.「またテロですよ!」(非国民通信)を読んで(2006.10.15)
4.共謀罪強行採決阻止のためのお役立ち情報、かも。(2006.10.20)
5.共謀罪審議に松島みどり議員が登場(2006.10.22)
6.教育基本法をイジる前に「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」「人種差別撤廃法」の制定を!(2006.11.12)
7.「寛容の精神」のない国と、他の人間を平気で「人間以下」と見下す者/「多民族共生教育フォーラム2006愛知」から教育基本法改定を目論む日本政府へ(2006.11.13)
8.河野洋平・太郎父子、塩崎恭久&石原伸晃、議会制民主主義の破壊(2006.11.16)
9.「望ましい監視社会」!? 荒井正吾・参院「教育基本法に関する特別委員会」委員長(予定←変更アリマシタ)(2006.11.16)
10・外国人実習生への性暴力/植草一秀氏事件から見える「適正手続」問題(2006.12.27)
11.外国政府・メディア・市民に知られまいと日本政府が隠す目的(2006.12.30)
12. 「永住者」の扱いに関する立法事実と、政府による議会制民主主義の破壊(2007.1.10)
13.衝撃or当然(?)の検索フレーズ/政府と女性蔑視/国民投票法案バナー(by SOBAさん)(2007.1.28)
14.テロ犯と誤認、11億円賠償:カナダ首相、第三国移送で謝罪(2007.1.31)
15.テロの種まき、テロ対策!?(2007.3.17)
16.外国人の生体情報採取・蓄積・流用システムの問題点(2007.9.4)


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石原発言に関する政府への公開質問状(「外国人人権法連絡会」)

2006.10.14.21:25ころ
(2006.10.15.18:30ころ、参考記事を追加)

外国人人権法連絡会が、「石原発言に関する政府への公開質問状」を提出したそうです。
警察庁、防衛庁、総務省消防庁、海上保安庁が、例の発言が飛び出したシンポジウムの後援をしていたとのことで、回答期限は、10月31日と設定されています。

ちなみに、「三国人発言」を繰り返した石原東京都知事に公開質問状を送付(「外国人人権法連絡会」)で紹介した公開質問状への石原都知事の回答は、まだないようです。

自分の都合の悪い内容が書かれた週刊誌は読んでいないと強弁する安倍晋三首相(以前、『週刊ポスト』か『週刊現代』のインタビューでは「自分の名前が出てる記事には全部目を通してる」って言ってたと思うけど)と同じく、都合の悪い文書は無視すればいい、という感じなんでしょうか。

週刊現代の記事「安倍晋三は拉致問題を食いものにしている」(きまぐれな日々、2006.10.13)
安倍晋三 シラを切る の巻(らんきーブログ、2006.10.13)
民主・森議員に懲罰動議;民主党は批判言論を守る気があるなら絶対に動議を受け入れてはならない(どこへ行く、日本。(安倍とマスゴミの動向に要注意!)、2006.10.14より)
森議員、安倍晋三に「拉致問題食いもの」記事の真偽を質す(人類猫化計画、2006.10.15)


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研修生、そして外国人労働者連絡会

2006.10.12.00:15ころ

1)
外国人への不当な扱いは許せない(風太郎の労働相談奮闘記、2006.10.5)

日本版ワーキングプアー 働いても貧しい人たち(『週刊東洋経済』)でも採り上げられた、研修生制度にまつわるエピソードが紹介されています。

これについては、『外国人研修生 時給300円の労働者—壊れる人権と労働基準』(外国人研修生問題ネットワーク編著、明石書店)もどうかご参考に。

2)
外国人労働者連絡会を発足/全労連 労働条件の改善へ(しんぶん赤旗、2006.9.28)

私は以前、「日本共産党は、これまで外国人労働者の置かれた問題を(日本人労働者の問題の)後回しにしてる」という批判を、耳にしたことがあります。
どこまで真実かは知りません。
でもまあ、「万国の労働者、団結せよ!」の共産主義思想からすれば、ちょっとありえない話ではないかと思えるのですが、えっ、事実は小説よりも奇なり、珍なり??

何はともあれ、そんな噂を耳にする中で今回、「日本共産党と協力・連携をすることが多い」と評されている(らしい)全労連(全国労働組合総連合)が、このような動きを始めたことは、吉報に思えます。

あちこちでやはり、こんな状態はおかしい、このままではイカン、との声が高まってきて、新たな取り組みが始まろうとしているわけで、いろんなグループが労働環境の改善という目的めざして、他のグループとの連携を図り、お互いに悪い方向で足を引っ張り合ったりするのではなく、ガンガン前向きに活動してくれることを、切に願います。
それができればきっと、外国籍労働者のためだけでなく、日本国籍労働者のためにも、プラスに作用していくはずです。

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原因なくして結果なし、悲劇の結果を招かぬために、うさちゃん騎士団、GO! GO!

2006.10.11.01:30ころ

朝鮮民主主義人民共和国の「核実験成功」発表(ホンマかいな)で、在日コリアンの子どもたちへの嫌がらせを危惧する声が、あちこちで上がっています。

このブログへたどり着いた方の中にも、ひょっとすると、そういう嫌がらせへの衝動を抱えている人がいるかも知れません。

もし、そんな虫が心の底で騒ぎかけてる気配がしたら、どうかまず、『拉致問題で歪む日本の民主主義〜石を投げるなら私に投げよ』を読んでみてください。
(この本、最近、「森田実の言わねばならぬ、2006.10.3」で勇気ある学者の勇気ある発言——高嶋伸欣(琉球大学教授)『拉致問題で歪む日本の民主主義—石を投げるなら私に投げよ』というタイトルで取り上げられました。)

たしかに核兵器は、誰にも、絶対に使用させてはならない禁断の兵器の一つです。実験実施(発表)に対して怒る気持ちはわかります。
しかし、あちこちで言われていることだと思いますが、在日コリアンの子どもたちは、核実験に対して何ら責任を負う立場にありません。あなたがレイシズムに冒されていなければ、そんな子どもたちに怒りをぶつけるのをためらうはずです。

それに加えて、ちょっと想像してみてほしいのです。
小泉・前首相が平壌を訪れ、日朝平壌宣言を結んだ直後、5人の拉致被害者が日本へ「一時帰国」したとき、日本政府が、いや、安倍晋三が、約束を破って「永住帰国」の道を選ばせていなければ、どんな状況がこの東アジア地域に発展していたであろうかを。
そして、振り返ってみてほしいのです。
小泉政権が、自民党が、安倍晋三たちが、その後、どんな形で、金正日政権を孤立へと追い込んでいったのかも。

何もこの「核実験成功」発表は、突然降って湧いた話ではなく、あくまで、ここ数年の日本が大きく関わってきた朝鮮半島情勢の「因」が「果」となって表れた、因果の結末に過ぎません。今さら動揺するのもおかしな話に思えます。

大事なのは、ここで生まれた新たな「因」を、より重大で悲劇的な「果」に結びつけないこと、のはずです。

おお、何だか原始仏教的な香りのただよう記事になってしまいました。大塚巨構氏の影響でしょうか。

さて、もしそれでも嫌がらせへの衝動が止まらないという方は、
こちらこちらでお和みください。
うさちゃん騎士団、GO! GO!


Usagimasters

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『フラガール』と不法移民

2006.10.08.00:15ころ

友人に勧められて、映画を久しぶりに観に、劇場へ。タイトルは、
『13歳の夏に僕は生まれた』
イタリアへの不法移民の話だそうです(←伝聞形になっているところがミソ)。

不法移民をテーマにした映画といえば、あの傑作『堕天使のパスポート』もそうでした。あれはイギリスが舞台、そして『13歳の夏に僕は生まれた』はイタリアが舞台。今度は、どんなストーリーが展開するのか。わくわくしながら劇場へたどり着くと……。

満席でした。

悩んだ挙げ句、立ち見でもいいやと、チケット買いに並んだら、「観づらいですが、かまいませんか?」

……諦めて、『フラガール』を観ることに。

笑って泣いて、幸せでした。うん、よかった!!

しかし思えば、不法移民の話も、この映画『フラガール』の話も、個人の力ではどうしようもない時代の流れや社会の因習、現実、なかでも「経済」によって翻弄される人たちの生き様を描いているという点で、ぴったり重なり合うよーな気がするなあと、
なんだか、そんなことを考えさせられた、一日でした。アロハ!


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【分断される国際平和文化都市・広島】外国人を狙い撃ち:バーへの相次ぐ強制捜査

2006.10.4.19:00ころ

今年の5月、「El Barco」「Barco Tropical」というラテン・バーに広島県警の強制捜査が入り、各方面に大きな衝撃を与えました。

そして先月、今度は「Cover」というバーにまた強制捜査が。

詳しくは、
Fascinacon Latina Hiroshima
WHAT'S NEWのコーナーの、
「再びバーに強制捜査が!('06/09/09)」
「ラテン社会と広島について('06/08/15) 」
「ラテン社会と広島を考えるシンポジウム('06/6/10)のアンケート結果をまとめました。 」
をご覧ください。

この「ラテン社会と広島を考えるシンポジウム」については、『インパクション』153号でもレポートされています。題して、『ラテン・バー摘発から見えてきた「国際平和都市・広島」(竹内瞳)。(なぜかこの153号の紹介は、インパクト出版会のサイトにまだ出ていませんが、8月に発売されています。季刊誌で、私は書店で先週購入したばかり。)

また、『インパクション』153号では、東琢磨氏も「闘争的音楽案内」というコーナーで、この強制捜査に触れており、非常に興味深い分析を展開しています。
本ブログの、在留許可求め、東京入管前でデモ/「治安悪化説に異論」(東京新聞インタビュー)で珍しく展開されてきたコメント欄でのやりとりを読むうえで参考になると思うので、引用してみます。

(広島での)「近代」は、高度な町民〜細民文化が発達し前倒し的に「近代」が進行したお江戸とは違って、あくまで大日本帝国軍の設営によって始まる。……こうした「近代」は、だからこそ、いともたやすく外部からの来訪者によってあやふやなものになってしまう。本号に、竹内瞳さんに報告していただいた「エル・バルコ」強制捜査事件などは、外国人差別の問題であることは執拗に言い続けなければならないが、「飲んで朝まで踊る文化」が「ラテン」なもので、日本の文化がそうではないと誰が決めたのか? 「わびさび」の日本文化なんて、ほんの一面に過ぎない。また、官民一体となって全国化=地域化されているよさこいソーランが、人によっては見るも無惨なものにみえてしまうのは、あまりにも統制されたその諸身体のゆえにだろう。あえていうならば、お上が決めたことには逆らわないのが、日本の文化になっているのだと強制されているということではないのか。人々がそのことに気がつくことをおそれるがあまりに、外国人排斥の動きは強くなっているのかもしれない。何ものかを稼働させる外部要因は徹底的に排除せよというワケである。もちろん、内部要因であれば、もっとより早く駆除しておかなければならない。ラテン/日本、という線引きに抗わなければならない理由はそこにもある。

全文は、『インパクション』153号で、どうぞ!
同号掲載の、中村一成氏による『『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ』のブックレビュー「「疚しさ」すら感じとれない思考への反駁」もおすすめです。

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【ワンクリック緊急署名のお願い】アフガニスタン難民の在留資格について

2006.10.04.00:10ころ

2001年に「難民不認定」とされたアフガニスタン出身のアリジャンくんは、先月、「難民不認定」が誤りだったことを認める判決が確定し、「難民不認定」から「難民申請中」の状態に戻りました。

しかし、日本政府は、「難民と認定するか、在留特別許可を認めるか、あらためて調査するぞ」というわけで、

アリジャン・プロジェクトが署名活動を開始しています。

オンラインでのワンクリック署名、もしくは署名用紙による署名があります。締切は10月13日(金)です。

趣旨に賛同いただける方は、よろしくお願いします。


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日本版ワーキングプアー 働いても貧しい人たち(『週刊東洋経済』)と移民関連記事

2006.10.3.19:00ころ

「日本版ワーキングプアー 働いても貧しい人たち/若年請負と外国人が支えるニッポンの最前線」(『週刊東洋経済』、2006.9.16号

「いしけりあそび」(2006.9.18)で知って幾星霜。
先週、某書店にバックナンバーが置いてあるのを四条のジュンク堂でようやく見つけ、ゲットしてきました。

全体的に、企業経営者向けに書かれた記事との印象がありますが、経済専門誌が取材班を組んでつくったレポートだけあって、さすがに読み応えがあります。

日系人(とその家族)、中国人などの研修生・実習生(10万人もいるそうです)などを「使い捨ての低賃金労働力」にすることで、日本の産業界は生き残りを図り、あるいは高収益を上げてきた。
そして今、新たな「使い捨ての低賃金労働力」として労働市場に導入されつつあるのが、日本人若年層で、
定住しようとする日系人も、日本人若年層も、どちらも新たな下層階級への道を邁進中で、貧困が再生産される歯車に巻き込まれていっている。その実態と背景を探ったレポートです。

「いしけりあそび」さんが指摘している、特集の弱点を補うには、移民国家ニッポンの近未来図(『週刊SPA!』2006年8月8日号)を合わせて読むと、なにがしかの足しになるのではないかと思います。

また、つい最近の記事では、
移民小国から脱却するための条件(神谷秀樹の「日米企業往来」、日経BPオンライン、2006.10.3)
15年でデカセギ問題を解決する方法(ニッケイ新聞、記者の眼、2006.9.30)

も参考になると思います。
「雑誌のバックナンバーはちょっと……」という方も、ぜひご一読を、どうぞ。


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