複国籍PT


2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

あわせて読みたい

  • あわせて読みたいブログパーツ

« 難民と日本/緊急署名のお願い | トップページ | びっくり! 自由民権運動と「五日市憲法」そして外国籍者の人権(『会津藩はなぜ「朝敵」か』より)&追記 »

提言2つ/【おすすめブックス】『「共生」の内実〜批判的社会言語学からの問いかけ』&『憲法学教室〔全訂第2版〕』

2006.07.20:19:00ころ

1)
以前の記事で触れたパブリック・コメント募集「1435虹の架け橋キャンペーン」事務局長の富永さとる氏が送ったメールが、こちらに転載されています。

見出しを拾ってみると、


1.「本音と建前の乖離の解消」の方向性を支持する。
2.残念ながら、政策の中味が「乖離の解消」になりきっていない。
/単純労働者の公式の受け入れに踏み切り、アムネスティを実施すべき
である。
3.「労働力」導入ではなく、人間の共生の施策の構想を
  /市民権と出生地主義を導入し、教育基本法の改正を
4.義務教育化を留保付きで支持する。
    /公教育を市民教育へと転換させ、教育基本法に多文化共生教育の位置づけを
5.「(仮称)人権擁護・多文化共生省」の創設を

これと同様の提言を、さらに詳しくまとめたのが、先月発行されたばかりの、
『外国籍住民との共生にむけて〜NGOからの政策提言』移住労働者と連帯する全国ネットワーク編)
です。

■目次
はじめに
第1部 移住者政策の岐路に立って
  第1章 多民族・多文化共生の未来へ
  第2章 人権と共生に向けた法の整備
第2部 個別課題をめぐって
  第3章 働く権利・働く者の権利
  第4章 移住女性の権利
  第5章 家族と子どもの人権
  第6章 子どもの教育
  第7章 医療と社会保障
  第8章 地域自治と外国籍住民
  第9章 「難民鎖国」を打ち破るために
  第10章 収容と退去強制
  第11章 裁判を受ける権利
  第12章 人種差別・外国人差別をなくすために
外国籍住民関連年表(1979〜2005年)

これらの提案に、賛同します。

ただ、富永氏の提案も「移住労働者と連帯する全国ネットワーク」の提案も、その実現は、
教育基本法に愛国心教育を盛り込もうと企てたり、外国籍者を犯罪者・テロリスト予備軍扱いする入管システムを導入したりするような、レイシストな自民党・公明党連立政権が続く限り、
まったくもって不可能でしょう。
実現には、現・与党を政権の座からなんとしてでも引きずりおろす必要があります。「どりゃっ」 と。

富永氏の文章に興味を持たれた方は、本ブログ2006年3月10日の記事へもどうぞ。

2)
最近では、自民党や総務省まで「共生」とか「多文化共生」などと言い出しているわけですが、

「外国籍者を犯罪者・テロリスト予備軍扱いするヤツらのいう『共生』ってなんやねん?!」

と叫びたくなったあなたの疑問を、ズバッと解決!

……となるかはともかく、その答えを考えるうで役立ちそうな新刊が発売されています。

『「共生」の内実〜批判的社会言語学からの問いかけ』(植田 晃次・山下 仁編著、三元社)

です。bk1のリード文を転載すると、

「共生」のもとに、なにが行われているのか。マジョリティのいう「共生」はマイノリティにどう受けとめられているのか? ことばの問題を通して、「共生」の内実を問い、図式化され、消費される「共生」を救い出す試み。

「共生」を掲げる小沢民主党には、そして共産党にも社民党にも国民新党にも、
ぜひとも豊かな「共生」社会の実現を目指してもらいたいものです。
いや、目指してもらわねば困ります。万難を排して!

3)
上記3月10日の記事で、
「これからの憲法論議は、ここからスタートしてもらわなくてはと思います。」
などと書いてしばらくしてから、そこからスタートしている憲法の教科書(?)を見つけました。
『憲法学教室〔全訂第2版〕』(浦部法穂・著、日本評論社)
です。

衆参両院の「憲法調査会」の「報告書」への怒りにあふれていたり、
『平和のうちに生きる権利』を1章立てして、『「国家の安全保障」から「人間の安全保障」へ』という節を設けていたり、
元号をあえて使っていなかったり、
今春出版されただけあって「共謀罪」についての記述もあったりと、
なかなかチャレンジングでタイムリーな、嬉しい内容の一冊です。

……「人権」価値をを日本において浸透・定着させるためには、「人権」を「人権」という言葉で考えるのではなく、翻訳前の "Human Rights" という言葉で、つまり「人間として正しいこと」というものとして考える必要があろう。どういうことかというと、人権を主張する側は、それが「人権」だから(憲法で保障されているから)主張するというのではなく、それが「人間として正しいことだ」ということをきちんといえなければならない、ということであり、逆に、そんなものは人権ではないとして否定する側は、それが「人間として正しいこと」ではないということを、やはりきちんといえなければならない、ということである。こうして、何が「人間として正しいこと」なのかについて、きちんとした対話がなされ、それを通じて社会的コンセンサスが形成されてはじめて、日本社会に「人権価値」が定着することになろう。

と述べているあたりなども、深く考えさせられます。

肝に銘じて、本ブログを更新していきたいと思います。

Banner2←何か感じていただけましたら、クリックひとつ、お願いします。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ←「おおっ」と思われたら、クリックひとつ、お願いします。

« 難民と日本/緊急署名のお願い | トップページ | びっくり! 自由民権運動と「五日市憲法」そして外国籍者の人権(『会津藩はなぜ「朝敵」か』より)&追記 »

ニュース」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

外国人労働者・移住労働者」カテゴリの記事

差別、排外、レイシズム」カテゴリの記事

多民族国家ニホン」カテゴリの記事

国際人権法」カテゴリの記事

制度の不備」カテゴリの記事

連帯でGO!」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

« 難民と日本/緊急署名のお願い | トップページ | びっくり! 自由民権運動と「五日市憲法」そして外国籍者の人権(『会津藩はなぜ「朝敵」か』より)&追記 »