びっくり! 自由民権運動と「五日市憲法」そして外国籍者の人権(『会津藩はなぜ「朝敵」か』より)&追記
2006.7.21:19:00ころ
気分転換にと、
『会津藩はなぜ「朝敵」か 幕末維新史最大の謎』(星 亮一・著、ベスト新書)
を読んでいて、びっくりする記述がありました。
いえ、『マカロニほうれん荘』の主人公たちをきっかけに歴史に興味を持ちはじめた私は新撰組と会津藩そして奥羽列藩同盟のシンパですから、まあ、西周助の「幕府改造計画」の先進性に幾分びっくりしたほかは、すらすらと読み進めました。
ところがなんと、最終章になって、こんな文面が飛び込んできたので、うわっ、と目を見開いたというわけです。
45条 日本国民は各自の権利自由を達すべし、他より妨害すべからず、かつ国法これを保護すべし。(自由の保障、基本的人権の保障)
47条 およそ日本国民は族籍位階の別を問わず、法律上の前にたいしては、平等の権利たるべし。(法の前の平等)
49条 およそ日本国に居住する人民は内外人を論ぜず、その身体生命財産名誉を保護す。(外国人を差別しない)
76条 子弟の教育において、その学科および教授は自由なるものとす。しかれども子弟小学の教育は父兄たる者も免るべからざるを責任とす。(教育の自由と受けさせる義務)
77条 府県令は特別の国法をもってその綱領を制定せらるべし。府県の自治は各地の風俗慣習に因るものなるが故に必ずこれに干渉妨害すべからず。その権益は国会といえどもこれを侵すべからざるものとす。(地方自治の保障)
大日本国憲法でも日本国憲法でも自民党の改憲草案でもありません。
明治初めの自由民権運動の最中、民間から提示された憲法草案の1つ、「五日市憲法」の一部だそうです。
自由民権運動の研究家の間では有名なものらしいのですが、この部分を見た限りでは、大日本帝国憲法や日本国憲法よりもさらに近代的です。特に49条とか。
戊辰戦争で敗残兵となった仙台藩士、千葉卓三郎が、放浪の末、起草したと見られているそうで、その内容を、著者の星氏は、奥羽列藩同盟の参謀として活躍した玉虫左太夫の教えを具体化したものではないか、と推察しています。
玉虫左太夫は、日米修好通商条約批准のために訪米した幕府使節団に従者として参加しており、そのときの見聞を、仙台藩コウ(文字が出ません)養賢堂の副学頭として生徒に教えていたのです。
たしかに、そう考えると合点もいきます。
日本国憲法のマッカーサー草案では、
13条1項 一切ノ自然人ハ法律上平等ナリ……国籍起源ノ如何ニ依リ如何ナル差別待遇モ許容又ハ黙認セラルルコト無カルヘシ
16条 外国人ハ平等ニ法律ノ保護ヲ受クル権利ヲ有ス
として国籍差別は明文で禁止されていたそうです。アメリカ憲法では、人権は「人間の権利」であるということがはっきり確認されているのでしょう。
そして、日本政府はこれらの条項を削除し、現行の日本国憲法を制定しました。
しかし、自由民権運動時代の「五日市憲法」にはそれが掲げられていた……。
ちなみに、千葉卓三郎は、民権結社「五日市学芸集会」を開き、毎月3回、討論会を開いていたそうです。そのテーマは、「女性に参政権を与えるべきか否や」とか「出版の自由は是か非か」とかだったとか。
こういう近代史を学んでいると、明治維新以降の日本で実際に行われた「近代化」「帝国主義化」「戦争国家化」とはまったく違う、より多くの人が幸せになれる好ましい道があったのではないか、そう思わずにいられません。
やはり、「魯(ロシア)墨(アメリカ)講和一定、我より是を破り信を夷狄に失うべからず。ただ章程を厳にし信義を厚うし、其間を以て国力を養い、取り易き朝鮮満州支那を切り随え、交易にて魯墨に失う所は、また土地にて鮮満に償うべし」などと恥知らずなことを主張する吉田松陰の思想を受け継ぐ者たちが、維新の結果、国政の中枢に居座り、戊辰戦争に表れた「勝てば官軍」的暴力至上主義、「力こそ正義」の思想に沿って政府運営を行ったことが、近代日本、そして近代アジアの人びとにとって悲劇の源だったのではないか?
新撰組と会津藩そして奥羽列藩同盟のシンパである私は、激しく、そう思うばかりであります。(えっ、偏見??)
そして、今がまた、別の悲劇の源を生む新しい転機のように思えて、困ります。
ブログのテーマから離れたところで歴史のロマンに浸りたいだけ、だったのに。
不安と心配が増すばかり。
気分転換が台無しっす……。
(補足)
日本国憲法制定過程で、マッカーサー草案の13条、16条がどのように変えられていったのか。
『マイノリティと多民族社会〜国際人権時代の日本を問う』(丹羽雅雄・著、解放出版社)
から、その説明をしている部分を引用してみます。
1946年2月13日、GHQにより日本政府に交付されたマッカーサー草案第3章「人民ノ権利及義務」第13条1項は、外国人も含めて「一切ノ自然人(all natural persons)ハ法律上平等ナリ。政治的、経済的又ハ社会的関係ニ於テ人種、信条、性別、社会的身分、階級又ハ国籍起源ノ如何ナル差別的待遇モ許容又ハ黙認セラルルコト無カルヘシ」と規定され、国籍による差別も禁止していた。また、同16条には「外国人ハ平等ニ法律ノ保護ヲ受クル権利ヲ有ス」という外国人平等条項を含んでいた。ところが、これら「国籍」差別禁止条項や外国人平等条項は、内閣法制局官僚によって削除され、現行日本国憲法第3章「国民の権利及び義務」および同14条「すべて国民は、法の下に平等」とする国民概念に巧みに置き換えられた。
内閣は、最初に日本試案「3月2日案」をGHQに提出したが、その13条には「凡テノ国民ハ法律ノ下ニ平等ニシテ」と規定し、「一切ノ自然人」を「凡テノ国民」に書き換えた。しかし、マ草案の外国人平等条項に関しては、14条に同一の規定を置いた。この日本試案に対して、GHQは、「国民」を自然人に改めること、差別理由に「国籍」が入っていないことを指摘した。しかし、内閣法制局官僚は、「外国人の人権は日本国民と等しいのではないか」とGHQに質問し、GHQから「日本国民とイクオールである」との回答をえた。そこで、日本国民と外国人が平等であるならば、あえて外国人平等を規定する必要はないとして、この外国人平等条項を削除した。さらにその後、「英文を動かさないという枠の中で、日本文の表現を整える」として、同年4月13日の憲法改正草案では、第3章の章名が「国民(people)ノ権利義務」となっていることを理由として、いったんは「国民」から書き換えていた同13条「凡ソ人ハ」という表現を、再度、「すべて国民(all persons)は」に日本語表記を変更した。
かくして、国連が掲げる「平和主義」と「すべての人に対する人権保障」のうち、前者は日本国憲法には組み込まれても、後者は功名に排除されてしまったというわけです。
内閣法制局官僚の悪辣な交渉術に、GHQはまんまとはめられてしまったということでしょうか。
ちなみに、戦前、内地にいる外地人としての朝鮮人、台湾人は、日本国籍を持っていて、公民権である選挙権、被選挙権、公務就任権も有していました。
ところが、天皇制攻撃を恐れた日本政府は、1945年12月の衆院議員選挙法改正の「附則」をかわきりに、彼・彼女らの選挙権と被選挙権を停止していきます。
さらに、1947年5月2日、天皇最後の勅令である外国人登録令により、依然法的には日本国籍者だった旧植民地出身者を退去強制対象者としてしまいます。さらにさらに、1952年4月19日、法務省民事局の発した民事甲第438号通達により、朝鮮・台湾出身者の日本国籍を一方的に喪失させました。
「附則」とか「通達」によるあたりも含めて、極めて姑息な話じゃありますまいか。
以上の文章を書いた後で、
<昭和天皇>靖国合祀不快感に波紋…遺族に戸惑いも
というニュースが入ってきました。
昭和天皇って、最後の将軍徳川慶喜みたいだなあ、と思います。保身のためにはそこまでするか、と。
A級戦犯とされた人たちも「国体」と他ならぬ「天皇」を守るために敗戦時には踏ん張ったのだと思っていましたが、私の誤解だったのでしょうか。
戊辰戦争では、越後や会津で、どれだけ無駄に人命が失われていったことか。
記録を読むほどに、生き延びることの大切さを感じます。そして今、レバノンでも(「愚かしさにもほどがある」(川辺より、2006.7.20))。
(ヨーロッパ人の友人が「仕事でレバノンに戻る」と言い張っていて、それも個人的には気がかりだったりします。)
命はたしかに尊いですが、他人の命や人生を粗末にしてきた側の人間が自己の命や立場を守るためにまた他人を踏みつけにする姿を見ると、胸くそ悪くなるのも仕方ありますまい。
でもまあ、このあたりは、昭和天皇が完全に騙されあるいは脅されて意思決定の自由がないままに「侵略戦争の総司令官」の地位に押し込められていたと考えるか、それとも、普通に国家のトップとして政策決定に関与していたと考えるかが、同情心が沸いてくるか否かの分水嶺となりましょう。私は後者なので、むう、と思ってしまうわけですが。
「なんで天皇は人間になってしまわれたのか」
という意味の台詞(「などてすめらぎは人になりたまいき」だったかな)を三島由紀夫は作中の人物(?)に語らせたと小室直樹氏の著作で読んだ記憶があります。三島の政治的信条を思い描いて心を寄せれば、そう語らせた三島の心情が痛切にわかります。深く共鳴するものを感じます。
でもまあ、昭和天皇のこうした述懐からは、「天皇家としての処世術」というものを考えないわけにもいきません。
生き延びるためには、勝った者を「官軍」にする。「勝てば官軍、負ければ賊軍」。そうしてこそ、天皇家は存続してこれたのだし、これからも存続できる。
第2次大戦の場合、勝ったのがアメリカ軍だったので、アメリカ軍を「官軍」とすることで天皇家は生き延びた。
そういうことなんじゃないでしょうか。アメリカ政府に沖縄を献上したあたりとか、いかにもそんな感じ。
この推論が正しければ、「長いものには巻かれろ」的なところが、いかにも「日本の象徴」にふさわしいということになりますが、はて?
推論が間違っていることを祈ります。
【参考情報】
【豆知識5】人道法に実効性を持たせるために何をする?
(「暫定ブログ『戦争の抑え方☆軍備オフ ICCでつくる戦争のない世界』」より)
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» 昭和天皇の靖国神社のA級戦犯合祀に関する発言メモについて [日本がアブナイ!]
追記 *3 21日7時
20日、日本経済新聞が朝刊で、大きなスクープ記事を掲載した。
昭和天皇が、靖国神社にA級戦犯が合祀されたことを理由に、同神社への参拝を
行なわないことに決めたと思われる発言が書かれたメモ(当時の宮内庁大臣が書いた
もの)を公表したからである。
この記事の詳細や小泉首相はじめ何人のコメントに関しては、この記事の末尾*1
に記すが、昭和天皇はこのように語ったという。
「私は或る時に、A級(戦犯)が合祀され、その上、松岡、白取までもが。筑波は慎... [続きを読む]
» 「この世の地獄」へと導く者 【其の弐】 [Les Chemins De La Liberte']
ここしばらくの天皇ヒロヒトを巡る不可解且つ不愉快な報道については、何れまとまった論考を綴りたいと思っているが、先の侵略戦争の最大/最高の責任者であり自国他国を問わず虐殺された人々に対して、敗戦後ただの一度たりとも己の責任を認めず、懺悔すらしなかったニッポン国民統合の「象徴」を、国粋主義者どもによって手垢の付いた虚像「平和主義者」として墓場から掘り起こし、単なる占領国家への命乞いに過ぎない責任逃避/転嫁の「言い逃れ」を意図的に曲解し、天皇制「復権」へと腑抜けた「国家」「国民」のアイデンティティを収束さ... [続きを読む]
» 燃えよ剣のBlues [BLOG BLUES]
昨秋より、CSの時代劇専門チャンネルで、伝説の時代劇
「新選組血風録」の放映が始まり、終了とともに間髪を入れず、
「燃えよ剣」の放映が開始された。今夜は、その最終回。
どちらも、主演栗塚旭、新選組副長土方歳三一役。
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鳥羽伏見の戦いに敗れ、江戸へ逃げ帰り、甲州、下総流山、白河、会津、箱館と、
敗走また敗走を重ねながら、闘いつづける歳三が、好きだ。
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